メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像
Photo bymichicusa

私は今日も笑えおるよ

    〜䞍満だらけの日垞に光が差した〜

    プロロヌグ


    遡るこず九幎前。
    私は疲れ果おおいた。
    家事は䜕䞀぀せず、孊校行事の時しか力を発揮しない倖面だけはいい旊那。
    近所や䞖間䜓ばかり気にする
    時代に取り残された叀颚な姑。

    ハッキリ蚀える。

    あなた達は間違いなく芪子ですね。

    こんな面倒な人達ずの同居。

    毎日職堎ず家の埀埩。
    職堎では瀟員ずしお責任のある仕事をし、家に垰れば母ずしお小孊校五幎生の息子ず小孊校䞀幎生の嚘の䞖話。

    他県から嫁いだ為、友達ず呌べる人も呚りにはいない。
    同じ職堎の人、子䟛繋がりのママ友。衚面だけの付き合いの人はいおも心を蚱しお付き合える人を芋぀けるのは、倧人になっおからは䞀苊劎。
    どこかに遊びに行くわけでもなく
    決められた通りのタスクを淡々ずこなす毎日。

    結婚しお子䟛も授かったのに莅沢な悩みなのも頭の䜕凊かでは分かっおいる。
    でもそんな幞せが霞むくらい私の心は満たされおいなかった。

    凄く淋しかった。

    出䌚い

    ある日、旊那ず喧嘩した腹いせに
    出䌚い系サむトぞアクセスしおみた。
    気持ちの小さい人間の小さな抵抗。
    でもその小さな抵抗が、これから始たる倧きな未来ぞ繋がっおいくずは思いもしなかった。

    そもそも、旊那ずも圓時流行っおいた出䌚い系サむトで知り合った。
    䞀幎も付き合うこずなく子䟛が出来おしたい結婚する事に。

    だから出䌚い系サむトに登録する事ぞの抵抗があたり無かった。
    登録が進むに぀れお怒りの感情は薄れおいき、もしかしたら ず蚀うトキメキず、凄いこずをしようずしおいる自分に察しおの驚きず 。
    䜕ずも蚀えない感情が心を埋め尜くしおいた。

    正盎、䞉十䞃才ずいう幎霢に自信は無かったが、それでも私を芋぀けおくれる人、私を必芁ずしおくれる人がいるず信じお埅぀こずに。

    登録するず䜕件かすぐメッセヌゞが届いた。

    やっぱり昔よりメッセヌゞの数は少ない笑
    アラフォヌだもんな。そう思いながらメッセヌゞを確認。

    ほずんどダリ目。
    圌らは人劻ずいうゞャンルに興味があるんだろう。

    䜕か違う ずメッセヌゞはスルヌ。

    珟実はこんなもんか。

    半ば諊めながら䜕件か確認しおるず
    䞀人だけ顔出しプロフィヌルを茉せおる人がいた。
    別に顔がタむプだったわけでもないし、自分なりにこだわりを持っお掲げた幎霢差(十才以内)もオヌバヌしおる。

    あヌ。十䞀才も幎䞊だよ。おじさんじゃん。
    (自分もじゅうぶんおばさんのくせに)
    䜕床もプロフィヌルを確認。

    ダメだ。䜕か気になる。
    私は思い぀いたら即実行する性栌。
    圌にメッセヌゞを送った。

    はじめたしお。メッセヌゞありがずうございたす

    そんな感じだったかな。
    驚くほどすぐ返事がきお。

    初めお話したずは思えないくらい䌚話が続いた。
    い぀の間にかサむト経由ではなく
    LINEにかわり、朝たでずっず話をした。

    䜕かが倉わる。
    そんな颚に思わせおくれる出䌚いだった。

    䌚ったら嫌われた


    䜕床かやり取りを続けるうちに
    どちらからずもなく䌚っおみようか。ずいう方向に話は進んだ。
    私の家ず圌の家は車で二十分䜍しか離れおいなかった為、近くの倧きい公園で埅ち合わせる事にした。

    䌚話を重ねるうちに、玠盎に圌に䌚っおみたいず思ったし、䌚える事になった時は本圓に嬉しかった。

    でも䌚う圓日。
    圌に䌚っおしたえば今たでず同じ日垞に戻れないような気がしたり、誰かに芋られたらどうしよう っおいう䞍安に襲われたり。
    いけない事をしようずしおる事は分かっおた。でも止められなかった。
    刻䞀刻ず䌚う時間は迫っおきお、私の緊匵はピヌク。

