
アブストラクトゲームの情報総合サイト「The World of Abstract Games」を紹介してみる。
今回はアブストラクトゲーム総合サイト「The World of Abstract Games」
こちらについて書きます。
もっと早くアップする予定でしたが、優先した記事がいろいろありました。
遅れ馳せになります。
The World of Abstract Games
「The World of Abstract Games」のサイトの入口は、リンクのみ。
シンプルです。

4つの大きなリンクを辿ると、
「Variations on Go」:
囲碁の派生ルールのオンパレード。
「Games of Soldiers」:
キング(王将)駒がいない形式のアブストラクトゲーム。
推定収録ゲーム数277以上。
「Games of Kings and Soldiers」:
キング(王将)駒がいる形式のアブストラクトゲーム。
推定収録ゲーム数163以上。
「Games of Towers」:
駒を積み重ねる(スタック)形式のアブストラクトゲーム。
推定収録ゲーム数92以上。
とまあ、囲碁のバリエーションを除いても550前後のアブストラクトゲームがこのサイトに収録されています。
分類アイコン
「The World of Abstract Games」に収録されているゲームは、
・タイトル
・ゲームの特徴を示す「分類アイコン」
・簡単な紹介
が添えられています。
例えば、Sid Sacksonの『Focus(フォーカス)』の分類アイコンは、

のようになります。
アイコンの地の色が白いものが中央にあり、色つきのものは左右に分けています。
左は「盤面のマスの特徴」、中央は「コマ(石)の行動・アクション」、右は「勝利条件」です。
以下の図は、全分類アイコンになります。

サイトでは、アイコンにカーソルを重ねるとコメントが表示されます。
なので、『Focus』は、
【盤面】:方形格子
【コマ】:移動・跳躍・捕獲・スタック
【勝利】:敵が行動できない(膠着)
というゲームであることがわかるようになっています。
運営者のNetoさん
このサイトの運営者は、João Pedro Neto(ジョアン・ペドロ・ネト)さん。
リスボン大学の理学博士(コンピュータ関連)です。
アブストラクトゲームに関する書籍も執筆しています。
コンピュータによる計算科学でゲームの研究に勤しんでいます。
その概要とも言えるのが、下部にあるリンク、「LUDÆ project(ルーダプロジェクト)」です。
また、その隣りにあるリンク「ABSTRACT GAMES GROUP」は切れています。
では、そのリンク先は何かというとオランダのマーストリヒト大学のとある研究機関になります。
YavalathでおなじみCameron Browneさんがリーダーを務める「デジタル・ルデーム・プロジェクト(Digital Ludeme Project)」です。
ポルトガルにNeroさん、スペインにNestorさん、オランダにCameronさん。
なんなんですか、この最強三角形は。
さらに隣のリンク「TRABSACT SAGME DIARIES」はNeroさんのブログになります。
2015年に一時休止していましたが、2019年に復活してマイペースに記事が追加されています。
ここでも、数多くのアブストラクトゲームに触れることができます。
「Game System」
「UNNOWN GAME」については、前回のnoteでふれました。
コンポーネントが残っているが、ルールが不明なゲームを集めています。
その隣のリンク「DECK OF BOARDS」ですが、ここで珍ぬは衝撃を受けます。
「Deck of Board」とは、Netoさんが考案した「Game System」なのです。
「Game System」については、2020年のゲームデザインのAdventerの参加記事として書きました。
「Game System」の起源などについて調べたことを記したのですが、さらなる事実を「Deck of Board」の記事から知ります。
なんと「Game System」の記事!
2001年11月に書かれています。
さらに、連載でPart 2、Part 3、Part 4と続いています。
Part 1からの引用:
What is a game system? I use the definition presented by Ron Hale-Evans: "a set of components that function together in multiple games".
(翻訳)
ゲームシステムとは何ですか?私は RonHale-Evansによって提示された定義を使用します:「複数のゲームで一緒に機能するコンポーネントのセット」。
2000年前半という転換期
そもそも、この記事の出どころ「The Games Journal」はなんなのか?
「The Game Journal」は2000年7月から2005年9月まで、定期的に活動していたオンライン月刊誌です。
代表と思われるのはGreg Aleknevicus(グレッグ・アレクネビガス)さん。
住所も掲載していました。
カナダ在住です。
ここで、あることを思い出しました。
noteでもたびたび紹介したアブストラクトゲーム総合誌「Abstract Games」。
出版元はカナダで、2000年から2003年まで活動していました(そして2019年に再開)。
ついでに書きます。
BoardGameGeekの開始は2000年です。
ゲームマーケットの第1回開催は2000年4月2日。
2000年〜2005年は、(海外において)ボードゲーム(特にアブストラクトゲーム)情報の集積と流布が大きく変化した時期です。
さらにいえば、現在でもその膨大な情報を得られる環境になっているのが、うれしい限りです。
当時は、翻訳して読む手間という高い高い敷居がありました。
が、現在では翻訳AIの発達で、ギャップが大分解消される環境となりました。
どうですか?
こんな美味しい隠れ公開情報、レガシーとして放置します?
締め
「The World of Abstract Games」の紹介でした。
……といいつつ「The Game Journal」もちらっと紹介しています。
次回は、注文して届いたNestorgamesのあるゲームを紹介します。
では。