【宮崎】南国の海と神話が出会う場所。日南海岸を走る“奇跡の絶景ルート”へ~宮崎②日南海岸・都井岬
神話の里・宮崎の旅、
2日目は主に日南海岸に沿って神話の舞台をたどっていきます。
宮崎の特長的な地形や植物などもたくさんあるとのこと。楽しみです。

↓↓宮崎駅付近を回った宮崎旅前半はこちら

宮崎の自然
宮崎県は 海岸平野・山地・火山地形 が明瞭に分かれる地形を持ちます。
日向灘沿岸の海岸平野 宮崎平野は九州最大級の沖積平野で、広大なシラス台地(火山噴出物の堆積)と河川の形成した扇状地が広がる。
九州山地(西部) 県西部は標高1,000〜1,700m級の山地が連なり、急峻な谷が刻まれる。
霧島火山帯(南西部) 宮崎県南西部は霧島火山群の影響を受け、火山性地形(火砕流台地・溶岩台地)が分布。
日南海岸のリアス的海岸線 青島〜都井岬にかけては、隆起と侵食が繰り返されてできた独特の海岸地形が続く。

地形:海岸平野・山地・火山地形が明瞭
地質:宮崎層群(砂岩・泥岩互層)と霧島火山帯の火山岩
植生:照葉樹林と暖地性植物が豊富
柱状節理:霧島火山帯の溶岩・火砕流堆積物に関連
鬼の洗濯板:世界的にも珍しい規模の波状岩で、砂岩・泥岩互層の差別侵食による産物
県南にある日南海岸は、特に地形や植生に特徴があるエリアです。
東北の風景とはまた違った光景が広がっていて、とても興味深いです。
そしてこの光景すごいな…
— るちあ@陸奥国 (@__luchia_) May 10, 2025
「鬼の洗濯板」と呼ばれる海岸や「宮崎層群」の丸いコンクリーションがつくる奇岩
霧島連峰の火山活動や宮崎の海の砂や生き物の化石などから作られる、九州の特徴的な地質によるものなんでしょうが…
それでも、こんな光景が自然にできるというのは不思議なもんです pic.twitter.com/4ag0wjZDs7
地形の特徴
まず何といっても、地形が特徴的
日南海岸の「鬼の洗濯板」や、高千穂町の「屏風岩」が代表的ですね。
ギザギザになっているところもあれば、鵜戸神宮の海岸のように丸い岩がたくさんあるところもあります。
この岩や海岸線はどのようにして出来上がったのでしょうか?
もともと宮崎県の大地の大部分は四万十層群という地層郡に占められています。四万十層群は、房総半島から関東山地、赤石山脈、紀伊山地、四国山地南部、九州山地南部、沖縄本島まで、約1,800kmにわたって帯状に分布する地層群で、四万十累層とも呼ばれます。西日本~九州まで、太平洋側の広範囲に広がる地層ですね。

四万十層群は、中世代白亜紀から新生代第三紀に海底でつくられた地層です。主に泥と砂の堆積物で、所々に枕状溶岩や赤色頁岩が見られます。地層が各地で違った表情を見せるのもプレートの力の影響と考えられます。
この地層が「深海での堆積 → 隆起 → 火山活動 → 波の侵食 」 という繰り返しを経て、現在の光景となっていったようです。

また日南地域、とくに日南市・南郷町・串間市などでは化石の産出も多いとのこと。宮崎県総合博物館にも、恐竜やナウマンゾウなどの大型生物の迫力ある全身骨格のほかにも、アンモナイトや植物の化石が展示されていました。
暖かい海のためサンゴ礁が広がっており、太古の昔からたくさんの生き物が生息していたみたいですね。



現在も「宮崎県太平洋沿岸の高緯度サンゴ群集」が広がっており、WWFの環境保護活動の対象になっているようです。
九州・四国・本州を含む日本各地の浅海域には、高緯度サンゴ群集が分布し、沿岸生態系や人々の暮らしを支えていますが、調査研究の蓄積や社会的な認知に課題があります。宮崎県沿岸では80種以上のサンゴが確認され、観光資源としても重要です。多様な主体が連携して進めてきた保全と持続可能な利用の取組を踏まえ、本県の高緯度サンゴ群集に関する基礎情報をまとめた資料『宮崎県太平洋沿岸の高緯度サンゴ群集 2026』を発行しました。
ちなみに宮崎県総合博物館の地球シアターでは、宮崎の地層や特長、地形のでき方を映像で解説してくれます。
子供向けの「宮崎地質探検隊」、わかりやすかったなあ。もう一回見てみたい。

