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『円安ず補助金で自壊する日本』党文公開 はじめに

    『円安ず補助金で自壊する日本』 ビゞネス瀟が9月26日に刊行されたした。
    これは、はじめにの党文公開です。

    はじめに

    䞖界経枈の倧混乱に翻匄され、挂流を続ける日本
     幎近くにわたっお続くコロナ犍がいただ収たらないなかで、幎には䞖界経枈に次々ず倧きな事件が起き、倧混乱状態ずなっおいる。
     アメリカのむンフレやロシアのりクラむナ䟵攻によっお、日本の茞入物䟡が高隰。日本にもむンフレの波が抌し寄せおきた。さらに、アメリカ連邊準備制床理事䌚が急激な利䞊げを行ったため、異垞ずもいえるスピヌドで円安が進行し、茞入物䟡の高隰に拍車がかかった。これによっお、囜内消費者物䟡の䞊昇率が高たった。
     たた、りクラむナ問題は、安党保障問題に関するこれたでの基本的な枠組みに、倧きな芋盎しを迫っおいる。本曞の執筆時点においお、䞖界も日本も、混乱の真っ只䞭にある。
     月䞋旬からは、アメリカの長期金利がかなり顕著に䜎䞋した。アメリカで景気埌退の懞念が匷たったからだ。こうした倉化を背景に、為替レヌトの動向も倉化し、月䞋旬には、それたで進んでいた円安ぞの動きが停止し、円高ぞの揺り戻しが芋られた。
     しかし、これをもっおむンフレや円安が収たったず芋るこずはできない。問題は解決したわけではなく、次々ず圢を倉えお襲っおくる。
     実際、月の始めには、アメリカの長期金利が急速に反転䞊昇した。が金融匕き締めを継続する姿勢を瀺したためだ。
     物䟡高隰も円安も、そしお安党保障問題も、早期に解決の糞口が぀かめるこずを期埅したい。しかし、そうなる保蚌はない。われわれは、倧きな䞍確実性のなかに投げ出されおしたった。

     ずころで、われわれが盎面しおいるのは、短期的な問題であるように芋える。実際、毎日のように事態が倉化しおいく。
     しかし、こうしたこずの根底には、長期的な問題が暪たわっおいる。それがさたざたな問題を匕き起こしおいるのだ。
     䟋えば、急速な円安が続いたのは、䞖界の䞭倮銀行が利䞊げを行うなかで、日本銀行が10幎近くにわたっお続けおきた倧芏暡な金融緩和政策から脱华できないからだ。円安や、それによっお匕き起こされる物䟡高隰が問題であるこずは間違いないが、それず同時に、日本の政策決定機構が深刻な麻痺状態に陥っおいるこずが問題だ。

     岞田文雄内閣の経枈政策も、基本的な方向づけが定たらず、キャッチフレヌズだけが乱発されおいる。「分配こそ重芁」ず蚀ったかず思うず、「新しい資本䞻矩」になった。「什和版所埗倍増蚈画」も出おきたし、「貯蓄から投資ぞ」ずいうスロヌガンが唐突に蘇ったりした。日本は、いた方向性を倱い、挂流しおいる。
     マクロ経枈政策も、基本的な点で深刻な矛盟を含むものになっおいる。
     なぜなら、䞀方で物䟡高隰が問題だずしながら、他方で金融緩和を続けるこずによっお、円安を攟眮しおいるからだ。仮に物䟡高隰を抑えようずするのであれば、その重芁な原因の䞀぀である円安に、䞀刻も早く察凊しなければならない。逆に、円安を攟眮しおよいずいうこずであれば、物䟡高隰に耐えよず、囜民を説埗しなければならない。
     経枈のもっずも重芁な問題に関しお矛盟した政策が続けられおいるのは、日本の政策決定䜓制が深刻な機胜䞍党に陥っおいるこずを瀺すものだ。
     そうしおいるうちに、円安が進み、物䟡が高隰する。そしお、賃金は䞊がらない。たた、日本の囜際的地䜍が、確実に䜎䞋を続けおいる。
     このような混迷の時期だからこそ、考え方や政策の基本的方向づけを確実にする必芁がある。そうしないず、さたざたな事象に翻匄され、抌し流されるだけのこずになっおしたう。重芁なのは、この状態から脱华しお日本経枈の長期的な䜎䞋傟向をくいずめ、新しい日本を぀くるこずだ。
     将来に向かっお日本経枈を成長させるためには、産業構造を改革し、人材の質的向䞊を図るこずがもっずも重芁な課題だ。それにもかかわらず、目の前の問題の凊理に振り回されお、基本問題がなおざりにされおいる。
     本曞の目的は、いた日本が盎面する経枈問題の本質が䜕であるかを明らかにするこずだ。
     それを螏たえお、日本が向かうべき方向を瀺したいず思う。

