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グランドクロスは怖くない

上にあるものは下にある、下にあるものは上にあるーーこれは占星術の基本原理とも言えるもの。そして、小さなことは大きなこと、大きなことは小さなことーーこれも同じだと思うのです。と言うか、同じくらい重要な視点です。もっとも遠い天体である冥王星を成熟させるのは、もっとも近い天体である月がきっかけだったりする。小さなことこそ、大きなことなんです。




人生を変えるきっかけは大抵「小さなこと」ではありませんか?ダイエットも「よし、10キロ痩せてやる」などと、大々的な負荷をかけると失敗するか、リバウンドすることが多い。痩せるとか太るとかじゃなくて、身体に意識を向けて、気持ち良いこと、心地よいこと、自分にとって自然なこと、そんな小さな選択をすることで、結果的に無駄な体重が落ちた、気付いたら痩せていたーみたいなことがよくあると思うのです。(全体のエネルギーが自然に循環するからです)




出生図に書かれているのは「私たちがそうなりやすい意識のエネルギー回路」です。デフォルトとしてはそうなりがちなこと。無意識的に生きていたら、それを繰り返していく可能性が非常に高いよ〜っていう「個々人特有の意識の使い方の癖、心の癖、反応の癖、行動パターンの癖」です。だから、それを変えることも可能です。




どうやって?
意識的になることで変えられます。パターンに気づくことで変えられます。工夫することで変えられます。視点を柔軟にすることで変えられます。新しい習慣を取り入れることで変えられます。小さな何かをそこに入れることで別の回路が生まれます。




これはグランドクロスだって同じなんです。たとえば、月・火星・水星・土星でグランドクロスができていたとします。月は安心していたい、火星は思うようにやりたい、水星は私らしく考えたい、土星はきちんと責任を取りたいーーと言っているとします。その4人が「あたい、これは絶対に譲らないからね」と主張し合って動けなくなっているのがグランドクロスです。(すんごく雑な説明でごめんなさい)




絶対に安心していたい月さん、絶対に自分の思うように動いていたい火星さん、絶対に自分の考えを捨てたくない水星さん、絶対にいい加減なことをしたくない土星さん。この全員が「納得する状態」ってあり得ますかwあり得ないと思います。だから、安心してから動き出そう、自分の思うようにやれるようになったら動き出そう、私の考えの通りになったら動き出そう、完璧になったら動き出そうーーそのままじゃ、そのどれも叶わないんです。90度は対立だからです。




スクエアは『対立をなくすのではなく、対立する二つの力が共存できる形を創意工夫によって作っていくアスペクト』だと思います。創意工夫は視点の広さと柔軟性がもたらしてくれます。そして、受け入れること、抵抗しないこと、否定しないことです。やがて、少しづつ角が取れて丸くなり、トラインのようなスムーズさが出てくる。でも、スクエアの圧自体は無くならないから、推進力や発想力が身に付く。人間力や実力が育つ。




決まったパターンのどこかに風穴を開ければいいわけです。それも小さな風穴でOKです。「絶対的安心なんてどこまで行ってもないよね」と月から風穴を開けてもいい。「100パーセント自分の思う通りに動けるなんて、よく考えたらあり得ないよな」と火星から風穴を開けてもいい。そして、グランドクロスに参加していない天体がその役目を引き受けてもいい。それも可能なんです。




たとえば、太陽です。太陽は指揮者です。10天体全部でオーケストラです。団員みんなの個性を把握して、みんなのニーズを把握して、太陽が指揮棒を振る。持って生まれた素材(10天体)をみんな使って、壮大なシンフォニーを奏でてよ。あなた独自の素敵な演奏を聴かせてよーーそれがネイタルです。ちょっと、金星さん、グランドクロスグループが困っているから、君が行ってさ、「柔軟性や柔和さを教えてあげてよ」って采配することもできるのです。




頑固に自分を主張していた4人の間に金星さんが入って、笑顔を振り撒く。まあまあ、みなさん、そんな頑なにならないで、お茶でも飲みましょうよーーって話しかける。お茶を飲んでみたら、土星さんに「閃き」が起こる。「ああ、責任とかきちんとしなきゃとか、ちょっと頑固になりすぎていたなあ、みんなに対して厳しくしすぎたかなあ」と気づく。それよりも、日常の小さな喜びや美しさに目を向けて、もっと緩く生きてみてもいいよね、失敗してもいいよね、もし迷惑かけちゃても、それでもいいよね・・・




そんな感じで、「何か違う視点や新しい習慣」をそこに入れるのです。そしたら、グルグルと循環していた頑固な回路(グランドクロス)に風穴が開いて、違う回路に対する接続(出口)が生まれます。別の考え方や捉え方、動き方がいくらでもあるって、気づく。小さな気づき、小さな視点の変更・・・そういうものが、やがて大きな変容を生み出します。




(月)安心できないままで動く。(火星)不完全なままで動く。(水星)わからないままで動く。(土星)未熟なままで動く。そうやって、どの自分も排除しないで、小さく動ける状態を探すこと。つまり、グランドクロスに必要なものは「そのままでもいい」と受け入れることであり、そして、「このままの私でやっていく」という視点の変更なのです。折り合いをつけることや自分や環境をどうにかすることに視点が向いていた状態から、「このままの私でやればいい」と受け入れて、今に着地すること。




「もっと理想的な自分になってから」ーーそんなの待っていたら、永遠にこのままじゃんと気づくことです。そして、自分に寄り添い、どうしたら、このままでも動き出せるかを見つけ出すこと。それは大抵、とても小さなことであるはずです。それはもう、めちゃくちゃ小さなことなのです。運命とか使命とか、そんなものじゃないw小さな小さなことに目を向ける。




グランドトラインだって同じ構造です。たとえば、地のグランドトラインを持っている人が、実家や親からの援助を受けていたとします。それは貰えばいいのです。何も問題はない。でも、その回路以外は使えないよーーとなると問題が起こります。親も資産も永遠ではないからです。年齢を重ねてから、あれ、自分でお金を稼ぐ力や現実性を磨いてこなかったから、お金がなくなったーーとならないように、グランドトライン以外の回路も使える自分であればいいわけです。


グランドトラインは自然に(もう勝手に)循環するエネルギーです。それを享受することは何も問題はない。でも、それがあまりにも当たり前の回路だからこそ依存してしまい、他のエネルギー回路が育っていないとなると、やがて問題が起こります。グランドクロスもその方の中で「そのような意識の流れが癖づいている」だけなのです。気づくこと、視点を変えることで、悪循環が創造的循環に変わります。



グランドクロスとか神の手とかミスティックレクタングルとか、占星術には「なんだかすごい名前」がついていたりしますが、紐解いていくと、「調整しましょう、工夫しましょう、柔軟性を持ちましょう、視点を変えましょう、諦めないで向き合いましょう」って、すごく人間的で素朴な話になるんですよね。グランドクロスは苦しいけれど、でも、どうにもならないものでは決してありません。『小さなこと』『小さな勇気』を見つけてみてくださいね。







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