
glorious days~父とわたしたちの時間①救急搬送
【お読みいただく前に】
このシリーズには
医療現場での実際の様子や
看取りや葬儀に関する
具体的な描写が含まれます。
読んでいてつらくなりそうな方は
ご自身のタイミングで
そっと閉じてくださいね
2026年2月23日。
父が救急車で運ばれた日、
わたしたちは、
それが、こんな時間の
はじまりになるとは、
思ってもいなかった。
「お父さんが、
脳梗塞で救急搬送された」
母から連絡が来たのは
たしか、お昼近くだったかと思う。
前日から、
言葉が出づらい、
箸を使えない、
スイッチを押せないなどの
症状があり、
一晩様子を見たものの
やはりおかしいと感じた母が、
父の糖尿病の主治医に連絡をしたら
(母は糖尿病による症状だと
思っていた)、
「それは、
脳梗塞の可能性が高いから、
すぐに救急車を呼んでください!」と
言われたのだという。
父は自分で歩いて
救急車に乗り、
救急車では横になりながら
「今、どの辺を
走っている?」などと
会話もできていた。
病院に着いて、
検査を受けるときに、
父は大声を出して
少し暴れたようで、
薬を入れて鎮めてから
検査を受けた。
検査が終わって出てきた父に、
母が
「いったん帰るからね」と
声をかけたら、
うなずいたのだそう。
母からの連絡を受けて、
おそらく、
脳の血栓を溶かす薬で
治療するのだろう、
リハビリを早期に始めて、
おそらく数週間で退院、
麻痺が残らないかな、
家で過ごせるのかな、
母の負担がまた増えそうだな、
そんなことが頭をよぎった。
「病院に入れてもらって
安心な場所にいるんだから、
よかったよ。
お母さんも、とりあえず今日は
ゆっくり休んでね」
と声をかけ、
その週末に様子を見にいこうと
決めた。
まさか、
急遽、翌日、向かうことになるとは。
このときは予想していなかった。