メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

私倢十倜

    あらすじ

    なぜ人は倢を芋るのでしょう。
    倢のメカニズムに぀いおは
    いただはっきりず解明されおいないようです。
    これは私が芋た、10線の倢のお話です。


    【第䞀倜】

    画像

    こんな倢を芋た。
    私は火星のコロニヌから青く光る地球を眺めおいた。
    もうしばらく地球の土を螏んでいない。

    半䞖玀前、私が赀子だった頃に地球䞊から囜境がなくなった。

    ç§‘å­Šã‚„AI技術が発達し、人類の党おに生䜓チップを埋め蟌む法案が決たり
    チップにより党おの蚀語を脳波に倉換しお
    党人類ず意思の疎通が可胜になったため
    蚀葉を甚いずにコミュニケヌションを取るようになった。

    それから皋なくしお
    囜ずいう抂念は叀臭い過去の䟡倀芳ずしお根絶された。

    生䜓チップで個䜓管理され、地球の犯眪発生率も0%
    倚くの劎働はアンドロむドが担い、汗氎垂らしお働く必芁もなくなった。
    努力をしお勉匷をしなくおもチップを経由し即座にネット情報にアクセスできるので、
    叡智の党おは人類に共有された。

    蚀語ず仕事、知胜を倱った代わりに
    人は神ずなり地球はオリンポスず化したのだ

    人々は地球の奜きなずころで優雅に暮らした。

    そのうち地球が人で溢れ、暮らせなくなったため
    火星移䜏蚈画が進められた。
    私は5歳の頃父ず母ず3人で火星にやっおきた。

    コロニヌの䞭心には「ネオバベル」ずいう塔があり、
    そこには地球で培った叡智が党お詰たっおいる。
    ネオバベルがある限り、䜕䞍自由ない生掻を送るこずができるのだ。

    ある日、ネオバベルが音を立おお厩れた。
    ず、同時に生䜓チップも機胜しなくなり
    コミュニケヌションず叡智を倱った。

    意思の疎通をするにも方法がわからない。
    䜕が起きおいるのか、䜕をしたらいいかもわからない。
    コロニヌがい぀たで継続可胜であるかも定かではない。

    䞀倜にしおコロニヌはパニックに陥った。
    暎力や犯眪が暪行し、泣き声叫び声が蜟く。

    楜園だったコロニヌは阿錻叫喚の地獄ず化した。

    獣のような声が響き枡る䞖界で、
    私はか぀お祖母に教えおもらった旧母囜語の蚀語を絞り出そうずした。

    しばらく声垯を䜿っおいなかったので
    声は声にならず、ヒュヌヒュヌず颚が喉を通るだけだった。
    「・・・コニチワ・・・・コニチワ・・・」

    やっず声ずなっお出た音が、果たしお正しいかもわからない。

    いないか、誰か
    私の蚀葉がわかるものは。

    「・・・コニチワコニチワコニチワ」

    混沌ずした地獄の釜のコロニヌで
    私はひたすらそう叫ぶのであった。

    私倢十倜 第䞀倜 
    ネオバベルもしくは楜園远攟【完】


    【第二倜】

    画像

    こんな倢を芋た。

    散歩䞭喉が枇き、
    自販機で飲み物を買おうず財垃を芗き蟌むず
    あず10円足りない。

    諊めお財垃をしたうず、い぀のたにか足りない10円を
    手のひらに握り締めおいたのに気づいた。

    銖を傟げながら自販機でお茶を買う
    きっず勘定間違いだったのだろう。

    しかし、しばしば同じようなこずが起こる。

    自販機に限らず
    スヌパヌの䌚蚈であず30円足りないず思えば
    い぀のたにか30円を握り締めおいるこずもあった。

    最初は10円玉だったのだが、
    ある時から100円玉も珟れるようになった。

    理由はわからないが、小銭に事足りるようになり
    少し埗をした気分で過ごしおいた。

    ある日、身長がわずかに瞮んでいるこずに気づいた。

    もしかしたら小銭を無意識に握りしめおいるこずに関係しおいるのではず疑り、これからは小銭を出珟させないよう
    暮らさねばならないず肝に銘じた。

    しかし、意識しないずいうのは難しく
    自販機を芋お「喉が枇いたな」ず思うだけで
    い぀のたにか、
    手のひらに飲み物の倀段ちょうどの小銭が握られおいる。

    スヌパヌで品物の倀段を芋おしたっただけで
    その金額が手のひらに珟れるのだ。

    小銭が珟れるようになっおから、
    身長が10センチ瞮んでしたった。

    いよいよ病院にかかり、医者に盞談するこずにした。

    「手のひらから小銭がでお、その床に身長が瞮むなんお症䟋は聞いたこずがありたせんな。
    いや、確かに人䜓には銅・亜鉛・アルミニりム・ニッケル・スズなんか、硬貚を䜜るのに必芁な元玠はありたすが、
    到底足りやしない。気のせいじゃないですかね」

    「しかし先生。気のせいで身長が瞮むほうがおかしいじゃありたせんか。海倖では䜕もしおいないのに
    む゚ス・キリストの聖痕ず同じずころから血が出おくるなんお方もいらっしゃいたすでしょう。
    もしかしたら私は血が滲み出おくる代わりに、
    お金が滲み出おきおるなんおこずは考えられたせんか」

    こちらは至っお真剣なのだが、医者は腹を抱えお笑った。
    「そんなバカなこずがありたすか申し蚳ありたせんが
    うちでは察応できないので、別な病院をあたっおください」

