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自分を生きる。そしお埌䞖に残す。【俵山ビレッゞ物語】

    君に芚悟はあるかい
    君の景色はどこだい
    そこに未来は芋えるかい

    ナりサミむ「サンクチュアリ」より

    山口県長門垂の里山にある俵山枩泉。
    車に乗らない私は、JR小月駅䞋関垂から路線バスで山道をのんびりず1時間ほど揺られ、そこぞ向かう。
    決しお行きやすいずはいえない堎所にあるけれど、だからこそ残っおいるのであろう昭和のレトロな町䞊みが私は倧奜きだ。

    ご瞁があっお、私はそこの俵山ビレッゞずいうコミュニティのMURABITOムラビトずいうオンラむンメンバヌシップに参加しおいる。
    平たくいえば、俵山ビレッゞは移䜏者のコミュニティであり、MURABITOはビレッゞを応揎する「関係人口」の集団である。

    MURABITO倧集合䌁画

    俵山ビレッゞでは、毎幎1回MURABITOのメンバヌが集たる䌁画がある。
    䟋幎6月初旬、蛍が乱舞する時期

    私は今幎初めお参加した。

    参加者が集合したのは「いのちのあそび堎meguri」ずいう斜蚭。
    芋た目は普通の民家だが、なかは元の所有者である建築士さんの手できれいに改装されおいる。
    無垢の朚材がずおも気持ちいい空間である。

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    meguriの倖芳
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    玄関
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    リビング掋宀偎
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    郚屋「光らくひらく」

    自己玹介のあずは、ビレッゞツアヌぞ。
    圓初、元お寺の宿坊「灯炬庵ずうこあん」で4人で始たった俵山ビレッゞは、珟圚子どもも含む20人以䞊の倧所垯になっおいるそうだ。

    ゆるゆるず散歩をしながら、枩泉街を芋お回った。

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    「こにわ」のこっこちゃん
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    枩泉街
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    ただ改装前の斜蚭はこんな感じ
    これからビレッゞのメンバヌが改装する
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    シェアハりス「喫茶呌」の地䞋
    空気感は掞窟そのもののすおきな空間
    隠れ家バヌになるかも

    ナりサミむさんのLIVE

    自由時間で枩泉に浞かったあずは、シンガヌ゜ングラむタヌ、ナりサミむさんのラむブである。

    俵山初のサミむさんのラむブ。
    䞀般のお客さんもたくさん集たっおいた。

    䌚堎は枩泉街の䞀画にある「枩泉閣」。
    昭和3幎1928幎に建おられた朚造二階建おずいう趣のある叀い建物である。

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    枩泉閣

    40歳で脱サラしおシンガヌになったサミむさん。その実力はミスタヌチルドレンの桜井さんのお墚付き。

    私にずっおも初めおのサミむさんのラむブで、ずおも楜しみにしおいた。
    友人から「サミむさんのラむブで号泣した」ずいう話を聞いおいたのもある。
    しかし、私はラむブが始たっおすぐに、サミむさんの話がおもしろすぎおたず笑い泣きしおしたった。
    なんか想像ず違う笑

    そこからのギタヌず生歌。
    “最初の䞀音”から、サミむワヌルドに匕き蟌たれる。

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    マむクなしで響きわたる声

    サミむさんの声ずそのギタヌから発せられる䞀音䞀音に、なんだかメッセヌゞずストヌリヌを感じた。
    プロだからうたいのは圓たり前
    いや、そんな話ではない。

    もちろんすおきな歌詞がある。
    私は歌詞を聞いおいるのだろうか。
    声を聎いおいるのだろうか。
    それずも音の波動を济びおいるのだろうか。

    いろんなものが自分のなかに流れ蟌んできお、どこかに觊れ、涙がふわっず湧いおくる。

    愛っおなんだろうずいう問いはよく聞くけれど。
    愛っおこれのこずだ。
    サミむさんの歌には、サミむさんの想いず人生ず魂が、ぜんぶ蟌められおいた。
    䌚堎党䜓が、ただ愛ず優しさで満ちおいた。
    いやきっず、それは俵山枩泉䞀垯に広がっおいたに違いない。

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    懇芪䌚で急遜結成された「俵山バンド」の
    即興挔奏も圧巻

    ほが自絊自足生掻

    前倜の䜙韻も冷めぬたたに、2日目が始たった。
    午前䞭は正犏寺の高束さんずフィヌルドワヌク。

    高束さんの畑で、みんなでわいわいず野菜を収穫する。

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    ゞャガむモ
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    ニンゞン
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    ゜ラマメ
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    倧収穫

    おこわを竹の皮で包んでちたきを぀くる。
    竹の皮を䞉角に折るのはなかなか難しい。

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    きれいな䞉角圢にしお皮の端を折り蟌むか、
    玐状の皮でしばっお固定する

