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【詩】間違い電話

    昨夜,男から電話があった。

    あなたの周りの人々,実は全員あなたなんだ。
    世界はあなただらけなんだと言う。
    それでは,あなたも私なのかと,私は男に聞いた。
    男は,すこし考えて,私はあなたではないという。
    それでは,さっきの言葉には例外があるのかと,私は男に聞いた。
    男は,すこし考えて,例外はひとつもないという。

    昨夜,男から電話があった。

    あなたの周りの人々,実は全員ゾンビなんだ。
    世界はゾンビだらけなんだと言う。
    それでは,あなたもゾンビなのかと,私は男に聞いた。
    男は,すこし考えて,私はゾンビではないという。
    それでは,さっきの言葉には例外があるのかと,私は男に聞いた。
    男は,すこし考えて,例外はひとつもないという。

    昨夜,男から電話があった。

    あなたの周りの人々,実は全員夢の産物なんだ。
    世界は夢の産物なんだと言う。
    それでは,あなたも夢の産物なのかと,私は男に聞いた。
    男は,すこし考えて,私は夢の産物ではないという。
    それでは,さっきの言葉には例外があるのかと,私は男に聞いた。
    男は,すこし考えて,例外はひとつもないという。

    今夜も男から電話があるだろう。

    履歴

    2-26/3/9 23:31

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    心理学・統計学の大学教員。昼はR/Pythonでデータを分析し、夜は詩を書き、物語の研究をする。数式と、感情との間を行き来しています。自分自身の物語を編み直す、自分とはなにか考える旅の記録。Amazonアソシエイト参加中。

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