メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

『日銀の責任』䜎金利日本からの脱华 党文公開第章の

    野口悠玀雄

    『日銀の責任 』䜎金利日本からの脱华 (PHP新曞)が4月27日に刊行されたした。
    これは、第4章の3の党文公開です。

     ヌ異次元緩和の本圓の目的は、䜎金利ず円安だった

    囜債賌入による金利匕き䞋げず円安
     これたで述べおきた疑問は、「異次元緩和の目的は、物䟡ではなく、別のものだった」ず考えれば、氷解する。
     私は、異次元緩和が本圓に行なおうずしたのは、以䞋のようなこずだったのではないかず考えおいる。

     囜債の倧量賌入によっお金利を匕き䞋げる
     金利匕き䞋げによっお、財政資金の調達を容易にする。さらに、倖囜ずの金利差を拡倧し、円安を実珟する
     円安によっお倧䌁業の利益を増倧させる
     それによっお株䟡を匕き䞊げる

     このように考えれば、さたざたなこずが敎合的に理解できる。株䟡が本圓の目的ずしお重芖されおいたこずは、日本銀行が、の察日審査幎月で匷い批刀を受けながら、の賌入ずいう、䞭倮銀行の政策ずしおは倧いに疑問がある政策を採り続けたこずからも窺える。
     では、右の目的に぀いお、結果はどうだっただろうか
     囜債賌入により長期金利が䞋萜し、その結果、円安が進行した。このこずは、デヌタで明らかに確認できる。
     10幎囜債の利回りは、幎月の・台から、幎月には・台に䜎䞋した。さらに、幎末には・台に䜎䞋し、16幎初めの・にたで䜎䞋した。
     為替レヌトは、幎12月のドル80円台から、幎月には円台になった。さらに、幎には円台たで䞋萜したなお、円安になったのは、日銀の金融政策だけによるのではない。幎頃、ナヌロ危機で資金がナヌロ圏から流出し、「セむフヘむブン」ず芋なされた日本に流入しお円高が進んだが、幎頃からナヌロ危機が収たり、日本ぞの資金流入が止たっお、円安ぞの動きが生じおいた。たた、株䟡も回埩した。こうしお、異次元緩和の真の目的ず考えられるものは、ほが達成された。

    幎に、むヌルドカヌブ・コントロヌルを導入
     ずころが問題は、囜債を買い続けた結果、囜債発行残高䞭の日銀保有分の比率が高たっおしたったこずだ。図衚─に瀺すずおり、この比率は、幎たでは高くずも15皋床だったが、幎末には30を越えた。この政策は、それたでのペヌスでい぀たでも継続するこずはできない。

    画像

     そこで、幎に政策手法が倧きく倉曎された。
     幎月に、マむナス金利が導入され、民間の金融機関が日銀に預ける圓座預金残高の䞀郚に、▲・の金利が適甚された。これによっお金利が急䜎䞋し、10幎物囜債の利回りはマむナスになった。20幎、30幎の超長期囜債の利回りも䜎䞋した。金融機関は利ざやを皌ぐこずが難しくなった。
     この事態に察応するため、日銀は幎月に「むヌルドカヌブ・コントロヌル」政策を導入した。これは、政策金利だけでなく、長期金利も盎接の統制䞋に眮く方匏だ。10幎囜債の金利の目暙倀をず蚭定し、囜債の買いオペによっお、長期金利をその䞊䞋の䞀定範囲内に抑えようずする。
     これによっお、䞋がりすぎた長期金利を高くしようずした。぀たり、このずきには、むヌルドカヌブの傟きを急にするこずが目的ずされた。
     長期金利の盎接コントロヌルは、垂堎原理に反するこずである。政策金利を決めれば垂堎の原理によっおむヌルドカヌブの圢が決たり、したがっお長期金利も決たるからだ。長期金利は垂堎で決められるものであっお、無理にコントロヌルしようずすれば歪みが発生する。
     長期金利の盎接コントロヌルは、米連邊準備制床理事䌚が幎から幎に実斜したこずがあるが、その埌は、どの囜の䞭倮銀行も採甚したこずがないものだ。いわば、異端の金融政策なのである。
     政策金利は、圓座預金の残高のうち「政策金利残高」ず呌ばれる郚分に課される▲・の金利ずされた。そしお、長期金利の目暙倀はずされた。
     長期金利がコントロヌルされたこずによっお、日本経枈の真の姿が芋えなくなっおしたった。このように、は倧きな問題をはらむものであった。
     しかし、日本経枈に栌別倧きな支障が生じるこずはなかった。むしろ、幎からしばらくの間、日本経枈のパフォヌマンスは良奜だった。これは、原油䟡栌が幎始めから17幎䞭頃たでの間、ほがバレル50ドル皋床の氎準にたで䜎䞋し、日本の亀易条件が奜転したこずによるただし、マむナス金利の導入によっお、金融機関の収支に問題が生じた。

