毎日超短話300「同じ話」
居間では、おじいちゃんが同じ話ばかりしている。昔はよかったとか、俺の若い頃はとか、今日の飯はなんだとか。
それをおばあちゃんが聞いている。よくも飽きずに聞いていられるものだと、ドアのすきまから覗くわたしは感心している。
そこに居間にいるはずのおばあちゃんがやってきて、わたしは7度見くらいする。
「あれ、アンドロイド」
とおばあちゃんが指差す。
「おんなじ話ばかりを聞くのも大変だから。おじいちゃん、たぶん気が付いてるけど。あんたも帰りな、お盆にはまだ早いよ」
わたしが亡くなった孫だということも、おばあちゃんは気が付いているみたい。