宮崎地質探検隊では、生まれたての火山「大地くん」と地質学者「ジオ博士」が高千穂峡、霧島火山群、青島など宮崎の地質名所の謎を解いていきます。
鬼の洗濯板ー波食棚(はしょくだな)
「鬼の洗濯板」と呼ばれる、日南海岸に広がる独特の地形。圧巻の光景ですね。
天然記念物に指定されていて、正式な指定名は「青島の隆起海床(りゅうきかいしょう)と奇形波蝕痕(きけいはしょくこん)」というのだそうです。
これはどうやってできているのでしょうか?
日南海岸の「鬼の洗濯板」は当地の固有の愛称ですが、学術的には「波食棚」(はしょくだな)等と呼ばれます。空撮すると自然物とは思えない岩石の幾何学的な規則性がさらにはっきり分かり、洗濯板のギザギザ感も増します。世界的にも希少な美しい事例ですhttps://t.co/VjGgu909OT https://t.co/4zR6I8Drmu pic.twitter.com/CaX0t07bmf
— 公益社団法人 日本地震工学会【公式】 (@JAEEGAKKAI) February 22, 2026

形成のメカニズム
①深海で砂岩・泥岩の互層が堆積
洪水などで砂と泥が交互に沈降し、互層が形成される。
②地殻変動で隆起し、地層が斜めに立ち上がる
宮崎層群は隆起により傾斜した状態で地表に現れる。
③波の侵食で平坦化される
波が斜めの地層を削り、平らな波食棚をつくる。
④柔らかい泥岩だけが削られ、硬い砂岩が残る
これにより「板状の凸凹」が規則的に並ぶ。
⑤潮の満ち引きが長期間作用し、現在の形に
波の侵食速度と隆起速度のバランスが絶妙で、この地形が維持されている。
へえ~なるほど。
砂と泥が交互に重なると、砂は堅い地層に、泥は柔らかい地層になるんですね。
それが隆起して波にさらされると、柔らかい泥の層のみ流されて、洗濯板状の不思議な形になるのか。
ちなみに青島の鬼の洗濯板は、国指定天然記念物に指定されています。
青島の植生と合わせて、とても貴重な天然記念物なんですね。
コンクリーション
キノコ岩などとも呼ばれ、丸いボールのような岩が上についたキノコのような岩をコンクリーションといい、鵜戸神宮の海岸などでよくみられるそうです。

砂岩や泥岩などの地層にできるかたいボール状のものをコンクリーションといいます。コンクリーションはノジュール(団塊)ともいい、地層中で炭酸カルシウムなどが化学的に集まってできるものと考えられています。青島や鵜戸神宮などの観光地をはじめ県内各地で地層中に岩石のボールを見ることができます。
このコンクリーション、時々博物館などに「恐竜の卵の化石では?」と持ち込まれることがあるそうです。
まあ岩からこんなに大きな丸い石出てきたら、恐竜の卵かと思うよなあ。
なんかロマンがあっていいですね。
柱状節理(ちゅうじょうせつり)
柱状節理は、柱のような割れ目が連なった地形で、主に高千穂町の高千穂峡で見られます。
これも不思議な光景ですね。どうやってできたんだろう?

