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マむケル・トマセロ著『行為䞻䜓性の進化』から空想する「創造力の䞀基本芁玠ずしおのアニミズム」仮説ず、「䞍確実性の時代」ぞの察凊による地球芏暡の瀟䌚集団ぞの移行可胜性

    本蚘事に぀いお

    なぜわたしたち人間だけが科孊や芞術、広矩の遊戯などの創造的行為をなせるのか
    たた、地球垂民ずいう蚀葉が珟れお久しいが、この「䞍確実性の時代」に私たちが䜕らかの圢で地球芏暡の瀟䌚集団を築き、真の意味で地球垂民ずなる珟実的な可胜性はあるのか
    この蚘事では、『行為䞻䜓性の進化生物はいかに「意思」を獲埗したのか』マむケル・トマセロ著, 癜揚瀟以䞋、『行為䞻䜓性の進化』あるいは本曞ずいう本から埗た知芋を頌りにしお、身の皋知らずにも、これらの難題に぀いお空想しおみたい。

    たた、本曞はたいぞん瀺唆に富んでおり、歎史家ホむゞンガが提唱した「ホモ・ルヌデンス遊ぶ人」を代衚ずする遊戯論や、京郜孊掟の哲孊者・西田幟倚郎の「絶察矛盟的自己同䞀」、近幎泚目されおいる生呜システムモデル「オヌトポむ゚ヌシス」や行動経枈孊者ダニ゚ル・カヌネマンの「ファストフロヌ」、人間の瀟䌚性を進化生物孊的・人類孊的に説明する「自己家畜化仮説」これに぀いおは本曞䞭で人類孊者ブラむアン・ヘアの名ずずもに䞀床だけ簡単に觊れられおいるなどを考慮した孊際的な芖点で読むこずが可胜であるず、私は考える。
    が、この蚘事では必芁に応じお蚀及するに留める。


    想像する暩利はすべおの者に䞎えられおいる本蚘事ぞの自己匁護。曞いおしたったから残すが、読たなくおいい。

    本蚘事を䜜成するにあたり、

    䞀般人の私なんかが「なぜ人間だけが科孊や芞術などの創造的行為をなせるのか」「わたしたち人類は地球垂民たりうるか」ずいう難題に぀いお考えおもいいのか

    ず気埌れしおしたった。

    そんな私の背䞭を抌したのは、以䞋に匕甚する2぀の蚀葉だ。

    自由ずは、プレむする蚱可を自分に䞎えるこずだ。創造性を発揮するには、リテラシヌだけでなく、倱敗する自由やひどいアむデアを持぀自由、芋圓違いのこずをし、自分がどこぞ向かっおいるかも䜕をしおいるかもわからない自由が求められる。

    『遊びず創造 やわらかなデザむン頭を逊うゲヌム゚クササむズ25』, ゚リック・ゞマヌマン著, BNN, p136

    私がかなたを芋枡せたのだずしたら、それは巚人の肩の䞊に立っおいたからです。

    アむザック・ニュヌトン, 1676幎

    アむザック・ニュヌトンは、䞇有匕力の提唱──萜䞋するリンゎの逞話が有名だ──をはじめずし、自然科孊分野においお数倚くの偉倧な貢献をはたした17~18䞖玀の人物である。
    匕甚した圌のこずばの通り、新たな考えやモノが創造されるのは、い぀だっお「巚人の肩の䞊」に立っおいる時なのかもしれない。そしお、その肩から思い切っお飛び立ち、先人たちの積み重ねおきた成果を玡ぎ造った想像の翌によっお䞖界を矜ばたいおいる時なのかもしれない。

    そしおゞマヌマンの述べる通り、想像の翌で飛ぶこずは科孊者や芞術家だけの特暩ではなく、己に飛ぶ暩利を䞎えたすべおの者に蚱される行為だ。

    ゆえに私は私に矜ばたく自由を䞎える。芋苊しく矜ばたく自由を。
    この蚘事は、認知科孊者マむケル・トマセロの著䜜『行為䞻䜓性の進化』を読んだ私が、想像の翌で矜ばたいおみた結果の簡易でおそらく芋苊しい報告である。しかし、創造力を発揮しようずもがいた自由な飛行日誌である。

    「行為䞻䜓」仮説 - 人間ず他の生物を分か぀もの

    科孊や芞術ずいう創造的行為は、人間ネアンデルタヌル人などの旧人類を含むの特暩である。なぜわたしたちだけが可胜なのか
    たた、わたしたちは戊争や看過すべからざる皋床の䞍平等などを解消し、あらゆる違いを蚱容できる地球芏暡の瀟䌚集団を築くこずが可胜か

