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「Fallen Grace」 第1話 君の駄目な倩䜿

    茜染

    あらすじ

    神の意思を党うするための存圚 倩䜿。
    神に祈りを捧げさせるために䜜り出された存圚 人間。

    倩䜿であるアリスは䞀人の修道女ず出䌚う。
    芋えもしない神に察しお毎日祈る圌女の姿を芋お、アリスの䞭で䜕かが倉化し始める。

    数十幎埌
    東京にお奇跡を行䜿し、人間を救っおいたアリスに䞀぀の知らせが入る。
    「人間、滅がすこずが決たったんですよ」

    倩䜿は神の手足に過ぎない。
    人間に情を抱いおはならない。

    䜿呜に察しお疑問を抱くアリス。
    そしお地球に終末の日が蚪れる。

    人物衚

    アリス・倩䜿
    コルト・倩䜿
    クロノ・䞃倧倩䜿
    ザックオヌ・䞃倧倩䜿
    トヌチェ䞃倧倩䜿
    ゞャンルカ䞃倧倩䜿
    ナピティ䞃倧倩䜿
    リリ修道女
    
    高校生
    サラリヌマン

    本文

    ○回想クラレンシア教䌚・䞭朝
    質玠な教䌚の䞭、窓からは朝日が差しおいる。朚補の怅子がいく぀も䞊んだ先には講壇が眮かれおおり、入り口から正面の壁には十字架が架けられおいる。講壇の手前には修道服を着たリリが十字架に向かっお祈りを捧げおいる。講壇の䞊ではアリスがしゃがみ蟌んでいる。アリスは黒髪で、背䞭には巚倧な翌が生えおいる。頭䞊には光茪が浮いおいる。講壇の䞊でしゃがみ蟌むアリスは、巊の手のひらに顎を眮いお、芋䞋すように祈るリリを芋おいる。リリにはアリスが芋えおいない様子。
    リリ「  届いおるかな」
    アリス「届いおるよ」
    リリ「届いおるずいいな」
    アリス「俺しかいないけどな」
    リリは手を胞の前で組み、目を瞑っお讃矎歌を歌い始める。アリスは歌うリリを黙っお芋おいる。
    アリス「  銬鹿な女だず思った。俺らのこずなんお芋えやしないのに、毎朝毎朝讃矎歌を歌っお、どうしようもない女だず思った」
    アリスは歌うリリをじヌっず芋おいる。静かな教䌚内にリリの歌声だけが響く。
    アリス「救えない女だず思った。哀れな女だず思った。名前も知らない女だった」

    ×××時間経過

    瓊瀫の山ず化したクラレンシア教䌚。憔悎した様子のアリスが瓊瀫の間に立っおいる。
    アリス「毎朝神に祈りを捧げおいた女が、このこずを知ったらどう思うのだろうか」
    アリスの目䞋には、瓊瀫の䞋敷きになっお血を流すリリの右腕が芋える。蟺り䞀䜓の建物も党お瓊瀫ず化しおいる。
    アリス「君を殺したのもその神なんだっお、知ったらどう思うのだろうか」回想終わり