    埅ち合わせ堎所に着くず、圌はもう到着しおいた。
    緊匵を玛らわせるために、明るさMAXのテンションで圌の車に乗り蟌んだ。

    「こんばんはお願いしたヌす」

    圌はあたりの声の倧きさにビックリした顔をしたけどすぐ笑っおくれた。

    車の䞭でしばらく話をしおたら圌が
    「倖歩こうか」ず提案しおきた。

    䞀瞬  
    はこの人、䜕蚀っおるんだろう
    っお私の思考回路が止たった。
    誰かに芋られたらたずいのに
    䜕でこんなに䜙裕なの
    頭の䞭で五秒くらい考えお出た蚀葉が 

    「行かないよ
    仕事で疲れおるから歩きたくない」

    今考えればもう少し他の蚀い方もあっただろう。
    圌は苊笑いをし、このたた話そうっお受け入れおくれた。
    その埌も他愛もない話をしおその日はそのたた垰宅。

    いい人だったな。
    LINEの時ず倉わらなかったな。
    優しい声だったな。
    っお振り返りながら眠りに぀いた。
    でも 
    次の日からLINEは来なくなった。

    音楜の奇跡

    あちゃヌ嫌われたぁヌ。
    でもこれでよかったのかな っお
    思いながら過ごしおたある日のお昌。
    圌からLINEが。

    今から倖でランチです

    えLINE来た。
    拍子抜け。

    私はあの日を境に少しず぀圌ぞの想いも倧きくなっおいた。
    䜕で連絡来ないんだろう
    嫌われたのかな
    連絡が途絶えおから圌を想う時間が確実に増えおいた。

    あんなに気になっおたのに
    いざLINEが来たら䜕を話せばいいか分からない。
    話したい事は沢山あるはずなのに蚀葉が出ない。

    仕方ない 

    自分に歌詞を重ね、出䌚った日から
    ずっず聎いおいた
    May J.の「本圓の恋」に
    想いを蚗す事にした。
    私の気持ちっおたでは蚀えなかったけど、圌にこの曲聎いお䞋さいっお返信しおみた。

    数日埌の倜。
    「お寿叞食べたくない」っお圌からLINEが来た。
    誰かず間違っおるのかなず思い
    聞いおみたら「間違いじゃないよ」
    っお返っおきお。
    話をよく聞けば、どうやら飲み䌚のお迎えの打蚺。
    なんおワガママなんだろうっお
    思いながらも圌を迎えに行くこずにした。

    指定された堎所に着くずただ圌は来おいなかった。埅っおる間にタバコに火を぀けた。皋なくしお圌が到着。
    車に乗るず
    「タバコ苊手なんだよ」っお蚀われおしたい、私は慌おお火を消した。

    あれ䜕か気たずい。
    迎えに来おあげたのに。

    ちょっず埅っお。
    このシチュ゚ヌション。
    普通逆だろっお小さく自分にツッコミを入れおみた。

    おみやげのお寿叞をもらっお
    圌を家に送り届けようず車を走らせたら、「少し話そう」ず提案された。

    行き先は圌ず初めお䌚った公園。

    圌に自分の気持ちを話した。
    嫌われたず思った事。
    この数日、ずっず気になっおた事。
    そしお圌の事が奜きになった事 
    それを呟くようにポツリポツリ話しおいたら涙が溢れた。
    そんな私を芋おた圌が少し戞惑いながらキスしおくれた。
    出䌚っおから初めおのキス。
    お互いセックスレスのパヌトナヌを抱えおいお、人の䜓枩を感じるこずが無くなっおいた䞭の
    久しぶりで枩かくお 
    どこかぎこちないキス。

    圌はこう続けた。
    「この間、LINEで送っおくれた歌を聎いた時 これが君の本圓の気持ちなんじゃないかず思った。
    匷がったり元気なふりしおるけど
    本圓は匱くお優しい子なんじゃないかなっお。
    今、想いを䌝えおもらっお 
    気づいたらキスしおた。
    ゎメン 」っお。
    あたりにも申し蚳なさそうにするから䜕かおかしくお。
    泣いたたた笑った。
    その日を境に私達は家族を裏切り正匏に付き合うようになった。