溶岩や火砕流が冷却するとき、体積が縮むことで 六角形の柱状の割れ目 が生じる現象。
形成条件
・高温の溶岩がゆっくり冷える
・冷却方向に対して直角に割れ目が入る
・六角形が最も安定した形のため多くが六角形になる

火山から流れ出た溶岩が、ゆっくり冷え固まって、規則正しい柱のような割れ目(柱状節理といいます)をつくることが あります。これは、比較的厚い溶岩流が冷えて固まるとき、温 度が下がって岩石の体積が収縮してできる角柱状の割れ目で、 角柱の断面は六角形のことが多いですが、必ずしもそうではな く、四角形、五角形、七角形、八角形のものもあります。一般 的には、時間をかけて冷えるほど太くなります。
なるほど。火山の溶岩が冷えて固まるときにできるものなのか…。
鬼の洗濯板やコンクリーションが海の波によって作られたものだとすると、こちらは霧島連山などの元気な火山が作った地形といえますね。
外側が冷えて固まっていくときにきれいに六角形になるというのが地球の不思議なところですが…とはいえ、ハチの巣なども基本六角形でハニカム構造になっているので、自然界の法則からみたら理にかなった現象なんでしょうね。
「ハニカム構造」とは英語で「Honeycomb:ハチの巣」という意味で、正六角形または正六角柱を隙間なく並べた構造のことです。
ハニカム構造は軽くて強度があり、また音や衝撃を吸収できて断熱効果もあるという理由から、現在では飛行機の翼や駅のホームにある落下防止ドア、新幹線、建造物などの構造材料としても幅広く利用されています。
植生の特長
地形も特長のある宮崎ですが、植生にも特徴があります。
それでなくとも宮崎市内や日南海岸の道路には、たくさんのヤシの木があって南国の雰囲気があって、さわやかな南国の光景が広がっていますが…それ以外に宮崎固有の植物がたくさんあります。
青島亜熱帯性植物群落
特に青島の植物群落は 「ビロウを中心とした暖地性常緑広葉樹の密林」 という点で、国内でも極めて珍しい存在です。

■ 主な構成植物
ビロウ(ヤシ科):青島の象徴。高さ10m級の林をつくる
ハマビワ
オニヤブソテツ
テリハボク
トベラ
ハマヒサカキ
ガジュマル(自生は少ないが植栽あり)
■ 特徴
島が小さく、海に囲まれているため外来種の侵入が少ない
黒潮の影響で冬でも温暖
「鬼の洗濯板」の岩盤が波を弱め、植物が育つ安定した環境をつくる
青島神社のある青島に群生するビロウは、よく見ると葉の先が二股になっています。
葉が大きくなると、自然に葉の先が分かれていくとのこと。不思議だなあ…。

このほかにも、青島には熱帯に生息する植物がたくさん。
観葉植物としてもおなじみの万年青(おもと)のほかにも、ダンチクやフウトウカズラなど亜熱帯性気候に生息する植物がたくさん自生しています。





この亜熱帯性植物が島中に群生していることが、植物景観の熱帶性により特に貴重なものであるとされ、国指定特別天然記念物に指定されているそうです。
不思議な地形と植物に恵まれた宮崎。
そんな神秘的な光景の広がる神話の里に、さっそく行ってみたいと思います!
今回は、海岸線に沿って宮崎市内から都井岬まで、神話にまつわるエピソードがある神社に立ち寄りながら、南に進んでいきます。
江田神社
まずは宮崎市の北部、阿波岐原森林公園にやってきました。
宮崎市フェニックス自然動物園や、ゴルフ場などリゾートホテルが立ち並ぶ緑豊かな自然公園です。
※ちなみに、宮崎市フェニックス自然動物園のミーアキャットさんたち…映画のポスターかな?ってぐらい、ポーズ決めてくれているのでいつも気になっています。
いつか実際にあってみたいです。
展示場で振り返ると姿勢の良い3匹が!😳
— 【公式】宮崎市フェニックス自然動物園 (@m_phoenixzoo) December 19, 2024
カメラ目線もバッチリの3兄弟です✨#宮崎市フェニックス自然動物園#ミーアキャット#ハク #アル #セナ pic.twitter.com/v1iHr9Se8k


さて江田神社は、伊邪那岐命が黄泉の国から帰った後に身を清めたところと言われています。
天照大神をはじめとする「三貴子」や住吉三神などたくさんの神様が誕生した地と言われている場所です。
神様の系図で言うと、この世代になりますね。
イザナキは妻が忘れられず死の国「黄泉の国」まで会いに行きますが、イザナミの醜い死の姿に驚き夢中で逃げだしました。途中、イザナミに追いかけられますが必死に地上に逃げ帰り、死の国の汚れをお祓いされたのが、阿波岐原に現在もある「みそぎ池」だといわれています。
イザナキが「みそぎ祓い」をしたとき、投げ捨てた杖や着物などからさまざまな神が生まれ、身体を洗うと、またさまざまな神が生まれました。最後に左目を洗うと「アマテラス(天照大神)」が、右目を洗うと「ツクヨミ(月読命)」が、鼻を洗うと「スサノオ(須佐之男命)」が誕生したといわれています。
イザナキは三神にそれぞれ「高天原」「夜の世界」「海原」を治めるように命じられました。

