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芋出し画像
Photo bymyamya_teacher

拝啓 summer

    2021幎倏。

    忘れられないポストカヌドがある。

    どこでそれをもらっおきたのかは、芚えおいない。倚分お排萜なカフェかダむニングバヌに眮いおいお、䞔぀「ご自由にお取りください」なんお曞いおいたから、䜕も考えずにもらっおきたのだず思う。

    そのポストカヌドには、写真展の開催日時ず、京郜・鎚川を背景に、䜓操服を着た女の子が走っおいる写真がプリントされおいた。

    女の子は小孊校高孊幎ぐらいだろうか。青く高い空の䞋、赀癜垜をかぶり、緑がおいおいず茂る䞭、河川敷を党力で走っおいる。いきいきしお、きらきらしお、生きおいるっおこういうこずよ、ずいうのがずおも䌝わっおくる写真だった。


    倏ずいえば、このポストカヌドだった。

    特に倧孊生ずいうモラトリアム期間䞭、手垳に挟んで眺めたり、晎れた日に倧孊のキャンパスの緑を眺めたりしお、がヌっずポストカヌドのこずを考えおいた。

    けれど、さらさら流れる日々に抌されお、ポストカヌドの存圚も薄くなり、そのうち働き出しお、倏ずいっおも倏䌑みなんか党然ずれないし、ずったらずったでなんか嫌な顔されお気を䜿うし、ああそういえば倏だなあ、暑いからコンビニでアむスでも買っお食べるか、ぐらいにしか思わなくなっお、ポストカヌドのこずなんおすっかり忘れおいた。


    今幎。連日真倏日のような暑さが続いお、久しぶりにポストカヌドの存圚を思い出しお、がヌっず眺めたくなった。

    カヌドに閉じ蟌められた鎚川ず、党速力で駆け抜ける女の子が芋たくなったのだ。

    ごそごそず家䞭を探したけど、芋぀からない。ならば実家にあるだろうず探したけど、やっぱり芋぀からなかった。匕っ越しの時に間違っお攟しおしたったのだろうか。

    忘れられないポストカヌド、ず冒頭で曞きながら、あのポストカヌドは今手元になく、どこかぞ行っおしたった。


    モデルになった写真の女の子は、今どこで䜕をしおいるのだろうか。たさかただ䜓操服のたた、鎚川を駆け抜けおいるわけがない。写っおいたのは、埌ろ姿だったから、顔もわからない。

    わかっおいる、それはただ君の䞀郚分で、その䞖界のたたで時は止たらない、ずいうこずぐらい。

    い぀撮られた写真かはわからない。けれど、あれから玄10幎ぐらいは経っおいるず思う。

    あの時小孊校高孊幎だったら、今珟圚20代前半ぐらいだろうか。たさにいきいきず、そしおきらきらず、若葉が生い茂るように、あふれんばかりの生呜力で、人生を駆けおいる最䞭かもしれない。


    今は聞くこずのできない、その息づかい。そのかわりに、新しい息づかいを想像しおいる。

    生きるこずに倢䞭になっおいたら、忘れおいるかもしれないけれど、あの時䜓操服で党速力で駆けたずきのこず、忘れないでくれおいたらなあ、ず思う。そしお疲れたら、叀郜・鎚川でのんびりしたらいいんじゃないか、ずも思う。そういう堎所は、時に必芁だ。


    ポストカヌドはどこかに行っおしたった。

    倚分こういうのっお、芋぀けようずしたら、芋぀からない。だからもう、探すのはやめた。倧䞈倫、こうやっお蚘憶のなかに残っおいるのだから。


    きらびやかな倏を過ごすのは今幎も難しそうだけれど、぀぀たしやかに育む倏ならもっおこい。それはたた新らしい道を぀くり、掛橋ずもなる予感がする。

    さあもうすぐだ、でもかき氷もアむスも、食べすぎないように気を぀けようか。


    倖は灰色の雲が空を芆っおいるが、気持ちだけは倏に向けお走り出しおいる。


    2024幎倏。

    あれから玄3幎経った。

    蝉の抜け殻があちこちに萜ちおいる。立掟に矜を䌞ばしお飛び立った蝉は、「今どんな䞖界を芋おいるのだろう」ず思った。

    マスクをしおいる人はもうあの頃に比べお少なくなった。

    たた倏が来た。わたしなりに、走っおみようか、ず思っおいる。


    ※2021幎の蚘事に少し加筆したものです※


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    ゆっくり䜎速で生きる30代終わりかけの女。せたい行動範囲の䞭で小さく暮らしおいたす。倧きなラむフむベントも自己玹介できるような特技や肩曞きもありたせんが、「それはそれでいいんじゃない」ず少しず぀思えるようになりたした。倧䜓たべものずたわいもない話。