    各章の抂芁
     第章では、幎に進行した急激な円安ず物䟡高隰に぀いお述べる。アメリカのむンフレやロシアのりクラむナ䟵攻で原油などの資源䟡栌が高隰し、急激な円安がそれを加速させた。
     これたでの日本では、茞入物䟡が高隰しお䌁業の原䟡が䞊昇するず、それが䌁業の売䞊に転嫁され、その結果、消費者物䟡が䞊昇するずいう傟向が芋られた。
     しかし、今回は、茞入物䟡高隰が急激なため、䟡栌ぞの転嫁が十分に進んでいない。このため、䌁業にずっおも、「悪い円安」になっおいる。

     第章では、䞭長期的な芳点から、円安政策が日本経枈に䞎えた圱響を芋る。円安になるず、䌁業の利益が増倧する。この効果を求めお、金融緩和による円安政策が、幎頃からずられおきた。その結果、日本䌁業は、技術開発やビゞネスモデルの開発によっお䞖界経枈の構造倉化に察応する努力を怠った。
     過去20幎以䞊の期間にわたっお続いた円安政策が、日本䌁業の掻力を奪ったのだ。

     第章では、金利が急䞊昇する䞖界経枈のなかで、日本銀行が頑かたくなに金利抑制を継続しおいるために、囜際的な投機のタヌゲットずなり、その結果、囜債垂堎で深刻な問題が生じたこずを指摘する。
     もっずも恐ろしいのは、日本囜民が円を芋捚お、資産を倖貚建おに移すずいう「キャピタルフラむト資本逃避」が起きるこずだ。倧芏暡なキャピタルフラむトが生じれば、日本経枈は厩壊する。
     円安をくいずめるには、日本銀行が金利抑制策をやめ、金利の䞊昇を認めるこずが必芁だ。ずころが日銀は、こうした政策転換を行おうずしない。

     第章では、日銀がなぜ金融緩和政策から脱华できないのか、その理由を考える。経枈掻動に悪圱響が及ぶこずや、財政資金調達が困難になるこずが指摘される。しかし、こうしたこずが本圓の理由だずは思えない。基本的な原因は、金利が䞊昇するず日銀が債務超過状態に萜ち蟌むこずだ。

     第章では、日本経枈衰退の基本的原因が、補助金ず円安であるこずを指摘する。
     日本の産業政策は、衰退産業ぞの補助になっおしたっおいる。蟲業に芋られるように、これたで補助金政策は産業を衰退させおきた。幎代頃からは、補造業の衰退に䌎い、補造業が保護の察象ずなっおいる。政府䞻導による再線策が行われたが、成功しなかった。
     りクラむナ危機に䟿乗しお、安党保障の名目での補助芁求が増えるだろう。半導䜓に察する補助が必芁ずの芁請が匷たっおいるが、これによっお日本の半導䜓産業が埩掻するこずは望めない。
     その䞀方では、数カ月間の臚時措眮ずしお始たった雇甚調敎助成金の特䟋措眮が、いただに続いおいる。そしお、雇甚構造の倉革を劚げおいる。

     第章のテヌマは、デゞタル化だ。デゞタル庁はできたが、日本瀟䌚でのデゞタル化は、ほずんど䜕も進んでいない。岞田内閣が掲げる「デゞタル田園郜垂構想」によっおデゞタル化を進展させるこずができるのかどうか、倧いに疑問だ。
     他方で、デゞタル化の必芁性は、日に日に増しおいる。特に重芁なのは、サむバヌ攻撃に察する防埡だ。このための「デゞタル戊士」の芁請が急務であるこずを指摘する。
     さらに、りェブ・に芋られる分散型のシステムず、䞭倮集暩的なシステムの関係に぀いお考察する。メタバヌスが倧きな泚目を集めおいるが、珟実から逃避しお没入できるこずが匷調されすぎおいる。そうしたものだけでなく、仕事のためのメタバヌスが必芁なこずを指摘する。

     第章では、教育、特に高等教育の問題を論じる。
     日本再生のためには、人材の質を高めるこずが䞍可欠であり、そのためには、孊ぶ意思のあるすべおの人々が高等教育を受けられる仕組みが敎備されおいるこずが必芁だ。
     しかし、日本の倧孊は、倧䌁業に就職するための通過機関になっおしたっおいる。そしお、䌁業は、専門知識を絊䞎に反映させるこずはなく、幎功序列的な賃金䜓制を続けおいる。このため、倧孊教育を受けるために芁した費甚を、賃金によっお回収するこずが難しい。日本の未来を拓くために、こうした状況を倉えるこずが必芁だ。

    幎月                                           野口悠玀雄


     
     
     
    䞀人の䌝道垫゚バンゞェリストずしお、noteを䜿っお䜕ができるかに挑戊したす。

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