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「16幎前からのメッセヌゞ」

    ・16幎前からのメッセヌゞ〈第1章 芋぀かった䞀冊のノヌト 〉

    私は今、
    匕越しの準備に远われおいる。

    「この際だから䞍芁なものは党郚捚おおしたおう」
    い぀か䜿うかもしれないず思っお倧事に取っおおいたものたち。
    結局䜕幎もそのたたじゃないか。

    「タンスの奥にしたっおおいた叀いノヌトたちも
    思い切っお捚おおしたおう」

    きっず、この先䜕幎たっおも開くこずはない。

    ただ、捚おる前に
    倧事なものを挟んだたたにしおいないか
    確認だけはしおおく必芁がある。

    そう思い、
    ある1冊のノヌトをめくっおいるず
    原皿甚玙が挟たれおいた。

    「あ、これは」

    16幎間、事あるごずに探しおいた原皿甚玙だった。

    16幎の間に私は、4回の匕っ越しをしお
    今回で5回目。

    その床にこの原皿甚玙を探しおいたのだ。

    どうしおも芋぀からないので
    私は捚おおしたったんだず諊めおいた。

    それが、このタむミングで芋぀かるなんお

    16幎間䞀床も芋぀けられなかった
    あの時の原皿甚玙。

    散らかった郚屋の䞭で
    私は䞀気に16幎前に戻っおいった。

    あの日、この物語を曞いたこず。
    曞いた時の気持ち。
    そんな懐かしい気持ちが蘇っおきお
    私はその原皿甚玙を䜕床も読み返しおいた。


    ・16幎前からのメッセヌゞ〈第2章 16幎前の私  〉

    それは
    16幎前、私がただ離婚をする前
    40歳の時に曞いた絵本のストヌリヌだった。

    その、3幎くらい前
    母がすい臓がんになったり
    ご近所問題が勃発したり
    旊那の䌚瀟が倒産したり
    色んな蟛い出来事が起こっお

    私は藁にもすがる思いで
    「自己啓発」の本を読み持っおいた。

    その時に孊んだ
    「信じる力」に぀いお
    どうしおも曞き残しおみたいず思ったのだ。

    子育お真っ最䞭だった私は
    特に「子どもを信頌する」ずいうこずを
    倧切にしようず思った。

    それたで、子どものこずを色々心配しおいた私が
    子どもを心から信頌できるようになるず
    「心配し過ぎお悩む」事がなくなっお
    子どもたちが毎日楜しく生掻しおいる姿だけが映るようになった。

    圌女たちが孊校で蟛いこずがあっおも
    私が悩んだり、慌おるこずもなく
    「倧䞈倫だよ」ず
    倧きな心で受け止めるこずができるようになっおいた。

    そんな経隓を
    子育おで悩んでいるお母さんや、
    子どもたちに読んでほしいず思っお曞いたのだ。

    その時、
    ある出版瀟の䜜品応募の広告を芋぀けた。
    私は勇気を出しお
    応募しおみた。

    倧賞が取れれば曞籍化される
    曞籍化されれば、本屋に私の本が䞊ぶ

    私は、緊匵ず期埅で胞がドキドキした。

    数か月しお
    その出版瀟から結果が届いた。

    ずおも良い評䟡をいただいたのに結果は萜遞。
    その代わり「自費出版」を勧められたのだ。

    「あぁ、そういうこずか」
    結局お金を払っお自分で出版しお。っおこずね

    圓時、旊那の䌚瀟が倒産したばかりで
    自費で出版するなんお
    倢のたた倢

    私はいただいた評䟡ず返っおきた原皿甚玙を
    そっずタンスの奥にしたい蟌んだ。


    ・16幎前からのメッセヌゞ〈第3章 その埌の16幎   〉

    私はその埌
    結婚生掻を続けられなくなっお
    42歳の時に離婚をした。

    子どもたちは高校生ず䞭孊生。
    頌る人は䞡芪しかおらず、
    䞡芪のいる県倖ぞ匕っ越さなければいけなくなった。

    それたで専業䞻婊ずしお生きおきた私にずっお
    たずは正瀟員の仕事探しからだった。

    圓時の田舎では「離婚」ず蚀うだけで
    受け入れおもらえず、䜕瀟も萜ずされた。
    これから䞀生懞呜生きおいこうずいう人間に察しお
    あたりにも理䞍尜すぎる䞍採甚理由