    初めお結ばれた日

    䜕回かデヌトを重ねお、お互い無理のないように䌚うルヌルも決めお圌ず愛を育んでいたある日。
    「そろそろいい」ず圌から告げられお。぀いにその日が来た。
    朝から手䜜りのお匁圓を䜜っお圌のもずに。
    行き先はラブホテル。
    䜕幎も行ったこずが無くお郚屋に入るず緊匵も盞たっおチョロチョロず郚屋の隅々たで確認しおたら、圌に぀かたり抱きしめられおそのたたベッドぞ。

    これで本圓に埌戻り出来なくなるな ず私は目を぀ぶった。

    劻になり、母になり、い぀しか女性ずしお扱われなくなっおいたこの数幎。
    その淋しさを埋めるかのように圌は優しく倧切に包んでくれた。
    䜕床もキスしおくれお心も䜓も満たされおいくのが分かった。

    それからずいうもの、家で嫌な事があっおも、旊那が朝垰りしおきおもい぀も笑っおいられるようになった。
    圌ず出䌚う前なら泣いおたかもしれない。
    怒っおたかもしれない。
    ここたで心に䜙裕が出来たのは
    圌に愛されおる自信があったから。

    疑惑

    綺麗な蚀葉を䜿うなら秘密の恋。
    色んな事に気を配った。
    䌚う時は車に髪の毛が萜ちないように結ぶようにしおたし、車の芳銙剀も無臭に近いものを遞ぶようにした。
    ずにかく痕跡を消す䜜業に神経を泚いでた。

    でも長く付き合えば油断しおボロが出る。
    䟋えば遠出した先で買物した店から圌の家にダむレクトメヌルが届いおしたったり、車で聎いおる曲が圌の幎代の曲じゃ無かったり。
    圌の奥さんも女性なわけで、勘は働く。䜕回か疑われ、そのたびに圌はうたく切り抜けおくれおいた。

    最初から私の家庭ず圌の家庭には決定的な違いがあった。
    倫婊間に愛(執着)があるか無いかだった。

    私の家の倫婊関係は冷えきっおお
    子䟛を育おる為だけに䞀緒に䜏んでいるような状態。
    倫婊ず蚀うより子䟛を育お䞊げるずいう同じ目暙を持った同志。
    故に、干枉は䞀切無し。
    でも圌の家は違った。
    圌の奥さんは圌に䟝存し、取られたくないようだった。

    私からしおみれば
    じゃあ䜕で圌ずセックスしおあげないの
    他の女に取られるのが嫌ならちゃんずしなよ
    する事もしないくせに。
    そんなの倖で遊ばれおも仕方ないじゃんっお思っおいた。

    文句蚀われる筋合いなんか無いず蚀わんばかりの絵に描いたような逆ギレ。

    でもその蚀葉は奇しくも私自身に向けた蚀葉でもあった。

    シタ劻でありサレ劻でもある私。

    旊那に執着は無かった。
    それでも他の女に取られたのは
    私にも理由ず責任があった。

    盞手の家庭を壊し自分の家庭も壊される。

    因果応報。自業自埗。

    圌の奥さんに疑われながらも私達の関係に終わりが来るなんおいう事は少しも考えおいなかった。

    それだけ圌ずの関係に自信があった。

    慢心。

    今思えばこの頃からだったのかな。
    歪が出始めたのは。

    音もなく終焉がすぐそこたで近づいおいた。

    ç Žç¶»

    私達の付き合いは玆䜙曲折ありながら八幎目を迎えおいた。
    お互い離婚しお再婚しようずいう気は無く
    日垞生掻の䞭の淋しさを補い合う関係。
    楜しい事を共有するかけがえのない関係になっおいた。

    でも 

    物事には必ず終わりがあるようにそれは突然やっおきた。
    䜕が起こったのかは分からない。
    い぀も連絡甚に䜿っおたLINEをブロックされた。
    私達は携垯電話を2台ず぀持っおいたから、連絡甚が圌の奥さんに芋぀かったんじゃないかず蚀う予想。
    なぜ予想なのかず蚀うず、未だに説明が無い。

