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【䞖界はひず぀の䞖界】第四章 ラポラ線䞚BREAKOUT GRAND PRIX 甚に線集(8/27)

フォロワヌは芁らない。
アナタたちに読んでみおもらいたかっただけ。

同じ圢の線の集合䜓は誰にでも曞ける。
でも想いは曞けない。

自分にしか曞けない物語で
四章が䞀番思い入れがある。
だから先に完成しおた。

二回も"本気"を生き延びた æ­»ã«ãžã“なった
そうそういるもんじゃない人間の本気の蚀葉。

ドダッ

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【あらすじ】
千幎前に魔王を倒した8人の賢者の生たれ倉わり、
陜気な金髪りタリず無口な黒髪むレンカが旅をしおいる。

地䞋10階のダンゞョンでの冒険

女だけの独立囜を䜜ろうずしおいた
むコロずの戊い

囜を乗っ取り王になろうずしおいた
むオマプずの戊い

それらを経お、二人は田舎の村ぞずやっおきた。


『おや、ばヌさん。ちわヌ』

心地よい日差しに昌ごはんでいっぱいのお腹。
眠気が誘われる昌䞋がり。

村のはずれの粗末な小屋から
䞀人の老婆が出おきた。

䞁床そこぞ二人が通りがかった。
りタリの挚拶に老婆も答える。

『あら、こんにちは。旅の人かね』

『あぁ。この先が村だよな
 こんなずこに䜏んでんの倧倉じゃない』

『そうだねぇ。
 でも莅沢も蚀っおられないからねぇ』

䞉人で村の䞭心の方ぞ歩き出す。

『買い物かい』

『いや、仕事だよ。食堂の雑甚・掃陀係さ』

『えヌ。その幎で子䟛ずかは』

『嚘がいたんだけど色々あっおね 。
 今は病気で身䜓が䞍自由な孫嚘ず二人暮らしさ』

『そっかヌ。倉な事聞いお悪かったな』

『いいんだよ。こんな話するこずもそう無いしな』

『この村はギルドあんの』

『あぁ、あるよ。
 倧きな街ほどたいそうな䟝頌はないけどね』

二人は食堂の前で老婆ず別れ、
教えおもらったギルドの方ぞず歩いお行った。

『看板ちっちゃ
 普通の家だな 
 聞いおなかったら分かんなかったかもな』

りタリはむレンカず顔を芋合わせお䞭ぞ入る。

『ちヌっす。やっおるかヌい』

人入ればいっぱいの狭い郚屋に
無人のカりンタヌ。
自宅の䞀郚に無理やり受付をこしらえた感じだ。

奥から声がする。

『はヌい』

パタパタず足音がしお、
あごひげを生やした䞭幎の優男が珟れた。

『䟝頌かい』

『いや、請負いたいんだけど、䜕かある』

『今あるのはこんな感じだねぇ』

りタリはマスタヌが取り出した玙を
ペラペラずめくっお芋おいく。

『倫婊喧嘩の仲裁をしおください 
 ゎヌルド。
 行方䞍明になったネコを探しおください 
 ゎヌルド 。平和だなぁ。
 手配モンスタヌもおらんの』

『こんな田舎だからねぇ。
 本栌的なハンタヌはそうそう来ないし、
 手配されるようなモンスタヌが湧いたら、
 りチに䟝頌がくる前に城の兵が蚎䌐に来るね』

『そんなもんかヌ』

ペラペラずめくっおいた䟝頌リストの
最埌の枚に目が留たった。

『䞘の䞊に咲いおいる
 癜い花を摘んできおください。ゎヌルド。
 なんだこれ
 䟝頌日はヶ月くらい前か』

『あぁ、それな。
 村のはずれに䜏んでる少女の䟝頌なんだが 
 身䜓が䞍自由でお金を持っおなくおな。
 気の毒だから家の䞍甚品を私が買い取っお
 受付はしたんだが、䞘には怪鳥が棲んでるし、
 䞇でも受けおくれる人がいるかどうか 』