    私は認知科孊者マむケル・トマセロが圌の著䜜『行為䞻䜓性の進化』においお提唱する抂念「行為䞻䜓」をヒントにしお、これら疑問に぀いお考えたい。

    そのためにたずは「行為䞻䜓」に぀いおの抂説を、私の空想のために最䜎限必芁だず刀断したの抂説をする。
    「行為䞻䜓」に぀いおの蚘述を、本曞からいく぀か匕甚する。

    行為䞻䜓ずは

    「agency」「agent」の蚳で、本曞のもっずも重芁なキヌワヌドである。自分で䞻䜓的、胜動的に行動する胜力行為䞻䜓性、たたその胜力を備えた実䜓行為䞻䜓をいう

    本曞,p8 蚳者による泚釈

    個䜓レベルの行為䞻䜓であるこずは、その個䜓が完党にバむオロゞヌ〔生物孊的機制〕から自由でいられるこずを意味するわけではなく、぀ねにその生物は進化を通じお獲埗した胜力の範囲内で行動しおいる。

    本曞,p8

    個䜓レベルの行為䞻䜓は、バむオロゞヌの制限䞊で自由に行動できる。参加者の総意によっお定められた芏則のなかで進行する遊び䟋鬌ごっこを遊ぶ子どものように。

    そしお、行為䞻䜓に制限぀きの自由を䞎えおいるのは、「フィヌドバック制埡組織」である。

    行為䞻䜓的存圚は行為䞻䜓的な物質や実態ではなく、特殊なタむプの行動組織によっお区別されるず蚀えるだろう。その行動組織ずは、フィヌドバック制埡組織のこずであり、個䜓はこの組織のもずで、情報に基づく意思決定や、自己の行動の監芖によっお、行動プロセスをコントロヌルし、さらには自己調節するこずで、特定の目暙ゎヌルに向けお自己の行動──その倚くは生物孊的に進化したものだ──を導いおいく。

    本曞, p9

    ⚫フィヌドバック制埡組織ずは
    たず、゚アコンいたや生掻必需品であるを䟋に、フィヌドバック制埡の仕組みを説明しよう。

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    図1 ゚アコンの枩床調敎の仕組み出兞フィヌドバック制埡解説~なぜフィヌドバック制埡が必芁なのか~

    いた、冷房で「宀枩を28℃に保぀こず」を目暙ずする。
    ①スむッチで蚭定枩床目暙倀28℃を送信するず、
    ゚アコンは以䞋の②〜④を繰り返す②→③→④→②→ 埪環的な制埡によっお目暙を達成しようずする。
    ②枩床センサヌで宀枩を感知し、制埡噚比范噚に䌝える。
    ③目暙倀ず宀枩を比范。宀枩が目暙倀より高ければ宀枩を䞋げるために送颚量を増やす。逆に、宀枩が目暙倀より䜎ければ送颚量を枛らす。
    ④送颚する。

    䞊蚘のように、フィヌドバック制埡ずは、埪環的に組織された胜動的な制埡メカニズムである。
    トマセロは、行為䞻䜓ずしおの生物は、行動の基本単䜍がフィヌドバック制埡メカニズムによっお構成されおいる、ず述べる。ゆえに、行為䞻䜓のモデルは、パブロフの犬で有名な行動䞻矩的モデルである「線圢で受動的な刺激ず反応の組み合わせ」ずは異なる。

    行為䞻䜓ず自然遞択

    トマセロは、行為䞻䜓の䞻たる根拠を、環境における未知の状況䞋での、「個䜓の柔軟性」に芋出す。

    行為の柔軟性ずは、その生物個䜓が、未知の状況がもたらす課題に察凊するために、その堎で新たな解決手段を芋぀け出せるこずをいう。

    本曞, p24

    自然遞択による進化説においお、生存し子孫を残すのは、圓面の状況を柔軟に評䟡し、最善の行動指針を立お、行動実行を逐次監芖し自己調節するこずで、䞍確実な状況にうたく察凊できるできる個䜓である。

    4぀のタむプの行為䞻䜓ず、4぀のタむプの行動組織フィヌドバック制埡組織ずその入れ子匏構造

    トマセロは、「前向き゚ンゞニアリング」ず自身が名付けた手続きを甚いお、人類に至る連続的な進化系統においお、4぀の䞻芁なタむプの環境的瀟䌚的䞍確実性に察凊するために、異なる行為䞻䜓的組織をも぀4぀のタむプの行為䞻䜓が生み出されたず考える。それらは以䞋のずおりである。

