
教材「二通の手紙」の授業づくり解説
「二通の手紙」(光村図書・東京書籍・教育出版、中学3年)の授業づくりを解説します。
本教材は、考察探究型の授業 類型14「選択肢から考える展開」を利用して授業を考えます。
内容項目は「遵法精神、公徳心」です。
本記事は、「授業づくり」について解説した記事です。
授業展開を知りたい方は、次の記事へ移動してください。
考察探究型の授業では、教材の特性とねらいを踏まえながら、次のような手順で行います。
(1)教材とねらいから授業の大枠を考える
(教材の特徴→意図→展開)
(2)「選択肢から考える展開」に当てはめて考える
(三段階の学習過程)
(3)展開全体を概観して改良を加える
(導入、課題、展開後段、終末)
(4)板書案などの詳細を詰める
(板書、ワークシート、授業形態など)
1 教材とねらいから授業の大枠を考える
(教材の特徴→意図→展開)
はじめに行うのは、教材の特徴を捉えることです。
本教材は、姉弟を入園規則に反して入場させた職員が、姉弟の母からお礼とお詫びの手紙をもらったその日に、規則違反の懲戒処分を受けて退職した話です。情に流されての許可と、命を守るための規則遵守の間で、適切な判断を考える教材です。
許可を擁護する要因には、誕生日という特別な日であることや、来場客への思いやり、母からの感謝があります。
一方、規則遵守を擁護する要因には、閉門時刻や保護者同伴規定という二つの規則があり、その背景には、来園者の生命や安全を守るという重要な目的があります。
次に、本教材の意図を想像します。
本教材からは、思いやりの感情に基づく判断と、規則を尊重する判断を比べ、規則が定められた理由を理解し、規則を守ることの大切さを考えてほしいという意図を想像することができます。
そのため本教材は、判断場面での選択肢を詳しく考えることを通して価値に迫る展開(選択肢から考える展開)が適していると思われます。