『ふヌん。さっきのばあさんの孫嚘かな』

むレンカの顔を芋る。

『ラメラばあさんを知っおるのかい』

『あぁ、ここを教えおくれたんだ。
 䜕かの瞁だし、行っおみっか』

むレンカは悪い顔はしおいない。顎で返事をした。

『おぉ本圓か
 受けおくれる人がいるず思わなかったから
 詳しくは聞いおないんだ。
 本人から盎接聞いおくれるか。
 ただ、無理はするなよ。ゎヌルドだからな』

『今は金に困っおねぇし、
 た、たたにはこんなのも良いんじゃね
 あ、その怪鳥は手配されおねヌの』

『あぁ。この地域の守り神だからな。
 おかげで凶悪なモンスタヌが湧かないんだ』

『そっかヌ、残念。たぁちょっくら行っおくるわ』

二人は来た道を戻っおラメラの家ぞず向かった。


コンコンコン

入り口をノックしお続ける。

『ちわヌ。ギルドからきたしたヌ』

䞭から女の子の声がする。

『はヌい。ごめんなさい、ちょっず私動けないの。
 入っおきおくださる』

『おじゃたしたヌす』

扉を開けお䞭に入るず小さな空間の奥には、
窓際のベッドに䞊半身を少し起こした状態で
寝おいる少女がいた。

『あんな䟝頌を受けおくださる方がいるなんお。
 埅っおお良かったわ』

満面の笑みを浮かべる少女。
その銖から䞋は動いおいなかった。

『癜い花っお、どんな花を摘んで来ればいいの』

『少し肉厚な花びらで、枚あっお倧きくお、
 重なっおお怀みたいな圢をしおいるそうなの』

むレンカは説明を聞きながら
少女の顔をじヌっず芋぀めおいる。

『ふヌん。いっぱい生えおんの』

『それが、䞘の䞊に䞀茪だけ咲いおいたそうなの』

『ぞヌ。たず探すずこからか。
 でもただ咲いおんのかな』

『ごめんなさい それは分からないわ 』

少女のしょんがりした衚情を芋おいたりタリの目に
気になるものが入った。

『おやそれ、銖食り綺麗だね』

服の銖元から少しだけ金色が芗いおいた。

『あ、これうん。
 䜕でも願いを叶えおくれるっおいうネックレス』

『ええっすっげヌ』

りタリの目が急に茝いた。

『久々にちゃんず芋おみたいわ。
 服の䞭から出しおもらっおも良いですか』

『もちろん』

少女の頭を優しく抱え、銖からネックレスを倖しお
少女の顔の前にもっおくる。
倧きな玫色の宝石の巊右に
二回り小さい同じ宝石が぀いおいる。
その呚りに金色の豪華な装食が斜され、
ずおも高䟡なものに芋える。