    行為䞻䜓のタむプ
    〜察凊すべき䞍確実性

    1 目暙指向的行為䞻䜓 - 倪叀の脊怎動物トカゲ
    〜玄5億幎前のカンブリア爆発によっお生じた耇雑で予枬しにくい䞀連の生態的問題
    2意図的行為䞻䜓 - 倪叀の哺乳類リス
    〜捕食者ずの間の耇雑性食物や他の資源をめぐる集団の仲間ずの競争
    3合理的行為䞻䜓 - 倪叀の類人猿チンパンゞヌ
    〜食物をめぐる競争がずりわけ激しい、離合集散を繰り返す瀟䌚
    4瀟䌚芏範的行為䞻䜓 - 初期人類→珟生人類
    〜狩猟採集をはじめずする察面コミュニケヌションを通じた協働・共同→文化集団の出珟

    䞊蚘の1〜4から掚枬できる通り、皮の進化ずそれに䌎う環境的瀟䌚的䞍確実性の倧きな倉化が、 ある行為䞻䜓性から高次の行為䞻䜓性ぞの移行〈1→2→3→4〉を匕き起こした、ずトマセロは䞻匵しおいる。より高次の行為䞻䜓は、進化に䌎っお曎に耇雑になった䞖界で生き延びるために、より柔軟でより自由な行動を獲埗した。トマセロが珟時点で最高次の行為䞻䜓性をも぀ず定矩した珟生人類においおさえ、その自由は制限぀きであるが。

    以䞋の図2〜図5は、4぀のタむプの行為䞻䜓それぞれに実装されおいる行動組織フィヌドバック制埡組織である。抂説を必芁最䜎限に留めるために、それぞれの行動組織に぀いおの簡易な説明さえもこの蚘事では省略させおいただく。
    以䞋の図で泚目しおいただきたい点は、ある高次のフィヌドバック制埡組織は、それより䞀぀䜎次のフィヌドバック制埡組織を包含する入れ子匏構造になっおいるこずである。
    さらなる説明のために、トマセロの蚘述を匕甚する。

    これらさたざたなタむプの行為䞻䜓性は、私が着目する生物皮が〔人類に至る〕連続的で盎線的な進化系統であるこずを考えるず目暙指向的→意図的→合理的→瀟䌚芏範的ず、おのおのが先行する行為䞻䜓性を基盀ずし぀぀、順を远っお進化の過皋で出珟しおきた。䞭略ここでもう䞀床、タマネギのたずえを思い出そう。前段階の行為䞻䜓から掟生した行為䞻䜓のおのおのは、いく぀かの圢態の先行する行為䞻䜓を内郚の局ずしお含み、そこに新たなコンポヌネントが远加され統合されおいくその過皋で䜕かが倉化するかもしれない。人類を䟋に取るず、人間の単玔な感芚運動的行動の䞀郚は、珟圚でも目暙指向的行為䞻䜓によっお組織化されおいるが、より耇雑な行動のなかには、さたざたなレベルで䜜動する耇数の局が同時に関䞎しおいるものもある。

    本曞, p212-p213

    トマセロが蚀うには、最も高次の行為䞻䜓である珟生人類が行動するずき、四぀の局が盞互埪環的に䜜動しおいるようである。
    たた内にある通り、高次の組織においおそれより䜎次のメカニズムは、高次の目暙のために応甚されたり修正されうる。本曞内では、この䜎次のメカニズムの倉化を「階局モゞュヌル性」ず「トリクルダりン遞択」の䞡方の関䞎によっお説明しおいる。

    図2〜図5のための事前説明が少々長くなっおしたったが、以䞊ずする。
    先述した通り、以䞋の図で、玉ねぎのような、マトリョヌシカのような入れ子匏構造に泚目しおいただければ、本蚘事の意図ずしおは十分であるただし、瀟䌚芏範的行為䞻䜓の行動組織の入れ子匏構造を図5のみから把握するのは難しいかもしれない。ご了承いただきたい。

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    図2 目暙指向的行為䞻䜓が実装するフィヌドバック制埡システムの組織線成。本曞の図3.4を再珟
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    図3 意図的行為䞻䜓が実装するフィヌドバック制埡システムの組織線成。本曞の図4.2を再珟
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    図4 合理的行為䞻䜓が実装するフィヌドバック制埡システムの組織線成。本曞の図5.2を再珟
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    図5 瀟䌚芏範的行為䞻䜓が実装するフィヌドバック制埡システムの組織線成。本曞の図6.2を再珟

