
人生100年時代:仕事という名の健康法
『Life Shift』の衝撃
今や当たり前のように言われるようになった「人生100年時代」という言葉のきっかけを作ったのが『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット共著)という本で、多くの方が読んだと思いますが、私も2016年にこの本に出会い、衝撃を受けた一人です。
それまで漠然と、80歳くらいで死ぬのかなと考えていました。ところが、「2007年に生まれた子供は、107歳まで生きる確率が50%ある」(出典:Life Shift)ということが書かれていて、驚いたことを覚えています。
いきなり「寿命が100歳を超えるかもしれませんよ、そうすると定年後に40年もありますよ」ということを伝えられ、従来の「学校⇒仕事⇒引退」という単線型の人生設計では不十分だということに気づかされました。
その時点で自分は社会人になってから約20年が経過していましたが、定年後にその倍の年数を生きることになるかもしれない、という情報は衝撃的でした。本書が提唱する「マルチステージの人生」というコンセプトに対応するためには、自分も会社以外のフィールドでスキルや経験を身に着けるべきだと考えるようになりました。
そこで、本書を読んだ2016年に不動産投資の塾に入り、翌2017年にはコーチングを学び始めました。その詳しい経緯はまた別の機会に譲りますが、新しい道に進むきっかけをつくってくれた『LIFE SHIFT』には大変感謝しています。
長くなる平均寿命の現実と向き合う
一方、少し落ち着いて実際のデータを見てみると、「人生100年」というのはやや大げさかもしれません。2024年の日本人の平均寿命は男性81.09年、女性87.14年です。

テクノロジーと医学の進歩によって、この平均寿命が年々増え続けて人生100年時代が来るということがライフシフトで書かれていますが、厚労省の平均寿命の推移データを見ると、その世界の到来はもう少し時間がかかりそうです。
実際、米イリノイ大の研究では、平均寿命の延びは鈍化傾向を示していて、今世紀中に100歳まで生きる人の割合は女性で15%、男性で5%を超えることはないとの予測を発表しています(日本経済新聞記事)。
とはいえ、平均寿命が80歳を超えていることは事実であり、60歳で定年を迎えた後、少なくとも20年以上生きる可能性が高いのです。この20年を長いとみるか、そうでもないと考えるかは人それぞれでしょう。いずれにしても、私自身はこれを充実した時間にしたいと考えています。
簡単に死ねない(平均寿命vs健康寿命)
充実した人生の大前提は「健康であること」ではないでしょうか。
私の周りには「どうせ自分は長生きしないから、そんな先のことまで考えなくてもいいかな」という人がいます。然しながら、上述のデータが示すように実際には平均寿命は延びる傾向にあることから「簡単には死ねない」のが現状です。
一方、長生きすることと、健康でいることは別物です。
下のグラフでわかるように、平均寿命と健康寿命には大きなギャップがあり、男性は約9年、女性は約12年もの差が生じています。

健康寿命の定義は「健康上の問題によって日常生活が制限されることなく生活できる期間のこと」(厚生労働省「令和2年版 厚生労働白書」P17)です。日常生活が制限された状態で生活する、ということは本人にとってもちろん辛いことですし、介護が必要になれば家族にも大きな影響を与えます。
この事実を踏まえると「どうせ長生きするのであれば、健康でいたほうが良い」という当たり前の結論に行きつきます。
ということで、「人生100年時代においては健康が最重要」、これが私の至ったシンプルな答えです。
仕事という名の健康法
少し脱線しますが、私はよくYouTubeで本の要約動画を視聴します。
そうした動画には健康法に関する本の紹介もたくさんあり、20冊以上はそうした動画を視聴したと思いますが、概ね共通するのは「睡眠」、「食事」、「運動」の3つが大事、という主張です。
この3つについての注意点や実践すべき事柄が解説されていて、その内容も共通する内容が多いので、できるだけ意識して実践しようとしています。
一方で、個人的に勝手に大事だと思っているのが「気」です。科学的根拠は確認しておらず、あくまでも個人的な体験によるものです。
私の父親は定年退職後、まもなく癌を患い、他界しました。父は特に熱中できるような趣味は無く、定年後はそれほど充実した生活を送っている様子には見えませんでした。
そのような父が癌になり亡くなった事実を見て、仕事がなくなった⇒「気」が弱まった⇒病気になった、という解釈をしました。
科学的根拠も確認しておらず、超主観的解釈なのは重々承知していますが、この体験から「やっぱり人間は気力が弱まると病気になるんだ」ということを信じるようになりました。
一年中忙しく働いた年の年末の休みに入ったとたんに風邪をひく、というのも同じ原理ではないかと思います。
何が「気」の源かは人それぞれだと思いますが、やりたいこと、やるべきこと、貢献できること、などを日常生活の中で持っていることではないでしょうか。それが熱中できる趣味であったり、コミュニティでの役割であったり、何でもよいと思います。
私の場合、少なくとも現時点では、仕事が最適解であると判断し、「死ぬまで働こう」ということを決意しました。
そのようなわけで、仕事は収入を得る手段であると同時に、私にとっての健康法でもあるわけです。
そして、健康法である以上、楽しく&長く続けられることが重要です。
そのような仕事を模索した結果、幸いにもコーチングと出会うことができ、生涯のライフワークとして、やりがいを感じながら継続できそうです。
コーチングを通じて一人でも多くの方の人生を好転させるきっかけづくりをしたい、そのお手伝いがしたい、と考えています。
その思いが「気」となって、自分も元気でいられるのではないかと思います。
皆さんの「気」の源はなんでしょうか?
みんなで健康寿命を延ばしましょう!