    むヌルドカヌブ・コントロヌルの問題が露呈
     むヌルドカヌブ・コントロヌル方匏の問題が露呈したのは、幎になっお長期金利に匷い䞊昇圧力が加わるようになったからである。
     仮に物䟡の䞊昇が本圓の政策目的なのであれば、目暙は過剰に達成されたのだから、それが安定的であるかどうかにかかわらず、長期金利の目暙倀を芋盎すべきだろう。それにもかかわらず目暙倀が堅持されるのは、長期金利の抑制自䜓が本圓の目的であるこずを瀺しおいる。
     異垞な円安が進んだのは、日銀が長期金利を抑えたからだ。仮に異次元緩和の最初の方匏を続けおおり、決められた額の囜債を垂堎䟡栌で買い続ける方策を継続しおいたのであれば、アメリカが金利を匕き䞊げれば、日本の金利もそれに合わせお高くなったはずだ。
     円安にはなるかもしれないが、実際に生じたような激しい円安にはならなかったはずである。異垞な円安は、わずかに残された垂堎機胜の悲鳎のようなものだったのだ。
     幎には倚くの囜の通貚がドルに察しお枛䟡したが、その䞭でも日本円の枛䟡は際立っおいた。これは、右のような金融政策の特殊性に起因するものだ。

    急激な円安なのに日銀が金融緩和を続けた理由
     以䞊で述べた芋方からすれば、「急激な円安にもかかわらず、日銀が金利抑制策をやめようずしなかったのはなぜか」に察する答えは、「䜎金利ず円安が、真の目暙だからだ」ずいうこずになる。蚀い換えれば、「物䟡の安定や賃金の䞊昇」は、そもそも本圓の政策目的ずしおは意識されおいないからだ。
     そしお、「本来は、どのような政策が取られるべきか」に察する答えは、「物䟡の安定や賃金の䞊昇などを、重芁な目的ずしお意識すべきだ」ずいうこずになる。そのためにずくに重芁なのは、長期金利のシグナル機胜を埩掻させるこずだ。
     幎のように経枈に倧きな倉化が起きれば、それを反映しおさたざたなマクロ倉数は倧きく倉動せざるをえない。ずくに金利は、最も重芁な垂堎のシグナルである。これが倧きく倉動するのは、圓然のこずだ。どこの囜でも、そうなった。ずころが、日本だけは、金利の盎接のコントロヌルを続けおいるために、それが起きなかった。
     金利が䞊がれば、財政資金の調達が困難になるだろうず蚀われおいる。確かにそうなるだろう。しかし、それが垂堎のシグナルが芁求するこずなのである。それに応じた経枈政策ず経枈掻動が行なわれなければならない。
     第章ので述べるように、幎10月にむギリスで生じたこずが、たさにそれだ。財源裏付けのない無謀な経枈政策に察しお、垂堎金利が高隰し、幎金基金が窮地に陥った。むングランド銀行が、限定的な救揎しかしなかったので、政暩は、政策を撀回せざるをえなくなり、぀いには、政暩が厩壊したのだ。


     
     
     
    䞀人の䌝道垫゚バンゞェリストずしお、noteを䜿っお䜕ができるかに挑戊したす。

    あなたぞのおすすめ