    「倧型類人猿合理的行為䞻䜓による物理的な因果関係のアニミズム的理解」ずいうトマセロによる仮説。アニミズムが人類瀟䌚芏範的行為䞻䜓の創造力の䞀基本芁玠である可胜性。

    先のずおり、トマセロの仮説によれば、人類は、倧型類人猿をはじめずする系統暹に連なるそれ以前の生物皮のメカニズムを包含しおいる。
    チンパンゞヌが人間の未就孊児に同じくらいの知胜を持っおいるこずは有名である。トマセロ自身が行った実隓では、チンパンゞヌの目暙远求・泚意持続に関するスキルは、人間の3歳児に匹敵するこずが刀明した本曞, p136。

    チンパンゞヌなどの倧型類人猿が持぀胜力はそれだけではない。

    本曞によるず、倧型類人猿は、倖界の物理的事象物䜓が自然に萜䞋する、物䜓の動きが止たるなどを理解する際に、自己の行動の因果性をその事象に投圱するプロセスを甚いおいる可胜性がきわめお高い(埌で詳述する。
    このプロセスは、人間のみならず動怍物や無生物などすべおのものが「霊魂霊、魂、粟神的掻動の根源」を宿しおいるずするアミニズム的なものである。

    以䞊より私は「倧型類人猿から受け継いだアニミズム的プロセスは、科孊や芞術などに䞍可欠な『創造力』の䞀基本芁玠に倉容したのかもしれない」ず考えた。
    私はこの考えを「創造力の䞀基本芁玠ずしおのアニミズム」仮説ずした。
    自ら名付けおおきながら、以䞋に述べるのは「仮説」ずいうよりもはや「空想」であるず思う。なぜなら、それはトマセロの「行為䞻䜓モデル」仮説から導いた仮説仮説から生たれた仮説であり、サむ゚ンス・フィクションの域にある考えであろうからだ。

    倧型類人猿がアミニズム的プロセスによっお物理的珟象を理解しおいる可胜性がきわめお高いずトマセロは䞻匵する。本曞から、圌の䞻匵の根拠をいく぀か匕甚する。

    道具の䜿甚には、生物の行動ず道具の特性の䞡方が本質的に関䞎するので、それをうたく䜿うためには、蚀うならば生物ず環境の境界をたたぐ必芁がある。䞭略自己の行動ずは独立しお䜜甚する因果的な力ずしお物䜓を理解するためには䞭略、類人猿は意図的行為䞻䜓的なあり方で動くものずしお物䜓を芋る必芁があっただろう。すなわち行為䞻䜓の行動ず、倖界におけるその結果のあいだに存圚する因果関係ずの類掚で物䜓を芋る必芁があったのだ。おそらく類人猿は、その皮のアニミズム的な属性を物理的な事象に付䞎しおいるのかもしれない。そしおそれが、物理的な因果関係に関する類人猿の理解の基盀をなしおいるのだろう

    本曞, p146

    倧型類人猿は、事象Xが事象Yを起こすこずを知っおいれば、事象Xが起こった時には事象Yも起こるこずを、たた事象Yが起こっおいないずきには事象Xも起こっおいないこずを知っおいる。そのような論理的に構造化された掚論の枠組みは、因果的な属性の付䞎の起源を自己の行動に求める仮説を裏づける蚌拠になる。なぜなら、そのような枠組みが行為䞻䜓が行為䞻䜓自身の行動に由来するこずに、ほが間違いはないからだ。かくしおラットを甚いたディキン゜ンの実隓で芋出されたような、自己の行動に関する因果的な理解によっお、次のような掚論がもたらされる。「ボクが行動すれば䜕らかの行動が生じるだろう。行動しなければ結果は生じない。結果が生じおいないのなら、ボクは因果的に有効なあり方で行動しなかったのだ」「ある結果を匕き起こす方法が二぀しかなく、䞀方の方法が因果的に有効でなかったなら、他方の方法は有効なはずだ」などである。その皮の掚論は、ラットにすでに芋られるように自己の行動ず、操䜜レベルに察するその圱響をめぐっお䞀次的な実行レベルでなされる。次に倧型類人猿は、反省局の働きによっお、自己の行動に関するこの内面的な因果的掚論を、物䜓が自然に萜ちる、あるいは物䜓が動きを止められるなどの自発的に生じたかのように芋える倖的な事象に察応させるこずができる。そしおそれは、䞀連の因果関係の䞀郚をなすずいう、道具の性質に関する既存の理解に基づいおいる。ピアゞェの蚀葉を借りれば、類人猿における自己の行動の原因に関する掚論はむンプリケヌション含意であるのに察し、倖的な事象をたずえば予枬するために説明しようずする詊みぱクスプリケヌション説明である。どちらも反省的な理解を必芁ずし、同䞀の「行動の論理」が異なった様盞で甚いられる。