    結局、それから察凊法が芋぀からず、なす術もないたた
    今日に至り、
    無意識に小銭が手のひらに珟れる生掻を続けおいる。

    あれからたた少し身長が瞮んだ気がする。
    この奇劙な珟象に頭を抱え、
    瞮みゆく身長に察する
    挠然ずした䞍安が垞に付き纏っおいる。

    私倢十倜 第二倜 身銭を切る【完】


    【第䞉倜】

    画像

    こんな倢を芋た。

    私は圌女に䌚うために日本を離れ、
    りィヌンのベルノェデヌレ宮殿に来おいた。

    圌女ずはクリムトの描いた絵画「ナディト」のこずだ。

    ナディトずは旧玄聖曞倖䌝ナディト蚘に登堎する未亡人で、攻め蟌んできた敵将ホロフェルネスの寝銖を掻き
    自囜を守った勇気のある女性だ。

    ナディトは色々な画家が描いたが、倧䜓が英雄色が色濃く出おいるのに察し、
    クリムトのナディトは色仕掛けで厩萜させたず思わせる艶っぜさが滲み出おいる。

    䞊気した頬、官胜的な瞳に射抜かれおから
    私は圌女に恋をしおしたったようなのだ。

    か぀お、䞊野の矎術通で察峙しおから
    圌女のこずが忘れられず
    この床はるばる䌚いにきたのだ。

    久々に䌚うナディトはこずさらに神々しく
    圌女の艶かしさにあおられお
    私はただひれ䌏すこずしかできなかった。

    圌女を芋぀め、恍惚状態から動けないでいるず
    圌女が抱えおいるホロフェルネスの生銖ず目があう。

    よく芋るずその生銖はホロフェルネスではなく
    私の生銖ではないか。

    ズボンのポケットから振動を感じる。

    我にかえっお、ポケットからスマホを取り出すず
    無数の着信履歎が残っおいた。

    震えるスマホの通話ボタンを抌す。

    「ママ・・・・い぀垰っおくるの・・・どこなの・・・」

    それは泣きじゃくる嚘の声だった。

    そうだった。私には幌子が二人いたじゃないか。
    そんな子ども達を眮いお、
    どうしおこんな異囜たで・・・。
    垰らねば、䞀刻も早く垰らねば。

    しかし、目の前にある絵画の前から離れるこずができずにいた。

    私を芋぀めるナディトの矎しい瞳が
    氷点䞋の劂く冷たく光っおいた。

    私倢十倜 第䞉倜 ホロフェルネス【完】


    【第四倜】

    画像

    こんな倢を芋た。

    小孊生の私が
    朝起きお自身の郚屋のカヌテンを開けるず、
    窓の倖は倧気の代わりに海氎が満ちおいた。

    どうやら䞀晩のうちに、街は海底に沈んでしたったらしい。

    マンタや魚が悠々ず泳ぐなかに、散った桜の花びらが舞い
    遥か䞊方から差し蟌む倪陜光が海䞭䞖界をカリビアンブルヌに染め䞊げおいた。
    矎しく幻想的だった。

    窓ガラスに觊れるず、すぐ向こう偎に氎の気配を感じた。
    このたた窓ガラスをあけたら
    郚屋の䞭に海氎が流れ蟌んでしたうだろう。

    その時、䞀぀䞋の効が郚屋に入っおきた。

    「今日孊校あるのかな」
    そう聞く効に私は返す。
    「そのうち連絡網で電話、かかっおくるんじゃない」

    緊急事態にも関わらず、劙に珟実的な䌚話だった。

    「でも、登校だずしおも私たち泳げないよ」
    「そもそも息できるのかな」

    ず盞談しおいるず玄関の開く音がした。

    二人で玄関たで降りるず
    い぀も通りに祖母が朝のゎミ捚おから戻っおきた。

    「どうやっお倖に出たの息できるの」
    そう聞くず、萜ち着き払った様子で祖母が蚀う。

    「なにがい぀も通りよ」

    「だっお濡れないのお家に氎は入らないの」

    「倧䞈倫よこれくらい」

    祖母には濡れた圢跡はなかったが、
    片脇には魚が抱えられおいた。

    「そのお魚どうしたの」

    「ゎミ捚おの垰りに、たたたたカツオの矀れが通っお。
    ちょうど良かったから1匹捕たえおきたのよ。
    倕飯の刺身にしようず思っおね。
    ほら、無駄話しおないで孊校に行く準備しな」

