メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

『2040幎の日本』党文公開 はじめに

    『2040幎の日本』 幻冬舎新曞が月日に刊行されたした。
    これは、はじめにの党文公開です。

    はじめになぜ未来を考えるのか

     未来は、いたず同じではない
     仮にあなたが40歳であるずしよう。20幎埌には60歳になり、家族も歳をずる。子䟛たちは仕事に就いおいるだろう。
     他方で、自分がいたず同じ職堎でいたず同じように働いおいるわけではないだろうずも、挠然ず考えおいる。たた、自分や配偶者の健康状態が、いたず同じではないかもしれないずも考えおいるだろう。
     このように、20幎経おば自分や家族のメンバヌがいたず同じではないずは、誰でも知っおいる。
     ずころが、そのずきに瀟䌚党䜓がどうなっおいるかに぀いおは、はっきりずした芋通しを持っおいない人が倚いのではないだろうか いたず同じ瀟䌚が続くず、無意識のうちに考えおしたう堎合が倚い。
     ぀たり、自分ず家族が歳をずるずは考えるが、瀟䌚が倉化するこずは考えない。いたず同じ瀟䌚環境の䞭で、自分たちだけが歳をずっおいくず考えおしたうのだ。
     数カ月埌や数幎埌であれば、瀟䌚の状況がいたずあたり倉わらないず考えおも、倧きな間違いはない。しかし、10幎埌、20幎埌ずなれば、そうはいかない。瀟䌚の基本的な構造が倧きく倉わっおしたうこずが、十分にありうる。
     いた倚くの人が就いおいる職業は、なくなっおいるかもしれない。その半面で、いたでは想像も぀かない新しい職業が登堎しおいるかもしれない。
     退職したら、幎金で生掻できるず考えおいる人が倚いかもしれないが、そうした生掻が実珟できるかどうか、分からない。病気になったずきに、医療保険がどれだけの絊付をしおくれるかも、定かではない。いたずは事情が倧きく倉わる可胜性もある。
     他方で、新しい医療技術が開発されお、いたは䞍治の病ず考えられおいる病気が治可胜になるかもしれない。
     だから、人生の長期蚈画を考えるにあたっおは、日本ず䞖界が将来どのような姿になっおいるかを予枬する必芁がある。専門分野や職業を遞択する際には、こうした怜蚎がきわめお重芁な意味を持぀。

    仕事の成果を䞊げるために、未来予枬が䞍可欠
     䌁業が事業を進めるにあたっおも、未来に関する的確な芋通しは䞍可欠だ。珟圚の経枈環境が続くず考えお、これたでの事業を続けるのではなく、未来の䞖界がいたずは違うこずを的確に芋通し、それを先取りするこずが必芁だ。
     未来の的確な芋通しはい぀の時代においおも重芁だが、技術革新のスピヌドが加速しおいるので、その重芁性は、たすたす匷たった。ビゞネスパヌ゜ンにずっおは、未来の的確な芋通しが、仕事の成果を決める。いたずは倧きく違う環境の䞭で仕事をしおいるはずだからだ。
     日本の将来は、必ずしも明るいものではない。それは、人口の高霢化が避けられないからだ。これは、劎働力の枛少や瀟䌚保障負担の増加ずいう圢で、将来の日本人の生掻に重くのしかかっおくる。他方で、新しい技術が開発されお、われわれの生掻を豊かにしおくれるだろう。
     10〜20幎埌の䞖界で、日本の地䜍はどうなっおいるだろうか 䞖界をリヌドするのは、アメリカか䞭囜か あるいは別の囜か
    日本の産業構造は、いたずどれほど違うものになるか どのような新技術が利甚できるのか あるいは、期埅されおいる技術が本圓に実珟できるのか
     未来を芗ける氎晶の玉がない以䞊、これらに぀いお正確な情報を埗るのは、䞍可胜だ。しかし、さたざたな手法によっおおおよその姿を摑むこずは、䞍可胜ではない。本曞は、それによっお未来を考える際の手助けになるこずを目的ずしおいる。察象ずする時点はテヌマによっお差があるが、およそ10幎埌から20幎埌だ。

     遠い未来のほうが芋通しやすい面もある
     10幎埌や20幎埌を考えるず蚀うず、「明日のこずさえ定かでないのに、そんなに遠い将来のこずが分かるはずはない」ず考える人がいるかもしれない。確かに、遠い将来になるほど、予枬できない問題が倚くなる。
     しかし、実は、逆の偎面もある。これは、ずくに経枈的な問題に぀いお蚀えるこずだ。短期的な成長率は、さたざたな芁因に圱響される。䟋えば、金利や為替レヌトの倉動によっお、倧きな圱響を受ける。こうした芁因は芋通しにくいので、短期経枈予枬はなかなか的䞭しない。
     しかし、10幎埌、20幎埌ずいう期間を考えれば、ランダムな倉動は平均化され、長期的な趚勢だけが残る。その䞭には、かなり確実に予枬できるものもある。その意味では、長期予枬のほうが短期予枬よりも確実な偎面もある。぀たり、10幎埌、20幎埌の経枈の予枬は、1幎埌の経枈の予枬より確実な面もあるのだ。本曞が取り䞊げるのは、そのような偎面だ。

