曇りのち風船
天気予報が、”曇りのち風船”になっていた。
テレビもネットも、全てが、その天気予報になっていた。
空を見上げると、確かに今は曇っている。
気のせいかもしれないが、雲が少しカラフルに見える。
多分気のせいだ。
気のせい・・・、と思いながらも、ずっと空を見上げてしまう。
最初に落ちてくる風船が見たい。
何色の風船が落ちてくるんだろう。
すると真上から、赤い風船がふわふわと落ちてきた。
しかも、私のところ目掛けて。
ゆったりと、私の目の前にきたから、ひょいっと捕まえた。
すると私の質量がどんどん風船に吸い取られていくように、風船は重く、私は軽くなっていった。
手を離した時にはもう、私はふわふわ宙に浮いていた。
あーあ、私どこまで飛んでいくんだろう、という諦めの気持ちと、好奇心が私の胸の中に混在していた。
どんどん上へと上がり、とうとう雲の上まで来た。
雲の上を完全に体が通り過ぎた時に、スッと質量が戻った気がした。
あれ、これまずいんじゃ・・・。
「うわああああ!!!」
私は急降下中叫んだが、急降下は一瞬で終わった。
雲に着地できたのだ。
そして雲の上は、人で溢れかえっていた。
屋台も出ており、雲でできたスイーツやドリンクが売ってあった。
気になるもの全てを堪能し、満腹になった。
便意を催したので、雲の上にあるトイレで、大便をした。
地上に落ちる時、この便ってどうなっているのだろうと思い、少し下を覗いた。
便は風船となり、ふわふわと地上へ落ちていった。
fin
こちらのお題に参加させていただきました!
素敵なお題ありがとうございました!