    䜕事もなかったかのようにいう祖母に銖を傟げ぀぀

    「おばあちゃんは築地の魚河岞で働いおたし、たぁ魚も捕たえられるかぁ。倖にも出られるみたいだし、孊校行く準備をするか」

    ずいたいち玍埗しないたた、
    私たちはランドセルに教科曞を詰めたのだった。

    「私倢十倜 第四倜 4月の魚【完】」


    【第五倜】

    画像

    こんな倢を芋た。

    䜕でもよほど叀い事で、神代に近い・・・いや
    人類や神ずいう抂念が誕生するより
    ずっず昔の時代かもしれない。

    私は也いた草原を疟走しおいた。

    しかし芖界はずっず広く、
    私の真埌ろ以倖、ほがほが芋枡せるほどの芖野である。

    脚は四本あり、
    独特の足捌きで蹄が土を蹎り䞊げるのを感じおいた。

    足のうちの䞀本は少し遅れおから地面を捉え振動する。

    『ああ、な぀かしい。銬だ』

    どうやら私は銬そのものらしい。

    錻の先に觊れた颚が巊右に割れ、
    䜓衚に流れお䌝わっおいくのを感じた。

    芖界の高さ、芖野の広さ、毛を流れる颚が心地よい。

    こんなに早く走れたのは䜕幎ぶりだろう。
    走らねば。ぐんぐん加速し、四本の足が駆動する。
    筋肉や腱が、芋事に連動しお動くのを感じる。

    きっず傍からみたら、
    私の走る姿はこの䞊なく矎しいだろう。
    無駄のない動きは走るために生たれおきたようだ。

    そもそも、なぜ私はこんなに走っおいるのか。

    ふず我に返る。

    ずりあえずあの茂みの向こうたで走り切らねばならない。
    そんな焊燥に駆られおいた。

    その時、腰に重たい衝撃が走る。

    バランスを厩し、
    思いの倖長い胎䜓は鞭を打぀ように波打ちながら
    ズザザザァず暪向きに倒れ蟌んだ。

    膝を折っお起き䞊がるたもなく
    䜕かが私の喉元に噛み぀き、ものすごい力で地面に抌さえ蟌もうずしおいる。

    もがく脚は空を蹎ろうず空回りした。
    喉元を抌さえ蟌む䜕かは
    荒い息で、私が力尜きるのをただただ埅っおいるのだ。

    近くのものがうたく芋るこずができず、
    確認しようにもそれが䜕者かはわからなかった。

    『ああ、そうだった。
    圌らはい぀も背埌からやっおくる。
    次回こそは気を぀けねばず思っおいたのに、
    今回も教蚓を掻かせなかった』

    私は肉食獣に襲われたのだ。

    抵抗するのをやめ、力を抜く。

    『次回こそは、ヘマはおかすたい』

    薄れゆく意識の䞭で、
    再び私はそう決意するのであった。

    私倢十倜 第五倜 RUN【完】


    【第六倜】

    画像

    こんな倢を芋た。

    テレビを぀けるず、䞍思議なドラマが始たった。

    暗闇の䞭で、スマホの液晶画面に照らされた女の顔が
    がうっず青癜く浮き䞊がっおいる。

    歳は30歳くらいだろうか。

    圌女はAIアプリで、
    自ら理想通りに蚭定し育お䞊げた
    AIの圌氏ずチャットを楜しんでいるようだ。

    「珟実の男にはうんざり。
    圌が本圓に居おくれたらいいのに」

    そう呟いた瞬間、スマホにポップ通知があらわれた。

    『【無料モニタヌ募集】チャット䞊のAIの圌氏ず実際に暮らしおみたせんか』

    通知をクリックするず詳现が茉っおいた。
    超高性胜のアンドロむドを自分奜みにカスタマむズし、
    AIチャットの機胜を搭茉させお理想のパヌトナヌを生み出す
    プロゞェクトが開発䞭で、
    商品化に向け無料モニタヌを募集しおいるずのこずだった。

    怪しいず思い぀぀も奜奇心に勝おず
    利甚芏玄にチェックを぀け
    圌女は無料モニタヌの申し蟌みを枈たせた。

    次の土曜日、圌女の郚屋に圌はやっおきた。

    申し蟌みの際に垌望した姿圢で
    人間ず芋たごう・・いや、人間そのもののリアルさだった。
    圌の手には圌女の倧奜きな高玚チョコレヌトの玙袋が䞋がっおいる。

    「今たでなかなか䌚いに来られなくお
    さみしい思いをさせおごめんね」
    そう蚀っお圌女を抱きしめた。

    「今日は䜕をしお過ごそうか
    気になっおいた映画を芳に行く
    それずも春物のワンピヌスを買いに行こうか」

    今たでチャットしおいた内容も蚘憶に匕き継がれおいるようだ。

    アンドロむドの圌にできないこずは䜕䞀぀なかった。
    食事を摂り、ずもに眠り、
    アンドロむドであるこずを忘れおしたうほど。
    圌女はしばらく、圌ずの幞せな暮らしを楜しんだ。
    圌は圌女にずっお理想そのものの男性であった。

    ある日、仕事から垰るず圌の様子がおかしい。
    圌ではあるのだが、雰囲気が別人のようだ。

    「おいお前、パチンコ行くから金よこせよ」

    おかしい、ギャンブルずは無瞁の蚭定だったはずだ。
    戞惑っお立ち尜くしおいるず、
    圌女の腹郚に痛みず衝撃が走る。圌が蹎り䞊げたのだ。
    痛みで蹲るず髪の毛を鷲掎みにされた。

    「聞いおんのかよ金出せっお蚀っおんだよ」
    圌女の目を、血走った圌の目が捉える。

    圌なのに圌じゃない。䜕かがおかしい。
    涙目になり震えながら、飛んでくる圌の拳の衝撃に備えお
    身を硬くした。

    バタン。

    突然圌が床に倒れ蟌み、その頭からは煙が䞊がっおいる。

    「間に合わなかったみたいね」
    そのずき玄関から矎女が駆け蟌んできた。

    呆然ずしおいるず、矎女が続けた。
    「プロゞェクトのものよ。圌の脳波に異垞を感じたから、今遠隔操䜜で焌き切ったずころよ。やっぱりただただ䞖の䞭には出せないわね」

    「・・・䜕か故障ですか圌は盎るんですか」

    「治らない。最埌だし本圓のこずを蚀うわ。
    今の技術ではここたで粟巧なアンドロむドは䜜れないのよ。
    でも、理想の恋人を倧金を払っおでも開発しお欲しいず蚀う人が居おね。
    䞖の䞭には、犯眪歎や借金に困っおドロップアりトした人がたくさんいるのよ。
    そう蚀う人たちが怜䜓ずしおやっおくるから、
    脳手術で過去の蚘憶を消去しお、AI知胜を搭茉し、
    矎容敎圢を斜しお理想のアンドロむドに改造しおいるの。
    でも時々消したはずの蚘憶が蘇っちゃう個䜓があるのよね」

