
摩擦
ぱんっ、と弾けた。
朝日がかすかに差し込む、小さなアパート
布団は剥がれて、仰向けに横たう私
穏やかに流れる時間とは対照的
私の頭の中はまるで、火花が散っているよう
覚めたばかりなのに
まだ目も開いてくれないというのに
心臓と私の重心だけは、ひどく波打つ
ゆっくり、意識が覚醒する
と、
微かな、
でも確かな痛みを自覚する
ああ、また私は、一人、夢と現実の狭間の中で。
ゆらゆらと激しく
もがいていたんだ。
自分の熱を確認するたび
絶望するのにまだ、鼓動はやまない
こんなにもじりじりと、
じんじんと、
じんわりと。
止まらない渇きに、行き場のない指先
祈るように重ねて
輪郭を丁寧に辿って
触れるたびに気づく
孤独と 欲望と 閃光と 戦慄と
白い天井と 部屋干しのTシャツと
皮肉なまでの、私の純粋さ
起き上がり、麦茶で喉を潤す
手探りに目薬をつかんで視界をハッキリさせて
それでもまだまとわりつく疼きに
自分で自分をまた埋め尽くす
涙よりも少しだけ、ねっとりしている
そんな渦の中で私は一人、この衝動の終わりを探して
ぱんっ、と弾けた。
上下する肩
疲れて整わない息遣いごと
自分の両腕で包み込む
もう一度だけ私は聖域に小さな傷を増やして
余熱だけを残して
私は崩れた。