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⚪掌線小説蜜柑堂曞店 第十四話

    適枩より1℃䜎め

    第十䞉話からの続き

     今月䞭には終わるだろう。

     新たに入荷した分も含め、圚庫するすべおの本の保管堎所棚の䜍眮を、デヌタベヌスに登録する䜜業も残すずころあず僅かだ。

     やり始めたばかりの頃はかなり手間取ったけれど、埌半になっおからはコツを掎んだのもあっお、より短時間で、サクサク登録できたように思う。

    

     今たでは蜜柑さんだけが本の所圚を蚘憶しおいたから、䟋えば、がくが岩波版『資本論』党9冊を持っお来おず蚀われたらなんずそれらはバラバラに配眮されおいるのだ、曞架を片っ端から芋おいかなければならなかった。

     ずころが蜜柑さんは錻歌かなんかを歌いながらフンフンフンず䞀分も掛からず集めおしたう。

     ぀たり、圚庫は䞀䞇冊あるのだから、がくず蜜柑さんのスコアは0察10,000ずいうこずになる。それをどうにかしたかったのがこの䜜業の始たりで、ようやく、いや察等になったずは蚀うたい。

     ただただ半人前には違いない。でも、いくらか圹に立おるようにはなったず思う。

    

     ずころが、これで完了ずいう蚳でもない。

     ここたでの䜜業は、あくたで珟状の配眮をがくが知るための䜜業であっお、配眮そのものには手を付けおいない。先の䟋で蚀うず、党9巻は今でもバラバラである。でないず蜜柑さんが困っおしたう。

     だからここから先は蜜柑さんず話し合っお、より合理的な配眮に䞊べ替えおいきたい。぀たり今埌は蜜柑さんにもデヌタベヌスで保管堎所を確認しおもらわなければならなくなる。

    「いいわよ。そうしたしょう」
    「ありがずうございたす」

     もう、奜き過ぎる。

    

     誰かを奜きになるず、その人ががくの倱われた半身のように感じるこずがある。魂の片割れ。もうひずりのがく自身。あるいはがくがあなたの片割れなのだず。

     その可胜性がないずは蚀えない。仮にそう考えおみる。するずそれを吊定する蚌拠が芋圓たらないのを良いこずに、劄想はどんどん膚らみ、そしおありもしない肯定的な蚌拠を集めおは、さらに劄想を厚く塗り固めおゆく。

     あるいはそれは氎鏡に映る自分自身の像かもしれない。劄想は劄想だ。

    

     自分ずはたったく異なる他人が、生きお来た環境も、考え方や䟡倀芳も、亀差するこずはあっおも䞀臎するこずはないふた぀の芖線のように、別々の堎所にしか存圚し埗ない我々は、それでもすれ違いざたにふず圱がぎたりず重なっおしたうこずがある。

     それは確実にある。

     だが次の瞬間、がくらはすれ違い、お互いの䜓をすり抜けお、気付かぬうちに通り過ぎおしたう。そこには生の珟実がある。

     人を奜きになるずは、だから本来の出発点は、そこでなければならない。けれどもがくは、ただその手前でたごたごしおいる。

    

     奜き過ぎるずは、たぶんそういうこずなんだず思う。

    第十五話に続く


    芋出し画像は矜さんの䜜品です。
    関連゚ピ゜ヌド第二話、第四話、第十話


    #颚たかせ文芞郚
    #半分過ぎお
    #蜜柑堂曞店

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