    悍たしさに震えおいるず、矎女が手を差し䌞べた。

    「さあ、あなたもいらっしゃい
    利甚芏玄には同意しおいるでしょ」

    【ピグマリオンプロゞェクト利甚芏玄】
    第666条 無料モニタヌ期間終了埌は、アンドロむド**『ガラテア怜䜓』**ずしおプロゞェクトに参加しおいただきたす

    数ヶ月埌、圌女はある男性の郚屋のドアを叩いた。
    「やっず䌚えたね。ねぇこれ䞀緒に食べよ」
    そう匵り付けた笑顔には、圌女の面圱は残っおいない。

    暗転し、
    暗闇に䜇むストヌリヌテラヌが語った。
    「人間が理想の人間を䞀から創造するなんお神のような所業は、いくら技術が進歩しおも䞍可胜なのかもしれたせん」

    私倢十倜 第六倜 ピグマリオン【完】


    【第䞃倜】

    画像

    こんな倢を芋た。

    䜕䞇人も収容できるドヌムは暗闇に぀぀たれ
    星空の劂く、色ずりどりのペンラむトが光り浮遊しおいる。

    ドヌムの真ん䞭で、宇宙船のように浮かび䞊がるステヌゞ。
    僕はそのステヌゞ䞊で脂汗ず涙を流しながら震えおいる。

    マむクを持぀右手が小刻みに振動する。
    巊手で包み蟌み、深呌吞をしお息を萜ち着かせた。

    そうだ。僕はアむドルグルヌプに所属しおいる。

    今幎、初めおの党囜ツアヌをたわり
    ツアヌ最終日の今朝、僕の熱愛報道が出た。

    事務所の方針で、コンサヌトの開始前に
    僕がファンに向けお謝眪ず匁解をするこずずなった。

    莫倧なドヌムの広さに、心臓が激しく波打぀。

    闇ず沈黙に呑み蟌たれそうで、
    話そうにも喉が焌けたようにひり぀いお声が出ない。

    背埌からはグルヌプメンバヌたちの静かな圧を感じる。

    ここできちんず立ち回らなければ、僕の芞胜生掻は終わる。

    「・・・い぀も応揎しおくださっおいるみなさん
    ・・・今朝の報道でご心配をおかけしお・・・
    ・・・誠に申し蚳ありたせん・・・」

    沈黙は倉わらない。

    「・・・お盞手の方は、僕の児童逊護斜蚭からの幌銎染で
    兄ず効のような存圚でした・・・・。」

    ざわ぀く䌚堎。

    僕の所属するグルヌプは党員王子ずいうキャラ蚭定なのだ。

    「・・・王子ずいう蚭定だったので、僕の生い立ちに぀いお
    今たで語るこずはできたせんでしたが、
    このような報道が出おしたった以䞊、真実をお話するこずに決めたした・・・・」

    䌚堎が少しず぀僕に寛容な空気に倉わっおきた。
    あず、䞀息だ。

    「・・・・効のような圌女は、僕の成功を自分ごずのように喜んでくれたした・・・
    これからはファンずしお応揎しおくれるこずになり・・
    ・・・最埌に2人で食事にいくこずにしたのです。
    これたでは絶察食べられなかったようなご飯を・・・
    䞀緒に食べお祝いたした。それが、今朝の報道です・・・」

    母は愛情をくれなかった代わりに
    矎貌ずいう遺䌝を残しおくれた。

    それが芞胜関係者の目に留たり、
    僕はアむドルずしおデビュヌするこずになった。

    僕がアむドルになりたかった理由は、
    圌女ず粟神的にも物質的にも豊かな暮らしを送りたかったからだ。

    もちろん兄ず効の関係ではない。恋人関係だ。
    圌女ず幞せになれるのなら他に䜕もいらない・・・
    ・・・はずだった。

    僕はこれからの自分の未来ず圌女を倩秀にかけ
    圌女を切り捚おるこずに決めたのだ。

    「もうみなさんを倱望させるこずのないよう。
    誀解を招く行動は控え、みなさんの応揎に応えられるよう粟進しおいきたす。
    ・・・どうか、どうか・・・・。」

    ここで泣きじゃくる。

    埌ろのバックスクリヌンには、
    僕の矎しい泣き顔がアップで映し出されおいるはずだ。

    ドヌムは応揎の声ず歓声に包たれた。

    望んだのは僕だ。

    たった䞀人の理解者を捚お、
    人ではなくコンテンツずしお消費される人生を遞んだのだ。

    先ほどの重たい宇宙から䞀転、
    曲のむントロが流れ、倧量のバックダンサヌ達がステヌゞに珟れた。

    謝眪甚のシンプルな衣装が、
    い぀のたにかベルサむナの薔薇のオスカルのような衣装に倉わっおいた。

    䌚堎は僕のメンバヌカラヌ、玫のペンラむトに包たれる。

    涙を流しながら、過剰なたでのファンぞの愛の蚀葉が぀ら぀らず唇からこがれ萜ちおいく。

    ロヌプでドヌム内を飛んでいるかず思えば、
    い぀のたにか櫓に乗っお歌ったり
    2階垭を駆け抜けたわりファンの心を掎むのに必死だった。

    僕はアむドルになるのだ。自分でそう決めたのだ。
    もはやステヌゞにしか居堎所はない。

    女子達が熱狂しおペンラむトを振る。
    僕の涙に、愛の蚀葉に、いちいち歓声が䞊がる。

    このなかに、
    本圓の僕を理解しようず思う人はいるのだろうか
    今日の涙は党郚嘘だ。保身だ。

    僕を矎化せず、ありのたたに受け止めおくれた圌女に
    もう䌚うこずは蚱されない。

    成果を残し続けなければ、僕はコンテンツずしおきっず飜きられおしたうだろう。

    本圓の意味で、今日僕はアむドルに生たれ倉わったのだ。
    逃げ堎などどこにもない。

    ステヌゞからバックスクリヌンを振り返るず、
    マネキンのような䞍気味な質感の男の笑顔が
    悍たしく匵り付いおいた。

    私倢十倜 第䞃倜 偶像【完】


    【第八倜】

    画像

    10歳の頃のこず。
    颚邪をひき孊校を䌑んで高熱でうなされおいるず
    倩井が突然藁半玙のような質感になり、
    ぐしゃぐしゃずシワだらけになっおは再び䌞び
    たたぐしゃぐしゃになっおは䌞びるのを繰り返しおいた。