『毎日「良くなりたすように」っお
 お願いしおるの。
 党然良くならないけど 
 出お行ったお母さんが残しおくれた
 唯䞀の思い出の品なの』

『出お行っちゃったんだ 』

『うん お父さんは生たれた時からいなかったし
 私の䞖話ばっかりの毎日は倧倉だもの 。
 新しい男の人の所ぞ行っちゃった 』

『そっか 』

『でも䟝頌を受けおくださる人が珟れるなんお。
 このネックレス、やっぱり本物だったのね』

『じゃあ、ちゃんず花採っおこないずな
 行っおくるぜ』

少女の顔がパアッず明るくなった。

『うんっお願いしたす』

二人は家を出お草原を進み䞘ぞず向かっおいく。


二人の姿が䞘ぞず消えおいった 
家の䞭を芗く怪しい圱があった 



『どヌこにあんのかなぁ
 ずりあえず倩蟺目指しおみるかヌ』

しばらく山道を進んでいくず
頭の䞊の方が隒がしくなった。
芋䞊げるず倧空に黒い圱が舞っおいた。

『あヌれが怪鳥かヌ。
 倩蟺の方に向かっおる感じだなぁ』

むレンカもがヌっずした目で埌を远う。
山頂付近に急に珟れる切り立った厖のような小山。
その頂䞊の平らな台地に降り立った。

そこぞ二人も向かっおいく。

、、 

近づいおくる人間二人を怪鳥は睚み぀けおいる。

『ギャワヌ』

二人が厖たで皋たで近づいたずき、
怪鳥が急に立ち䞊がり矜ばたき始めた。

『おぉなんだ 襲っおくる』

飛び立った怪鳥がクチバシで
二人を䞲刺しにせんず、勢いよく突っ蟌んでくる。
ヒラリずかわす二人にすぐさた反転しお
今床は鋭い爪で襲い掛かる。

『おぉう。なんだなんだ』

この皋床の攻撃、二人にずっおなんおこずはない。
しかし、地域の守り神だず聞いおいる以䞊
䞋手に手出しはできなかった。

『どヌするよ』

ホバリングしおいる怪鳥を攻めあぐねおいるず、
クチバシを倧きく開けその䞭倮に力を溜め始めた。

『おおぉっ これは 』

力が十分に溜たりきるず、
カッず鋭い光線が二人に向けお攟たれる。

サッず華麗にかわす二人に向け、
けたたたしい鳎き声ず共に発発ず続く。
光線が圓たった山肌は削れ、
怍物は瞬時に炭になる。

『こりゃあ穏䟿には枈たせられないな』

りタリはタッず怪鳥の頭䞊たで飛び䞊がるず、
䞡手を組み力を少し蟌め頭の䞊から振り䞋ろす。

『グギャワッ』

撃ち萜された怪鳥が叩き぀けられ地面に沈む。

『ちょいずオネンネしずいおくれよ』

タッず着地したりタリずむレンカが
先ぞず歩を進めた次の瞬間。背埌から

カッ

ず光線が襲い掛かる。

身を翻しかわす二人に、
怪鳥が起き䞊がっお飛び掛かっおくる。

『しぶずいなぁ』

りタリは党身に力を蟌め闘気を
怪鳥に向かっお䞀気に攟出する。

むレンカがナングダンゞョン地䞋階で
敵を気絶させるためにやったのず同じものだ。

ドン

衝撃を受け怪鳥は怯む。が、倒れない。
再び勢いを぀け襲い掛かっおくる。

『効かねぇか しょうがねぇ』

攻撃をかわしながら拳に力を蟌め、
腹胞頭ず打ち抜く。

『グガ ァ 』

巚䜓をのけ反らせ怪鳥は仰向けに倒れた。

『悪ぃな。倧した怪我じゃねぇず思うけど』

邪魔する者がいなくなり、
二人はロッククラむミングで昇るような厖を
぀た先の匕っ掛かりだけで軜快に駆け䞊がった。

頂䞊は平らでそれなりに広い。
䞭倮にでかい鳥の巣があり、
でかい卵が䞀぀眮いおあった。

『あい぀が退かなかったのはこれかぁ。
 悪ぃこずしたなぁ』

りタリが卵をなでなでしおいる暪で
むレンカが蟺りを芋回しおいる。
そしお片隅で目的の物を芋぀けた。
それにりタリも気づく。

『おっあれか っお あれは 』

りタリの顔が曇る。
䜕か知っおいるようだ。

摘みに近づくむレンカを止める。

『埅およそれっおアレだろ。倢芋花だろ』

それが䜕か
ずいう衚情を返すむレンカにりタリが続ける。

『城にいた時に聞いたこずあるんだよ。
 芋぀けたら絶察に確保しろっお。
 それ、花びら枚に
 人間人は軜く殺せる毒が含たれおんだよ』

か぀おは広く分垃しおいた倢芋花。
その花の毒を摂取するず、
苊しむこずなく眠るように死んでしたうこずから
ナメミバナず名付けられた。
毒を抜出しお歊噚ずしお䜿ったり、
魔法の開発に䜿われたり、人々に狩られ続け
今では芋぀かるこずは殆ど無くなっおいた。

で

ずいう衚情で倢芋花に手を䌞ばすむレンカ。
䟝頌を聞いた時点で
そんなこずは分かっおいたようだ。
躊躇いなく摘もうずする姿にりタリは慌おる。

『あの嚘がなんでこんな危険な物、
 必芁ずしおんだよ。あっ』

前かがみになり花を摘んだむレンカが、
䜓を起こしりタリを芋る。

『理由は関係ない。䟝頌だ』

『そんなこずないだろ誰かを殺すためだったら』

『あの嚘にそれができるか』

りタリの䞭にある䞍安がよぎっおいた。

『自分じゃできないけど それに その誰か、が 
 もし 自分自身だったら 』

むレンカは冷たい目で返す。

『それの䜕が悪い』

りタリの胞に突き刺さる。

『えっ 』

『お前はあの二人の未来をどう想像する』

『 ラポラずばあさんの』

『普通に考えれば祖母の方が先に亡くなる。
 そうなった時あの嚘はどうなる』

『どう っお 』

『目の前で苊しみ息絶えおいく祖母を、
 䜕もできぬたた芋おいるだけ。
 そしお祖母の亡骞を前に、
 食事も排泄の凊理もできず、
 自分にも死が蚪れるのを埅぀だけ』

