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推しが増えたら、わたしが戻ってきた

    最近、心に余裕ができたのか、推しが増殖中だ。

    閉じていた「すきなことの部屋」のドアが、ある人によって開けられた。

    長い間、欲しいもの、行きたい場所、食べたいもの。
    そういうものが薄くなっていたことにすら気づかないまま暮らしていた。

    感情をあまり出さない生き方に、慣れすぎていたのだと思う。

    自分に意識を向けることを忘れていた日々。
    気づいたら、「好き」を忘れたまま毎日が過ぎていた。

    そんな中、縁あって応援することになったサッカーチームがある。

    サッカーと言えば、体育の時間の嫌な思い出くらいしかない。
    それなのに、わたしがサッカー観戦に行く未来があったとは。

    そこにいた一人の選手が、わたしのドアを開けた。

    好きなことを一生懸命していて、真面目で、優しくて。
    さらに自然で、純粋で。

    一言で言うと、かわいい。

    ここで言う「かわいい」は、ビジュアルの話ではない。
    存在の温度みたいなもの。

    気づくと惹かれていた。

    恋愛的な意味ではない。

    ただ、愛おしい。尊い。
    笑ってしまうくらい、かわいい。

    そう思っていたら、わたしが少しずつ本来のわたしに戻ってきた。

    役割を脱いだ、そのままの自分でいていいかもしれない。
    そんな気持ちになれた。

    もはや推しというより、崇拝対象に近い。
    精一杯応援することでしか伝えられないけど、わたしは勝手に感謝している。

    ひとつ好きなものができたら、他の好きまで思い出した。

    好きは連鎖する。

    サッカーの推しは、ビジュアルから入ったわけではなかった。
    なのに、なぜかビジュアルに惹かれて、最近人生で初めてアイドルにハマった。

    読書も再開して、好きな作家さんも増えた。
    スパイスにもハマった。

    同じ景色の毎日なのに、色が少しはっきり見える。
    なんとなくの日々に、好きなものが混ざっていく。

    そして今、わたしは推しのアイドルのファンクラブに入りたい。

    ただ入るだけでは面白くないので、その資金をLINEスタンプの売上で作るという、謎のチャレンジを勝手に開催している。

    変なことを始めるくらい、余裕が戻ってきているようだ。

    でもたぶん、それくらいでちょうどいい。





    この読書感想記事にも推しのこと少し書いてる。









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    詩と短いエッセイ置いてます。 詩は言い切れない気持ちをそのまま。 エッセイは食べもののこと、日常のこと。

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