こいつぁーいいね。そば粥だって?

そば粥じゃあないんだな、そば湯粥。

夫といっしょに蕎麦打ち体験をした。それも贅沢に茨城ひたちそば粉の十割蕎麦!打ち粉は更科粉!そば粉に分量の水を1/3加え、捏ねるのではなく水がそば粉全体に馴染むようにジャンケンのパーの手で素早く混ぜ、砂糖のようにさらさらになるまで根気よく混ぜる。次に水をまた加え、今度はそば粉が玉状になってそば粉の玉同士がくっつき大きな塊となるのをただ手伝うように、手を猫の手に固めて指のすき間からそば粉の玉が通れるようにしてがさがさ混ぜる。決して捏ねない。大きなひとつの生地にまとまったら折り込んで空気を抜き、麺棒で何度もこれまた転がすように(麺棒と腕の重さだけで)薄く伸ばしていく。美しい!感動!あとは切るだけだ。いやまぁ、1.2㎜に細く切るのは難しいわ。だけど、コツを発見したら面白いように切ることが出来た。1.2㎜幅で長さ40㎝ほどのそれは綺麗な十割蕎麦!

あとは蕎麦打ち会の会員さんたちがゆでて下さり、私たちは試食。最初につゆに葱で味わい、次は辛味大根を加えて蕎麦を味わう。おお!辛味大根効果で蕎麦が少しソフトに変わる!絶品。あと三回ぐらい蕎麦打ち体験をしたい!

そば湯をゆったり味わい、蕎麦の余韻に浸る。大人数の十割蕎麦を茹でたので、蕎麦湯を飲んでも大鍋一杯分の蕎麦湯が残った。「捨てちゃおう」と会員さんが仰る。「そ、そんなもったいない。ワタシ持って帰ってそば湯粥にします!」と濃い部分を持ち帰り、翌日そば湯粥を作ったというわけだ。(講習会にカメラ持参せずで蕎麦打ち写真はなし)

そば湯の味わいを生かしたいから、そば湯に炊いたごはんを入れてさっと煮る。塩ひとつまみ加えて、天盛りに葱少々。そば湯粥ブランチです。

おかずは何がよかろうか?あれがいいねと江戸料理本の中から二品作ることに決めた。

まずは「豆腐百珍」から「辣料(からみ)豆腐」。前の日の夜に煮ておき、次の日にまた少し煮て時間短縮作戦で作る。濃いめの鰹出汁に醤油のみ、これでもかというほどの量のすりおろし生姜を加え、コトコト煮る。レシピでは朝から夕方までコトコト煮るとある。ちょいと味見。これはイケる。おろし生姜の辛味が心地よいね。やりますね、江戸時代のお方!

1時間煮た後冷蔵庫に入れて味を馴染ませて、翌日いただく前に30分程度煮ればいいだろうと目論んでいたけれど、翌日になると生姜のからみが飛んでしまっていて、豆腐の味はいいのだけれど、このレシピの本質がぼやけてしまった。反省。それと写真で見るとバレバレなのが生姜のすりおろしの粗さ。くたびれたおろし金、いい加減買い替えなきゃ。

味はいいのよ。夫もえらく気に入った模様。

献立 ー ・そば湯粥 ・辣料豆腐 ・もずく ・茄子と胡瓜と人参の糠漬け 

・オクラと胡瓜とミニトマトの麺つゆマヨ和え 

・前日の残りのすき煮の牛肉と長葱と雪降りひらたけ


それから「玉子ふわふわ」 これを吸い物椀に盛り付ける。


「玉子ふわふわ」は江戸初期の料理本『料理物語』から、福田浩氏が調理されたものを見ながら作ってみた。材料は記載されているけれど分量はないので、私流の玉子ふわふわ。

料理本の記載もいろいろでこれぞ玉子ふわふわ!というのはわかっていないらしいけれど、幕末の偉人たちの大好物であったり、東海道中膝栗毛にも記述されていたり、近年では静岡県袋井市のご当地グルメとしても人気があるそうだ。

私が目指すのはあくまでも吸い物であるという点。濃いめの鰹出汁にしっかり醤油で味をつけた清まし汁に、砂糖をほんのひとつまみ加えて泡立てた玉子を1個入れて蓋をして蒸らし、吸い物椀についで、つぶした黒胡椒を振る。

内径15㎝のSTAUB鍋を使用。うまくふわふわとなるけれど、これを吸い物椀によそうというのが難しい。だけどコツが見つかったから、何とか満足な出来映え。



この「玉子ふわふわ」を煮ずに、蒸し器で蒸すようになって、茶碗蒸しへと発展したそうだ。

実は前夜の残り物のすき煮も献立に加えたので、主役の座をすき煮に奪われるのではないかと心配していたのだけれど、そういう心配は全く不要だった。

私たちにとって卵って、ブランド卵は別として、価格の優等生と言われるほどのいつでも買える存在だから、江戸時代ほどのありがたみはないかもしれない。

だけど、卵料理って、凄い存在感なのだと今回改めて認識したのだった。

江戸の料理を知ることは、まぎれもなく和食を見直すことだと断言できる。そんな手助けをしてくれる良書たち。宝物ですね。(図書館で借りたものですが)


各書籍については ⇓ を参照ください。

http://www.shinchosha.co.jp/book/602140/

http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480094834/

http://www.shinchosha.co.jp/book/602167/

献立が決まってから、さてどの器を使おうかとわくわく楽しい時間。実家からもらったものや40年前に買い集めた古伊万里などを並べる。そんな私の note です。

私の 器 note ~孫たちに~

もうね、娘たちのための note じゃないのだ。伝えたいのは孫たちにです。

時計回りに ー 吸い物椀 実家からもらった輪島塗(時代は不明)お兄ちゃん、お義姉さん、大事に使わせてもらってますから。 

伊万里染付なます皿(江戸中期) 伊万里線描染付鳳凰文隅切角鉢(江戸後期?) 染付豆皿(江戸後期) 伊万里染付草文蕎麦猪口(江戸中期?) 

菊花の箸置きは萩ガラス工房の製品。幕末・維新の頃に硝子制作を始め、時代の混乱の中頓挫した萩硝子を、平成になって復刻した工房の味わいのある箸置き。

http://www.hagi-glass.jp/concept.html


最近テーブルクロスやランチョンマットなどを何種類か買った。

さすがに20年近く使ってきたテーブルクロスがくたびれてきたので、クロスなど購入。今回初めてブリッジランナーを買った。二人の食卓には中々重宝します。

蜀台は1990年に夫がパリで買った骨董品。いい風情。


お盆も過ぎ、少し涼風吹く晩夏。蝋燭の灯りが懐かしい頃となりました。


オクラ・胡瓜・ミニトマトの麺つゆマヨ和え by gingamom