
ホンモノ
本物にものすごく似た偽物と出会った
私は、最初それが本物だと思った
だって成功していたから
だから真似をして、私もそうなろうと一生懸命学んだ
だけど、学べば学ぶほど私はわからなくなっていった
それっぽいことはできる、だけど、心からの充実感がなくなっていく
褒められても、微妙にずれている感覚で嬉しくともなんともない
どんなにやっても心のどこかにいつも穴があって
そこから誰かがのぞいてくる
「君、それは違うよね。わかっているよね。」と言ってくる
「うん。」私はわかっていた
だけど私はその場所から離れなかった。
最初に感じたふとした違和感は、そのうち徐々に数が増えてくる
更には重なる
そして気づく「あぁこれはフェイクなんだ」と。
あぁ、やっぱりこれも偽物だったんだ
やっと本物に出会えたと思ったのに、なんだかとても残念だ
そこから急速に熱が冷めていく
何回やっても本物に似た偽物に出会ってしまう
きっとどこかに本物があるはずなんだ
どこまでいっても本物に辿りつけない
本物じゃなくても幸せな人はたくさんいる
満足している人もたくさんいる
だけど私は本物を探し続ける
本物はどこにあるんだろう
私にとっての本物
私は何を求めているんだろう
誰かの真似じゃなくて、本物を見たい
でも、もしかしたらそれはどこか他にあるんじゃなくて
自分の中にあるものなのかもしれなくて
自分が出すのを怖がっているだけなのかもしれない
私は何を生み出せるんだろう
私から出るもので、誰かを笑顔にできるんだろうか
笑顔にできなくても、ほっこりしたり、ゆったりしたり
そんな気持ちにさせることができるんだろうか
私のもしかしたら持っている本物に、私はまだ気づいていない
私が本物を持っているのであれば、それがなんなのか
どうしたら知ることができるんだろう
私はこの頃いつも、そのことばかりを考えている。