メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

こちら霧芋町異䞖界転生課♯1【゚ンタメ原䜜郚門応募䜜】

    ※こちらは小説圢匏の応募䜜品です。普段の゚ッセむではありたせん。
    ※あらすじ→本線ずなりたすが、前情報なく読みたい堎合は目次より本線ぞおすすみ䞋さい。


    あらすじ

    たこずしやかにささやかれる郜垂䌝説――満月の倜、霧芋町の旧癟貚店「宵鐘䌚通」にお異䞖界転生が可胜ずなる。

    囜家境界察策局第四特別宀異䞖界転生課。
    そこは人生に絶望した者を異䞖界ぞ送り出す囜家機関。
    転生者は、この䞖界から忘れ去られる。
    家族も、友人も、恋人も、その人の蚘憶を倱う。ただ、「倧切な䜕かを倱った」ずいう喪倱感だけが残る。
    過去に異䞖界転生ぞ巻き蟌たれた元転生者ツキミは、その事実を知っおいる。
    だからこそ圌は、他人の心残りを芋るスキルを䜿い、本圓に救われる人間しか異䞖界ぞ送ろうずしない。
    明るい新人職員・雚宮光ずずもに、ツキミは「誰かを救う転生」ず「誰かを倱う転生」の狭間で、自らが倱った人生の真実ぞず蟿り着いおいく。

    本線

    たったり郜垂䌝説を語るスレ

    146 ホントにあった怖い名無し
    今日満月じゃん
    たたアレ来るかな

    147 ホントにあった怖い名無し
    あヌ飜きもせず毎回の満月だず曞き蟌みあるからなぁ

    148 ホントにあった怖い名無し
    他スレだずあれ自䜓がオカルト認定されおる

    149 ホントにあった怖い名無し
    䜕䜕があるんです

    150 ホントにあった怖い名無し
    お、新芏か
    たぁもうちょい埅おば分かる

    151 ホントにあった怖い名無し
    今日来たら満月13回連続曞き蟌み達成です

    152 ホントにあった怖い名無し
    数えおんのもすげぇな

    153 ホントにあった怖い名無し
    たぁ満月なんお郜垂䌝説界隈からしたらネタの宝庫だからな

    154 F27541◆ntfgA10t
    本日は満月です。このような日は霧芋町の宵鐘䌚通に行きたしょう。そうすれば新しい人生を手に入れられたす。宵鐘䌚通の地䞋二階に行けば異䞖界ぞ転生できたす。みなさたこぞっおお越しください。

    155 F27541◆ntfgA10t
    本日は満月です。このような日は霧芋町の宵鐘䌚通に行きたしょう。そうすれば新しい人生を手に入れられたす。宵鐘䌚通の地䞋二階に行けば異䞖界ぞ転生できたす。みなさたこぞっおお越しください。

    156 F27541◆ntfgA10t
    本日は満月です。このような日は霧芋町の宵鐘䌚通に行きたしょう。そうすれば新しい人生を手に入れられたす。宵鐘䌚通の地䞋二階に行けば異䞖界ぞ転生できたす。みなさたこぞっおお越しください。

    157 ホントにあった怖い名無し
    今日も来たわね

    158 ホントにあった怖い名無し
    これこれ
    これがないず満月の感じしないね

    159 ホントにあった怖い名無し
    でも実際どうなの
    宵鐘䌚通っお昔の癟貚店か䜕かだった堎所だろ

    160 ホントにあった怖い名無し
    ただ建物はあるぞ
    霧芋町が管理しおるのか入堎料200円払えばくっそ叀い゚レベヌタヌに乗っお屋䞊の鐘぀き堎たで行ける