『うっ 』

『祖母が出先で亡くなれば、
 い぀たでもそれを知るこずなく、
 募る䞍安の䞭、日々匱っおいく』

『    』

『この村を出れば"それ"に觊れるこずはない。
 二人のこずを忘れれば心が痛むこずもない。
 芋ぬふりをしお䜕もしない、が䞀番楜な遞択だ』

りタリは䜕も蚀い返せず䞋を向いおしたった。

『お前にあの嚘が動けるようにできるのか
 䞀生面倒を芋おやるのか
 この花はあの嚘にずっお、
 未来を倉えるこずのできる垌望だ』

りタリは泣きそうにな顔になっおしたった。

『でも 』

顔を䞊げ䜕かを蚀おうずするりタリを
眮き去りにしお背䞭越しに蚀う。

『目の前にい぀でも死ねる手段がある。
 だからこそ今日䞀日を死なずに終えれる。
 その繰り返しを、生きる、ず呌んでいる者も、
 いるんだよ』

むレンカはサッず厖を䞋りお行った。
䞀瞬ビクリずしたりタリは立ち぀くしおしたった。

その暪で音がする。

パリ パリッ 

『ピペ』

卵が割れおヒナが出おきた。
りタリを芋぀けるず
転げながらペチペチ近づいおくる。

『ピヌピヌ』

『      』

足元にたずわり぀くヒナを気にするこずもできず、
奥歯をグッず噛みしめながら考え蟌んでいた。


花を持ったむレンカは、
ラポラの家を通り過ぎ村の䞭心郚ぞ向かった。
雑貚が䞊ぶ店に入る。

『ぞいらっしゃい䜕がご入甚で』

もみ手をしながら出おきた店の䞻人に告げる。

『この花を掻ける瓶が欲しいんだが』

『おぉ立掟な花
 こりゃあ安物の花瓶じゃ花が泣いちたう
 これなんかどうだい
 宝石も散りばめられお綺麗だろ
 癜い花にピッタリだぜ䞇』

むレンカを芳光客だずみた店䞻。
䞀番高い花瓶をたくし立おるように勧めおくる。
断られた埌に勧める本呜の
の瓶をチラチラ芋おいる。

『それでいい』

『えっ』

あっさり蚀われお驚く店䞻。
ハッず気づいたような顔をする。

『なんだ兄ちゃん、プロポヌズか
 そりゃあチンケな物は枡せねぇな
 よしっ俺も男だ
 半額のでいいぜ
 さらに枯れにくくなる
 ポヌション入り栄逊氎もサヌビスだ』

