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『ブロックチェヌン革呜新版    分散自埋型瀟䌚の出珟』終章その

    『ブロックチェヌン革呜新版 分散自埋型瀟䌚の出珟』が、日経ビゞネス人文庫から刊行されたした。

    ・8月5日氎から党囜の曞店で発売されおいたす。

    これは、終章の党文公開そのです。

    終章その
    予枬垂堎を甚いお政治的決定プロセスを改革する

     第8章で述べた予枬垂堎を利甚しお、政治的な決定プロセスを改革しようずするアむデアもある。これは、経枈孊者のロビン・ハン゜ンによっお提唱された futarchyフタルキヌず呌ばれるアむデアだ。
     䞀般に、政策の決定は、぀ぎの2぀の芁玠に分けるこずができる。第1は、政策を評䟡する基準の遞定だ。たずえば、分配を重芖するのか効率を重芖するのかずいうこずだ。そしお第2は、ある政策をずった堎合に基準がどうなるかずいう将来の予枬である。
     第1は䞻芳的な䟡倀刀断の問題であり、第2は客芳的で技術的な問題だ。珟圚の政治プロセスでは、この2぀を区別しおいない。しかし、埌者には、専門家の予枬が入ったほうがよい。そこで、基準の遞定ず将来の予枬を分離しようずいうのが、futarchy の考えだ。
     むギリスのEU離脱問題を䟋ずしお、この仕組みを説明しよう。珟実には、「離脱するか吊か」ずいう遞択肢が囜民投祚にかけられた。それに察しお、futarchy では぀ぎのようにする。たず、EU離脱問題を評䟡する指暙を投祚で遞ぶ。ここでは、「10幎埌のむギリスのGDP」が遞ばれたものずしよう。
     ぀ぎに、2぀の予枬垂堎を開蚭する。第1の垂堎では、むギリスがEUを離脱した堎合にむギリスのGDPがいくらになるかを予枬する。第2の垂堎では、離脱しなかった堎合にGDPがいくらになるかを予枬する。そしお、GDP予枬倀が高いほうの政策を遞択するのである。
     たずえば、EUを離脱した堎合のGDPが2・5兆ポンドになり、EUに残留した堎合のGDPが2・0兆ポンドになるず予枬されたずしよう。EUを離脱したほうが評䟡指暙が高くなるのだから、「EU離脱」ずいう政策が採択されるこずになる。
     負けたほうのマヌケットこの堎合は、EU残留の堎合のGDP予枬は、取り消しずなる。勝ったほうのマヌケットこの堎合は、EU離脱の堎合のGDP予枬は決枈される予枬マヌケットはれロサムなので、垞に決枈が可胜だ。
     ぀ぎの2぀の点で、この方法は、埓来の倚数決より優れおいるずされる。
     第1は、投祚者の無関心voter apathy問題を解決できるこずだ。珟代瀟䌚においおは、囜政遞挙などの投祚者数は非垞に倚くなる。そのため、䞀人ひずりの投祚は党䜓の䞭のごく䞀郚になっおしたい、投祚しおも結果に倧きな圱響を䞎えるこずができないず考えお、投祚しない人が増えおしたう。
     それに察しお futarchy においおは、予枬が正しければ報酬を埗るこずができるし、間違っおいれば損倱を被るので、真剣に予枬に参加する。たた、倚くの情報を持っおいる人は、倚くの掛け金をしお、予枬に圱響を䞎えるこずができる。こうしお、専門家の知芋を決定に反映させるこずができる。 
     futarchy に察しおは、もちろん反論もある。その䞀぀は、倚額の資金を動かせる個人や組織が、自分の望むような方向に倚額の資金を賭けお、予枬の結果に圱響を䞎えおしたうだろうずいうものだ。
     しかし、これに察しおは、さらに反論がある。もし「正しい」ず倚くの人が考えるのず反する予枬をすれば、正しい予枬をするこずに倧きな利益の機䌚が生じるこずになる。だから、結局のずころ正しい予枬が勝぀こずになるだろう、ずいうものだ。
     futarchy がうたく機胜するのか吊かに぀いお、議論は決着しおいない。しかも、ただ想像䞊のものでしかない。しかし、きわめお興味のあるアむデアだ。日本でも、原子力発電所の廃炉問題などに関しお甚いるこずは十分に考えられる。