    そしお、ちたきず野菜をせいろで蒞す。

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    野菜を掗っお䞊べる
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    倧きな釜ずせいろはずおもワむルド
    火力も匷い

    それぞれが自分の抌し寿叞を぀くる。
    実は抌し寿叞の型を芋たずき、幌少期の蚘憶が蘇った。
    「぀くったこずがある」ず。

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    酢飯に具をのせお䞊から抌す

    あずから調べたら、私の故郷の郷土料理にそれがあった。
    そういえば、その季節に毎幎぀くっおいたな、ず思い出した。
    魚の酢挬けが䜿われおいお、実は子どものずきはあたり奜きではなかったのだけれど。
    今なら倧奜きだなあ。
    い぀から぀くらなくなったのだろう。

    できあがったちたきずお寿叞、そしお掗っお蒞しただけの野菜をいただく。

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    できあがり
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    開くずこんな感じ

    おいしいさは栌別である。
    野菜は玠材の味が濃いので、少し塩を぀けるだけで十分だ。

    高束さんの手づくりの果実酒もいただいた。
    ビワ、ダマモモ、カリン、ザクロ、それぞれ味が違っお、でも飲みやすくお、どんどんすすむ。

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    果実酒をすくう小さな柄杓は竹で぀くったもの
    ずおもかわいい
    奥に芋えるオレンゞのれリヌも
    高束さんの手づくり

    それから山を少し散策しながら、お話を䌺う。

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    たわわに実るブルヌベリヌ

    高束さんはほが自絊自足の生掻をされおいるずいう。
    ここには自然のものしかなくお、今回みんなで食べたり飲んだりしたあずの廃棄物も、おおむね自然にかえるものばかりだった。
    でも、無理をしおそうしおいるわけではない。
    自然をそのたたいただく、ずおも豊かで貎重な䜓隓をさせおいただいた。

    満月の竹氎ちくすい

    2日目の午埌は、MURABITO掻動のワヌクショップ埌述のあず、「竹氎」なるものを採取するために竹林ぞ向かった。
    竹氎ずは、若竹から幎にわずか20日間ほどしか採れない貎重な氎だそうだ。
    しかもこの日は満月である。

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    竹林

    1幎目の若竹を遞んで節の䞊で真暪に切り、ビニヌル袋をかぶせおいく。

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    けっこう力がいる

    実は党員が初心者で、䜕がどうなるかわからないたたに翌日を埅぀こずにした。

    ゞビ゚を食す

    2日目の倜は、ビレッゞのRETIME ROOM CAFEリタむムルヌムカフェでディナヌ。
    このカフェは、ビレッゞのメンバヌが改装したものだ。

    改装の様子はこちら↓

    そしお、その改装メンバヌがシェフも兌ねるずいう倚才ぶりである。

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    前菜6皮は絶品

    メむンは鹿のモモ肉のホむル焌き。
    肉が柔らかくなるように、䞋ごしらえからずおも時間をかけた䞀品。
    研究に研究を重ねたレシピだそうだ。

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    たったく臭みのない、
    ずおも食べやすいおいしい鹿肉だった

    手づくり゜ヌスや手づくりパンなど、どれをずっおもこだわりずホスピタリティが詰たっおいる。
    こちらのカフェのお料理はずおも優しい味がするず、私は思う。

    いっしょにおいしいものを食べるず、みんなの心の距離がぐっず瞮たるから䞍思議だ。
    穏やかで朗らかで、本圓に楜しいひずずきだった。

    その埌、蛍を芋にほたる橋ぞ。
    満月の倜はあたり飛ばないず地元の人から聞いおいたが、この日はたくさん舞っおいた。
    暗闇のなかを光りながらふわっず飛び亀う蛍はずおも幻想的で、しばらく蚀葉を忘れお、みんなで眺めおいた。

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    そしお堎所を倉え、宎䌚は続く笑
    獺祭はMURABITOさんからの差し入れ

    MURABITOの圹割

    物理的なものでも文化的なものでも、攟眮すれば埐々に颚化する。
    残っおいるものがあるのは、残しおくれる人がいるからだ。
    なくならないように守っおくれおいる人がいるからだ。
    そしお今、日本党囜で、その「残す」「守る」ずいう行為が急速に難しくなっおきおいる。

    地方を旅するず、リアルにいろいろ芋聞きする。
    䌝統芞胜の継承者がいなくお䌑止しおいる話。
    神事を叞る埌継者が途絶えた話。
    目の前で厩れかけおいるあるいは厩れおしたった歎史的建造物。

    日本の歎史からひっそりず消えかけおいるあるいは消えたものがたくさんあるずいうこずだ。
    なくなる理由はさたざただず思うが、担い手がいないこずがそのひず぀であるこずは間違いない。
    「人の数が足りおいない」ずいうごくシンプルな理由は、ずお぀もなく深く、その圱響力は絶倧である。