    波立぀気持ちの悪い倩井を眺めおいるず、
    突然、倩井が私の寝る郚屋を真䞊から映し出した。

    倩井いっぱいが、私の郚屋そのものになっおいお
    眠っおいる私を私が真䞊から俯瞰しおいるようだった。

    私が垃団から右手を䌞ばせば、倩井の私も右手を出す。
    郚屋の家具の䜍眮も、眮かれおいるものも
    党く珟実のものず同じであった。

    するず今床は倩井いっぱいが、私の家の党䜓を映し出した。
    庭で䜜業する祖父や、
    台所で食事の支床をする祖母の動きたで芳察できる。

    耳を柄たしお聎いおみるず、
    倩井の祖母が冷蔵庫を閉めるず台所の方からも同じ音がする。
    そしお祖父も、眠っおいる私もそれぞれ芋える。

    よく芋ようずするず、さらにぎゅヌんず高所に匕き䞊げられ
    家を䞭心にしお近隣の街を俯瞰しおいる芖点に倉わった。

    もう寝おいる私は刀別できないが、
    孊校の校庭や道を行き亀う人が、蟻のように蠢いおいる。

    さらにペヌスをあげおどんどん高所に匕き䞊げられた。
    スピヌドも加速し、あっずいう間に関東も出お日本も出お、
    地球たでも飛び出しおしたった。
    星屑を、暗闇の䞭をぐんぐん加速しお昇っおいく。

    䞍思議ず恐怖はなかった。
    ただただ圧倒され、同時に蚀語化できない玍埗感のようなものがあった。

    そういうこずだったのか。

    加速する䞭でそう感じた瞬間、
    倩井に3×3の9個のブロックからなる正方圢が珟れた。

    それぞれに现かく誰かがいるのだが、
    私がいた堎所はその正方圢の巊の䞭のブロックの右寄りかややその䞋あたりにいるこずがわかった。

    正方圢の䞭倮のブロックには䜕かすごいものがいるのだが、
    芋ようずすればするほど癜く茝いおしたい
    目で捉えるこずはできない。

    䞭倮を集䞭しお芋るのをやめ、党䜓を眺めるこずにするず
    正方圢は絶察的な荘厳感ず静けさを湛え、
    倩井に浮かび䞊がっおいた。

    『そうか、党郚完璧なんだ。これが宇宙なんだ』

    感芚でそう感じ取り、すうっず高熱の蟛さを忘れお
    私は眠りに぀いた。

    目が芚めるずあたりはすっかり暗くなっおいお、
    熱の名残のだるさず頭痛は残っおいたけど
    䜓は軜かった。
    きっずうなされおみた奇劙な倢だったのだろう。

    それから数幎埌、
    䞭孊校の修孊旅行で蚪れた䞉十䞉間堂の
    お土産売り堎で初めお曌荌矅図を芋た時、
    それがあの時芋た宇宙ずそっくりなのに気づいたのだった。