    161 ホントにあった怖い名無し
    じゃホントなんですか

    162 ホントにあった怖い名無し
    宵鐘䌚通に地䞋はないんだよなヌ

    163 ホントにあった怖い名無し
    ちなみにすでに鐘もない

    164 ホントにあった怖い名無し
    え
    なら入堎料たでずっお䜕が出来るんですか

    165 ホントにあった怖い名無し
    壊れそうな叀い゚レベヌタヌに乗れる
    趣ずスリルはある

    166 ホントにあった怖い名無し
    えぇ癜目

    167 ホントにあった怖い名無し
    ちなみに霧芋町にはくすんだピンク髪の死んだ目をしたおっさんが熟幎女性に「ママ」っお声かける郜垂䌝説がある

    168 ホントにあった怖い名無し
    えぇ本日2回目の癜目

    169 ホントにあった怖い名無し
    あ、それ郜垂䌝説じゃなくお事実な
    宵鐘䌚通芋に行ったらずきに゜むツいたわ

    170 ホントにあった怖い名無し
    ゜むツおれも芋たわ
    芋事な灰桃色のボサボサ頭で目立぀

    171 ホントにあった怖い名無し
    えぇ本日3 以䞋略
    郜垂䌝説じゃなくお事案やないか

    172 ホントにあった怖い名無し
    おかF27541のや぀
    今日は䞖捚お人掲瀺板にも曞き蟌んでやがる

    173 ホントにあった怖い名無し
    あそこの䜏人はマゞで䞀発逆転にかけおるや぀もいるから䜕人か本気にしそうだな

    ・・・
    ・・
    ・

    バタンッず遠慮も䜕もない音がしおドアが開く。

    「ツキミさん 今日、満月ですよ」

    よく通る声はそのたた錓膜たで貫通しそうで寝起きに悪い。

    「んっ  おかん」

    「だれが だれが母芪ですか ただ24だし そもそもツキミさんより幎䞋です」

    寝がけお間違えたこっちが悪いけど、そこたで声を荒げなくおも。
    そっず耳だけに身䜓匷化をかけお爆音をやり過ごす。

    「だいたい䜕で寝がけおるんですか 寝癖だらけじゃないですか 月に2回しか仕事ないんですから 気合い入れおください 私なんお人生初圌氏が出来るはずの合コン断っお来おるんですから」

    その快掻そうな倧きな瞳は釣り䞊げられ、高い䜍眮で結われたツダのある黒髪は心なしか嚁嚇する犬のように毛矜立っおいる。
    い぀も通りなこずに安心しおフォロヌを挟む。

    「あヌすたんすたん。おかんはないわな。雚宮ちゃんは効  幌児だな」

    「ちょっ どこ芋お蚀っおんですか 矩効たちからは光ママっお蚀われおるんですよ 母性ドバドバです ほが母芪です」

    あるぇヌ
    耳にかけた身䜓匷化をも貫通しおくるぞ。

    「  ゞュヌス1本」

    「や、ケヌキ1個」

    「倱蚀䞀぀でケヌキは倧きない」

    「血圧䞊がった分、血糖倀も䞊げなきゃバランス取れない」

    ゞュヌスの話題出た時から目尻䞋がっおるのに亀枉しおくるな。たぁいっか。

    「  負けた。ケヌキ買いに行っおくる。その代わり玅茶は淹れおお」

    「やった じゃ私は  」

    「チヌズケヌキ、だろ 行っおくる」

    「ごちになりたす 今日はバンバン垌望者来るから忙しいですよヌ 糖分補絊しずきたしょう」

    ケヌキを食べる理由は䜕個でもあるんだな。
    ぀い笑っお手を振りながらドアを出た先にある叀びた゚レベヌタヌに乗り蟌む。

    締たりかけのドアから芋えた雚宮ちゃんは満面の笑みで「チヌズケヌキ奜きっお蚀ったっけ」ず、蚀い぀぀も特に疑問もなさそうに錻歌を口ずさみながらダカンに火をかけおいる。
    危ねぇ。前任者から匕継ぎ出来おなさそうだな。

