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251005 ルースは眠っている

    今日のプレイ・リストから 350
    フランク・ザッパ
    演奏:マルク=アンドレ・アムラン
    編曲:アリ・N・アスキン


    1952年でした。12歳の男の子がドラムを始めました。あるコマーシャルで、現代作曲家、エドガー・ヴァレーズの「イオン化」というアルバムが、ドラムがガンガン鳴っていると知りました。少年は聴かなければならないと思います。

    数か月、探し続けてやっと見つけました。初めて見るヴァレーズはマッド・サイエンティストのようでした。ジャケットに書いてある音楽用語は一切わかりませんでした。母親の安いローファイ・オーディオで鳴らしました。

    しかし、彼は夢中になりました。15歳の時に、NYにいたヴァレーズに、LAから電話をかけるほどに。そのころからギターに転身し、作曲も独学で身につけました。20歳の頃にはオーケストラの作曲もできるようになりました。

    こうして、権威や学術、規則などを徹底して嫌悪した、もう一人の「マッド」ミュージシャン、フランク・ザッパは生まれました。

      ☆

    などと言う、面白すぎるお話は、本曲を調べてみて初めて知りました。ザッパが現代音楽を作っているなんて、全然知らなかったものですから。むしろ現代音楽から、音楽の深淵に飛び込んだ人だったんですね。

    ザッパは死期が近づいて現代音楽へ帰って来たようです。1982年頃から、電子楽器、シンクラヴィアで作曲をはじめました。人間にはできないことを機械でどこまでできるかを突き詰めようとしたそうです。

    本曲はその中から曲としてまとめられた作品です。ザッパが信頼していたアレンジャー、アリ・N・アスキンが人間が弾くことができるピアノ曲に編曲しています。といっても、簡単な曲ではありません。マルク=アンドレ・アムランの超絶技巧が輝きます。

      ☆

    昔々、阿木譲さんがザッパの全体像は捕らえられない、みたいなことを書いていたのを思い出します。あの負けず嫌いの阿木さんがですよ。たった52歳で死んでさえそうなんですから、長生きしていたらどんな巨人になっていたでしょう。


     
     

    3Q

     
     
    忘れたくないことをつづっています

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