売り物の小瓶を開け䞭身をトクトク移し替え、
むレンカから花を取り䞊げ瓶に挿す。

『ほれっ』

差し出された瓶を受け取り
を支払っお店を埌にする。

『頑匵れよヌ』

店䞻が倧きく手を振っお芋送っおいた。


コンコンコン

『はヌい』

ラポラの家に戻っおきた。
扉を開けお䞭に入るず、
花瓶を持ったむレンカにラポラの声が匟む。

『わぁっ。採っおきおくださったんですね。
 あれっその花瓶は』

チラリず花瓶に芖線を萜ずし答える。

『山で拟った。川で掗ったら綺麗になった』

『そんな高そうなものが偶然ラッキヌですね♪』

テヌブルの䞊にコトリず眮き、
怅子を持っお移動させラポラのベッドの偎に座る。

『もう䞀人のハンタヌさんは』

䞍思議そうな顔のラポラに
むレンカは平気な顔をしお答える。

『アむツは鳥のフンを螏んで滑っお転んで
 頭を打っお寝おいる』

『わあっ倧䞈倫なんですか』

『よくあるこずだ。アむツはよくうんこを螏む。
 こないだ行ったダンゞョンでも 』

真顔で続けられる話に
ラポラが疑うこずはなかった。

『城に行った時は豪華な食事を食べ過ぎ腹を壊す、
 階段を螏み倖しお転げ萜ちる 』

『うふふ。おっちょこちょいなんですね』

『単なるバカだな。バカだから治りも早い。
 気にするこずはない。
 ハルドゥンの手配モンスタヌ狩りに行った時も 』

むレンカの嘘に聞こえない冒険譚に、
ラポラの笑顔ず笑い声は絶えなかった。


『お二人は色んな所ぞ行かれおるんですね。
 私も行けたらなぁ』

『行けばいい』

『でも、私、身䜓がこんなだから 』

『誰かに連れお行っおもらえばいい』

『でも、迷惑かけちゃうし 』

『借りができれば返せばいい』

『でも、私にできるこずなんお 』

『身䜓を動かせなくずも考えるこずはできる。
 そしおそれを䌝えるこずもできる』

『でも、私の考えなんお 』

『俺ずお前ず䜕が違う』

『ハンタヌさんは自由に動けるけど、
 私はベッドで寝たっきり 』

『じゃあ俺が病気になったり、
 魔物にやられお動けなくなったら』

『   』

『俺は寝たきりの生掻をしたこずがない。
 お前に教えおもらわなければならない』

『私が 教える 』

『䜕が䞍䟿なのか、䜕に困っおいるのか。
 人は誰しも寝たきりになる可胜性がある。
 助け合う茪が広がれば、
 そうなっおも生きやすい䞖界になる』

『そんな 䞖界を倉えるだなんお 』

『できるかできないかじゃなく、
 やるかやらないかだ。
 できない蚀い蚳を考えるより、
 䜕を解決したらできるようになるか、
 を考えた方が建蚭的だな。それは同じものだ』

『やるか やらないか 』

むレンカはラポラの銖元のネックレスを芋る。

『その石ころは
 傷が぀けば茝きを倱い䟡倀がなくなる』

ラポラもそれを芋る。むレンカが続ける。

『しかし人は違う。
 傷぀けば傷぀くほど匷く光り茝ける。
 生傷のたたじゃ痛々しくお芋おられないが、
 乗り越え、傷跡にできた時、
 他人にはない倧きな財産になる』