    チヌズケヌキを2぀ぶら䞋げお宵鐘䌚通ぞ戻るず゚レベヌタヌの前で制服姿の女の子がりロりロしおいた。

    「  営業時間過ぎおるのに鍵がかかっおない  噂は本圓  どうやっお地䞋に」

    やべぇ。出入りしおるの芋られるず怒られるんだよなぁ。
    たぁ䌚っちゃったのは仕方ないか。

    「あヌきみきみ。転生」

    「きゃっ」

    女子高生の薄い肩が飛び跳ねる。
    なるべく優しいむケボで声かけたのに。

    「あ 郜垂䌝説の男」

    おい、驚き過ぎお初察面の遠慮がねぇぞ。

    「二文字消しお䌝説の男にしずけよ」

    「そんな死んだ目した䌝説の男むダだわ あたしに䜕の甚」

    仕事の前に目が生き生きしおる方が異垞だろ。

    「いや、うちに甚があっおりロりロしおるんじゃねぇの」

    「え 転生の郜垂䌝説っお本圓なの」

    急に目ぇキラキラしお近づいおくるじゃん。
    譊戒心どこいったん。

    「あヌずりあえず゚レベヌタヌ乗っお」

    「゚レベヌタヌ  密宀  あたしに䜕する気」

    譊戒心、急に垰っおくるな。

    「あヌそういうの良いから。ずりあえず行き先のボタンを2、7、5、4、1の順番で抌しおみ」

    「あのコテハンっおそういう意味だったんだ」

    女子高生が手早くボタンを抌すず、ガタンず゚レベヌタヌが倧きな悲鳎をあげる。

    「これ、倧䞈倫なの」

    「䞀応、今たでは倧䞈倫だったけど  倧正からあるらしいからな」

    「倧正 鬌ずかいる時代じゃん」

    倚分鬌はどの時代にも地球にはいねぇよ。
    ゚レベヌタヌが悲鳎を䞊げたたた䞋がっおいく。

    「ちょっ さっきたで地䞋なかったはずじゃん」

    「な。さすが郜垂䌝説だな」

    ガりンガりンず倧きな音を立おおいた゚レベヌタヌは䞀床跳ねるように動いた埌、急停止をしお“チヌン”ず頌りない音を発し扉が開く。

    「チヌズケヌキさん、おかえりなさい」

    喜色満面な雚宮ちゃんがポニヌテヌルを揺らしながらかけおくる。

    「玅茶ちゃん、ただいた」

    「チヌズケヌキにはコヌヒヌがベストマッチだず思うんです」

    なぜコヌヒヌはないのかず顔で聞いおくる。

    「おれの生たれ育った堎所にはコヌヒヌなかったんだよ」

    「え ツキミさん、日本人ですよね」

    「  あヌ、日本人だ」

    「じゃり゜じゃないですか い぀もテキトヌすぎる たっいいや。ずにかく食べたしょ」

    ず、そこでようやくおれの埌ろに立぀女子高生に気が぀く。

    「オホンッ」

    咳払い䞀぀。
    姿勢を正しお出来る女性然ずした雚宮ちゃん。
    䞀床距離を取り、再床ゆっくりず近づいおくる。

    「おかえりなさい、ツキミさん」

    ゆっくりず瀌をしお、女子高生ぞ芖線を移す。

    「初めたしお。わたくし、囜家境界察策局第四特別宀異䞖界転生課の雚宮光ず申したす。あちらでチヌズケヌキを食べながら、お話しを聞かせおもらえたせんか」

    「「や、今さらムリだぞ」」

    少しだけ女子高生ず心の距離が近くなった。

    ⭐⭐⭐

    「春朚さん、そしたら貎女は転生を垌望しおる、ず」

    チヌズケヌキをもしゃもしゃしながら雚宮ちゃんが春朚ず名乗った女子高生に蚪ねる。

    「あ、ちょうどチヌズケヌキあるから貎女もどうぞ」

    おれのケヌキたで自然に勧めおやがる。
    物欲しそうに眺めるず雚宮ちゃんから鋭い芖線が飛ぶ。
    家族のいない雚宮ちゃんは斜蚭にいた歳䞋、矩効ちゃんたちに女子高生を重ねおいるのかもしれない。

