
「HSP」や「INFJ」という型からはみ出したものこそ、本当の個性。
ここ最近、noteのタイムラインで
「HSP」や「MBTI」というタグを見かけることが増えました。
もれなく、わたしもそのタグを利用している一人です。
「わたしはHSPです」と名乗ることで、
相手に自分を理解してもらいやすくなったり、
自分自身も
「INFJだから、わたしは考えすぎちゃうんだ」みたいに
安心できたりする。
そうしたメリットがあるのは、確か。
でも、どこか違和感があるように思えるんです。
属性を名乗ることで、
自ら語っているその「気質」のほうへ、
自分自身を引っ張りすぎてはいないだろうか……とか。
「人間ってそんな単純じゃないような…。」
とか、立ち止まって考えてしまうことがあります。
今日はそんなお話。
■ 同じHSPやINFJなのに、全然ちがうじゃん…!
最近、いろいろなHSPさんやINFJさんの記事を
読み歩いていて、気づいたことがあります。
同じタイプであっても、
考えていることや、物事の感じ方は、
驚くほど違う。
人生経験や環境が違うのだから、
当然っちゃ当然なんですが。
それ以前に、もっと根本的な
「本質」が違う気がするんです。
「同じタイプでも、人それぞれだよね」
というだけでは説明しきれない、何かが……。
■ HSPやMBTIは「ラベル」じゃなくて「型」
HSPやMBTIは、よく
「ラベル」だと言われます。
けれど、わたしの感覚は少し違っていて。
それらはむしろ、
お菓子作りで使う
星型やハート型の“型”
に近いのではないか、と思うんです。
私たちの個性は、
もともとは形が決まっていない、
ふよふよ、とろとろとした
不思議な存在です。

そこに、診断ツールという尺度を使って、
「自分はどの型が一番近いのかな?」と
えいっと型を当ててみる。

すると、
「あ、わたしはこの形なんだ」と
認識しやすくなる。
ただ、その型通りに抜けた部分は、
いわば共通項。
社会的に共有された、
ある種の「紋切型(ありきたり)な個性」でもあります。

■ 本当の個性は「差分」に宿る
今回いちばん伝えたいのは、
むしろここからです。
型に合わなかった部分にこそ、
その人だけの個性が宿っているのではないか。
型に対して、少し足りなかった部分。
あるいは、
勢いよくはみ出してしまった部分。
その「適合していない差分」こそが、
わたしを"私"たらしめている要素なのではないでしょうか。
2つ、具体例を挙げてみます。
① 型からはみ出した個性
たとえば、
「HSP気質で刺激に弱いはずなのに、
なぜか特定の趣味にだけは、異常な行動力を発揮してしまう」とか。
HSS型HSPという言葉もありますが、
必ずしも「すべてに好奇心旺盛」というより、
一部の対象にだけ、強烈に反応する。
そんな人も多いように、わたしは感じています。
たとえば、わたし自身の話。
刺激に敏感で、自分から話すのはあまり得意ではない。
いわゆるHSP気質です。
けれど、コーヒーのこととなると話は別で。
コーヒーの香りなら、いくらでも嗅いでいられるし、
「おいしいコーヒーって、どうやって淹れるの?」
と聞かれた日には、
相手がドン引きするくらいの早口で、
延々と語り続けてしまいます。
この個性は、
オーストラリア留学中に現地のコーヒーに感激し、
とことん勉強したことがきっかけでした。
もともとの性質を少しはみ出して、
あとから獲得したもの。
この「はみ出し」こそが、
単なる属性を超えた、
わたし自身の唯一無二の個性なのだと思うんです。

② 型から欠落している部分にこそ、意志が宿る
たとえば、
「INFJタイプで平和主義者。人助けに喜びを感じるはずなのに、
特定の人物に対しては、
驚くほど冷徹でドライな対応をする」とか。
わたし自身にも、
そんな「型にはまりきらない部分」があります。
基本的には、
できるだけ多くのことを受け入れたいし、
人の本質を理解したいと思っています。
けれど、
「自分だけが特別だと思い、
他人をないがしろにする人」だけは、
どうしても許せません。
過去に、そういった人との関わりで心が傷ついたことがあり、
万人への友愛の心が、欠けてしまったんです。
でも、この属性どおりの反応ができない「欠落」は、
社会のなかで生き抜くために
わたしが独自に発達させてきた、
生存戦略という名のオリジナリティとも捉えられます。
欠落していて、不揃いな部分。
そこにこそ、
わたしの意志が宿っている。
そんな気がしています。

◼︎ いびつさ、不揃いさという個性を愛す
あなたは、
自分をどんな型に当てはめているでしょうか。
HSP?INFJ?フクロウ型?
そして、その型に対して
「ここは、どうもしっくりこないな」
と感じる部分はないでしょうか。
診断結果への違和感、
「ちょっと違うんだよなぁ」という感覚。
本当に愛おしいのは、
型に収まりきらず、
はみ出した部分。
あるいは、
型を埋めきれなかった隙間や欠落に残る、
いびつな空白。
その不揃いさこそが、
この世界で、あなただけが持っている
本当の個性なのだと、
わたしは思っています。