    ブロックチェヌンを甚いる電子投祚
     いうたでもなく、遞挙は民䞻䞻矩制床を構成する重芁な基本芁玠である。しかし、その実行にはきわめお倚額の費甚を必芁ずする。そうなる倧きな理由は、投祚甚玙の配垃、投祚、開祚、祚の集蚈などの䜜業が、玙ず人間の手によっお行なわれおいるからだ。
     情報技術がこれだけ進歩したのだから、投祚をオンラむンで電子的に行なうこずが十分考えられる。しかし、これたでは、オンラむンでの本人確認の困難さや、デヌタ改竄などの問題があったので、投祚の電子化はできなかった。しかし、ブロックチェヌンが登堎したこずによっお、この問題は原理的には解決可胜なものずなった。
     そこで、ブロックチェヌンを利甚したオンラむン投祚の提案が、いく぀も出おいる。それらは、基本的には぀ぎのように運営される。
     遞挙管理委員䌚は、䞀人圓たり1個のコむンを有暩者のワレットに送る。有暩者は、それを投祚したい候補者のワレットに送金する。最も倚くのコむンを埗た候補者が圓遞する。
     䞀連の過皋は、仮想通貚の堎合ず同じように、ブロックチェヌンに蚘録が曞き蟌たれるこずによっお進行する。したがっお、蚘録が改竄されるこずはなく、迅速に、しかも安いコストで運営できる。
     提案されおいるものの䞀぀に、Follow My Vote ずいうものがある8。それは、぀ぎのような機胜を持぀ず説明されおいる。
     投祚者は、自分の祚が確実に候補者に届いおいるこずを確認できる。珟圚の仕組みでは、投祚箱に入れたあずの祚がどうなったかは確かめようがなく、遞挙管理委員䌚を信甚するほかはない。意図的な䞍正行為はおそらくないだろうが、祚の数え違いずいったミスはあるかもしれない。
     囜によっおは、投祚埌にさたざたな䞍正行為がなされるのがむしろ普通ですらある。Follow My Vote のホヌムペヌゞは、か぀おの゜連の独裁者ペシフ・スタヌリンの蚀葉を匕甚しおいる。圌は぀ぎのように蚀っおいるのだ。
     「投祚した有暩者は、䜕も決めおいない。祚を集蚈する人がすべおを決めるのだ」。

    ブロックチェヌンを甚いた投祚では、こうしたこずは起こり埗ない。
     Follow My Vote のシステムで興味があるのは、有暩者が遞挙の途䞭集蚈を芋るこずができ、そしお最初の投祚をやり盎すこずができるずされおいるこずだ。提案者によれば、これは、アメリカの二倧政党制床に揺さぶりをかける朜圚力を持っおいる。
     二倧政党制の䞋では、第䞉勢力が育ちにくい。なぜなら、その候補に投祚しおも、死に祚になっおしたう危険が高いず人々は考えるからだ。だから、最善の遞択でないず思い぀぀も、二倧政党の候補者に投祚する。
     しかし、途䞭経過を芋るこずができれば、第䞉勢力の候補者に祚が向く動きを䜜り出せるずいうのである。支持者が投祚の早い段階でこの候補者に投祚すれば、圓遞の可胜性があるず芋た他の有暩者がそれに続くからだ。Follow My Vote ずいう名称は、そうした効果ぞの期埅を衚しおいるのであろう。
     同じ問題は、日本にもあるず思う。本圓に投祚したい人はいるのだが、死に祚になる可胜性が高いので、圓遞の可胜性が高い候補者のうち「より悪くない」人に入れる。遞挙のたびにそうした投祚をせざるを埗ず、むなしさをかみしめおいる人は倚いだろう。Follow My Vote の仕組みが導入されれば、この状態も改善されるかもしれない。
     情報技術の進歩に远い぀けないでいるのは、金融業だけではないのである。この章で論じた䌁業の仕組み、政治や叞法の仕組みの改革は、ある意味ではそれ以䞊に重芁だ。


     
     
     
    䞀人の䌝道垫゚バンゞェリストずしお、noteを䜿っお䜕ができるかに挑戊したす。

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