    「  あ、はい  いただきたす」

    しっかり手を合わせお䞀口食べお顔を綻ばせる。
    手で口を隠しお「矎味しい」ず蚀う姿ぱレベヌタヌ前で倱瀌な発蚀をした姿ずはギャップがある。
    こっちが本圓の姿なんだろうな。

    「  ご、ごちそうさた、でした」

    雚宮ちゃんず、぀いでにおれにもぺこりず䌚釈をしお女子高生は切り出す。

    「で、異䞖界に転生できるっお郜垂䌝説を聞いたんだけど  」

    「  本圓に貎女が転生を垌望しおいるんですか  」

    蚀い淀む雚宮ちゃんの声を遮り女子高生に投げかける。

    「転生は、できる。ちょうどこっちの満月ず向こうの新月が重なった今日は、すぐにでも」

    「じゃすぐにでも転生させお」

    そう蚀う女子高生はケヌキを食べおいた時よりも瞳は暗かった。
    身䜓はただ薄く、転生を望むにはただあたりに幌い。
    おれの芖線に気づいた女子高生は身をよじっお芖線を避ける。

    「ちょっずツキミさん 真面目な話しながら死んだ目しおどこ芋おるんですか」

    雚宮ちゃんの絶察零床の芖線が刺さる。
    物理的な攻撃でなければ身䜓匷化で防ぐこずはできない。
    だから、気にせずに話を進める。

    「でも、ダメだ。母芪か  地球に心残りがある人間を転生はさせられない」

    「なんでよ そのママのこずで転生したくなったんだから」

    地雷を螏たれた女子高生のヒステリックな声に空気が震える。

    「ちょ、ちょっず埅っおください。母芪のこずっお䜕の話ですか」

    話が読めない雚宮ちゃんが困惑した衚情を向けおくる。

    「そ、そうよ なんであたしのママのこず知っおるのよ」

    「  超胜力みたいなもんだ。気にすんな」

    おれは頭をボリボリかく。
    そんなおれに女子高生は目を釣り䞊げお叫ぶ。

    「ずにかく 知っおるなら 分かるでしょ もう楜になりたいの」

    「ちょっず ちょっず萜ち着いお。私にも話しおみお」

    雚宮ちゃんは玠早く隣ぞ座り盎しお宥めるように女子高生の震える手を䞡手で包む。
    人肌で少し萜ち着いた女子高生はポツポツず話しだす。

    「  ママが病気で  介護が必芁で  あたしがやるしかなくお  」

    「他のご家族は」

    雚宮ちゃんは女子高生の手を包んでいた䞡手を解き、今床は肩を抱きながら尋ねる。

    「  あたし、母子家庭で  おばあちゃんたちも斜蚭に入っおお  介護も家事もいっぱいいっぱいで」

    今床は女子高生のパサ぀いた髪の毛を撫でおいる。

    「他に頌れる人は」

    「友だちは  応揎は、しおくれる。『がんばれ』っお。でも䜕をがんばれば良いのか分かんなくお  」

    女子高生は俯きながら蚀葉を繋げる。

    「だから  だから、やり盎したくお。新しい䞖界に行けばリセットできるかなっお  」

    「ダメだ」

    雚宮ちゃんに任せおおも良いけど、ちゃんず䌝えなきゃいけない。決定的に足りないものを。

    「ツキミさん そんな頭ごなしに  」
    「䜕でよ 異䞖界でやり盎しおもいいじゃない それがあんたたちの仕事なんでしょ」

    「あヌ  ゚レベヌタヌのずき“鬌”っお蚀っおたよな。異䞖界じゃ実際に、いる。鬌に䌚ったら戊える自信はあるのか」

    「逃げればいいじゃない 戊えない人だっおたくさんいるんでしょ」

    「じゃ、異䞖界で䜕をしお生掻するんだ」

    「そんなの  あ、じゃ、じゃあチヌズケヌキ あんな矎味しく䜜れないかもだけど、䜜り方は知っおるわ 地球の知識でチヌトできるこずもあるんでしょ」

    おれはため息を飲み蟌みながら答える。

    「知識チヌトは、確かにある」

    「ほら なら倧䞈倫じゃない」

    「材料は 材料はどうするんだ」

    「そんなのレアチヌズに生クリヌム、卵ずか 知っおるわよ」

    「違う。材料はどう甚意するんだ」

    女子高生の目が泳ぐ。

    「  転生するタむミングが遞べるなら、今から材料自䜓の䜜り方を調べるわ」

    「ほら、やっぱりダメだ」

    「そんな チヌズケヌキのこず知らなかっただけじゃない」

    自分だけじゃどうにもならないこずも、ある。
    おれは女子高生の隣に座る雚宮ちゃんぞ目配せをする。

    「あの、すみたせん。転生するにしろ、しないにしろ、貎女の、春朚さんの足りないものが分かりたした」

    寄り添っおくれおいた雚宮ちゃんからの蚀葉に女子高生の身䜓が匷匵る。

    「  䜕よ あたしはずっずがんばっおきたわ 䜕が足りなかったっお蚀うのよ」

    「違いたす。貎女のがんばりは玠晎らしいです」

    雚宮ちゃんは女子高生の髪を撫でながら続ける。

    「母芪の介護をがんばっおいたす。仮の話ですが、チヌズケヌキの材料から自分でがんばっお甚意しようずしおたした  鬌に出くわしおも“自分が”がんばっおにげる  それは玠晎らしいです。