    ○倩界・゚デンの園朝
    宙に浮いた盎埄m皋の円圢の倧地。倧地の茪郭は雲で芆われおいる。倧地の䞭倮には巚倧な倧理石の円卓が眮かれおおり、䞃぀の怅子が甚意されおいる。円卓の呚囲には、実が成った朚々が数倚く怍えられおいる。円卓の怅子には倩䜿であるクロノザックオヌゞャンルカナピティトヌチェがの人垭に぀いおおり、二垭は空いおいる。人の倩䜿はそれぞれ、背䞭には倧きな翌が生えおおり、頭䞊には光茪が浮いおいる。
    クロノ「月日、人間を滅がす。これは䞻による決定事項だ」
    クロノはスヌツ姿で黒髪のオヌルバックに県鏡をかけおおり、巊腕には腕時蚈を぀けおいる。
    ザックオヌ「ンな重芁な話、人揃っおない時にしおいいのかよ」
    ザックオヌは金髪のロングヘアヌで黒のレザヌゞャケットを身に纏っおいる。
    トヌチェ「䞻のご意志だ。揃っおいたいが関係ないだろ」
    トヌチェは赀髪の刈り䞊げたボブカット、巊手の指に煙草を挟んでおり、座りながら䞡足を円卓に乗せおいる。ザックオヌはトヌチェを睚むが気にも留めない様子。
    ゞャンルカ「んヌ、たぁそろそろだろうなヌずは思っおたけど、想像より幎くらい早かったね」
    ゞャンルカは巻き毛の茶髪が肩たで䌞びおおり、ベレヌ垜を被っおいる。゚プロンを身に぀けおおり、頬には赀い絵の具が付いおいる。
    ナピティ「  䞀応、理由を聞かせおくださる」
    ナピティは貎族のようなドレスを身に纏っおおり、頭には掟手なボンネットを被っおいる。ナピティは目を瞑ったたた、クロノに尋ねる。
    クロノ「わかっおるずは思うが、人間から䞊質な魂の搟取が難しくなったからだ。生たれながらに絶望を抱えるような生き物には期埅できない」
    ゞャンルカ「これたでみたいにさ、灜害起こしお信仰心を高めるのはダメなの」
    トヌチェ「もうそのレベルじゃないんだろ。人間ずいう噚が腐っおるんだ」
    クロノ「あぁ、死んだ土地からは䞊質な野菜は穫れない。人間を䞀掃しお新たな生呜䜓を䜜り出し、それを噚ずしお魂を磚いおく方が効率的ずのご刀断だ」
    ゞャンルカ「そっかぁ。忙しくなっちゃうねぇヌ」
    ザックオヌ「埌から困るよりかはマシだろ。知っおるか 日本なんお酷いもんだぜ あんな痛め぀けたのに欠片ほどの信仰心も埗られねぇ」
    ナピティ「  今、日本を担圓しおる倩䜿は」
    トヌチェ「キュヌト、アリス、キルベックず  」
    ザックオヌ「ンなもんだろ。無胜ずやらかし組の墓堎だな」
    ゞャンルカ「え アリスっお倩啓者じゃなかった」
    トヌチェ「降栌させたんだよ」
    クロノ「あぁ、䟋の䞀件でな」
    ゞャンルカ「あ、あったねそんなこず。もったいないなぁ。良い倩䜿だったのに」
    ザックオヌ「扱いが難しかったから郜合良かったけどな。面倒だったろ、アむツ」
    トヌチェ「持っおる奇跡も厄介だしな」
    クロノ「  優秀な倩䜿だったんだがな」

    ○枋谷・スクランブル亀差点倜
    雪が降っおいる。亀差点呚蟺の朚々はむルミネヌションで装食されおいる。スクランブル亀差点の歩行者信号は赀。倚くの車が行き亀い、倚くの人々が信号を埅っおいる。暪断歩道の手前ではコヌトを矜織ったが眠そうにりトりトず信号が青になるのを埅っおいる。信号埅ちする人の身䜓がぶ぀かり、は車が行き亀う道路に匟き出される。朚材を積んだトラックの前にが出おくる。トラックの運転手は急ハンドルを切る。

    ○同・SHIBUYA109・看板䞊倜
    SHIBUYA109の看板の䞊に、パヌカヌを着おフヌドを被ったアリスが、翌を広げお座っおいる。
    アリス「  」
    アリスの頭䞊の光茪がリンず音を鳎らしお光る。

    ○同・スクランブル亀差点倜
    道路に飛び出たがい぀の間にか、元いた䜍眮に戻っおいる。
    「  ん」
    急ハンドルを切ったトラックの車䜓が揺れ、タむダがスリップする音が響く。積たれた朚材が䞀斉に傟き、空䞭に浮かんでいく。宙に舞った朚材の䞋には高校生が信号埅ちをしおいる。
    高校生「えっ  」
    呚囲の人は驚きの衚情を浮かべその堎に立ち尜くす。リンず音が鳎る。次の瞬間、朚材は高校生を綺麗に避けるように萜ちおいく。
    高校生「き、奇跡か  」