祓詞にも登場する「筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原」の場所の一つともいわれてます。
確かに祓詞を見ても、
筑紫=九州
日向=宮崎
小戸=小さな入り江
があっていますね。
祓詞
掛けまくも畏き 伊邪那岐大神
筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に
御禊祓へ給ひし時に生り坐せる祓戸の大神等
諸諸の禍事 罪 穢有らむをば祓へ給ひ
清め給へと白す事を
聞こし食せと恐み恐みも白す
航海の守護の司る・住吉三神を祀る住吉神社も、宮崎市フェニックス自然動物園の近くに鎮座しています。
大阪の住吉大社の神様たちの生まれ故郷が、南の国の宮崎というのも不思議な感じですね。
住吉大社の祭神は、伊弉諾尊が禊祓を行われた際に海中より出現された底筒男命・中筒男命・表筒男命の三神、そして当社鎮斎の神功皇后を祭神とします。仁徳天皇の住吉津の開港以来、遣隋使・遣唐使に代表される航海の守護神として崇敬をあつめ、また、王朝時代には和歌・文学の神として、あるいは現実に姿を現される神としての信仰もあり、禊祓・産業・貿易・外交の祖神と仰がれています。

さて、まずは本殿にお参り。
御神木のこぶも金運がよくなるよう撫でてきました。カメさんの頭のようにも見えますね。



伊邪那岐命が禊をした「御池」。
ここで三貴神のほか23柱の神様が生まれたとされます。

今は4000本もの睡蓮が植えられているみたいです。花が咲いたらとてもきれいだろうなあ。花は5月下旬から見ごろになるそう。東北の睡蓮の時期は8月ごろなので、本当に気候の違いが感じられますね。
近くを流れる江田川には蛍の生息地・山崎ホタルピアがあります。
確かにお水がきれい。川底がはっきり見えます。
蛍に囲まれる神話の池、幻想的な光景だろうなあ。

木花神社
宮崎市内中心部を通過して南のほうへ。プロ野球のキャンプ地・ひなたサンマリンスタジアム宮崎やひなたひむかスタジアムのある木花地区に到着。
国立大学の宮崎大学の近くにあるのが、木花佐久夜姫を祀った木花神社。
系図で言うとこの世代のエピソードにちなむ神社ですね。



古事記のエピソードで言うと、木花佐久夜姫が火中で出産した神話の舞台の一つになるそうです。
その産屋跡「無戸室(うつむろ)の跡」が本殿の横にあります。
ここで次の神話の登場人物となる、山幸彦・海幸彦を含む、3人の皇子が誕生したということですね。お産はただでさえ大変なのに、なんちゅう厳しいお産になったんだ…。母子ともに無事でよかったです。

また、三人の皇子の産湯に使ったといわれる湧水も神社の近くにありました。
この霊泉桜川は謡曲「桜川」のもとになった伝説が伝わるところでもあります。生き別れとなった母子が桜の花見によって再会するお話ですが、月見の会によって母子が再会する謡曲「三井寺」とよく対比されるお話です。
月と桜と、風流なものが親子の縁を再度めぐり合わせてくれる、やさしいお話ですね。


この木花神社のある丘、昔は隣接する法満寺というお寺があったようです。お堂にある阿弥陀如来像は宮崎市の有形文化財に指定されています。
伊東義佑の「飫肥紀行」にも木花寺と記載があるそう。飫肥伊東藩時代にはもっと建物があり大きなお寺だったようです。
伊東義佑は、前回訪問した宮崎市役所の近くに小戸の渡しの歌碑があったり、天正遣欧少年使節の一人・伊東マンショの祖父にあたる人です。
いろんなところにいろんな人のつながりが見えるもんだなあ。