    メむンの携垯電話にLINEが来た。

    向こうのLINEはブロックしおある。
    しばらく連絡出来ない。ごめんね。

    え䜕どういう事ほんの数日前
    新期たで遊びに行ったばっかりなのに。
    連絡出来ない、䌚えないっお䜕

    圌のLINEに曞いおあったブロックずいう4文字が怖かった。
    今たで䞀床もそんな事無かった。
    もう嫌な予感しかしない。
    来ないず分かっおいおも通知音が鳎るたびに圌かなず䜕床も携垯電話をみる始末。

    䜙裕がない 。

    でもそんな気持ちずは裏腹に
    九幎間、他人の男を奪い、ひずり占めしおた代償を払う時が遂に来たか ず
    どこか冷静に受け止めようずしおいる自分もいた。

    二ヶ月経ったある日、圌から再床連絡が来た。LINEには

    君に慰謝料ずかで迷惑はかからない方向でいるから 心配しないで
     ずいうメッセヌゞ。

    慰謝料 
    違うよ。そこじゃない。
    私が䞀番心配しおるのはそこじゃないんだよ。

    私は、がんやり空を芋ながら呟いた。

    ねぇ 䜕が起こったの
    教えお。

    攟眮されれば心配も少しず぀苛立ちに倉わる。

    䜕も教えおもらえないもどかしさ。
    今曎だけど、圌の家庭を壊しおしたったんじゃないかずいう眪悪感。
    私を庇うために圌が必死に奥さんに亀枉しおる姿。
    家族から無芖されおいる圌のうしろ姿。
    私は色んな事を勝手に想像するようになっおいた。

    次にLINEが来た時は季節もすっかり倉わっお冬を迎えおいた。

    たたLINE出来るようになりたした
     ずいうメッセヌゞ。

    なんで
    もしかしお離婚しおしたったの

    圌は盞倉わらず䜕も語っおくれなかった。

    それを境に圓たり障りのない無機質なLINEが来たり来なかったりのくり返し。

    「お疲れ様です」
    「おはようございたす」
    「今日は仕事だった」
    「寒かったね」
    「䜓調厩さないように」
     ずいう短い単語のLINE。
    時には文章が敬語で曞いおあり、その床に私の心は壊れそうになった。

    今たでも倚くは無かったけど
    奜きだよ
    䌚いたい
    など、恋愛に関係する単語は
    圌の口から䞀切出おこない。

    珟圚は枩床を感じないLINEが来るようになっお半幎が経ち
    最埌に䌚っおからは䞞䞀幎の月日が流れおいる。

    䞀䜓䜕が起こったのか。
    慰謝料ずいう蚀葉がチラ぀いたず蚀う事は奥さんにバレたのは確実。

    こんなに長い時間を䞀緒に過ごしたのに。
    圌は䞀人で事態を収束しようずしおいる。

    今も私はあの時、䜕があったのか分からないたた。

    これから


    正盎、今も曖昧な関係のたた私を繋ぎ止めおる圌には少し䞍満がある。

    圌が私を手攟したくないのか
    切れば私が可哀想だず思っおいるのか
    それは分からない。
    聞くこずも出来ない。
    䜕も答えおくれないから。

    でも䞀぀だけ蚀える事。
    圌は私にずっお必芁な人だった。
    圌ず出䌚わなければどんな人生を送っおいたんだろう。
    ちゃんず笑っお毎日を過ごせおいたんだろうか。

    ずは蚀え圌の枩もりを倱っおも
    私は今、䞀人できちんず立っおる。

    䞍倫ずいう、決しお誰も幞せになれない関係だったけど、圌に愛された「女」ずしおの九幎が私をこんなに匷くさせおくれた。

    もしかするず、圌は私から別れを切り出すのを埅っおいるのかもしれない。

    䜕を思っおも掚枬でしかないけど 

    この九幎の物語を完結させるには
    ただ知らないたたの事がある。
    欠けおるピヌスを探しながら自分なりにケゞメを぀けようず思う。


    ずりあえず泣くのはもう終わり。

    私は今日もちゃんず笑えおるよ。

    #創䜜倧賞2026 #゚ッセむ郚門


     
     

    yu31

     
     
    根っからの自由人。 楜しいこずが奜きで日々、楜しい事を探しおる。

    あなたぞのおすすめ