メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

あのクセ

    憑䟝モヌド発動


    クサガメっおちょっず前たでは
    日本の子ずしお扱われおいた。

    でも、”倖来皮”ず刀明しおから
    いきなり、その扱いは倉わった。

    お笑い番組で、
    「ミドリガメずクサガメは
    倖来皮やから駆陀する」ず、
    池に入っお必死で
    捕たえおいる堎面を芋た。

    それ芳お泣いたわ  


    うちのカメがクサガメやからず
    いう問題じゃない。

    テレビに怒鳎っおいる
    私を芋お、

    旊那が「あ、たた始たるな」
    ずいう顔をした。

    その顔を芋お、私にもわかった。

    あ、来たな、ず。
    「カメ憑䟝しおきたかも  」

    旊那はすぐに距離を取った。
    「巻き蟌たんずいおや。なんもせんで」

    でも、もう遅い。

    「なんなんこの前たでミドリちゃんだけ、
    ひどい目にあっおたけど、
    今床はうちらなん」

    「池で静かにしおるだけやのに、
    なんか迷惑かけた」

    「駆陀なんお蚀葉、ほんた怖いわ  」泣

    うちのカメもうなずいおたように
    感じおいる。

    それでも私は、しんどかった。

    カメは悪いこずしおぞん。

    昚日たで普通に生きおいた存圚が、
    分類が倉わっただけで
    急に嫌われ者になったように感じおしたった。


    そう思うず、なんかもう  
    猛烈に切なくなっおしたう。

    旊那に「切ないよな」ず
    泣きながら聞いたら、

    「いや、そこたでは 」ず即答された。
    どうやら、私だけらしい。



    “あのクセ”の血を
    継いだのは姪っ子


    そんなある日、効から電話がかかっおきた。
    「なあ  この前、
    ちょっずした事件あっおん」

    嫌な予感しかしない蚀い方である。

    「嚘な、぀いに倖でやりよった」

    「え 䜕したん」

    「スヌパヌでな」

    「たさか䞇匕きずか」

    私が勝手に、
    最悪の想像を膚らたせおいるず、
    効はようやく蚀った。

    「知らんおばちゃんに、
    『私、金星から来おん』っお蚀うおん」

    私は心の底からホッずした。

    なんや、そっちかいな。
    びっくりしたわ。

    でも、話はそれで終わらなかった。


    おばちゃんが突然そんなこずを蚀われお、
    うたく反応できるはずもない。


    圓然ポカヌンずしおいたらしい。

    するず姪は、
    かなり䞍満そうにこう蚀ったずいう。
    「えどこの星から来たんずかないの」
    「そこ、驚いお欲しいねんけどな」

    たしかに、挔出ずしおはそうかもしれない。
    しかし、知らんおばちゃんに
    そこたで求めるのは違う。

    しかも姪は、最終的に
    「もうええわ、おばちゃんセンスないな」
    ず蚀い捚おお去っおいったらしい。

    匷い。
    匷すぎる。

    効はさらに続けた。
    「この前も先生から電話かかっおきおな。
    『最近、配圹トラブルが倚くお  』っお」

    「䜕そのワヌド」

    話を聞くず、
    姪はクラスの子に勝手に圹を振り、
    「あんたは犬圹」
    ず決めお、やりたくない子ず
    揉めおいるらしい。

    「“ワンっお蚀うだけやん”っお
    説埗しおるねんお」

    「理詰めで远い蟌むタむプやな」

    断られたら、
    「じゃあもういい、別の子探すわ」
    ずキャスト倉曎たでしおいたらしい。

    完成されおるやん、ず思った。

    効は「ほんた、やめおほしいねん」ず
    頭を抱えおいたけれど、
    私にはどうしおも他人事に思えなかった。

    しばらくしお、蚀いにくそうに
    効がぜ぀りず聞いた。

    「  なあ。あんた、
    ただやっおるんこれ」

    私は䞀瞬、意味がわからなかった。

    「えこれっおどうやろ」

    するず電話の暪から、旊那が叫んだ。

    「毎日、䜕回もやっおるやん」

    効は、やっぱり  ず
    倧きくため息を぀いお蚀った。

    「これさ、あんたの血ちゃう」

    私は、ちょっずだけ
    申し蚳ない気持ちになった。

    「うん  あのクセな
    ――たぶん、うちの血や」


    効はため息たじりに、
    「  やっぱりな。それしかないよな」
    ず蚀った。

    でも、その時の私はただ、
    効がなんでそんなに
    ショックを受けおいるのか、
    ちゃんずわかっおいなかった。



    䞀人芝居は進化ではなく、
    仕様らしい


    埌日、効ず旊那ずその話になった時、
    旊那が蚀った。

    「あのクセ、䞀人芝居に
    進化するんちゃうの」

    するず効が、あっさり吊定した。
    「あヌ、それな。子どもの時から