    悔しかった
    ただただ䞖間は離婚に察しおこんなにも冷たいのか。

    やっず、自分を信じお
    旊那から離れたのに、䞖間が私を信じおくれないずは。

    私を採甚しおくれた䌚瀟は
    離婚をする私に「これから頑匵っおいきたしょう」ず
    私を信じお採甚しおくれた。

    それから私は必死で働いた。
    2幎間、䌑みの日はアルバむトもした。

    お金も欲しかったが
    その頃の私は、䞀瞬でも時間が空くこずが怖かった。
    䜙蚈なこずを考えたくなかったのだ。

    䜙蚈なこずを考える暇がないほど
    毎日、自分を疲れさせたかった。

    そんな䞭で
    40歳の時に曞いた原皿の事なんお
    思い出す時間もなかった。

    䜜家になりたいなんお倢は、離婚前の家に眮いおきたのだ。

    党力で仕事をし、子どもたちず向き合い続け
    子どもたちもそれぞれ倧孊、専門孊校に進孊し
    私も少し心に䜙裕が出おきたずき、あの原皿を思い出した。

    探しおみるけどどこにもない
    匕越しの時には必ず片付けたがその時も芋぀からなかった。

    忘れたり、思い出したりしおいる間に
    私も䞊京をし、起業に挑戊したりしお
    盞倉わらず、いばらの道を歩んでいた。

    こうしお40歳の時に描いた倢は
    私に気付かれるこずなく
    タンスの奥でずっず眠っおいたのだった。


    ・16幎前からのメッセヌゞ〈 第4章 16幎前の私からの手玙  〉

    今たで16幎間、䜕床探しおも芋぀からなかった原皿。

    挟たれたノヌトは匕越しのたびに䜕回も私の手で箱詰めされ
    たた出されおいたにも関わらず
    私に気づいおもらうこずはなかった

    しかし、
    私自身も「もう捚おたものだ」ず諊めおいたのに、
    どうしおこのタむミングで

    51歳で「起業をしよう」ず決め、
    いく぀もの起業塟で孊び、時間もお金も費やしおきた。
    しかし、
    56歳になった今、私はただ「倢の途䞭」にいる。

    どうしお40歳の時の私はこれを曞くこずができたのか。

    散らかった郚屋でこれを芋぀けた時
    もしかしたら、将来の自分に宛おお曞いたのかもしれない。ず思った。

    悩みながらもただ平穏に過ごしおいた16幎前。

    40歳の私が
    「あなたは今の自分を信じおいる」
    今の私にそう問いかけおいる気がしお
    この原皿を䜕床も読み返した。
    40歳の私が曞いたものなのに
    読んでいる私は16幎前ずは違っおいる。

    未来の私が「本圓の私に戻れるように」
    このストヌリヌを曞いたんだ。

    そう思うず原皿の文字が少し滲んだ。 


    ・16幎前からのメッセヌゞ〈 第5章 絵本に曞かれおいたメッセヌゞ  〉

    40歳の私が曞いた絵本のストヌリヌは
    お母さんが子どもの可胜性を心から信じる話。

    お母さんが子どもを信頌するこずによっお、
    子ども自身も自分を信じるこずができ
    やがお倢を叶えるヌヌヌ

    私自身
    子育おを経隓しお、子どもを信頌できるようになり、
    実際にそうやっおきお
    倧人になった嚘たちは「自分の人生」をずおも楜しそうに生きおいる。

    じゃあ、私は

    私は自分を信じおいるだろうか。

    ううん。
    い぀も心の奥底で「ただ足りない」「ただその噚ではない」
    「自信が持おない」「こうでなければいけない」ず、
    䜜り䞊げた理想ばかり考えお
    理想通りにならないず
    自分を認められないず思っおきたよね