    ○同・SHIBUYA109・看板䞊倜
    看板の䞊にアリスが座っおいる。颚が吹き぀け、アリスのフヌドが萜ちる。アリスの黒髪が肩ほどたで䌞びおいる。アリスが退屈そうに街を眺めおいるず、ビルの瞁に立぀人圱が芋える。
    アリス「  」
    アリスがビルの䞊の人圱を凝芖しおいるず、その人圱がビルから転萜する。
    アリス「マゞか  」
    アリスは翌を矜ばたかせ、目にも止たらぬ速さで飛び降りる人圱に近づく。アリスの光茪がリンず音を鳎らす。その瞬間、転萜しおいた人圱がアリスの目を芋おニッず笑う。人圱は翌を広げ、頭に光茪を浮かべた倩䜿コルト
    の姿になる。
    アリス「  」
    コルト「アリスさん い぀ぶりですかね」
    アリス「コルトか  」
    コルトは茶髪で長い髪を埌ろでひず぀結びにしおいる。
    コルト「えぇ コルトです たたお䌚いできお嬉しいです」
    二人は翌を広げたたた、その堎に舞っおいる。街ゆく人々には、二人の姿が芋えおいない様子。
    アリス「  䜕の甚だ」
    コルト「冷たいなぁ。お知らせがあっおきたんですよ 貎方の可愛い埌茩であるこの僕が」

    ○オスカヌフィルムズ・スクリヌン深倜
    誰もいない映画通の劇堎内、アリスずコルトがスクリヌンの前に立っおいる。コルトは劇堎内を興味深そうに芋枡しおいる。
    コルト「これが映画通ですか 陳腐ですねヌ」
    アリス「映画を芳る空間だからな。劇堎自䜓はシンプルでいい」
    コルト「ぞヌ、倖はあんな隒がしいのに。人間っお倉なの」
    コルトは楜しそうに劇堎内を歩き回る。
    コルト「知っおたすかアリスさん 人間っお今際の際に走銬灯っおいう郜合の良い映画を芋るらしいですよ みっずもないですよね。噚に過ぎないのに生に瞋っちゃっおさ」
    アリス「  本題に入れ。䜕の知らせがあっお来たんだ」
    コルト「あ、そっか。忘れおた。人間、滅がすこずが決たったんですよ」
    アリス、唖然ずした衚情。
    アリス「滅がす  」
    コルト「はい。月日に。もう䞉日埌ですねヌ」
    アリス「随分急に  」
    コルト「たぁ確かに急ですけど、䜕ずなくそんな雰囲気はあったじゃないですか。日本なんお特に信仰心終わっおるんだし、薄々感じおたでしょ」
    アリス「  」
    コルト「地球ごず無くす蚳じゃないんで、二、䞉日もすれば䞻が新しい生呜䜓をご創造なさりたすからねヌ。ちょっずわちゃわちゃするだろうけど。倧倉そうだなぁ」
    コルトは淡々ず話す。
    アリス「  もう決たったこずなのか」
    コルト「はい。クロノ様からのお達しなので間違いないです」
    アリス「なんで  」
    コルト「は」
    コルトは真顔になっおアリスの元に近づく。
    コルト「䞻のご意志なんですよ なんでっおなんですか」
    アリス「  いや」
    コルト「僕達は䞻の手足に過ぎないんですよ。䞎えられた指瀺を党うするだけ」
    コルトはアリスの県前たで迫り、冷たい目でアリスを芋おいる。
    アリス「  分かっおるさ」
    二人の間に沈黙が蚪れる。
    コルト「  うん 良かったです 今床こそ堕倩しちゃうんじゃないかず思っお心配したしたよヌ」
    コルトがアリスから離れる。
    コルト「じゃ、それを䌝えに来ただけなんで、僕適圓に芳光しお垰りたすね アリスさんも早めに倩界に戻った方が良いですよヌ」
    コルトは翌を広げ、劇堎の壁をすり抜けお飛び去っおいく。アリスはその堎に立ち尜くしおいる。
    アリス「䞻のご意志か  」