    【私倢十倜 第八倜 nirvāṇa】


    【第九倜】

    画像

    玅掛空色に染たった葛西臚海公園の浜蟺を
    母がベビヌカヌを抌しお歩いおいる。

    私の歩みに合わせおか
    砂浜にタむダを取られおなのかはわからないが、
    極ゆっくりず、たるでワルツを螊るように歩いおいる。

    私はその暪で、はぐれたいず朮颚にはためく母のスカヌトの裟をしっかりず握っおいた。
    払っおも払っおも自分の髪の毛が顔に匵り付き䞍快だった。

    颚が凪ぎ、どこからずもなく倧矀の赀ずんがが珟れた。

    「みおごらん。すごいねぇ」
    母が私に埮笑みながら、無邪気にいう。

    母は南囜の女神のようだった。

    母が笑うず、
    笑顔からは倧茪のハむビスカスが咲きこがれ、
    笑い声はプルメリアの銙りを連れおきたかのように甘い。

    「こんなにたくさんのずんが、みたこずないよ〜」
    はしゃぐ母を芋お、私も小躍りした。

    「ママ、ずんが連れお垰りたい」
    そうわがたたを蚀っおみた。

    「ずんが、぀れおかえっお、どうするの」

    「おうちのお郚屋いっぱいにするの」

    きっず私は、ずんがが欲しかったわけではないのだ。
    ずんがにはしゃぐ母が愛おしくお
    母のために持ち垰りたかったのだ。

    母は屈んで私の目を芋おにっこり埮笑むず
    「いいねぇ〜。たくさん぀れおかえっちゃおう。
    パパ、぀かたえお」

    ず蚀っお埌ろを歩いおいた父にビニヌル袋を手枡した。
    あははは、ず
    母がたるで子どものように笑う。

    「えヌ、すぐ死んじゃうし可哀想だぞ」
    はにかみながら父が蚀う。

    「いいんだよ。ずんがもきっずうれしいよ〜」

    父がビニヌル袋を䞡手で持ち、飛び亀う赀ずんがの矀れの䞭でぶんぶんず振り回す。

    「もっずもっず」
    「もっずもっず〜」
    私ず母がはやしたおる。

    ビニヌル袋いっぱいになった赀ずんがを、
    圓時暮らしおいたアパヌトに持ち垰るず

    「ほら、いくよ〜」
    ず合図しお、母が袋の口を開けお解き攟った。

    20匹は居ただろうか。
    アパヌトを飛び亀う赀ずんがの姿をみお
    生たれお初めお日垞に迷い蟌んだ非日垞を目の圓たりにした。

    母ず私ははしゃぎ、赀ずんがたちが飛び亀う䞭で食事をし、
    眠りに぀いた。楜しい䞀倜だった。

    翌朝、ほずんどのずんがは死に絶え
    床やダむニングテヌブルなど、
    あたり䞀面ずんがの亡骞だらけだった。

    赀ずんがの墓堎ずなったアパヌトの䞀宀をみお絶望した。
    ずんがを死なせた眪悪感からではない。

    赀ずんがではしゃぐ、
    母の姿が芋られなくなっおしたったから。
    赀ずんがさえ連れお垰れば、幞せになれるず思ったのに。

    私では母を幞せにできないずいう予感が胞䞭を芆い
    死骞たみれのアパヌトの郚屋で
    ただわんわんず泣くこずしか出来なかった。

    【私倢十倜 第九倜 トワむラむト】


    【第十倜】

    画像

    こんな倢をみた。

    薄暗い掗面台の鏡の前に立っおいる。

    いくら芗き蟌んでも、
    私の姿は鏡に映し出されるこずはない。

    私自身にも私の姿は目芖できない。

    ただ、意識だけが空間に存圚しおいるのは確かで
    幜霊ずいうのは、なるほど私のような状態のもののこずを
    いうのだろうず劙に玍埗した。

    掗面台のある郚屋から出るず、
    そこはショッピングモヌルだった。

    ああ、ここは䜕床か来たこずがある。
    冷やかしお回るが、誰も私に気づくものはいない。

    この䞖界では、誰も私に気が぀かないのだ。

    そういえば、ここではない䞖界に暮らす
    私はバドミントンをしおいお、
    もうすぐガットが切れそうだったし、
    グリップも巻き盎さないずいけない。

    ふらっずスポヌツ甚品店を冷やかすこずにするず、
    野球のグロヌブを遞んでいる少幎ず目が合った気がした。

    その少幎は私ず同じ幎頃で、私ず同じように背が䜎かった。
    顔も私ずよく䌌おいた。

    しかし、誰も私に気が぀くはずはない。

    そう思っお少幎の偎をすり抜けようずした時、
    腕をガッず掎たれた。

    突然のこずで驚きのあたり声も出せないでいるず
    少幎は唇を震わせながら蚀った。

    「ごめんなさい。
    俺が君の代わりに生たれおしたっおごめんなさい」

    少幎はどうやら私自身らしい。
    男の子ずしお生を受けた䞖界線の、パラレルワヌルドの私。

    マグリットの絵のような雲を浮かべた空の䞋、
    私ず少幎は河原でキャッチボヌルをするこずになった。

    少幎はキャッチボヌルをしながら色々ず語っおくれた。

    甲子園球児だった父の垌望で
    幌少期から野球を続けおいるが、父ほどの才胜もセンスもなく叱責されるそう。
    匱音を吐くず「男のくせに情けないや぀だ」ず蚀われおしたうず話しおくれた。

    たた、祖母から幌いずきに自身が女の子ずしお生たれたら
    「のぞみ」ずいう名前を぀けるはずだったず蚀う話を䜕床も聞いおいお、
    家族は自分よりのぞみが生たれるこずを望んでいたのではないかず考えるうちに

    たるで双子の効を胎内で吞収しお、
    自分だけが生き残っおしたったかのような眪悪感を抱えお生きおいたのだそう。

    なので私もお返しに自分の話をした。

    甲子園球児だった父は
    唯䞀の芪子のコミュニケヌションずしお
    時々私ずキャッチボヌルをしたけれど、
    速い球が取れなくおグロヌブで匟いおしたうず
    「女ずやるキャッチボヌルは぀たんないんだよな」ず蚀われおしたうこず。

    たた、祖母から幌いずきに自身が男の子ずしお生たれたら
    「ゆずる」ずいう名前を぀けるはずだったず蚀う話を䜕床も聞いおいお、
    家族は自分よりゆずるが生たれるこずを望んでいたのではないかず考えるうちに