ここからは広い田園地帯・正蓮寺(しょうれんじ)平野が見えます。よい眺めだなあ~。


ちなみにこちらから見渡せる田園地帯、江戸時代初期の外所(そとどころ)大地震(1662年)によって陥没、入り江になってしまっていたようです。
え?こんなに広いところが全部海になっちゃったの?
その後、1818~1830年にかけて海と隔てる堤防を築くなど大工事を行い、元の水田地帯を取り戻したそうです。当時の地元の方たちの努力のたまものですね。すごいなあ。

青島神社
木花神社から海側に向かうと、青島が見えてきます。
瓊瓊杵尊と木花佐久夜姫の子供たち、山幸彦こと火遠理命(ほおりのみこと)と豊玉姫、その息子・鸕鶿草葺不合命誕生のエピソードに関わる神社です。
山幸彦こと火遠理命が無事海積宮から帰還し、兄・火照命との争いを治めた後、宮殿を構えたところが青島神社になります。

この火遠理命の帰還が急だったため、地元の人々はとるものもとりあえず海に飛び込んでお迎えしたとのこと。この伝説が冬に行われる青島神社「裸まいり」の由来になっているとのこと。
お帰り、神様ー!!って、よっぽどみんなうれしかったんでしょうか?
ちなみにこの夜に参拝すれば、お百度まいり×10回分=千日分の御利益が得られると伝えられています。寒風を突き海水の中で身を清める神事は、全国的にも珍しく貴重なものだそうです。
日向灘に浮かぶ青島が見えます。
広い海だなー!!天気が良くて本当に見晴らしがいいです。
以前、「出川哲朗の充電させてもらえませんか? 」の「絶景の南国“宮崎”縦断100キロ」の回でも出川さんが立ち寄っていましたね。

後ろに見えるのが青島
元々は赤い丸形ポストでしたが、青島には古事記にも登場する豊玉姫と山幸彦の神話が伝わっており、この2人は「真珠のように貴いあなた」「永遠に忘れられないお前よ」という素敵な恋文のやりとりをしたといわれているカップルとして描かれていることから、幸せのシンボルとして黄色くお色直しし、ポストとして現在も使われております。
出川さんが疑問に思っていた黄色いポストの由来ですが、青島の神様たちにちなんでいるそうです。
豊玉姫が見るなと言っていた出産の様子を、火遠理命が見てしまったため、豊玉姫は海神宮に帰ってしまいます。
その後離れ離れになった夫婦の神様たちが、お互いを思う和歌を交わしたとのこと。その伝説にちなんで、青島に訪れる人々の幸せを願って設置されたそうです。
なんだかロマンチックですね。
豊玉姫
『赤玉は 緒さえ光れど 白玉の君がよそひし 尊とくありけり』
(赤い玉“海の珊瑚”は、それをつなぐ緒までも光って見えて美しいですが、それにも増して、白玉“真珠”のような、あなた様のお姿が気高く尊く思い出されます)
山幸彦
『沖津鳥 鴨就く島に 我が寝ねし妹は忘れじ 世のことごとに』
(水鳥の鴨が寄り付く島で、私が生活を共にした愛しい妻のことは一生わすれないだろう、私の生きているかぎり)

和歌にちなんだ場所ということもあって、ポストの横には郷土の歌人・若山牧水の歌碑が建っています。早稲田大学在学中に青島を訪れた時の作品なんですね~。
檳瑯樹(びろうじゅ)の古樹(ふるき)を想へその葉陰
海見て石に似る男をも


青島につながる弥生橋を渡る道々、天然記念物に指定されている鬼の洗濯板が広がっています。
範囲も広いですが、こんなに近くで見られる場所は珍しいですね。
岩の表面の模様まではっきり見ることができます。面白いなあ。


ビロウの林が本当に南の島。
これが人の手で植林したというわけではなく、自生しているというから驚きです。


青島からは、遠くにひなた木の花ドームの白いドームが見えます。



神門の扁額(へんがく)には、鴨就宮(かもつくみや)と書かれています
まずは本殿にお参り。
縁結びの御利益があるそうですので、しっかりお参りしていきます。
ご縁がありますように~。

本殿の横から「祈りの古道」を通り抜けると…うわー!!急にジャングルみたいな森が広がってるー!!


