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“できる”を信じる大人が、子どもの未来を変える 【教職のリアル②】

    「無理なんてことはない。好きなら、絶対に可能性はある。」

    これは、私がずっと大切にしてきた言葉です。
    単なる励ましではなく、本気でそう信じて、生徒たちに伝え続けてきました。

    高校で教員として働いて20年以上。
    これまで出会ってきた、生徒たちのまっすぐな姿が、今も心に浮かびます。

    ピアニストを目指し、音楽大学に進学した子。
    不登校だったけれど、1年遅れて卒業し、観光ガイドになる夢を叶えた子。
    英語が苦手だったけれど、「変わりたい」とディベートに挑戦し、海外派遣メンバーに選ばれた生徒もいます。

    夢に向かってひたむきに努力し、それを叶えた瞬間に立ち会えること──
    それが、私にとってこの仕事の何よりの喜びです。

    中でも、ある一人の生徒の生き方が、私の信念を支えてくれています。

    進学が当たり前とされる高校で、「フランス料理のシェフになりたい」と夢を語り、料理人の道を選んだ生徒がいました。
    周囲から驚かれることもあったかもしれません。
    それでも彼は、自分の夢をまっすぐに信じ、卒業後は見習いからスタートしました。

    仕事が終わったあと、遅い時間から自分の料理をつくる日々。
    手を抜くことなく、コツコツと積み上げる姿に、私のほうが励まされてきました。

    年末になると、今でもわざわざ顔を出して、自分で作ったフランス料理を持ってきてくれます。
    今は、自分の店を持つ夢に向かって、雇われた店で日々努力を重ねています。

    もちろん、みんな最初から強かったわけではありません。

    「どうせ自分には無理」
    「できっこない」
    「失敗したらどうしよう」──

    そんな言葉をこぼす姿も、たくさん見てきました。

    でも私は、教師として、「本人がまだ信じきれていない可能性を、代わりに信じてあげる」ことだけは、絶対にあきらめませんでした。

    学校は、成績を上げるだけの場所じゃない。
    夢の見つけ方も、あきらめない方法も、伝えられる場所でありたい。
    どの生徒にも、まだ見ぬ可能性があるのだから。

    今も、教室には未来を秘めた生徒たちがいます。

    「叶わない夢はない」──
    そう言うと、きれいごとに聞こえるかもしれません。
    でも、私は本気でそう信じています。

    10年後、20年後の社会をつくるのは、今この教室にいる生徒たちです。

    だから私は、夢をあきらめない大人でありたい。
    そして、どんな道でも、自分の人生を誇れるように──
    彼らの背中を、これからも押し続けていきたいと思っています。

     
     
     
    教師歴30年・3児の母。現在は50代で英語教授法を学び直し中。 「教育者×学習者×母」の視点で、忙しくても英語をあきらめないマインドを発信します。 英語を教える立場から、教授法と授業実践を学び直すマガジンも書いています。

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