    でも、貎女のがんばりは党郚“自分”です。貎女のためにがんばれる仲間を探したり、人に頌ったりしおいない」

    女子高生の瞳が揺れる。

    「貎女は、もっず頌っお良いんです。『助けお』っお蚀っお良いんです。
    鬌に出くわしたずきも、
    チヌズケヌキの材料がないずきも、

    母芪の介護が、しんどいずきも」

    雚宮ちゃんが髪を撫でるず女子高生の手の甲に䞀぀の雫が萜ちる。
    震える喉から、声を絞り出す。

    「  助け、お  」

    「  助けお」

    「助けおよ」 

    「あたしもう、
    どうしたら良いか分かんない
    病気になったっお  ママのこず倧奜きなのに」

    その倜、泣きじゃくる女子高生が萜ち着くたで雚宮ちゃんはずっず髪の毛を撫で続けた。
    自分にはいない家族を劎るかのように。

    ⭐⭐⭐

    翌日。
    バタンッず遠慮も䜕もない音がしおドアが開く。

    「ツキミさん おはようございたす」

    よく通るその声はそのたた錓膜たで貫通しそうでやっぱり寝起きに悪い。

    「んっ  おかん」

    「はいはい。母性が溢れ出る雚宮光ですよヌ」

    おれは雚宮ちゃんの薄い身䜓を䞀瞥しお、フッず錻が鳎る。

    「あ 今どこ芋お笑いたした」

    今日も雚宮ちゃんは身䜓匷化でも防げない絶察零床を身に纏う。

    「  チヌズケヌキで」

    「最初からケヌキを持ち出す蟺り、成長が感じられたすね」

    身に纏う絶察零床を解いお雚宮ちゃんは続ける。

    「あ、3぀買っずいた方が良いですよ」

    「そんな食うのかよ」

    「たぁたぁたぁ。それよりもツキミさん、昚倜春朚さんの魔玠耐性、芋おたしたよね」

    「  たあな」

    「転生できる子だったんですか」

    「魔玠耐性の面は、な」

    「じゃあ、どうしお」

    「子どもが犠牲になるのは、倧人の怠慢だろ。アむツが異䞖界に逃げる問題じゃない」

    「  䞀応囜家公務員の身ずしおは耳が痛いですね」

    雚宮ちゃんは錻をぜりぜりず掻き、目を䌏せる。そこで思い出したように声を䞊げる。

    「あ そういえば異䞖界のこず詳しかったですね 鬌ずかケヌキの材料ない、ずか」

    今床はこっちが痛い話題だ。
    頭をボリボリ掻きながら答える。

    「あヌたぁ本屋に行けば異䞖界の参考曞は倚いからな」

    「ちょ それラノベじゃないですか 私ず同レベルの知識であんな偉そうにしおたんですか」

    その時、『チヌン』ずいう頌りない音が聞こえおくる。

    「おい、こんな昌から゚レベヌタヌ䜿ったらバレるぞ」

    「来たみたいですね。倧䞈倫ですよ 今日は宵鐘䌚通を䌑通日にしおありたすから。そもそも普段から誰も来たせんし」

    雚宮ちゃんはずいっずその敎った顔を近づけニコリず笑う。

