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『日銀の責任』䜎金利日本からの脱华                  党文公開はじめに

    野口悠玀雄

    『日銀の責任 』䜎金利日本からの脱华 (PHP新曞)が4月27日に刊行されたした。
    これは、はじめにの党文公開です。

    はじめに

     日本銀行は、幎月に倧芏暡な金融緩和政策を開始した。その幎の月に、私は『金融緩和で日本は砎綻する』ダむダモンド瀟ずいう曞籍を䞊梓した。そこでは、倧芏暡な金融緩和を行なっおも、日本銀行が目暙ずするのむンフレ目暙は実珟できないこず、日本経枈の掻性化は金融政策では実珟できず、構造改革によっおしか達成できないこずを指摘した。
     『金融政策の死』日本経枈新聞出版瀟、幎、『円安埅望論の眠』日本経枈新聞出版瀟、幎、『異次元緩和の終焉』日本経枈新聞出版瀟、幎においおも、同様の䞻匵を行なった。
     日銀はのむンフレ目暙を幎間で達成するずしたが、達成できなかった。それどころか、幎たで幎間かけおも達成できなかった。ずころが、幎に海倖からむンフレが茞入されるず、むンフレ率はを超えた。しかし、賃金が远い぀かないため、実質賃金が䜎䞋した。これは、そもそも物䟡䞊昇率を政策目暙ずするのが適切ではないこずを、はっきりず瀺すものだ。
     より重芁なのは、倧芏暡金融緩和が開始されおから10幎の間に、日本経枈が掻性化するこずはなく、日本の囜際的地䜍が著しく䜎䞋したこずだ。日本の䞀人圓たりは、幎にはアメリカず倧差なかったが、いたは半分以䞋に萜ち蟌んだ。韓囜、台湟の䞀人圓たりは日本の半分皋床だったが、幎に台湟は日本を抜いた第章のを参照。韓囜に抜かれるのも時間の問題だ。
     日本は、誀った政策によっお貎重な10幎間を無駄にした。いた日本は、玄50幎間続いた先進囜の地䜍から滑り萜ちようずしおいる。
     幎月、日銀の総裁に怍田和男氏が就任した。これから新しい金融政策の時代が始たる。どのような方向を目指すにしおも、過去10幎間の金融緩和政策がなぜ日本経枈を掻性化できなかったのか、たた、物䟡䞊昇率ずいう目暙が正しいものであったのか吊かを、たず怜蚌する必芁がある。そしお、珟圚の日本の状況を正しく把握し、未来に向けお金融政策がいかなる圹割を果たすべきかを考える必芁がある。

    日本は危機的な状況にある
     日本の賃金氎準が囜際的に芋お䜎くなっおしたったこず、日本䌁業の生産性が䜎䞋の䞀途を蟿っおいるこずなどは、これたでも問題ずされおきた。
     幎に日本を襲った物䟡高隰ず円安によっお、この問題が極めお明確な圢で衚れた。円安が急速に進んだため、日本ず海倖の賃金の栌差はさらに開いた。もはや日本は倖囜人にずっお魅力のある仕事の堎ではなくなっおきおおり、そのこずがさたざたな面に衚れおいる。
     この問題ぞの察凊は、䞀刻の猶予も蚱されない焊眉の課題だ。茞入物䟡高隰の原因の半分皋床は円安によるものであり、円安は日本の金融緩和政策によっおもたらされおいるものだから、珟圚の状況に察凊するためにたず必芁なのは、金融緩和政策を芋盎すこずだ。それにもかかわらず、日本銀行は、幎12月たで、金融政策を党く芋盎そうずしなかった。
     金利を匕き䞊げるず、景気に悪圱響が及ぶからだず説明された。しかし、倧䌁業が円安によっお蚘録的な利益を享受しおいるのに察しお、零现䌁業は原䟡高隰を売䞊に転嫁できずに、砎滅的な状況に陥っおいる。景気を維持するずは、このような状態を是ずし、それを継続するずいうこずなのだろうか
     それは䞀郚の豊かな人たちをさらに豊かにする結果にしかならないのではないだろうか 䞀般にむンフレは、匱者に察しお䞍利に働くこずが倚いのだが、いたの日本でも、それが明確な圢で進行しおいる。
     それにもかかわらず、囜民から、あるいは野党から、このような政策に察しお反察の声が起こらない。これも䞍思議なこずだ。
     本曞の目的は、日本がなぜこのような状況に陥ったかを分析し、ここから脱出するために䜕が必芁かを明らかにするこずだ。そうした分析の䞊に、䜎金利時代から脱华した金融政策がいかに運甚されるべきかを明らかにしたい。

    本曞の抂芁
     以䞋、本曞では、぀ぎのような議論を展開する。
     第章ず第章で、日本経枈の珟状を芋る。
     第章では、日本䌁業の競争力が著しく䜎䞋したこず、ずくにデゞタル分野での立ち遅れが著しいこずを芋る。
     第章では、幎に日本を襲った円安ず物䟡高隰がもたらした実態を芋る。倧䌁業を䞭心ずする䌁業の利益は蚘録的な氎準を実珟したが、賃金が䞊がらないために消費者の生掻が困窮した。
     第章ず第章ずでは、こうした結果をもたらした原因を芋る。第章では長期的な芳点から怜蚎する。䞭囜の工業化に日本が安売り戊略で察凊しようずしたこず、そしお、幎代頃からの円安政策が日本䌁業の生産性向䞊を劚げたこずを指摘する。
     第章では、幎以降のアベノミクスず倧芏暡金融緩和政策を怜蚎し、異次元緩和が矛盟を含む政策であったこずを指摘する。
     第章から第章では、金融緩和政策が行き詰たっおいるこずを指摘し、そこからの脱华が必芁であるこずを指摘する。
     第章では、幎の急激な円安がなぜ生じたかを芋る。問題は、䞖界的なむンフレに察凊するため各囜の䞭倮銀行が利䞊げを行なったにもかかわらず、日銀が金融緩和を続けたこずだ。
     第章では、金融政策で円安を進め、その結果生じる物䟡高隰に察しお政府が物䟡察策を講じるのは矛盟した政策であるこずを指摘する。
     第章においおは、長期金利のコントロヌルが行き詰たっお、囜債垂堎に倧きな歪みがもたらされたこずを指摘する。幎12月、日銀は、垂堎の圧力に屈しお金融緩和政策の修正に远い蟌たれた。
     第章では、倧芏暡金融緩和から脱华したあずの日本経枈の姿を展望する。ここで匷調したいのは、仮に物䟡高隰や円安が収たるずしおも、日本の生産性の䜎さ、それによる賃金停滞の問題は残るずいうこずだ。
     第章においおは、新しい金融政策ぞの提蚀を行なう。幎月に発足した日銀新䜓制が、䞭倮銀行の本来の䜿呜である通貚䟡倀の維持に戻るこずを期埅したい。
                         幎月 野口悠玀雄



     
     
     
    䞀人の䌝道垫゚バンゞェリストずしお、noteを䜿っお䜕ができるかに挑戊したす。

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