楽しくやりたいだけなのに、なぜか天下を取りたくなる。
創作大賞の中間選考、気づいたら発表されていましたね。
もう少し先かな、なんて思っていたんですが、出ていました。そして、私の作品はありませんでした。せっかくなので、今の気持ちをちょっと書いておこうと思います。こういうのは、時間がたつと、きれいにまとめたくなってしまうので。
そもそも、コンテストに作品を出そうなんて、考えたことのない人間だったんですよ。創作大賞の存在を知って、一カ月くらいですかね。結局、二十作品くらい応募しました。
その結果なんですが、不思議と「悔しい!」みたいな気持ちは、あまりないんです。
エッセイ部門を中心に、通過された方の名前や作品をざっと見ました。知っている方の名前もあって。ああ、やっぱり、この面々じゃないと残れないんだな。そんなふうに、謎に納得している自分がいました。
あとは、月並みな感想になってしまうんですが、創作大賞には感謝しています。こういうお祭りがなかったら、自分の人生を棚卸しするようなこと、たぶんやらなかったと思うんですよね。応募した二十作品だけじゃなくて、その間に書いたものも含めて、めちゃくちゃいい経験をさせてもらいました。
……なんか、いい生徒みたいな感想になってますね。
まあ、来年も開催されるなら、また出したいと思っています。早速、準備していきたい。どんな方向で書くかは、まだ決まっていません。でも、決まっていないからこそ、ワクワクするところもあるじゃないですか。しっかり作戦を練っていこうかな、と。
ただ、一方で思うんです。
創作大賞を本気で狙いにいくって、ぶっちゃけ、どうなんだろう。
私のバックグラウンドで考えると、社会人になってから野球を好きになった人間が、メジャーリーグを目指すようなところがあると思うんですよ。
すでに本を出されているような方たちと、同じ土俵で勝負する。冷静に考えたら、なかなか難しい戦いです。もちろん、打席に立ち続けていれば、まぐれ当たりがあるかもしれない。だから、出すのは続けたいんですけどね。
それとは別の道も、探したいなと思っています。
というのも、受賞を目標にして、ひたすら自分のパフォーマンスを上げて、結果を出すために頑張る。それって、会社でやっていることの焼き直しにならないかな、と。
仕事では、ずっとそういうことをやっているわけです。もっと成果を出して、もっと上を目指す。アメリカで働きたいなんて言いながら、わざわざ弱肉強食の世界に飛び込もうともしている。
やられたり、やり返したり。まあ、仕事だから、そういうものとしてやれているところはあります。でも、それを自分の好きなことでもやるのか、と聞かれると、ちょっと違う気がするんですよね。
書くことまで、ひたすら勝ち抜くためのものにしたいのか。
いや、したくはない。
でも、賞はチラチラ見ています。そこは正直に言っておきます。だって、何かの拍子に取れたら、ネタとして鉄板じゃないですか。
私みたいな人間が、ある日、「いや、実は中間選考、通りまして」なんて言い出したら、めちゃくちゃ面白くないですか。そういう展開を狙いたくなる性格ではあるんです。
……で、ここまで書いていて、また思い出したんですけど。
私、いつもこうなるんですよね。
仕事はしんどいし、好きなことくらい楽しくやりたいな、と思って始める。ところが、気づいたら、話がどんどん大きくなっている。
農家を目指したときも、そうでした。有名な有機農家になりたいとか、自然農法を極めた謎の仙人みたいになりたいとか。
合気道を始めたときも、いずれは自分の道場を持って、世代を超えて、この合気道というものを伝えていきたいと思っていました。そのうち、開祖を超えるには何が必要なんだろう、みたいなことまで考え始める。
楽しくやりたいだけだったはずなのに、なんで毎回、そこまで行くんだよ。
自分でも思います。だから今回も、創作大賞の結果を見ながら「自分なりに楽しくやればいい」と言いつつ、頭の片隅では、もう来年の作戦を考えているんでしょうね。
ただ、さすがにこの歳になって、頑張り方は少し変えてもいいんじゃないかと思うようになりました。大きな目標を持つことが悪いわけじゃない。でも、そのために、自分が面白がっていたものまで、つまらなくしてしまうのは違う。
私には私なりのスタイルがあっていいし、そもそも、楽しいからやっているわけで。
書いたものを発表できる場所がある。
しかも、それを読んでくれる人がいる。
そんな場所に気づいて、今は毎日、何かを書いている。よく考えたら、それ自体が、ちょっとした奇跡みたいなものじゃないですか。
今回の創作大賞は、そのことを改めて考える機会にもなりました。だから、本当に感謝しています。
……だけど、来年は、もう少し成長した作品を叩きつけてやるぜ、という気持ちもあります。
ほら、また始まった。
まあ、こういう人間なんでしょうね。
賞はチラ見する。取れたら、もちろんうれしい。でも、それだけを目がけて書くのではなくて、自分の中でたぎっているものを、自分なりに書き殴っていきたい。
そんなふうに続けながら、牙は研いでおこうと思います。
ちょっとまとまりがないんですが、発表を見た今の気持ちを、ひとまず吐き出してみました。
これからも、よろしくお願いします。
