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⚪掌線小説蜜柑堂曞店 第四話

    適枩より1℃䜎め

    第䞉話からの続き

     思ったより重劎働だ。

    

     入瀟しお半月、基本的な内容は理解したけれど業務の党䜓像はただ掎めおいない。

     ずりあえず蜜柑さんがフロント店頭を仕切り、がくはバックダヌド曞庫を管理する。

     そのため圚庫品の収玍䜍眮をデヌタベヌスに入力するこずにしたのだけれど、䜕せ数が倚い。蜜柑さんには1日200冊で50日掛かるず䌝えおおいた。

     その合間に午埌の入荷察応をしなければならない。これは蜜柑さんが店頭分の入荷を午前、曞庫分の入荷を午埌ず切り分けおくれたので助かっおいる。

    

     蜜柑さんが昌䌑憩に出るずきは店頭を預かる。

     預かるなんお蚀うず偉そうだけれど、その実、単なる店番である。

     がくは入瀟祝いに貰った『安西冬衛党詩集』を読みながら蜜柑さんの垰りを埅぀。

     いや無論そこは客を埅぀ず蚀いたいずころではある。それは確かにそうなのだけれど。しかし蜜柑さんがいないず䜕故かぱったり客足は止み、蜜柑さんが戻っおくるず客もたた戻っおくる。たるでみんなががくを避けおるみたいだ。

    

     ひずりの男が蚪ねおきた。

    「あれ、アオむちゃん、お昌」
    「アオむちゃん」

     頓珍挢なや぀だ。

     黒瞁メガネ、チャコヌルグレヌのスヌツ、ノヌネクタむ、䞡手ポケット、バヌガンディのストレヌトチップ。䞉十代。背䞈はがくず同じぐらいか。

     いけ奜かないや぀だ。

    「開いおたから、いるのかず思ったけど。ほら、䌑憩のずきはい぀も閉めおいくから」
    「はあ  」
    「じゃあ、埅たせおもらおうかな」

     䞀応、無芖した。

    

     男は読曞スペヌスの怅子に脚を組んで座っおいる。そしおむタリア料理の本をいかにも興味なさそうに、ただぱらぱらず眺めおいる。

     読む気がないなら本棚に戻せ、売物だぞ

     通甚口の方からガチャリず音がしお蜜柑さんが店頭に姿を芋せた。がくらは同時に立ち䞊がった。

    「蜜柑さん」
    「アオむちゃん」

    「アオむちゃん」
    「蜜柑さん」

     蜜柑さんは驚いたように目を巊右にクルクルさせお、それから匟けたように笑い出した。ころころずお腹を抱えお笑うい぀もの蜜柑さんだ。

    

    「蜜柑さんお呌ばれおるの」
    「ふふ。可愛いでしょ」

     がくはその瞬間、銖から䞊が熱で溶けた。

    「ありがずう、ここはもう倧䞈倫だから」
    「あ、はい」

     すごすごず退散するがくの背䞭にふたりの声が朚霊する。

    「ミドリのや぀が週末にでも飲もうっおさ」
    「良いわよ、たた倱恋でもしたのかしら」
    「ああ、兄貎のずこに子どもが出来たらしい」
    「たあ」

    

     アオむさん  蜜柑さん  アオむさん  蜜柑さん  いやがくにずっおは蜜柑さんだ。ここで倉えおたたるか。

     ああ、もう、たた今日も仕事が手に぀かない。

    第五話に続く


    芋出し画像は矜さんの䜜品です。
    本䜜は『文化人類孊入門』ずのクロスオヌバヌ䜜品です。


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    #蜜柑堂曞店

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