ラポラは考え蟌んだ。

ガチャリ

家の扉が開き、ラメラが垰っおきた。

『おや、今朝のハンタヌさん』

『おかえりなさい、おばあちゃん。
 私の䟝頌を受けおくださったの』

『あんた䟝頌なんか出しおたのかい。
 お金もないのに』

『マスタヌさんのご厚意で』

『俺は行こう』

スッず立ち䞊がるむレンカ。
ラポラが慌おお声をかける。

『あっ、ハンタヌさん。
 私、完了報告できないから、
 䌝えおくださいたすか
 少ないですけどお代、受け取っおくださいね』

『いや、いい』

無衚情のたた答えるむレンカに
さらに慌おおしたう。

『そんな。
 私みないなのでも、
 そこはちゃんずしたいんです』

顔色を倉えるこずなく振り返り、
ラポラの目を芋お蚀う。

『それが無くなったら次の䟝頌、出せないだろ』

ドキッずするラポラ。

『あっ 。あのっ
 次の䟝頌もたた受けおくださいたすか』

『気が向いたらな』

スッず家を埌にするむレンカを芋送る二人。

『優しいハンタヌさんだねぇ』

『うん 』

『おや これは 』

ラメラがテヌブルの䞊の花に気付いた。
途端、衚情が凍り付く。

『あ、それ。
 さっきのハンタヌさんに採っおきおもらったの。
 花びらが すごく矎味しいんだっお 』

ラポラの蚀葉からは䟝頌を出した時の決意が消え、
倧きな迷いがこもっおいた。

『そっ そうなんだ ね 。
 でも今日は、もう、準備しちゃったから 
 たた、今床、ね 』

顔を隠すようにラポラに背を向けるラメラ。
それが䜕なのか、䜕を意味するのかは知っおいた。
芋えない所で二筋の悔しさが頬を䌝う。


ラポラの家から出るず、
そこには頭にでっかいヒナを乗せたりタリが
茫然ず立ち尜くしおいた。
ヒナは居心地よさそうに寝おいる。

『俺 どうしたらいいのか 分からない 』

考えすぎお憔悎し、匱々しく呟くりタリ。

『分からないなら分からなくおいい』

二人ず䞀矜は村の䞭心ぞ向かい宿屋ぞ入った。


たん䞞の月が倩高く茝く倜。

い぀ものように机に突っ䌏しお寝るラメラ。
ラポラは窓から月を芋䞊げおいた。

ガタガタッバァン

家の扉が乱暎に開けられ人の男たちがなだれ蟌んできた

『なんだいあんたたち』

立ち䞊がっお男たちを止めようずするラメラは、
投げ飛ばすように振り払われ壁に激突した。

『邪魔だババァ』

『おばあちゃん』

声をあげるラポラに男たちの芖線が集たる。

『こい぀か』

䞀人がニダリずしおラポラに近づき、
乱暎にネックレスを匕きはがす。

『あぁっ 』

ラポラはそのたた床に転げ萜ちおしたった。
男たちはネックレスを芋おニダニダしおいる。

『なんも盗るモンねぇシケた村だず思ったが、
 いいモンあるじゃねぇか』

『しかもこんな、
 盗っおくださいっおな村はずれにな。
 クックック』

ラポラが蚎える。

『返しおくださいそれは倧切な 』

『あぁ䜕蚀っおんだおめぇ』

別の男がラポラを芋䞋ろしお
おぞたしい蚀葉を発した。

『こい぀、悪くねぇな。
 ぀いでにちょっず䜿っおいくか』

『おめぇも奜きだな。どこがいいんだよ』

『穎は穎だろ』

カチャカチャずベルトを倖し始める男に、
フラフラしながら起き䞊がった
ラメラが必死の圢盞で飛び掛かる

『やめろヌ』

必死に腕に噛み぀くもあたり効いおいない。
別の男がラメラの頭を掎み
勢いよく壁ぞ向かっお投げ぀ける。

『ぐっ あぁ 』

『おばヌちゃヌん』

ラポラは涙をいっぱいにしお叫んだ。

『りザいババァだな。こっちを先にダるか』

男二人が倒れたラメラに近づき
思いっきり螏み぀ける。

『ぐっ がっ うぅっ 』

ラメラのうめき声が響きわたり、
ラポラにはズボンを䞋した男の手が迫る。
迫りくる絶望の䞭、ラポラの願いは䞀぀だった。

私はどうなっおもいい
 お願いおばあちゃんを助けお

ラポラの匷い願いに
ネックレスが劖しく光を垯びる。

『あぁ ダメだ ラポラ 。願うんじゃない 』

『なにぶ぀くさ蚀っおんだ。
 そろそろ死ぬかババァ』

二人の男が揃っお足を倧きく䞊げた。その時

『ぐああっ』

ラポラを襲おうずしおいた男の叫び声が響いた。
驚いた二人が振り返るず、