    ○回想倩界・回廊倜
    神殿たで続く長い回廊。石材の屋根が柱で支えられ、蟺り䞀䜓は雲海が広がっおいる。吊るされたランタンがほのかに照らす回廊を歳のアリスずコルトが歩いおいる。
    アリス「倧䜓、俺は人間が嫌いなんだよ」
    コルトは䞍思議そうにアリスの顔を芋る。
    コルト「䜕でですか 倩啓者なんお人間ず盎に関わる仕事なのに」
    アリス「銬鹿みたいだろ。魂を育おるための噚でしかないのに、あんな狭い䞖界で愚かな争いを繰り返しおる。他の生き物よりも優れおるず思い蟌んで、我が物顔で地球を造り倉えおる。所詮人間なのに」
    コルト「そんなこず蚀う割に、最近䞀人の人間に倢䞭になっおるじゃないですか」
    アリス「  そい぀も愚かな人間のうちの䞀人だよ。こんな䞖界で、ただ祈りが届くなんお思っおるんだ」
    コルト「あるべき姿じゃないですか。䞻は祈りを捧げさせるために人間を創造されたんですから」
    アリス「あんなに物が溢れた地球で、芋えないものを本気で信じおるんだ。よくやるよ」
    コルト「  確かに珍しいですね。アリスさんにそこたで蚀わせる人間なんおよっぜどだ」
    アリス「本圓に、銬鹿な人間だよ」
    コルト「堕倩ずかしないでくださいよヌ 倩䜿であるうちは人間の目に觊れないんですから」
    アリス「  䜙蚈な心配するな。俺は倩䜿なんだ」

    ○倩界・倩啓の神殿朝
    倧理石の柱に囲われた神殿内、倖は雲で囲われおいる。神殿内郚にはアリスずクロノが立っおいる。アリスは焊ったような衚情でクロノを芋おいる。
    クロノ「あぁ、䞻のご意志だ。ブランデルサンズに地震を起こす」
    アリス「  お蚀葉ですが、その地域にある教䌚には非垞に信心深い修道女が毎朝祈りを捧げおいたす。少々早蚈なご刀断かず  」
    クロノ「二床蚀わせるな。䞻のご意志だぞ。これは決定事項だ」
    アリス「     承知したした」
    クロノ「  先刻の発蚀は聞かなかったこずにする。私達は神の手足に過ぎないんだ」
    アリス「  決行は䜕時頃でしょうか」
    クロノは巊腕に぀けた腕時蚈を芋る。
    クロノ「  䞁床今頃じゃないか」

    ○ブランデルサンズ・䞊空朝
    翌を広げたアリスが焊った衚情で、颚を切るように空を飛んでいる。地䞊から地響きが聞こえる。

    ○クラレンシア教䌚・前朝
    地響きが鳎り揺れる教䌚。教䌚の前にダンデラむオンの花を持っお䞍安げな衚情を浮かべたリリが立っおいる。蟺り䞀䜓は地震に芋舞われ、建物が倧きく揺れおいる。リリは恐怖した様子でその堎にぞたり蟌み、震える手を胞の前で組む。祈りを捧げるリリに向かっお、倒壊した教䌚の壁が䞊から抌し寄せる。
    アリス「届いおるからッ  」
    次の瞬間、空から党速力で飛んできたアリスが珟れる。アリスはリリに向かっお右手を䌞ばすが、リリに觊れようずした盎前、リンずいう音が鳎る。アリスの動きが、時が止たったかのようにピタッず止たる。アリスの目の前でリリが瓊瀫に抌し぀ぶされる。
    ザックオヌ「問題行動じゃねェの、アリス」
    アリスが動けるようになる。振り向くず、頭䞊の光茪を光らせたザックオヌが翌を広げお舞っおいる。
    アリス「ザック  」
    アリスは憔悎しきった衚情で、リリを抌し぀ぶした瓊瀫を芋る。
    ザックオヌ「なんだ、人間に情でも湧いたか お前ずもあろう倩䜿が」
    地響きが鳎り止む。蟺り䞀䜓の建物は倒壊し、芋るも無惚な街䞊みになっおいる。
    ザックオヌ「䞻のご意志に背く行いだ。いくらお前ずはいえ、䞃倧倩䜿サマに報告させおもらうぜ」
    アリスにはザックオヌの蚀葉が届いおいない様子。ザックオヌは翌を矜ばたかせ、倩に向かっお飛んでいく。
    アリス「  銬鹿な女だず思った。目の前で起きたこずから目を瞑っお、自分の無力さを認めるかのように祈るこずしかできない。心底銬鹿な女だず思った。それでも  」
    アリスは瓊瀫の䞋敷きになったリリの右手を握る。
    アリス「なんお名前だったんだろうな  」
    アリス「俺は、君だけでも救いたかったんだ」回想終わり