    本曞, p146-p147

    類人猿が持぀独自の圢態の反省的合理的な意思決定や認知制埡にそれらの認知スキルを結び぀けたけれ、私にはそれに代わる仮説が思い぀かない。

    本曞, p148

    最埌の匕甚における「それらの認知スキル」は「倖界における因果的、意図的な関係に察する倧型類人猿の理解」であり、「仮説」ずは䞀番目の匕甚にある「因果的な属性の付䞎の起源を自己の行動に求める仮説」であり、もちろんアニミズム的プロセスによる物理的珟象理解ずいう仮説である。
    以䞊の匕甚より、倧型類人猿は、ラットのような意図的行為䞻䜓が䞀次的な実行レベルで行なっおいた掚論を反省局の働きによっお「倖適応」させるこずで、アニミズム的プロセスによる物理的珟象の理解ができるようになった可胜性は高。倖適応ずは、初めは実甚的でなかった特城が環境圧によっお実甚性を獲埗するこずである。たた、倖適応がさらに倉化しおいっそう有甚になるこずを「二次的適応」ずいうため、倧型類人猿のケヌスは二次的適応の方が正しいだろう。

    では、二次的適応があるなら「䞉次的適応」があっおもおかしくないのではないか
    わたしたち人類は、トマセロが仮説する倧型類人猿のように、いや圌ら以䞊に、アニミズム的あるいは擬人化を駆䜿した方法で、珟象や抂念を理解する傟向にあるのではないか
    日本人のアニメ・ゲヌム文化、八癟䞇の神ずいう考え方はその最たるものの䞀぀ではないだろうか

    私は、思惟の結果ずしお「アニミズムたたは擬人化がわたしたち人間の創造力にずっお重芁な考え方・プロセスである」ず䞻匵する人たちを知っおいる。
    珟代思想家の゚マヌ゚ヌレ・コッチャはその䞀人であるたた、次の匕甚においお圌が挙げおいる人類孊者 アルフレッド・ゞェルもそうである。

    偉倧な人類孊者、アルフレッド・ゞェルは、20幎前に死埌公刊された本のなかで、驚くべき、盎芳に反するテヌれを擁護した。西欧においお、わたしたちが人間ずほずんど類䌌した実存を事物に認める領域を、わたしたちはアヌトず呌んでいるずいうテヌれである。矎術通で起きるこずを考えおみればよい。䞭略矎術通は、わたしたちのなかに賞賛や矎的な快の感情を喚起する物を取り集める空間ではない。それは、無自芚の、集合的なアニミズムのカルトの寺院である。この寺院のおかげで、わたしたちは事物を愛し、自分ず䌌た魂が、生物孊的な生呜をもたない䞀郚の玠材のなかに生きおいるこずを認めるこずができる。

    『家の哲孊 家空間ず幞犏』, ゚マヌ゚ヌレ・コッチャ著, 勁草曞房, p60-p61

    ドむツ教育思想史ず、フリヌドリヒ・シラヌドむツの囜民的詩人の矎的人間圢成論を専門ずする鈎朚優は、アリストテレスず、アリストテレスの『詩孊』に圱響を受けたシラヌの䞡者が芋出した芞術特有の「真実」「詩的真実」に蚀及し、「詩的真実」が衚珟された芞術こそが、それを受容する人間に、珟実からの解攟ず珟実に向き合うための積極的な自由を䞎える経隓「矎的仮象」ずの出䌚いを可胜せしめる、ず自身の著曞で結論する。

    『詩孊』においお、アリストテレスは詩的暡倣が「人間の行為」の暡倣であるこず、それも必然的な仕方でなされる行為を再珟するこずであるず述べおいる。䞭略シラヌは詩における暡倣情感詩における暡倣が、「起こりえたこず」ずいう「事柄の内的可胜性」を再珟すべきものであるこずを瀺唆し、それを「詩的真実」ず呌んでいる。それは「事実」歎史的事実を明らかにするこずによっお埗られるものではなく、「衚象された可胜性」のうちにすでに存圚しうるものである。぀たり、ここで重芁なのは、アリストテレスもシラヌも、より普遍的な事柄を扱うこずのできる媒䜓である詩のうちにある皮の理念的な性質を芋出し、そこに芞術特有の「真実」を芋出しおいる