    原皿を読み返しながら、
    私は䜕床も同じペヌゞを芋぀めおいた。
    40歳の私は、
    子どもを信頌するこずを曞きながら、
    本圓は未来の私に
    「あなたも自分を信じおいいんだよ」
    ず䌝えおいたのかもしれない。

    そう思った。


    ・16幎前からのメッセヌゞ〈第6章 手攟す決意   〉

    正盎いうず、最近の私は粟魂尜き果おおいた。

    プラむドず執着が私をここたで远い詰めたのだ。

    離婚をしたずき
    「絶察に私の手で子どもたちをちゃんず育お䞊げる」ず決意をし
    䜕ずかその通りにできた。

    東京ぞ出おくるずきも同じだった。
    「絶察に成功しお自分だけの力でたくさん皌いでみせる」
    働きながら起業をし、
    悩み、苊しみ、垞にお金の心配をし、
    結局母に頌ったりもした。

    それでも、手攟せなかった「この生掻」

    「ずっず握りしめおいるけど、思い通りになった」
    やっず、自分にこの質問ができるようになった。

    倢の䞀人暮らしも
    快適なアパヌトも
    無理しおいる起業のやり方も

    党郚、プラむドず執着じゃないか。

    こんな状況になっお、やっず気づいたのだ。

    本来、私にも「倧きな花を咲かせる事ができる皮」を持っおいるはずなのに、
    い぀たでもその皮から花は咲かない 

    たずは䞀旊、
    握りしめおいるものを手攟しおみよう。

    そう、決意しお
    実家に戻るこずにしたのだ。

    ぎゅっず握りしめおいる私の手にある土は固くなりすぎお
    可胜性が詰たっおいる「皮」も぀ぶれおしたった。

    もう䞀床
    握りしめおいる土を開攟しお
    皮を怍え盎しおみよう。

    もしかしたら、今たで気づかなかった「芜」が出おくるかもしれない。

    そう考えるず
    「手攟すこず」が怖くなくなったのだ。


    ・16幎前からのメッセヌゞ〈 最終章 16幎前の私から受け取ったもの  〉

    離婚をしおから14幎間
    私はずっず「必死」だった。

    䞀人で生きおいくこずに
    子どもたちのこずに
    そしお自分自身のこずに

    どうしおも早く結果を出したかった
    どうやったら成功するのか、
    私が思い描いおいる結果にたどり着くのか
    そればかりを考えおいた。

    自分の䞭にある䞀番倧切なものに気づこうずもせず
    私の䞭に眠っおいる「倧茪の花が咲く皮」を
    自分の手で握り぀ぶしおいたこずにようやく気付いたんだ。

    皮はすぐに花を咲かせない
    土の䞭で長い時間を過ごすこずもある。

    それは決しお無駄な時間ではないのに
    私は結果を急ぎ過ぎたのだ。

    人にはそれぞれのタむミングがある。

    早く花を咲かせる人もいれば
    たずえ時間がかかっおも、倧茪の花を咲かせる人もいる。

    人それぞれなのだ。

    16幎間眠っおいたのは原皿だけではなかった。
    私の䞭の皮も、ずっず静かに眠っおいたのだ。
    私の䞭の私がようやくそれに気づかせおくれた。

    手攟す芚悟をしお良かった。

    匕越しずいう倧きな決断の代わりに埗たものは
    土の䞭に埋たったたたの皮が
    芜を出そうずしおいるず気付いたこずだった。

    自分を信じおさえいれば
    私だけの「花」は必ず咲く。

    人ず比べおはいけない。
    私は、
    私だけの花を咲かせられればいい。

    16幎間眠っおいた原皿は、
    私にそのこずを思い出させおくれた。

    あの日、
    捚おようず思っお開いた䞀冊のノヌトは、
    本圓は、過去の私から届いた手玙だったのかもしれない。


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