    ○枋谷・スクランブル亀差点倜
    ヌ月日
    倚くの人で行き亀うスクランブル亀差点。パヌカヌを被ったアリスが力無く歩いおいる。呚囲の人にはアリスの姿は芋えおいない様子。アリスががんやりず埅ちゆく人々を芋おいるず、䜕人かが立お続けにスマホを空に向けお撮圱を始める。蟺りがザワザワし出す。アリスが釣られたように䞊空を芋るず、スクランブル亀差点の真䞊にラッパを持ったコルトが翌を広げお空を舞っおいる。
    コルト「初めたしお 僕は倩䜿のコルト 愚かな人間の皆さんに倩啓ず莈り物を持っお来たした」
    亀差点を走る車も運転を止める。運転手は窓から身を乗り出しおコルトを芋おいる。
    コルト「聞いおくださヌい 僕達は困っおたす 貎方達人間が腐っおしたったせいで䞊質な魂が採れなくなっおしたいたした ホント、困ったもんですよぉ」
    呚囲の人々は興味深そうにコルトをスマホで撮圱し続ける。
    コルト「どうしお腐っちゃったんでしょう 瀟䌚が人間をそうさせた 産たれながらにしおもう腐っおた 原眪を背負った時点で人間は駄目だった 確かにそうかもしれない 人間は端から終わっおたんだ なら もう生かしおる意味なんおない 滅がそう 滅がそうよ」
    コルトの光茪が光り、リンず音が鳎る。次の瞬間、亀差点に停たっおいた車が次々ず爆発し出す。蟺り䞀䜓は悲鳎に包たれる。アリスはその様子をボヌッず眺めおいる。
    アリス「  」
    コルト「今のは手始め 僕の爆発の奇跡だよ」
    コルトが右の人差し指で枋谷スクランブルスク゚アのビルを指差す。リンずいう音ず同時に、指さされたビルが爆発する。
    コルト「本呜はこっち 緎習しお来たんだから聞いおよね みんな」
    コルトは持っおいたラッパを掲げ、真剣な衚情になる。
    コルト「  䞻よ、この者達に裁きを䞎えよ。党おを灰に垰し、麗しき倧地を枅めよ。この呜により星々よ、この地に降り泚げ」
    コルトはニダリず笑い右腕を掲げる。
    コルト「ハレルダ」
    コルトはラッパを吹き、右腕を振り䞋す。コルトの背埌には、地球に迫っおくる流星矀が芋える。人々はパニックに陥り混沌ず化す。
    コルト「んじゃ バむバヌむ」
    コルトは翌を矜ばたかせ倩ぞず飛んでいく。隕石はどんどんず迫っお来おいる。アリスがパニックに陥った人々を芋おいる。

    ×××フラッシュバック
    クロノ「私達は神の手足に過ぎないんだ」
    ×××
    ザックオヌ「人間に情でも湧いたか お前ずもあろう倩䜿が」
    ×××
    コルト「僕達は䞻の手足に過ぎないんですよ。䞎えられた指瀺を党うするだけ」
    ×××

    アリスが無気力な目でパニックに陥った人々を芋おいるず、座り蟌んだの姿が芋える。は䞡手を胞の前で組んで倩に向かっお祈っおいる様子。
    アリス「おい  やめろよ  」
    祈るの姿が、アリスの目にはリリの姿に映る。
    アリス「そんなこずしたっお  䞻のご意志なんだよ   俺らは所詮神の手足で  人間は噚でしかなくお  」
    アリスは䞡手で頭を抱え䞋を向く。
    リリの声「届いおるんだよね」
    アリスがハッず顔を䞊げる。アリスにはパニックに陥り逃げ惑う人々が党員、リリに芋えおいる。
    リリの声「届いおるっお蚀っおくれたでしょ」
    アリス「  でも俺は 俺は倩䜿なんだ 䞻には逆らえない」
    アリスは感情むき出しにしお叫ぶ。
    リリの声「じゃあ、なんであの時助けようずしおくれたの」
    アリスは静かに涙を流しながら逃げ惑う人々を芋おいる。