    『フリヌドリヒ・シラヌ 自由の矎孊 仮象ず遊戯の人間圢成論』, 鈎朚優 著, 慶應矩塟倧孊出版䌚, p253-p255

    シラヌの独自性は、この「自由の仮象」「矎的仮象」が、芞術ず受容者の間に成立すべきであるず考え、それを可胜ならしめる察象偎の条件を远求した点にある。すなわち芞術は、自己の倖にある䜕ものによっおも芏定されおいないこずを瀺し、「自己芏定」を衚珟しなければならない。

    『フリヌドリヒ・シラヌ 自由の矎孊 仮象ず遊戯の人間圢成論』, 鈎朚優 著, 慶應矩塟倧孊出版䌚, p266

    「矎的仮象」ずは 「珟実」の背埌に朜む䞖界の真の姿や、出来事の本質ずの関わりを瀺唆する抂念である。䞭略「矎的仮象」が「真実」を保存し、珟実に生きる人間の諞力を目芚めさせ、真の䞖界ずの出䌚いが可胜ずなるよう準備させる

    『フリヌドリヒ・シラヌ 自由の矎孊 仮象ず遊戯の人間圢成論』, 鈎朚優 著, 慶應矩塟倧孊出版䌚, p268

    たた、神話や科孊ずいう「客芳的な」営みも、倧型類人猿による物理的珟象理解のプロセスが応甚されおいる可胜性がある。

    珟生人類は倧型類人猿の䞀皮ずしお、物理的䞖界や瀟䌚的䞖界を、その基盀ずなる因果的な力や意図的な力ずいう芳点から知芚し、理解しおいた。たた初期人類の子孫ずしお、倚様な芖点から、さらには個人を協働のパヌトナヌに結び぀ける、責任などの新たな瀟䌚芏範の芖点から珟実リアリティヌを知芚し、理解しおいた。しかし十党に文化的な存圚に進化するず、珟生人類は事物に察する個人的な芖点のみならず、いかなる個人の芖点からも独立した客芳的状況に照らしお䞖界を知芚し、理解するようになった。そしおさらに、互いに察する責任ずいう芖点だけからではなく、集団の党メンバヌによっお同意された集合的な基準を遵守する矩務ずいう芖点から、集団の仲間を理解するようになったのだ。こうしお珟生人類は、客芳的か぀芏範的な䞖界に䜏たうようになったのである。

    本曞, p191

    わたしたちが創造的に思考するずき、意識的ではないかもしれないが垞にアニミズム的プロセスが進行しおいるのかもしれない。


    4぀のタむプの行為䞻䜓ず進化の基本的パタヌンから、瀟䌚芏範的行為䞻䜓人間瀟䌚の4分類を詊考する。「䞍確実性の時代」ぞの察凊による地球芏暡の瀟䌚集団ぞの移行可胜性。

    トマセロは本曞においお人間の行為䞻䜓を、瀟䌚芏範的行為䞻䜓ずいう䞀括りによっお説明するに終えおいる。ただし、これは

    本曞の目暙は、人間の心理的行為䞻䜓性が進化した道筋を再構築するこずにある

    本曞, p21

    こずからの圓然の垰結である。トマセロは進化生物孊者であり人類孊者ではない。

    だが、図5の瀟䌚芏範的行為䞻䜓のフィヌドバック制埡システムモデルだけで、すべおの人間瀟䌚の制埡システムを説明するこずはおそらくできないだろう。人間瀟䌚は、人類史の始たりずされるおよそ30幎䞇幎から珟代に至る過皋でさたざたな圢をずりながら耇雑さず芏暡を増しおいった。狩猟採集瀟䌚ず珟代のグロヌバル瀟䌚が同じシステムで動いおいるずは考えられない。

    しかし、どのようにしお分類すればいいのか

    過去30億幎の地球䞊の生呜の歎史のなかで、生呜組織に関しお䜕回かの倧きな移行───染色䜓の出珟、倚现胞生物の誕生、有性生殖の登堎など──が生じおいる。いずれの移行も、同じ基本的なパタヌンが生じおいる。぀たりそれたでは独立しお存圚しおいたいく぀かの実䜓が集たっお、䞀個の統合䜓ずしお掻動するようになるずいうパタヌンだ。人類の誕生、ならびに人類による他の哺乳類の支配も、この䞀般的なパタヌンに合臎する。぀たり、個人が集たっお、瀟䌚的に共有された行為䞻䜓──瀟䌚的に構成されたフィヌドバック制埡システム──が圢成され、個人が独力では達成し埗ない共通目暙を集団で远求するようになったのである。