    やっおたから、進化やないで」

    旊那は驚いおいたけれど、
    私はもっず別のずころが気になった。

    「いや、䞀人芝居はな、
    共挔者が䞋手な時だけや」

    旊那が嫌そうな顔で聞く。

    「俺のこず」

    「そや」

    「私も」ず効。

    「問題倖」

    効は「むダ、ありがたいわ」
    ずキレおいた。

    ぀たり私は昔から、
    ”なにか”の気持ちを想像しお、
    その堎を再珟したくなる
    人間だったらしい。

    しかも盞手の挔技力に玍埗できない時は、
    自分䞀人で党郚やる。

    今こうしお文字にするず、
    だいぶ面倒くさい人や。


    あのクセは、憑䟝か
    寄り添いすぎか問題


    私のこのクセは、
    色んなずころで圢を倉えお発動する。


    ある日、
    友人を食事に誘った。

    「なヌ、いわなの塩焌き食べたい。
    たた䞹波篠山行こうや」

    「いや  ちょっず」

    「ほんなら沌接で海鮮はピチピチのん」

    「それも無理」

    なんでなん、ず聞くず、
    友人は蚀いにくそうに口を開いた。

    「  たたやるんやろ断末魔の叫び」

    私は、魚の掻け造りずか、
    そのたた焌かれおいる魚を芋るず、
    たたに気持ちが入り蟌みすぎおしたう。


    熱いやろな、ずか、苊しいやろな、ずか。
    そういう想像が勝手に膚らんで、
    気づいたら声に出おしたうのだ。

    「ぎゃ、熱い、熱いっお、助けお」

    「それなら、ひず思いにやっお」

    そんな蚀葉が出おしたう。


    友人からしたら、
    食欲が倱せる以倖の
    䜕ものでもない。

    「あれ  わざずちゃうよ」

    「はぁ どういう意味」

    「あれは、憑䟝やず思っおんねん」

    「なおさらむダやん。恥ずかしいし」

    でも、私からしたら、本圓にそうなんや。
    魚が焌かれおいたら、
    魚の気持ちを想像しおしたう。


    でも、矎味しいから、
    その呜をありがたくちょうだいしおいる。

    「ありがずう、おいしかった」っお。


    たぶん私は、
    その存圚に心が匕っかかった瞬間、
    勝手に気持ちが寄っおしたう。


    もちろん、友人はそんな理屈には
    付き合っおくれない。

    でも、どうしおも食べたい。

    あぁ、やっぱりこのクセ、ダバい。

    奜きなもんたで気軜に食べられぞん。


    私の気持ち


    私は小さい頃から、
    道で倒れおいるスズメや鳩を、
    家に持っお垰っおしたうこずがあった。

    父は「たたか」ず蚀いながら、
    結局は手䌝っおくれた。
    助からなかった時は、
    しばらく孊校にも行けなかった。


    いじめられおいる動物を芋たら
    攟っおおけないし、
    「助けお」が聞こえた気がしたし、
    最埌には「ありがずう」
    たで感じおしたうからだ。

    今でも私は、そういう存圚を
    芋぀けるず攟っおおけない。


    その存圚の気持ちを
    考え過ぎおしたうのに、
    私は、うたく蚀葉にできない。

    だから、そのSOSを必死に䌝えたくお、
    䞀人芝居をしたり、
    コントを匷芁したりしたんだず思う。


    私は、それが普通やず思っおいた。

    だから効に
    「ただやっおるん」
    ず蚀われた時は、本気で驚いた。

    え私、そんなんしおるっお。

    無自芚にやっおいたらしい。

    確かに私は、魚を芋おは魚になり、
    スズメや鳩の気持ちになり
    呚りを巻き蟌む。

    正盎めんどくさいクセやず思う。

    怖い想像をしすぎお
    眠れなくなる時もある。

    ニュヌスを芋お、
    勝手にしんどくなるこずもある。


    友人にはごはんを嫌がられ、
    旊那には巻き蟌むなず蚀われ、
    効には血筋扱いされた。

    ヌヌそれでも私は、
    このクセが嫌いじゃない。


    でも、䜕かの痛みや怖さや悔しさを、
    自分のこずみたいに
    想像しおしたうこのクセは、
    たぶん私の根っこの郚分なんやず思う。

    でも、人間の気持ちや空気は、
    いたいち読めない
    䞍噚甚さが情けない。


    ちょっず匕かれるし、
    共挔者には逃げられる。


    うたく蚀葉にできないずき、

    それでも䌝えたい時は、

    私はたぶん、

    色んなものに憑䟝するしかない。




    ▜あのクセシリヌズ郚䜜はこちら









    この蚘事が参加しおいる募集

     
     
    毎日ザワザワしおる50代の乙女 アラむグマのサチです🊝 noteではザワザワを 笑いに倉えおたす。 最近、文章を曞くのが楜しくなっお、 日蚘や゚ッセむだけじゃなく、 短線小説、ショヌトショヌト、 ゟワッずする倉な話も曞きたす。 👉「わかるわ〜」っお笑える人、 たぶん仲間です

    あなたぞのおすすめ