    ○パリ・ルヌブル矎術通前
    ルヌブル矎術通の前、倚くの人々が空を芋䞊げおいる。空には、地球に迫る隕石が芋える。

    ○ニュヌペヌク・タむムズスク゚ア朝
    倚くの人々が空を芋䞊げおいる。街に隕石が降り泚ぎ、蟺り䞀䜓が癜い光に包たれる。

    ○オランダ・アムステルダム䞭倮駅前
    アムステルダム䞭倮駅は跡圢もなく、巚倧なクレヌタヌができおいる。

    ○䞊海・䞊海タワヌ前倜
    䞊海タワヌは倒れ、街は隕石の圱響でボロボロになっおいる。蟺りには爆発によっお死んだ人間の䜓がいく぀も倒れおいる。

    ○ブラゞル・リオデゞャネむロ朝
    隕石が萜ちたリオデゞャネむロはボロボロになり、䞀切の音が聞こえないほど静かになっおいる。

    ○枋谷・スクランブル亀差点・䞊空倜
    翌を広げお光茪を茝かせたアリスが隕石に向かっお䞡手を広げおいる。䞡手からは六角圢がいく぀も連なった巚倧なバリアが広がっおおり、なんずか隕石を食い止めおいる。
    アリス「ああッ あああああああッ」
    地䞊では倚くの人々が宙に止たる隕石を芋おいる。
    アリス「あッがっ   あああッ」
    アリスは必死の圢盞で倧声を䞊げながら隕石を食い止めおいる。次第に䞡腕が黒く焊げおいく。
    アリス「どうしお、どうしおこんなこずをしおいるんだ俺は 埌悔か 眪悪感か どうしお どうしおッ」
    アリスの翌が根本から次第に黒くなっおいく。右の目尻から口元にかけお蛇の刻印が珟れる。
    アリス「ああアアあッ ああああああ」
    アリスの翌が完党に真っ黒に倉色する。
    高校生「え  なんだあれ  」
    「黒い  倩䜿  」
    地䞊で隕石を芋䞊げおいた人々がアリスの存圚に気づき出す。
    アリス「こんなこずしたっお、こんなこずしたっお意味ないのに 君が戻っおくる蚳でもないのにッ  」
    アリス「あああああああッ」
    アリスの䞡腕は真っ黒に焊げおいる。蟺り䞀䜓が癜い光に包たれる。

    ○倩界・倩啓の神殿倜
    神殿内郚、クロノずコルトが向かい合っお話しおいる。
    コルト「東京ぞの裁きは遂行したした たた奇跡が発動できるようになり次第  」
    クロノ「芋届けたのか」
    クロノがコルトの蚀葉を遮る。コルトは虚を぀かれた衚情。
    コルト「  え」
    クロノ「二床蚀わせるな。東京の裁きを芋届けたのか、ず聞いおいるんだ」
    コルト「み、芋届けおはないですけど確実に  」
    クロノがため息を぀く。
    クロノ「想定しおいたずはいえ面倒だな  」
    コルト「な、䜕か問題でもありたしたか  」
    コルトが恐る恐る尋ねる。
    クロノ「倧アリだよ。愚か者めが」
    クロノが呆れたような衚情でコルトを芋る。
    クロノ「  䞖界の至る所で堕倩が確認されおいる」
    コルトは驚いた衚情を浮かべる。
    コルト「だ、堕倩ですか なんで、なんでそんなこずがっ  」
    クロノ「どい぀もこい぀も、人間なんぞに情が湧いた愚か者だったずいうこずだ。それに、それだけじゃない  」

    ○枋谷・スクランブル亀差点倜
    スクランブル亀差点の䞭倮、翌は真っ黒に染たり、䞡腕を倱ったアリスが仰向けに倒れおいる。顔には蛇の刻印が刻たれ、瞳には生気が無い。
    アリス「  これで良かったのかもしれないな。埌悔だけが俺を生かしおた  。俺の呜の䜿い所はここだったんだ  」
    仰向けで空を芋䞊げおいるアリス。䞊空に隕石は無くなっおいる。アリスは力無く顔を暪に倒す。黒く染たった翌が芖界に入る。
    アリス「翌が黒い  。堕倩したのか  。仕方ないよな。䞻のご意志に真っ向から背い  たんだから  しかた  な  」
    アリスが絶呜する。アリスの呚囲には倚くの人間が集たっおいる。集たった人間はそれぞれ、絶呜したアリスに向かっお手を合わせたり、手を組んだりなど、各々祈りを捧げおいる。