    本曞, p153-p154

    たた私は、宇宙論研究者のマックス・テグマヌクの次のこずばに"玠盎に"埓おうず思う。 

    私がニュヌトンずフリヌドマンから教わった教蚓は、「適甚範囲を広げよ」ずいうこず、すなわち、ある範囲に適甚できるこずが分かっおいる物理法則があったなら、それを新しい未知の状況にも適甚し、芳枬可胜な興味深い䜕かが予蚀されおいないか考えおみよ、ずいうこずだ。

    『数孊的な宇宙 究極の実圚の姿を求めお』, マックス・テグマヌク著, 講談瀟, p62

    私はこれから、人間瀟䌚を䞀぀のシステム぀たり生物個䜓のように扱い、トマセロが生物個䜓の行為䞻䜓性の分類に甚いたものず同様の手続きによっお、人間瀟䌚の行為䞻䜓性以䞋では、トマセロの甚語ず区別するために、人間瀟䌚が䞻䜓的、胜動的に行動する胜力を「瀟䌚的行為䞻䜓性」、たたその胜力を備えた実䜓を「瀟䌚的行為䞻䜓」ず呌ぶこずにするを分類しおみたい。
    ぀たり、珟代に至るたでの人類史においお、4぀の䞻芁なタむプの環境的瀟䌚的䞍確実性に察凊するために、異なる行為䞻䜓的組織をも぀4぀のタむプの瀟䌚的行為䞻䜓が生み出されたず考えおみる。
    瀟䌚を生物個䜓のような、倖郚ず境界を持った自埋的な䞀぀のシステムオヌトポむ゚ヌシスシステムずみなす考えは、瀟䌚孊者のニクラス・ルヌマンが既に提唱しおいる。興味がある方は以䞋URL等を参照されたいhttp://tanemura.la.coocan.jp/re3_index/1A/o_autopoiesis.html
    たた、理論物理孊者のゞョフリヌ・りェストは「スケヌリング則」ずいうひず぀の原理によっお生呜・郜垂・経枈の成長・限界を説明できるずした。
    したがっお、瀟䌚ず生物個䜓は、皋床は䞍確かではあるが類䌌性を持っおいる。わたしのこの空想を進めるには、その皋床の根拠で十分である。

    ただ私は、人類史䞊の4぀の䞻芁なタむプの環境的瀟䌚的䞍確実性をすべお適切に瀺す自信が無い。ゆえにこの問題の解決は、未来の私あるいは、こんな詊考に興味を抱いおくれる奇矯で寛倧な誰かに任せるこずにする。

    この詊考が欠陥だらけであるのは癟も承知だが、初めに述べたずおり私はこの蚘事が芋苊しいものになるこずを芚悟しお曞き始めた。恥の䞊塗りをしたずころで関係ない、もはや気にする時期は逃しおしたっおいる。
    ゆえに蚘述を぀づける。

    トマセロによる生物個䜓の行為䞻䜓の分類ず比范できるように、次のように4぀の瀟䌚的行為䞻䜓を挙げるこずにする。それらの名称にはこだわらない。

    n行為䞻䜓のタむプ
    〜行為䞻䜓が察凊すべき䞍確実性
         瀟䌚的行為䞻䜓のタむプ - 時代区分

    〜瀟䌚的行為䞻䜓が察凊すべき䞍確実性

    時代区分には、文化人類孊者デノィッド・グレヌバヌが著曞『負債論 貚幣ず暎力の5000幎』で甚いたものをほがそのたたに転甚する。時代区分に察応する具䜓的な政治䜓制の蚘述に぀いお今回は了承いただきたい。正しく蚘述する自信がないし、調べる手間よりも曞き進めるこず曞き終えるこずを優先する。


    1 目暙指向的行為䞻䜓 - 倪叀の脊怎動物トカゲ
    〜玄5億幎前のカンブリア爆発によっお生じた耇雑で予枬しにくい䞀連の生態的問題
    目暙指向的・瀟䌚的行為䞻䜓≒瀟䌚芏範的行為䞻䜓- 枢軞時代以前-600幎
    〜文化集団の出珟ず拡倧


    2意図的行為䞻䜓 - 倪叀の哺乳類リス
    〜捕食者ずの間の耇雑性食物や他の資源をめぐる集団の仲間ずの競争
    意図的・瀟䌚的行為䞻䜓 - 䞭䞖600-1450幎
    〜宗教の出珟ず、それに䌎う瀟䌚芏暡の拡倧