     予枬できない「重倧な事態」が起こるこずもある
     長期の予枬のほうが、短期より確かな面が倚いず述べた。しかし、蚀うたでもないこずだが、長期の予枬が、あらゆる偎面に぀いお可胜であるわけではない。
     私は半䞖玀前に21䞖玀の日本を予枬する本を曞いたが、その時に頭の隅にもなかったのは、䞭囜だ。䞭囜の動向が日本に倧きな圱響を䞎えるこずになるずは、想像もしおいなかった。私が想像しなかっただけでなく、䞖界のほずんどの人が想像しなかった。
     しかし、実際には、幎代以降に幎の眠りから芚めお工業化にばく進し始めた䞭囜が、日本の運呜に決定的な圱響を及がすこずになった。
     これず同じようなこずが、将来も起こらないずは蚀えない。それによっお、将来の䞖界がここで描いたのずはたったく異なるものになっおしたうこずもありうるだろう。
     しかし、だからずいっお、未来を考えるこずに意味がないわけではない。倉化が生じた時、できるだけ早くそれをキャッチし、それが埓来描いおいたシナリオにどのような圱響を䞎えるかを考えるべきだ。
     こうしたこずを行なうためには、基本ずなるシナリオを持っおいるこずが必芁だ。それを、新しい情報を取り蟌んで修正しおいくのである。本曞が、そうした意味での基本シナリオずしおの圹割を果たせるこずを望んでいる。

     各章の構成
    第章では、将来の日本の経枈成長率を考える。今埌、幎率の実質成長率を実珟できるかどうかで、日本の将来は倧きく倉わる。䟋えば、瀟䌚保障の負担ず受益を今埌どのような氎準に維持できるかは、成長率の違いでたったく異なるものになる。
     日本では、今埌も高霢化が進むため、劎働力が枛少せざるをえない。だから、よほどの努力をしないず、の実質成長率の実珟は難しい。
     人口の高霢化によっお、劎働力人口が枛少する。そこで、技術進歩が経枈成長を決める。ずくに、デゞタル化の掚進が重芁だ。これができれば、実質皋床の成長ができる。ただし、の実質成長率は、難しいず考えられる。
     それにもかかわらず、日本政府の長期掚蚈では、さしたる根拠なしに、今埌、皋床の実質成長率が想定されおいる堎合が倚い。これは、財政や瀟䌚保障制床が抱える深刻な問題を芆い隠す結果になっおいる。

     第章では、未来の䞖界における日本の地䜍がどうなるかを芋る。
     䞭囜は、経枈芏暡でアメリカを抜いお䞖界䞀の経枈倧囜になる。むンドは高い成長率を続け、日本を抜いお、アメリカず拮抗する経枈芏暡になる。
    日本の䞀人圓たりは、すでに台湟より䜎くなり、アメリカの半分以䞋になった。今埌は、アメリカずの賃金栌差が拡倧する可胜性がある。

     第章では、瀟䌚保障の問題に぀いお論じる。将来予想される超高霢化瀟䌚では、医療や介護の問題が深刻化せざるをえない。
     医療・介護郚門が膚匵し、他の産業は瞮小する。だから、通垞の衣食䜏に関しおは、われわれの生掻は貧しくならざるをえない。

     医療・介護の問題はこのように深刻だが、医療技術の進歩が事態を改善しおくれるこずが期埅される。これが、第章のテヌマだ。未来の医療技術の本の柱は、ナノマシヌン、现胞療法、ゲノム線集、の応甚だ。介護分野ではロボットの進化が期埅される。たた、メタバヌス医療も実珟するだろう。

     第章では、メタバヌスに぀いお芋る。メタバヌスの可胜性は、゚ンタヌテむンメントだけではない。メタバヌス内での経枈取匕が可胜になる可胜性がある。しかし、契玄違反ぞの察凊や課皎など、難しい問題が倚数ある。そうした問題を回避できる利甚法ずしおいかなるものがあるかを考える。たた、この章では、Non-Fungible Token非代替性トヌクンに぀いお解説し、その重芁性を評䟡する。

     第章では、自動車関連の技術進歩を芋る。「レベル」ず蚀われる完党自動運転が実珟すれば、瀟䌚に倧きな倉化が生じ、われわれの生掻環境は倧きく倉わるだろう。
     自動車は保有するものではなく、必芁になったずきに呌び出しお䜿う無人タクシヌになる可胜性がある。そうなるず、駐車堎が䞍芁になるので、郜垂の土地利甚が倧きく倉わるだろう。たた、ぞの転換が必芁だが、雇甚に䞎える圱響など、さたざたな問題
    がある。

     第章のテヌマは、゚ネルギヌ問題だ。ここでは、原発に頌らず脱炭玠を実珟できるかずいう問題を考える。

     第章では、以䞊で述べた以倖の技術に぀いお芋るこずずする。たず、実珟が容易でない技術ずしお、どのようなものがあるかを芋る。その代衚が栞融合発電だ。これが実甚化されれば、゚ネルギヌ問題はほが解決ず蚀えるのだが、少なくずも今埌20幎皋床を芋る限り、それを期埅するのは無理なようだ。゚ネルギヌ関係では、早期の実珟は難しいず考えられる技術が倚い。未来予枬は、小説を曞くようにはいかないのだ。
     この章ではさらに、フヌドテックの可胜性、量子コンピュヌタや量子暗号に぀いお述べる。

     第9章のテヌマは、人材育成だ。将来に向けおの成長に重芁な圹割を果たすべきデゞタル化は、䞀向に進展しない。デゞタル化を実珟する基本は、人材の育成だ。ずころが、日本の倧孊は、ずくにコンピュヌタサむ゚ンス分野で、䞖界に倧きく立ち埌れおいる。
     これたで日本䌁業が埗意だった方匏は、この分野では機胜しない。政府の「デゞタル田園郜垂囜家構想」でこの埌れを取り戻せるかどうかは、倧いに疑問だ。

     「おわりに」では、未来に察するわれわれの責任を改めお振り返る。

     幎10月 
    野口悠玀雄



     
     
     
    䞀人の䌝道垫゚バンゞェリストずしお、noteを䜿っお䜕ができるかに挑戊したす。

    あなたぞのおすすめ