たとえて言うなら、ジャングルクルーズみたいな南国の森です。
特別天然記念物に指定されている亜熱帯性植物群落。こうやって見ると圧巻ですね…。陸からちょっと離れた島にこんなジャングルがあると思うと、とても貴重な光景です。
森の奥にある元宮に到着。
ここには古い時代から小祠があり、弥生式土器・獣骨等が出土し、祭祀が行われたものと推定される場所だそうです。どんな祭祀が行われていたんだろう?

狛犬がなんだかシーサーみたいでかわいいですね。
耳がピンとして三角形なのが特徴的です。


さて、ここではほかにないお参り・願掛けが3つあります。
真摯にお参りするのは大切ですが…なんだかおもしろそう。ワクワクする願掛けですね。
真砂の貝文(まさごのかいぶみ):青島では貝の中でも特に「タカラガイ」を真砂と呼び大切にされてきたことにちなんで、神社前の浜辺にて真砂を探し元宮のそばにある波状岩にお供えします。


産霊紙縒(むすびこより):元宮のそばにある「夫婦ビロウ」の木に、願い事に合わせて色分けされた紙縒(こより)を結びます。風に揺れるカラフルな紙縒が幻想的です。

天の平瓮投げ(あめのひらかなげ):素焼きの皿を磐境(いわさか)に向かって投げ入れます。入れば願いが叶い、割れれば開運厄除けになると伝えられています。

いや~楽しかった。タカラガイ探すのも、カワラケ投げるのも楽しかった。
楽しみながらお参りできるのは、ほんとワクワクしますね。また来たいな。
お土産屋さんやカフェ、レストランの入った複合施設「青島屋」で一休み。
おしゃれな建物ですね~。中も木の温かみのある内装でほっとする空間でした。

道の駅「フェニックス」
日南海岸を順調に南下。
道の駅「フェニックス」で一休み。堀切峠の鬼の洗濯板が一望できます。
すごくいい眺め~。




ここではソフトクリームの種類が豊富!
マンゴーや日向夏など宮崎らしい果物のほか…えび?明日葉(あしたば)?
う~ん、これは迷ってしまうな~。
近くにはモアイ像で有名な「サンメッセ日南」があります。
こちらも楽しそうですね。
鵜戸神宮
鵜戸神宮に到着!
ここまでの日向灘の光景もきれいだったけど、ここはまた不思議な光景だな~。

こちらは鸕鷀草葺不合尊(うがやふきあえずのみこと)の誕生のエピソードが関係する神社です。
系図で言うとこの範囲ですね。

鵜戸神宮には、主祭神として鸕鷀草葺不合尊(うがやふきあえずのみこと)が祀られています。
青島神社での伝説にあるように、お産の姿を見られ海に帰らなければならなくなった豊玉姫が、鸕鷀草葺不合尊の育児のため両乳房をご神窟にくっつけて行かれたと伝える「おちちいわ」があるそうです。
そのため、安産・子育てにご利益があるそう。

またこの風光明媚な海岸の風景は、国指定名勝に指定されています。
鬼の洗濯板のほかにも丸いキノコのような岩があったりと、確かに奇妙な形の岩がたくさんありますね。




鵜戸 – 国指定名勝
森林に覆われた鵜戸崎は、千年以上にわたって旅人から支持されてきました。岬の海岸線に は、数百万年前の地殻変動によって形成された奇妙な形の岩や巨岩が点在しています。(中略)
2017 年、日本政府はこの岬を国指定名勝として、鵜戸の際立った歴 史と地質を評価しました。


大阪の紙問屋・油屋善兵衛が奉納したことが下部に記載されています。


「鵜しきりに啼いて何を知らせる」
さて神門・楼門を潜り抜けて、玉橋を通ると…眼下に本殿の入り口と海が見えてきます。

通常、本殿は高いところにあり登っていく神社が多いのですが、ここはいったん登って下っていったところに本殿があるという珍しい神社なんだそうです。
まずは本殿にお参り。
本当に洞窟内に本殿が入ってる…すごいなあ。

最近だと平成9年にも改修を行っているそうで、赤色はもちろん極彩色の装飾の色がきれいですね。

本殿の裏側に回るように、さらに奥に進みます。
ひんやりして涼しい…。当日は夏日で暑かったのですが、この中は冷房が効いているのかというぐらい冷えています。
あと、天井からちょくちょく水が落ちてくる!冷たい!!

