
日傘が遮ってくれないモノ
日傘を買った。
先日、重宝している折りたたみ傘について書いたばかりなのに、
また傘を買ってしまった。
今や、だいたいの傘は「晴雨兼用」になっている。
でも今回は、完全に「日傘目的100%」で買った。
UV対策である。
先日の折りたたみ傘は、
どちらかというと雨の日に効力を発揮するタイプだった。
なぜ突然、あらためて傘を買ってしまったのか。
今日、外出するときに、自慢の傘をさして出かけたところ
カンカン照りの道を歩きながら、ふと違和感が芽生えたからだ。
なんか違う。
なぜだろう。
今までその自動開閉の傘には、雨の日にしかお世話になっていなかった。
けれど、強い日差しの中でさしてみると、なんとなく心もとない。
そんなとき、すれ違ったマダムの日傘が目に入った。
横目でそっと観察して、気づいたことがある。
そうだ。
UV対策としての日傘って、
たしか裏側が黒かったり、銀色だったりする。
二重構造っぽいものもある。
それに対して、私のお気に入りの傘さんは、
一枚の生地でできた、裏表のない素直なタイプである。
素直なのはいい。
しかし、
「紫外線対策」としては、心もとないのではないか。
そこで、ショッピングのついでに、
念のため、お店で日傘を観察してみることにしたのだった。
あくまで、見るだけである。
見るだけのつもりだった。
なのに、
コンパクト。
UVカット率・遮光率100%。
遮熱効果。
軽量120g。
晴雨兼用。
そんな日傘を見つけてしまった。
しかも、お値段控えめ。
私の中で、すぐに胸算用が始まる。
近々また出張もある。
これだけコンパクトなら、かさばらない。
絶対に重宝する。
この値段なら、買ってもいいのではないか。
・・・というわけで、
買いました!^^
お店でタグも切ってもらい、さっそく帰り道から使うことにした。
商店街のアーケードを抜ける。
いよいよ、日傘をさす時が来た。
私は少しニヤニヤしながら、信号待ちをしていた。
バッグから、さっき買ったばかりの日傘をさっそうと取り出す。
いざ、さそうとしたその瞬間。
「素敵ですね」
と声をかけられた。
えっ。
日傘? やっぱり、買ったばかりって分かる?
驚いて顔を上げると、横に、
私に笑顔を向ける活発そうな女性と、もう一人女性が立っていた。
傘を褒められたのだと思った私は、反射的ににっこりと笑顔を返した。
すると、その女性が続けた。
「素敵ですね、そのワンピース。どちらで買われたんですか?」
ワンピースかよ。
そっち?
私は、自分の早とちりに軽くめまいを感じた。
まじまじとお二人を見ると、手には小さな本を持っていた。
おそらく、私にはあまりご縁のなさそうな宗教の勧誘の方々であろう。
「あ、えーと、これは、、、
だいぶ前に買ったので、どこだったか忘れちゃいました」
「あー、そうなんですね。素敵なワンピースですねぇ…」
相手の女性は、どうやらワンピースから話を広げたそうだった。
しかし、ちょうど信号が変わり、周りの人たちが歩き始めた。
私は、
「ありがとうございます。それでは」
と、そそくさとその場を離れた。
あー、びっくりした。
ちょっと冷たい対応しちゃったかな。。。
日傘民として「ごきげんよう」くらい、言えばよかったかな。。。
さきほどの私は、完全に日傘モードだった。
買ったばかりの日傘を取り出した瞬間に、
「素敵ですね」と言われたら、
そりゃあ日傘のことだと思うではないか。
人は、自分が今いちばん気にしているものを、勝手に主役にしてしまう。
あれがもし、ワンピースではなく、
買ったばかりの日傘を褒められていたら?!
私はもう少し、話を聞いてしまったかもしれない。
まぁ、いくら神様でも、そこまでは読めなかったか。
ふふふ。
私は、新しい日傘をさして歩き出した。
遮光率100%。
UVカット率100%。
遮熱効果あり。
ただし、
勧誘と物欲は遮ってくれなかった。笑