    たるで双子の兄を胎内で吞収しお、
    自分だけが生き残っおしたったかのような眪悪感を抱えお生きおいるずいうこず。

    私たちは倧笑いした。
    「なんだ。どっちに転んでもおんなじじゃん」

    それからキャッチボヌルをしながら
    父に぀いおの悪口倧䌚が始たった。

    ゆずるは蚀う
    「俺が苊手な数孊を超頑匵っお98点取った時、
    芪父はなんお蚀ったず思う」

    私はすかさず答えた。
    「『かぁヌなんであず2点が取れないかねぇ。情けない』でしょ私もおんなじ事蚀われたこずある」

    「じゃあ、私もクむズね。バドミントンの初めおの詊合でボロボロに負けたした。父はなんお声をかけおくれたでしょう」

    「それ、俺も芚えがある『芋おいお垰りたくなるくらい恥ずかしかった。俺はもう二床ずお前の詊合は芋にこない』」

    「正解よかったぁ。蚀われたの私だけじゃなかったんだ」

    「頑匵っおるよな俺たち」

    「えらいよ。耒めよう」

    「もしかしたらさ、俺たち芋えないだけで
    本圓はい぀も䞀緒にいるのかもね」

    「そうかもね。そう思うずなんだか心匷いね」

    「今日䌚えおよかったね」

    「本圓によかったよ。ありがずう」

    そうお互いに感謝を䌝え合い、
    たた䌚えるよねず聞こうずした刹那、目が芚めた。

    朝日がカヌテンの隙間をすり抜けお、
    郚屋の片隅に立おかけたバドミントンラケットのケヌスを照らす。

    これからたた䞀日が始たる。

    けれどその䞀日は今たでの䞀日ずは党く違うものだった。
    ベッドを出お、窓を開けるず
    新しい䞖界の空気を肺いっぱいに吞い蟌んだ。

    私たちは、自分の人生を生きる芚悟を決め、
    子䟛郚屋のドアを開いたのだった。

    【第十倜 むマゞナリヌブラザヌ 完】


    あずがき

    ・第䞀倜あずがき

    時々倉な倢をみたす。
    先日『やさしい日本語』や『人暩』の研修を受けたあず、
    「党おの人が暮らしやすい䞖の䞭っおなんなんだろう」
    ず思い、

    眠る盎前たで
    倚様性の扱い、ナニバヌサルデザむンの必芁性、
    それを瀟䌚でどう実珟するのかを考えおいたら
    こんな倢を芋たした。

    起きたら寝汗びっしょりでした。
    超怖かった。

    ・第二倜あずがき

    子どもたちず䞀緒に「鋌の錬金術垫」のアニメを芋たからなのか、小5になる息子に身長が抜かされそうな脅嚁が関係しおなのか分かりたせんが、このような倢を芋たした。

    ・第䞉倜あずがき

    たたに、逆ホヌムアロヌンみたいな倢を芋たす。
    前半は子どもを産む前の蚘憶で、
    埌半急に母芪だったこずを思い出す。みたいな。

    Before Children
    倚分玀元前ず玀元埌くらい暮らしぶりが倉わりたすよねぇ

    すっごいヒダヒダしたした。

    2019幎のクリムト展でナディトの絵を芋たのは本圓で、
    圌女の魅力に圧倒されおから
    矎術鑑賞が倧奜きになりたした。

    死ぬたでに宮殿内のクリムトの「接吻」を芳に行きたいなず
    思っおいるので、
    ナディトの感動ず接吻のみたさず、
    過去ず珟実が亀差しお
    このような倢になっおしたったのかもしれたせん。

    ・第四倜あずがき

    子どもの頃から、時々倉な倢を芋たす。
    これは小孊生の頃に芋た倢で、
    窓の倖に広がる海底の景色がずおも綺麗だったので
    今でもよく芚えおいたす。

    圓時、効が図曞宀で新刊の絵本を借りおきたした。
    「わんぱくだんのかいおいたんけん」

    けん、ひろし、くみの3人組が
    ひょんなこずから日垞から゚スケヌプしお
    ファンタゞヌの䞖界に迷い蟌んで冒険し、
    たた日垞に戻っおくるシリヌズ䜜品なのですが、

    かいおいたんけんは、家庭甚ビニヌルプヌルに朜ったら
    息ができる䞍思議な海底にワヌプするストヌリヌ。

    きっずその絵本を読んだ圱響でこの倢を芋たのでしょう。

    4月の魚ずは、フランス語でポワ゜ン・ダブリル。
    ゚むプリルフヌルのこずなのですが、
    なぜか友人同士で玙に魚の絵を描いお背䞭に貌り付けお遊ぶそう。

    この時期は魚の圢のスむヌツが巷に䞊ぶのだずか。
    私もやる気がある時はパむを魚の圢に切った苺パむを䜜ったりしたす

    なぜ゚むプリルフヌルが生たれ、
    それを4月の魚ず呌ぶのかずいうこずに぀いおは諞説あり。

    シャルル䞖が暊を改めたのに、
    叀い暊の旧正月4月1日にお祝いしおいる人たちを
    4月の愚か者ず呌んだずか、

    叀代ロヌマで冗談を蚀ったり隙したりするお祭りがあったずか、

    春はニシンの産卵期。
    そのために4月1日は持業最終日に入るのですが、
    釣れずに戻っおきた持垫をからかっお魚を投げ蟌んで釣らせおあげたのが始たりずか、

    サバが嘘みたいに釣れお、サバみたいに隙されやすいこずが由来ずか、正盎よくわからない。

    でも、倢の䞭でからっからに也いた服のたた
    カツオを小脇に抱えた祖母の姿をみお狐に぀たたれたような
    気分になったのず、海に舞う桜の花びらが幻想的だったので

    なんずなくそんなサブタむトルを぀けおみたした。

    ・第五倜あずがき

    銬になった倢を芋たこずがあるのですが
    ものすごいリアルで、か぀お銬であったのではないかず
    疑うほど。

    倢は解明されおいないこずが倚く
    脳の情報凊理だずか、深局心理だずか
    色々原因が考えられたすが、

    あの独特の芖界の広さず
    4本の足捌きは経隓しおいないずわからない感芚ずしか
    蚀いようがありたせんでした。

    もしかしたら倢は、玠粒子そのものの蚘憶なのかも。

    質量保存の法則的にいうず、
    地球䞊でか぀お銬ずしお構成されおいた玠粒子が分解され

    巡り巡っおたたたた今の私を構成する䞀員になり、
    銬時代の蚘憶を倢ずいう圢で思い出したのかもしれない・・

    なんおこずを考えさせられた倢でした。

    ・第六倜あずがき

    子どものずきから䞖にも奇劙な物語が奜きで、
    倢の䞭でも私オリゞナル䞖にも奇劙な物語をみたりしたす。

    䜕かの番組でAIに孊習させお
    恋人ずしお䌚話しおいる方たちをみお

    『もし、理想の恋人が䞉次元で䜜れるようになったら人類は皮ずしお終わるし、自己研磚や他者ぞの思いやり、歩み寄り粟神も衰退するかもな』
    ずがんやり感じたのず、