その洞窟内にあるのが、豊玉姫が息子のために自分の乳房を岩にくっつけていったといわれるお乳岩です。

正面から見るといまいち伝わりづらいのですが…横から見ると…

確かに、2か所盛り上がっているところがあります。
そこからお水が滴っていますね。
これを用いて飴を作り、お乳の代わりにしたんですね。なるほど。

洞窟を抜けると、なんだか珍しいおみくじがあります。
「伊勢海老みくじ」「一本釣りみくじ」
伊勢海老とマグロのおみくじみたいです。


伊勢海老は宮崎の名物で、大体9月が旬だそう。日向灘の荒波にもまれた伊勢海老は身が引き締まり濃厚な甘みが特徴だそうです。おいしそう!!
とりあえず今回はおみくじの海老をつってみます。



大吉が出ました!うれしいなあ!
伊勢海老の飾りもかわいいです。

それと、ここに来たらぜひやりたいことがありました。
出川さんも充電旅でやっていた、崖にある亀岩に運玉を入れる運試し。
5つの運玉を亀岩の真ん中にある穴に見事入れられたら、願い事が金生というものです。
ちなみに亀岩は豊玉姫が乗ってきたカメさんだったそうですが…帰るときには乗っていかなかったのかな?ずっと待ち続けたまま岩になってしまったとの伝説が伝わっているそうです。
『日本書紀』には、御祭神鸕鷀草葺不合尊の御母君、豊玉姫命がお子さまをお生みになるとき、海宮より大亀に乗って来られたと記しています。
鵜戸神宮では、この乗って来られた亀が今の亀石になったと伝えています。


結構距離あるなあ…。
男性は左手、女性は右手で投げるのだそう。さっそくチャレンジしてみます!
5つ中1つ入りました!お願い事、何とか叶いそうです!
うれしいなあ。
せっかくなので、「三ツ和荘 RAIN FOREST CAFE」にてマンゴーパフェを頼みました。
赤い鳥居のクッキーがかわいいです。
宮崎のマンゴー、初めて食べましたが…味が濃厚!トロっとしていてプリンみたいになめらか。お土産にマンゴー買っていこうかな…東北ではなかなか食べられないから、買っていきたいなあ。

さてまた南下していきます。
日南海岸国定公園のほぼ中央にある道の駅「なんごう」に寄り道。
大小の島々が点在する無類の景勝地とのことですが…いやここもすごい良い眺めだな~。
海には熱帯魚もいるらしく、スキューバダイビングに来る方も多いのだそう。どんどん南の国らしい雰囲気になっていきますね~。



都井岬
やっと都井岬に到着!
ここには、国の天然記念物である野生馬「御崎馬」が生息しています。
都井岬について
【御崎馬(みさきうま)】
哺乳網奇蹄目ウマ科。岬馬とも呼ばれる。高鍋藩秋月家によって元禄10年(1697年)福島地方(現在の串間市)に設置された藩営牧場の1つが御崎牧(現在の都井岬)で、開設以来今日まで300余年ものあいだ極めて粗放な周年放牧で飼育され、その繁殖は全く自然にまかされていました。現存する日本在来馬(北海道和種、木曽馬、御崎馬、対州馬、トカラ馬、宮古馬、与那国馬)のひとつで、昭和28年(1953年)に純粋な日本在来馬として国の天然記念物に指定されました。
なるほど、もとは高鍋藩の藩営牧場だったんですね。
延岡藩と佐土原藩の間にあるベージュのエリアと、都井岬のある南端が領地になる藩です。

