コンガ
コンガ(Conga)とは、樽型の胴の上面にヘッド(皮)が張られている打楽器(膜鳴楽器)の名称。キューバでトゥンバドーラと呼ばれる「楽器」の事。当記事では楽器に関して記述する。 もう一つの意味として、キューバのコンパルサで演奏される「音楽やリズム」を指す用語もある。ラテン音楽ではコンガ奏者のことを「コンゲーロ」と呼ぶ。
概要
[編集]元来キューバの民族楽器であったが、1940年代アルセニオ・ロドリゲスのヒットナンバーやソンによって広く知られるようになった。[1]1940年代頃までは、一人で一本のコンガを演奏するスタイルが通常であったが、カルロス・パタート・バルデスが、二本以上のコンガを一人で演奏するスタイルを確立した。チューニングが容易なモダンなコンガは、キューバのカルロス・P・バルデスやアメリカのキャンディド(キャンディド・キャメロ)の使用によって広く普及した。[2]
コンガの樽型の胴の内部は空洞であり、胴自体の素材は、木製・繊維強化プラスチック製のものが存在する。 また、コンガは口径によって呼称が異なり、口径が小さいものから順にレキント、キント、コンガ(セグンド)、トゥンバドーラなどと称されている。[3]一般に、口径が小さいものほど高音にチューニングされる。よく知られた曲では、「スーパーフライ」(1972)のコンガ奏者がマスター・ヘンリー・ギブソン、「アイ・ラブ・ミュージック」(1976)のコンガ奏者がラリー・ワシントンであったことが判明している。
詳細
[編集]この楽器は世界的にコンガの名称で親しまれているが、コンガという名称は本来はキューバのカーニバル音楽コンパルサで演奏される音楽とリズムを指し、キューバではこの楽器をトゥンバドーラと呼んでいる。[4]軽量化、低コスト化のために、一般的なドラムと同じように上から下まで口径が一定の胴を持ち、ラグではなくスネアドラムやタムのようなテンションを使ったモデルもある。さらに、チューニングや交換ができないヘッドを製造時に接着する非常に軽量で安価なもの(構造は極端に長いフレームドラム。)もある。これらの簡易型コンガは主にマーチングバンドやドラムサークル、音楽療法やレクリエーションで利用される。
また、ラテン文化やアフリカ・ルーツの文化に親しめるため、キッズの教育にも活用されている。[5]皮部分の清掃には、アルコールや洗剤は使用しない。アルミ製のリムにヘッドを取り付けた胴が無い『コンパクトコンガ』という商品がコンガ奏者のジョバンニ・イダルゴ(Giovanni Hidalgo)監修のもとLP(Latin Percussion / ラテンパーカッション)社により製造販売されている。胴が無いため低音は出ないが、マイクで音を収音することで実際のコンガと同じような音がでる。胴が無いので自立しないため、膝や机の上に置いたり、スネアドラム用のスタンドを使って設置する。
演奏法/チューニング
[編集]A-E出典[6] スティック(桴)を用いず、直接素手でヘッドを叩く奏法が一般的。主な奏法を以下に列挙する。
- 手のひらに重点。ヘッドを平らな位置で叩くパーム・トーン A
- 指先でヘッドの中心を弾くように叩くオープンスラップ[7] B
- 手のひら全体でヘッドを押さえ込まないように叩くベース(バス)C
- スラップ D
- オープンスラップ E
- 指全体でヘッドの端を押さえ込まないように叩くオープン・トーン[8]
- 手の付け根でヘッドを押さえ込むヒール(heel)
- 指先でヘッドを押さえ込むトウ(toe)
これらの奏法のうちヒールとトウは主にリズムキープに使用される。一般的なドラムと同様に、スティックなどで叩いたり、ブラシなどを使う、キックペダルなどを使うことも可能である。
- 座奏 - 床に置き演奏者が椅子に座る
- 立奏 - スタンドを使用して演奏者が立つ
- マーチング - ひもなどで肩から吊るして演奏。カーニバルなどで見られる。
多くの場合異なる音程にチューニングされた複数のコンガを並べ、その中で中高音にチューニングされたものをメインに演奏する(座奏の場合、メインのコンガを両足で挟んで演奏する)。多くの製品は一般的な工具と全く同じ形状のスパナによってラグ下側のナットを調整して行う。スパナでチューニングは可能であるが、楽器メーカーは「チューニングキー」と呼ぶスパナを添付または別売りしている。
代表的なコンガメーカー
[編集]代表的なコンガ奏者
[編集]- ジョニー・グリッグス(JBズ)
- レイ・バレット(Ray Barretto)
- モンゴ・サンタマリア(Mongo Santamaria)
- ジョー・キューバ(Joe Cuba)
- パパ・ディー・アレン(ウォー)
- マスター・ヘンリー・ギブソン(カーティス・メイフィールド)
- ラリー・ワシントン(MFSB、オージェイズ)
- ウィリー・ボボ
- サブー・マルティネス(Sabu Martinez)
- マイク・カラベロ(サンタナ)
- コーク・エスコベード(サンタナ)
- チャノ・ポソ(Chano Pozo)
- ラルフ・マクドナルド
- パウリーニョ・ダ・コスタ
- アイアート・モレイラ
- カルロス・パタート・バルデス(Carlos "Patato" Valdez)
- ジョバンニ・イダルゴ(Giovanni Hidalgo)
- レニー・カストロ
- チャンギート
- パラダイス山元(東京パノラママンボボーイズ)
- 野沢秀行(サザンオールスターズ)
脚注
[編集]出典
[編集]- ↑ Cuban legend Wnyc.org 2026年7月7日閲覧
- ↑ Remembering Candido Camero, Percussionist and Afro-Cuban Pioneer~ アーカイヴ 2026年4月30日閲覧
- ↑ The Conga drum alexpertout.com 2026年7月4日閲覧
- ↑ Conga melodigging.com 2026年5月1日閲覧
- ↑ Congakids Congakids.org 2026年5月1日閲覧
- ↑ The Conga drum Alexpertout.com 2026年7月6日閲覧
- ↑ The Conga drum Alexpertout.com 2026年7月6日閲覧
- ↑ コンガの奏法 2026年5月7日閲覧
- ↑ TIMBA
- ↑ Toca
- ↑ REMO
- ↑ MOPERC
- ↑ Gon Bops
- ↑ Meinl
- ↑ Pearl
- ↑ LP(Latin Percussion)