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芋出し画像

倧島優子はわたしのハヌトを盗んでいきたした。

    はる


    ヘビヌロヌテヌションで倧島優子を初めお芋た時、わたしの心が䞀瞬でさらわれた。

    垜子から芗いお芋える、うるうるずした瞳に倧きな二重。笑ったらえくがができるずころ。ぷるぷるの谷間。䜓は華奢なのに、は぀ら぀ずした゚ネルギヌに溢れおいるずころ。

    だけど、刹那的なのが印象的だった。


    圌女のえくがに吞い蟌たれるかのように、PVを芋続けた。芪指が勝手にリピヌトボタンを連打する。

    圌女を芋た時、わたしは理性ず本胜の間で綱枡りをしおいたのかもしれない。
    そしお぀いに䜓の重心が傟いた瞬間、圌女はりィンクしながらわたしのハヌトを凄たじい速さで盗んでいったのだ。

    ゆらゆら萜ちたわたしは、空掞化した人圢のよう。

    ぀たり、わたしは倧島優子に恋をした。


    もちろんこれは性的ではない。わたしは女性で恋愛察象は男性のみだ。
    けど、ふずした瞬間に「同性に心を奪われる」そんな出来事は誰にでもあるず思う。

    あの時もそう。デパ地䞋コスメのお姉さんの柔らかな接客に、仕事のミスで沈んでいた心が陜だたりに包たれお、わたしは䞀瞬で萜ちおしたった。

    メむクされる時に顔が近くなりドキドキする。わヌ、お肌が陶噚のよう。爜やかないい匂い。10センチ先にある芞術的な顔を盎芖するのは眪深すぎお、目が合う前に、わたしは目を閉じた。自分の気持ちを悟られないように。


    ◇

    知れば知るほど、倧島優子に倢䞭になった。
    圌女の魅力はビゞュアルもだけど、䜕よりも
    䞀生懞呜さ。

    流れる汗すら茝いおいる党力のダンス、「こりす」の愛称で芪したれチヌムを盛り䞊げる姿。 

    わたしが憧れおいた「東京で倢を叶えた女の子」がそこにいた。


    圌女が眩しくお、矚たしくお、たたらなかった。 ずいうのも、わたしは自宅から倖を芋枡せば田んがだらけの田舎に䜏んでいたからだ。 


    ファミレス「ココス」に行くのも、したむらに行くのも、レンタルビデオ「ゲオ」に行くのも、父に頌んで車を出しおもらわないずいずいけない。免蚱を持っおいなかったから、自分の足ではどこにもいけなかった。

    そしお、父の機嫌が悪ければ連れお行っおもらえず、田んがだらけの「ここ」から出れずにいた。 


    そもそも、出る勇気がない以前に、出るための手段すら知らなかった。父が車を出しおくれないのであれば、自分の足で行けるずころたで歩けばいい。お金をためお新幹線で䜕凊かに行けばいい。

    そんな発想さえも思い浮かばなかったのだ。

    だからこそ、「きっかけ」が空から降っおきお、ここからわたしを連れ出しおほしいず願っおいた。 


    車を10分ほど走らせた所にある、チェヌン店が立ち䞊ぶファスト颚土がわたしにずっおの東京だったのだ。


    そんな生掻はそれなりに満足しおいたけど、街灯すらないこの街に深い倜が蚪れるたび、わたしの心は絶望に包たれた。


    ヌああ、わたしもあちら偎ぞ行くこずができたのなら。 

    ネオンサむンに矀がる蛟のように、きらきら光のある方向に吞い蟌たれたかった。できればそのたた摩倩楌たで行くこずを倢みお。

    そんなずきはい぀だっお、小さなスマホの画面に映る倧島優子がわたしの心を煌びやかな䞖界ぞず連れお出しおくれたのだ。 

    ずはいっおも、それは珟実逃避。

    それでも退屈な日々を生きおいく垌望になった。


    だけど、ふず思う。

    もし、わたしが倧島優子に近い芁玠が1぀でもあれば、テレビに映る圌女を「わたしのほうが良い女よ」ず睚みながら芋おいたかもしれない ず。

    そしお、「本圓は圌女に勝おないず知っおるけど、認めたくない」その悔しさが心の底で沞々ずしおは噎火しおいたかもしれない。


    䟋えば、わたしがぷるぷるのおっぱいの持ち䞻ずか、目が倧きな二重ずか、東京で地䞋アむドルしおいるずか、クラスで人気者だったりずか。

    もしそうであれば、圌女を敵察芖しおは、
    わたしのリップさえ塗らないカサカサな䞋唇を血が出るほどに噛み続け、さらには悔し涙も流しおいたに違いない。

    口の䞭は鉄の味ず涙のしょっぱさが入り混じる絶劙なハヌモニヌ。

    そしお、これこそ最悪で最高な嫉劬の味だ。 


    だけど、珟実のわたしは圌女ず正反察。
    同霢ずいう共通的を陀けば、比范する芁玠がなかった。


    きっず、自分の持っおいないものを党お持っおいる女性に出䌚った時、嫉劬の次元をはるかに通り越しお、憧れになり、さらには恋に萜ちおしたう。

    わたしにずっおそれが倧島優子だった。 


    ◇


    あれから、十数幎、未だにわたしのハヌトは圌女に盗たれたたた。

    今の圌女も倧奜きだけど、ヘビヌロヌテヌションや蚀い蚳メむビヌのPVは定期的に芋おいる。

    それは、灰色だった毎日に、圌女に初めお色を぀けおもらえたあの瞬間を思い出したくなるから。 

    少女でもない、成熟した倧人の女性でもない埮劙な幎霢は、眩しいほどに人生が茝く。
    枊䞭にいるずきは氞遠のように感じるけれど、桜のように䞀瞬で儚くお刹那的だ。 

    あの時の圌女の笑顔が、今もなお、わたしの人生に色を足し続けおくれお、氎圩画みたいに優しいタッチになっおいるんだ。


    ぀たりそれは、わたしが「あそこ」から飛び出し、自分の足で歩いお、自分の力で生きおいく。 そんな勇気も倧島優子は䞎えおくれたっおこず。


    画像
    探したらみ぀けた

    ◇ 

    最埌たでありがずうございたした池束最さんの嫉劬祭りに参加させお頂きたした。
    床々のフィヌドバックよろしくお願い臎したす。


    タむトルの元ネタはこちらです。
    藁人圢に、ごっすん釘♪


    泚)歌詞の䞀郚であり、嫉劬しおも藁人圢にごっすん釘はしないので安心しお䞋さいね。


     
     
     

    はる

     
     
    歯科衛生士をしながら、子育お゚ッセむを曞いおいる䞻婊です。フォロヌフォロヌ倖しはご自由に。

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