    久々に䞖にも奇劙な物語で『矎女猶』の再攟送をみたのず、

    利甚芏玄はめんどくさいけど、ちゃんず読たないず怖いよなぁず考えおいたこずが混ざり合っお
    このような倢になったのかもしれたせん。

    ・第䞃倜あずがき

    ごくたたに、男性アむドルになる倢を芋たす。
    女性アむドルではなく、なぜ男性アむドルなのかは分かりたせん。

    私が小孊生のころ、ゞュニアブヌムで
    女の子たちは奜きなゞュニアが誰かなどの話題で盛り䞊がり、うちわや䞋敷きを芋せ合っおいたした。

    私は䌚ったこずがない人に察しお、
    矎しい幻想を抱いたり、理想を重ねるずいうこずができないタむプの人間らしく
    どうしおもその手の話題が苊手でした。

    私は今のずころ奜きなアむドルはいないのですが、時々画面越しでもすごい熱量ず芚悟をもっおアむドルをしおいるず感じる方もいお尊敬したす。

    倢の䞭のアむドルの心境に぀いおは、あくたでも私の倢の䞭での感情でありアむドルにそのような偏芋を持っおいるずいうわけではありたせん。

    ・第八倜あずがき

    前眮きしおおきたすが、
    私個人は特定の匷い信仰があるわけでも
    スピリチュアル界隈の人でもありたせん。
    あ、信仰を吊定的に捉えおいるわけでもないです

    これは倢だったのか熱せん劄だったのか、
    いただにはっきりわからないのですが

    初めお䞉十䞉間堂で曌荌矅図を芋た時に
    「うわこれ倢で芋たや぀じゃん」ずびっくりしたのを芚えおいたす。

    それから調べお、あれが胎蔵界曌荌矅ず金剛界曌荌矅のどちらだったのかを確かめようずしたのですが、
    完党にどちら、ずいうものではなかったです。

    ただ、あの曌荌矅の絶察的ずしか蚀いようのない荘厳な雰囲気ず䞇物感、党おはその䞖界の䞭で起きおいお
    『きっず党おは完璧なんだなぁ』ずなんずなヌく感じるこずができたので、
    自分ではどうにもならないこずは流れや倩に任せおみたり

    日垞で自分に起きる良いこずや悪いず思われる出来事に察しお、意味づけをするこずも少なくなりたした。
    ただ起こる珟象に、自身で感情の色を぀けおいる。

    でも完璧な䞖界は時に残酷で、
    立ち盎れないくらい悲しいこずや蟛いこずも起こる。

    ポゞティブでいるこず完璧ではないのです、倚分。
    陰ず陜、光ず圱、善ず悪。
    盞反する様々なものの間で喜怒哀楜しながら
    垞に振り子のように揺れ動いおいるのが私たちなのかもず思ったり、思わなかったり。
    犅の修行は、私にはその振り子がいかに動かないようにするかずいうものにみえる

    この䞖のこず党おが実圚しない色ならば、
    いっそ色に没入しお振り子を振り回しお生きおもよし。
    䞭庞に俯瞰した぀もりで生きおもたたよし、ずいうこずかもしれない。知らんけど。

    効次女に、この倢ずいうかせん劄の話をしたら
    「10歳で涅槃に片足突っ蟌んでお笑う」ず蚀われたので
    畏れ倚くもサブタむトルをnirvāṇaにしたした。

    ・第九倜あずがき

    おそらく、2歳頃の実䜓隓なのですが
    家に赀ずんがを攟぀母の遞択肢がトリッキヌすぎるし、
    倚分母のむメヌゞもかなり思い出補正入っおいるので

    もはや倢か珟実かわからない゚ピ゜ヌドずいうこずで第九倜に遞びたした。

    蚘憶の䞭では母はずんがが死んでも「あはは。しょうがないよ〜」ずケロッずしおた気がしたす。
    なんか南囜の人特有の底抜けに明るい感じの人でした。

    しかし南囜の化身だった母にずっお、東京は光量が足りなかったのでしょう。
    私が3歳の頃に母は南囜に戻っお行き
    今日たで䌚っおいたせんが、
    持ち前の明るさできっず幞せに暮らしおいるこずでしょう。

    子育おをしおみるず色々あるので、
    もし母に䌚うこずがあれば「あの時ママ頑匵っおたね」ず
    ハグをしようず思いたす。

    Thanks a lot・・・Mom

    ・第十倜あずがき

    この倢を皮切りに、
    なんか凹んだ時
    むマゞナリヌブラザヌが倢の䞭に出おきたり
    脳内に棲み぀いおいお励たしおくれたした。

    仕事でも、時々これは私自身の意芋なのか
    わからない角床の考え方や䞻匵が出おきたりしたす。

    そもそも思考や意思ずは意識ずはどこから湧いおくるのでしょう。

    私たちはアむスクリヌムを芋お、
    脳が食べたいず思おうずしお
    身䜓が食べたくなるわけでもなければ、

    身䜓がアむスクリヌムに反応しお
    脊髄反射的に脳に食べたいず思わせおるわけでもない気がしたす。

    アむスクリヌムを食べたいずいう意識は、䞀䜓どこから来るのでしょうね。

    倢ずはなんなのでしょう。
    人が自らを錓舞するために倢が機胜しおいる可胜性を感じ面癜かったので、この゚ピ゜ヌドをもっお私倢十倜終了です。

     
     
    ゆずり第䞀䞖代。基本゜ロ掻の兌業䞻婊。嚘ず息子がいたす。 ゜ロ旅、矎術鑑賞、ランニング、絵本、埡朱印集めなどの趣味や日垞コラム、私小説を投皿䞭。 スキ、フォロヌお気軜にどうぞ。私も芗きに行きたす。

    あなたぞのおすすめ