宝永地震の被害を記録 宮崎・高鍋藩家老の記録見つかるhttps://t.co/FqSD9TppZc#宮崎県 #宮崎 #宮崎日日新聞
— 宮崎日日新聞 (@miyanichi) March 29, 2026
高鍋藩は東北とも縁が深く、米沢藩と関わりがあります。
名君と言われた7代藩主・秋月種茂の弟が、米沢藩の名君・上杉鷹山です。
高鍋は今回寄れなかったのですが、
— るちあ@陸奥国 (@__luchia_) May 10, 2025
宮崎の高鍋は山形の米沢と縁があります
名君と言われた7代藩主・秋月種茂の弟が、米沢藩の名君・上杉鷹山です
武士や庶民に関わらず勉強できる藩校を開いたり、子供手当を出したりと児童福祉を充実させたそう
兄弟揃って優秀だったんですねhttps://t.co/k9pFIubm5q pic.twitter.com/SklBEvwTGZ
どういう関係かというと…
6代米沢藩主・吉憲の姉妹・豊姫が、筑前秋月藩主・黒田長貞に嫁ぐ
→黒田長貞・豊姫の娘・春姫が高鍋藩主・秋月種美に嫁ぐ
→秋月種美・春姫の息子・種茂が高鍋藩7代藩主になる
→秋月種美・春姫の息子・治憲(上杉鷹山)が、母方の祖母(豊姫)が上杉家の出身という縁で米沢藩に婿養子に入り、米沢藩10代藩主になる
こういう縁で、九州から東北のお殿様になったんですね。

7代藩主・秋月種茂は藩校明倫堂を創設し、「教育の高鍋藩」の基礎を築いたお殿様です。その後も教育制度に力を入れている藩だったそうで、優秀な人材を多く輩出した藩でもあるようですね。さすがだあなあ。
都井岬の牧場では、江戸時代に開かれてからほとんど人手を入れず、体形や風貌、習性など野生に近い状態が保たれています。
明治7年に藩から組合に払い下げられてもその方針は変わらず、1953年に「岬馬とその繁殖地」として国の天然記念物に指定されたそうです。
【特徴】
体長・体高ともに130cm内外で、毛色は主に鹿毛と青毛で、栗毛は極めて少なく、背中に鰻線のあるものが多く見られます。
【生態】
春から夏はノシバやチガヤの豊富な小松ヶ丘や扇山の草地で、種雄馬(しゅゆうば)を中心に数頭の雌馬と子馬で構成された群(ハーレム)を作って過ごします。秋から冬は小さな群に分かれて海岸よりの杉林や雑木林に移動して、ススキやシダあるいはタブノキやアカメガシワなどの茎葉を食べて過ごします。
現在の御崎馬の保護活動については、串間市の職員や地元のボランティア、宮崎大学の学生など、たくさんの人に支えられながら行われているそうです。
こうして今ものびのびとした馬たちの暮らしが続いているんですね。
さて駒止めの門を通って、いよいよ牧場内に入っていきます。



御崎馬がのんびり草を食べています。本当に近くで見れるんですね…。
それにしても眺めがいいなあ~。大隅半島がきれいに見えます。
小高い丘では、ウエディングフォトの撮影をしている新郎新婦がいました。
確かにこんなきれいな風景だったら、結婚記念の写真撮りたくなるよな~。
きれいな洋館でのウエディングフォトもいいけど…これがあるのはここだけ!という場所だと、よい記念になりそうですね。

都井岬観光交流館「PAKALAPAKA -パカラパカ-」では、御崎馬のより詳しい生態や生息数、春に生まれたばかりの子馬の写真などを見ることができます。
子馬、かわいいなあ。2025年に生まれた子馬は7頭だそう。
人の手で管理しなくとも、こんなに生まれてくるんだね。
野生の生き物は強いなあ。





水平線にゆっくり日が沈んでいきます。きれいな夕日だな~。
明日も良い天気になりそうです!
御朱印やお守りいただいてきました!
ずっと昔話や神話として聞いていたところに、実際に行くことができて本当にうれしかったなあ。
南国ののどか~な宮崎の気候も過ごしやすくてよかったです。
今度は神話にまつわる場所以外にも、刀工・国広の故郷や都城の武家屋敷など、お城や城下町の残るところにも行ってみたいですね。



↓↓次の高千穂町への旅はこちら
日向くんと日向国にきました pic.twitter.com/C9KJ3mHUon
— るちあ@陸奥国 (@__luchia_) May 5, 2025
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