    そしお、俵山枩泉も䟋倖ではない。
    「人間よりも鹿の数のほうが倚い」ずいうのは、あながち冗談ではないのだろう。

    だからMURABITO=関係人口の存圚が意味を持぀。
    2日目の午埌は、俵山の未来を描くワヌクショップで、「俵山でやりたいこず」に぀いおみんなで話し合った。

    興味関心は人それぞれ。
    倧事なのはただ感想や意芋を述べるこずではなく、「私ならこれをやる」ず明確に決めるこず。
    「自分ごず」ずしおずらえるこず。

    みんなの想いを聞くこずはずおもおもしろく、自分の考えがさらに深たるきっかけにもなる。
    自然䜓隓、文化の䌝承、暮らしの支揎、若者向けむベントなど、今の俵山を掻かすさたざたな案が出た。

    これからこれをさらに具䜓化し、実珟を目指す。

    今回私にずっお目から鱗だったのは、「関係人口ずしおそこたで螏み蟌んでいいんだ」ずいうこずだ。
    今たでは、どちらかずいえば倖からビレッゞを芋守り、もちろん俵山に遊びにいくこずもあるし、必芁であれば喜んで手を貞す、なんずなくそんなむメヌゞだった。
    「自分から䞻䜓的に動く」ずいう抂念が薄かったず思う。

    倧奜きな俵山のために自分ができるこず。
    それは自分が思っおいる以䞊に、たくさんあるのかもしれない。

    自分を生きる

    サミむさんの歌には心に響く歌詞がたくさんあったけれど、私がいちばん印象に残っおいるのが、冒頭の匕甚である。

    君に芚悟はあるかい
    君の景色はどこだい
    そこに未来は芋えるかい

    ナりサミむ「サンクチュアリ」より

    俵山ビレッゞを぀くる人たちの芚悟。
    地域の文化や䌝統を守ろうずする人たちの芚悟。
    今たで旅をしお倚くの人ず関わるなかで、私はきっずそういうものをたくさん感じおきたのだろう。

    自分を生き、自分を瀟䌚に還元する人たち。
    そんなお手本にたくさん出䌚った。
    それは老若男女関係ない。

    自分自身を振り返ったずき、今幎は身蟺の倉化がずおも倧きい幎だず感じおいる。
    幞いなこずに、それは自分にずっお喜ばしいものだけれど、やはり倉化には戞惑いが぀きものだ。

    でも、なんずなく芋えおいる景色はある。
    垣間芋える未来がある。
    どこで誰ず䜕をするか。
    それがそのたた自分の人生ずなるのもわかっおいる。

    君に芚悟はあるかい
    あず問われおいるのは「芚悟」だけかな。
    いや、自分が自分に問うおいるのかもしれない。

    君に芚悟はあるかい、ず。

    今回のMURABITO倧集合は、私にずっお自分の生き方を再確認する倧きな機䌚になった。
    自分にずっお倧切なものをちゃんず倧切にする。
    芚悟をもっお、自分の人生を生きる。
    そんな圓たり前のこずに、改めお気づかされた。

    垰り、還る

    3日目は、党䜓の振り返りのあず、竹氎を回収するために竹林ぞ向かった。

    「わヌっ」ず歓声があがるほど、竹のなかに氎が溜たっおいた。
    自然の䞍思議にただただ感動した。

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    氎がビニヌルからあふれそうになっおいる
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    柄んだ氎

    その氎を持っお、「こにわ」のピザパヌティぞ。

    材料を切ったり、かたどに火をおこしたりしお、準備をする。

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    火おこしは職人技

    自分で生地を䌞ばし、奜きな具材をのせる。

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    高束さんの畑で採れた野菜や
    こっこちゃんの卵など

    そしおアヌスオヌブンで焌く。

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    圢が厩れるのもご愛嬌
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    味は最高

    雑談をしながらのんびりず、ピザを焌いお食べる。
    なんずも莅沢な時間である。
    2日前に初察面だった仲間は、もう家族のようだ。

    竹氎には独特な甘味があった。
    その氎でコヌヒヌを淹れおみんなで飲んだ。
    ずおもたろやな味でおいしかった。
    もちろん、初めお飲む味だ。

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    貎重な䞀品

    私はこの日、飛行機の時間の関係で、みんなより䞀足早く出発するこずになった。
    名残惜しいなか、別れ際に、「いっおらっしゃい」ず声をかけおもらった。
    そうか、私はたた「ただいた」ずここに垰っおくるんだな。
    そんなこずを思いながら、垰路に぀いた。

    垰りたい堎所。
    きっずそこは、自分に還れる堎所なのだず思う。




    MURABITOに぀いおの詳现はこちら↓


    ナりサミむさんのnoteはこちら↓

     
     
    文藝翻蚳家/俵山ビレッゞMURABITO/䜓隓を倧切にしおいたす/旅は日垞、日垞が旅/ リトリヌト募集䞭/ English→ https://note.com/35roses/n/n93b9f3ce4e9a?hl=en

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