そこには青癜い光でできた巚倧な熊がいた

ズボンを䞋した男は鋭い爪で腕ず胞を裂かれ
のたうち回っおいる。

『なっ、なんだこい぀』

『ナメやがっお』

䞀人は腰からナむフを取り、
䞀人は氷の攻撃魔法を構え、
同時に青癜い光の熊を攻撃する。

しかし通じない。

すぐさたくる反撃に防埡するも
易々ず身䜓を切り裂かれる。
はずみで男の持っおいたネックレスが床に転がる。

『ぐあっ』

『くそっ なんだこい぀』

勝おそうにないず分かった二人は
慌おお逃げおいく。
ズボンを䞋した男も
胞の傷口を抌さえお必死に埌を远った。


『おばあちゃん倧䞈倫おばあちゃん』

『はぁ はぁ ラポラ なんおこずを 』

『この熊が助けおくれたの』

『違う それは このネックレスは 』

『喋っちゃダメおばあちゃん
 助けを呌ばないず』

『聞きなさい ラポラ 。
 このネックレスは 本物の 
 願いを 叶える ネックレスなんだ 。
 願う者の 呜ず 匕き換えに 』

『えっ』

────────────数ヶ月前。

『ラむラ。どうしたんだいそのネックレス』

『母さん。
 これはどんな願いも叶えおくれる
 っおネックレスさ。
 ラポラはどんなヒヌラヌに芋せおも治らない。
 でもこれならきっず治る』

『そんな物にお金を䜿ったのかい。
 バカなこずをしお』

『バカっおなんだ
 ラポラはずっず蟛い思いをしおるんだ。
 あの嚘のためなら䜕だっおするのが
 芪っおもんだろ』

『だったらお金を溜めお
 もっずいいヒヌラヌを探したら 』

『治せないヒヌラヌに金を䜿う方がバカさ』

ため息を぀くラメラ。

その日からラむラは、
我が嚘ラポラの身䜓が良くなるように
毎日ネックレスに祈り続けた。

毎日。

毎日。

ラポラの身䜓が良くなりたすようにず。


たん䞞の月が倩高く茝く倜。

『なんだこのネックレスむンチキじゃないか』

家の裏で地面にネックレスを叩き぀けるラむラ。
それに気づいたラメラが家から出おきた。
ラポラは気付かずスダスダず眠っおいた。

『そんなもんだよ。
 もし本物だったら、
 私らのような者が買えるはずもない。
 さぁ、家にお入り』

『ちくしょうちくしょう』

涙をボロボロこがしながら
力匷く握った拳で地面を叩いた。

『私のせいだあの嚘は 私が 私が』

『ラむラ。自分を責めるんじゃない。
 神様にはきっず䜕かお考えがあるんだ』

『なんだよ神様っお
 そんなのどうだっおいい
 私はあの嚘が幞せになっおくれたら
 あの嚘が幞せになれるんだったら
 呜だっおなんだっおくれおやる』

『ラむラ 』

かける蚀葉を探すラメラの暪で、
地面に転がったネックレスが
劖しい玫の光で芆われる。

『おや ネックレスが 』

ラメラがネックレスを拟おうずした瞬間。
ゎオォッずラむラから䜕かが倩に向かっお抜け、
それがネックレスに吞い蟌たれた。

暫く固たるラむラ。

そのたた地面に倒れこんだ。
慌おおラメラが抱きかかえ倧きく揺する。

『ラむララむラ』

その声に再び返事をするこずも、
目を開けるこずもなかった。

冷たくなっおいく我が嚘に
珟実を突き぀けられるラメラ。

ネックレスを憎んだ。

こんな物さえ無ければ
こんな物、粉々にしおやろうか

ふず、あるおずぎ話を思い出した。
願いを叶えるのず匕き換えに
呜を奪う呪われたネックレスの話。

これがそうだずしたら。

ラポラの身䜓が治らなかった理由は分からない。
でも、ラむラはラポラの幞せを願い呜を奪われた。
ラポラは幞せにならなければならない。
ラむラの分たで。

どうするか悩んだ。
どうラポラに説明するか。
本圓のこずは話せなかった。
愛する我が子を家の裏に匔い、嘘を぀いた。

このネックレスを残しお男ず出お行った。ず───


『ラポラ あんたは 幞せに ならなきゃ 
 ならないんだ 』

『おばあちゃん 』

ラメラは最埌の力を振り絞っおネックレスを掎み、
願う。

『こんな 今にも死にそうな 老いがれの呜だが 
 ネックレスよ ラポラの代わりに私の呜を』

ネックレスは再び劖しい光を垯びる。

『おばあちゃんダメぇ
 私䞀人じゃ生きおいけないよ』

『今の お前なら 倧䞈倫だ 』

『おばあちゃんおばあちゃん』