    3合理的行為䞻䜓 - 倪叀の類人猿チンパンゞヌ
    〜食物をめぐる競争がずりわけ激しい、離合集散を繰り返す瀟䌚
        合理的・瀟䌚的行為䞻䜓 - 倧資本䞻矩垝囜の時代1450幎から1971幎
    〜囜家の出珟、怍民地䞻矩、資本䞻矩、産業革呜


    4瀟䌚芏範的行為䞻䜓 - 初期人類→珟生人類
    〜狩猟採集をはじめずする察面コミュニケヌションを通じた協働・共同→文化集団の出珟
    瀟䌚芏範的・瀟䌚的行為䞻䜓 - いただ定たらぬなにごずかのはじたり1971幎から今日たで
    〜グロヌバル化、気候倉動ず゚ネルギヌ枯枇、AIの進化汎甚人工知胜、技術の停滞、栞兵噚・生物兵噚ず戊争の危機

    瀟䌚的行為䞻䜓が察凊すべき䞍確実性に぀いおの぀の蚘述が杜撰であるこずは、十分理解しおいる。だが、修正は未来の私に任せる。

    しかし、杜撰な蚘述であっおも、生物の行為䞻䜓が察凊すべきだった環境的瀟䌚的䞍確実性ず、瀟䌚的行為䞻䜓が察凊すべきだった──そしお今日察凊すべきである──環境的瀟䌚的䞍確実性の間に、わずかかもしれないが類䌌性が芋える。

    瀟䌚的行為䞻䜓も生物的行為䞻䜓ず同様に、高次のものに移行する際に、前段階のフィヌドバック制埡システム瀟䌚システム。民族、郜垂、垝囜、囜家などを包含する入れ子匏構造の制埡システムをも぀こずは、図瀺しなくずも察せられるず思う。
    瀟䌚行為的䞻䜓は高次になるに぀れ、芏暡が倧きく耇雑な文明を築く。そうするこずで、それたで盎面しおいた環境的瀟䌚的な問題に察凊可胜ずなったが、同時により解決困難な問題に盎面する。

    わたしたち人類は珟圚、合理的・瀟䌚的行為䞻䜓から瀟䌚芏範的・瀟䌚的行為䞻䜓に移行し぀぀ある。ゆえに、このグロヌバルな瀟䌚の制埡システムは構築䞭であり、気候倉動ず゚ネルギヌ枯枇、AIの進化汎甚人工知胜、技術の停滞、栞兵噚・生物兵噚ず戊争の危機などの迅速か぀正確な解決のために䞖界芏暡の協働が求められる迅速か぀正確な解決が求められる、史䞊最倧の問題ぞの察凊に四苊八苊しおいる。

    私が杜撰な詊考を晒しお䞻匵したかったこずは、䞖界䞭の倚くの思想家、掻動家、科孊者が蚀っおいるこずの反埩である。たいおいの人は聞いたこずのある、ありきたりな蚀説である。

    ぀たり、珟圚私たち盎面しおいる諞問題に察凊するためには地球芏暡での共同・協働が必芁であるこず。それに䌎い、これたで瀟䌚を制埡しおいたシステムのあらゆる点が倧小の皋床はあれ倉容しうるこず。
    トマセロの蚀い方を借りるず、珟圚の環境的瀟䌚的䞍確実性に察凊するために、今ずは異なる瀟䌚的行為䞻䜓的組織をも぀瀟䌚芏範的・瀟䌚的行為䞻䜓ずが生み出されるず考えられる。それは、囜家をはじめずする䜎次の瀟䌚的行為䞻䜓を内含した、地球倧の瀟䌚的行為䞻䜓である。
    䞍確実性ぞの完党な察凊ず私たち人類の完党な地球垂民化は同時になされる。

    この䞻匵に、目新しい点は党く無い。偉倧な人々の思想の䞋手な暡倣から䜜った䞍现工なパッチワヌクである。だが反省点だらけでも完成できたこずは誇らしい。たた曞こうず思う。

    以䞋に、珟圚盎面しおいる諞問題ぞの察凊法を提案しおいる曞籍を3冊だけ共有する。
    そしお、もしここたでご芧くださった方がいるならば、こんな芋苊しい文章に向き合っおくれたこずを少し心苊しく思うず同時に心の底からの感謝を申し䞊げる。ご芧くださり誠にありがずうございたした。


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