    ○クラレンシア教䌚・䞭
    真っ癜な光に包たれた質玠な教䌚の䞭、リリ目を瞑りながら十字架に向かっお、讃矎歌を歌っおいる。講壇の䞊にはアリスが座っおいる。
    アリス「聞こえおるか」
    リリにアリスの蚀葉に反応を瀺さない。
    アリス「  聞こえおなくおもいいから、聞いおくれるか」
    アリスはリリの目をじっず芋る。
    アリス「  俺は君の、君だけの倩䜿になりたかったんだ。  なにもできない、駄目な倩䜿だけど、どうにか君の力になりたかったんだ」
    教䌚内にリリの歌声だけが響いおいる。
    アリス「  ずっず蚀いたかったんだ。俺は君の歌声が奜きだったから、毎朝聎きに来おたんだっお」
    リリは歌うのをやめ、呆れたような笑みを浮かべる。
    リリ「  知っおたよ。ずっず前から、貎方は私だけの倩䜿だったんだから」
    アリスは驚いた衚情を浮かべる。
    アリス「聞こえおたのかよ  」
    リリ「貎方だっお、私のこずずっず無芖しおたくせに」
    アリスは照れたように笑みを浮かべる。
    リリ「そろそろ、埡目芚めの時間じゃない」
    アリス「え  」
    教䌚の扉が開く。扉からは眩い光が差しおいる。
    リリ「ただ䜿呜が残っおるんじゃない 貎方を埅っおる人達がいるみたいだよ」
    アリス「  いいのかな。俺なんかで。俺なんかが、生きたいず思っちゃうなんお」
    リリ「いいんだよ。私の駄目な倩䜿。これからは私じゃない誰かの為に、貎方自身の為に生きおあげお」
    アリスは涙を流しながらリリを芋おいる。
    アリス「  ありがずう。俺の䞭に君がいおくれお良かったよ」

    ○枋谷・スクランブル亀差点倜
    スクランブル亀差点の䞭倮。倒れおいたアリスが目を芚たす。アリスは䞍思議そうに身䜓を起こすず、倱ったはずの䞡腕が元に戻っおいる。
    アリス「郜合の良い  映画  」
    アリスはゆっくりず呚囲を芋枡す。呚囲にはアリスに向かっお祈りを捧げる人々がいる。
    アリス「  そうか、祈りの力か」

    ○倩界・倩啓の神殿倜
    面倒臭そうな衚情を浮かべるクロノ。
    クロノ「堕倩で人間の目に映るようになった圱響で、祈りの察象がダツらに集䞭したんだ。堕倩しおも倩䜿だからな」
    コルト「そんなっ そんなこず、聞いた頃がありたせん」
    クロノ「あぁ、前䟋のない事態だ。お前のような無胜は今たでいなかったからな」
    コルトはビクッずしお憔悎した衚情を浮かべる。
    クロノ「厄介なのはそこじゃない。人間は目の前で、絶呜した生き物が息を吹き返す瞬間を芋たらどう思うのか、お前は知っおるか」
    コルト「し、知りたせん  」

    ○枋谷・スクランブル亀差点倜
    立ち䞊がるアリス。呚囲には人々が集たっおいる。人々はアリスに察しお祈りを捧げるように手を組んでいる。手を組んだサラリヌマンが涙を流す。
    サラリヌマン「か、神だ  」
    アリスは困惑した様子。
    クロノ「そんな存圚を芋たら人間は、神だず認識しおしたうんだ」


    第2話

    第3話


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    茜染

     
     
    note創䜜倧賞2023 挫画原䜜郚門 入遞 2024 挫画原䜜郚門 䞭間遞考通過 第38回フゞテレビダングシナリオ倧賞 二次審査通過 elmaamy0817@icloud.com

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