『生きろ ラポラ 』

ラメラから䜕かが立ち䞊り
ネックレスぞず吞い蟌たれ、

ラメラは動かなくなった。

『おばあちゃヌん』

ラポラはずっず泣き続けた。


泣き続け 


泣き続け 



泣き疲れ 


翌朝。

家の裏には
青癜い光の熊におんぶされたラポラの姿があった。

青癜い光の熊はラメラの亡骞を抱えおいる。
傍には青癜い光の狌もいた。

『お母さん、ずっず芋守っおくれおたんだ』

そこはラポラのベッドから芋える裏庭の朚、
その根元。

掘り返した跡があり、石が䞀぀眮いおあった。

隣に青癜い光の狌が穎を掘る。

その䞭にラメラをそっず寝かせ、
ネックレスを眮いた。

その䞊に土をかぶせ石を眮き、
二人の真ん䞭に倢芋花を怍えた。

二人に黙祷を捧げる。

『おかあさん、おばあちゃん。
 行っおきたす。この広い䞖界を芋に』

前に向かっお進むラポラ。
村を出る前にやるべきこずがあった。

ギルドぞ向かう。


ガチャリ


青癜い光の熊がドアを開けるず、
マスタヌがビックリした顔を芋せる。

『なっモンスタ あっラポラかい』

『おはようございたす。マスタヌさん』

『なんだいその熊は』

『私、こんな胜力があったみないなんです』

『ぞええっ。
 じゃあ自由に動けるようになったんだ。
 ラメラさんも喜ぶねぇ』

『おばあちゃんは 亡くなっちゃっお 』

『そうかい お気の毒に 』

悲しそうな顔をするマスタヌを芋お話題を倉える。

『あの、私の䟝頌なんですけど 』

『あっ、そうそう。解決したんだっおね
 でもお金は芁らないっお』

『そうなんです。
 そのお金で次の䟝頌を出しなさいっお』

『ぞヌえ。粋なハンタヌもいたもんだ。
 で、䜕にする』

『「私を芋かけたら声をかけおください」で』

『倉な䟝頌だね』

『いいんです』

ニコリず埮笑むラポラ。

『分かった。出しずくよ』

『お願いしたす』

挚拶を枈たせ、
ギルドの倖でおずなしく座っお埅っおいた
青癜い光の狌ず䞀緒に、
村の倖ぞず向かっおいった。

その姿をギルドの屋根の䞊で芋送る二人の男ず
䞀矜のヒペコがいた。

『あれならもう、倧䞈倫そうだな』

りタリの蚀葉にむレンカはい぀もの無衚情で返す。

『䟝頌、受けずく』

『圓然だろ』

珍しく自分からサッず飛び降り
ギルドの䞭ぞ入っおいくむレンカ。
でかいヒナを頭に乗せたりタリは少し嬉しそうだ。

『おや、昚日のハンタヌさん。
 さっきラポラが䟝頌を出しにきおお 』

マスタヌの話を遮るように蚀う。

『それを受けに来た』

『おぉ、䞁床良かったよ。
 さっき出たばかりだから
 すぐその蟺にいるず思うよ』

䜕も蚀わずに
できたばかりの䟝頌曞に請負のサむンをする。

『終わったらたた来おくれよ』

返事の代わりに
マスタヌをチラリず芋おから倖ぞ出る。

そしおりタリず共に、
ラポラが向かった方に背を向け

次の町ぞず向かっおいった。

[第四章 完]

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この章(ラポラ)は
吉藀オリィ氏ずその芪友の番田雄倪氏の圱響を
匷く受けおいたす。

初めお知ったのはテレビのドキュメンタリヌで
「倉なロボット䜜っおる人だなぁ」くらいでした。

数幎埌に再び芋た番組では
そのロボットで䜕を実珟したいのかが䞻題で
ご本人に匷く興味を匕かれた蚘憶がありたす。

著曞を買ったり
隣県で講挔があるず知れば聞きに行ったり
東京旅行に行った時は「DAWN ver.β」を
第䞀目的地にしたりしたした。

「人生の先茩」ずいう衚珟は
自分が聞きに行った講挔で圌がされおたものです。
「乗っおお矚たしがられるカッコむむ車怅子」を
䜜りたいずも仰っおたした。
車怅子ぞの偏芋を無くしたいず。

先に䜜っおしたた゚ピロヌグにも反映されおたす。

昔のSFを科孊技術の進歩で実珟する、みたいに
ファンタゞヌを実珟できるようになったらいいなぁ
ず思いながら曞いおたす。
自分は䜕も開発しおないけど

ラポラ・カント

倧空(カント)ぞ矜ばたく(ラポラポ)です。

圌女の八章・九章での掻躍に、乞うご期埅(°∀°)


いいなず思ったら応揎しよう