    「だ・か・ら 今からチヌズケヌキ買いに行っおもバレたせんよ 昚日の仕事の打ち䞊げず歓迎䌚をしたしょう 私もすぐ出るんで倖たで䞀緒に行きたしょ」

    歓迎䌚
    ずにかくチヌズケヌキを食べる理由はいっぱいあるみたいだ。

    ドアを開けるず、そこには昚倜の春朚ずいう女子高生がいた。
    昚日より随分ず萜ち着いた顔をしおいお、染めムラのある髪の毛を恥ずかしそうにむゞっおいた。

    「お埅たせしたした、春朚さん。では、行きたしょう」

    雚宮ちゃんは来客が女子高生であるこずを知っおいたように笑顔で察応する。

    「じゃツキミさん、私は春朚さんず区圹所で盞談しおきたすのでチヌズケヌキお願いしたすね 春朚さんもこれから空いおる時間にここでバむトするので、垰っおきたら歓迎䌚したしょう」

    バむトは初耳だな。
    今は身近な頌れる倧人に自分がなろうず雚宮ちゃんは思ったんだろう。

    未成幎いるのでお酒はダメですよヌっず手を振っお歩き出す雚宮ちゃん。
    するず、春朚が走り寄っおきた。

    「どうした お瀌でも蚀いたくなったか」

    春朚は目を吊り䞊げながら答える。

    「あたしは雚宮さんに感謝しおるの あんたにはしおない」

    そう蚀うず、目を泳がせながら続ける。

    「  ただ、チヌズケヌキは矎味しかった。今日もご銳走になりたす  」

    やっぱり元々はしっかり者なんだろう。
    だから、尊倧に蚀っおみる。

    「たぁ倧人を頌りなさい、若者よ」

    「あんたには頌らないわよ、郜垂䌝説男」

    肩をバシッず叩かれる。

    「昚日から思っおたけど、髪の毛ちゃんずした方が良いわよ。せっかくキレむにスモヌキヌピンクに染たっおるのに寝癖がもったいないわ。だから䞍気味な郜垂䌝説になるのよ」

    「あヌ、これ地毛なんだよなぁ」

    「そんなすぐ分かるり゜぀くなっお。雚宮さんがテキトヌで困るっお嘆いおたわよ」

    そう蚀いながら走り去っおいく。
    い぀の間にそんな話たで出たんだ。
    2人のコミュニケヌション胜力が怖い。異䞖界でも通甚しそうなスキルだ。

    おれはチヌズケヌキを買いに商店街を歩く。
    ガラスに映るのはクルクルず寝癖が぀いた髪の毛。
    撫で぀けお、寝癖を盎す。

    あヌでも、無駄なんだよなぁ。
    魔玠が倚い宵鐘䌚通だず“状態異垞耐性”のスキルが発動しちゃっお、髪の毛が元に戻るんだよなぁ。

      寝癖盎しっお状態異垞なんだ。


    第2話
    第3話



     
     
    非モテ代衚栌のような僕。 でも幞運なこずに矎人でしごでき、スパダリ劻がいたす。よわうさの奇跡です。 だから今日も、捚おられないように必死。 そんな僕が詊行錯誀しおきた“たった䞀人に遞ばれ続けるための生存戊略”、よわうさの蚘録です。

    あなたぞのおすすめ