
【第2話】「誰も失敗していないことになっている」違和感 | 資産-400→5000万円投資録
並んでいるのは、どれも「成功」を約束する本ばかりだった。
「誰も失敗していないことになっている…」
そんな空気に、私は気持ち悪さを感じていた——その言葉を、私は信じることが出来ない。
なぜなら、かつての私は「それに近いもの」を信じて、痛い目を見てきたからだ。
それらを流し読みしているうちに、私の心には少し冷ややかな感情が芽生えていたのだ。
「これだけで簡単にお金が稼げるのなら、世の中全員がお金持ちになれるはずだよな……」
実のところ、その頃には私の金融資産はすでに5000万円を超えていた。
資産形成という道のりにおいて、いくつもの険しい山と深い谷を越えてきた今の私にとって、誰かが用意した「正解」を謳う投資本は、どうしても心の奥に響かなかったのだ。
投資の世界は、実際に飛び込んでみて、自分がどう感じ、何をすべきかを必死に考え、実践してみなければ本当のところは分からない。
そこで何を学び、どう次のアクションに繋げていくか。それこそが最も重要である——。
それが私の持論だ。
今でも投資に唯一の正解があるとは思っていないし、誰かの言葉を安易に鵜呑みにすることもない。
私がこの十数年間、投資という荒波の中でやってきたこと、そしてそこで感じた「痛み」や「手応え」は、紛れもない事実として私の中に蓄積されている。
綺麗に整えられたノウハウ本よりも、一人の人間が迷い、欲に負け、失敗し、
それでも自分なりの「最適解」
を求めてもがいた記録の方が、よっぽど人間味があり、真実味がある。
そこからこそ、伝えるべき「何か」が生まれるのではないか。
本屋の片隅でふとそう思い、私は本書の執筆を始めることとしたのであった。
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