魔法使いシリーズ ーキュアハピネスー
やっほ、私はキュアハピネス。ハピネスなんて名前も似合わない、ぼーっとした魔法使い。
いつも頭の中がもやもやしてて、気持ち良くない。うまく物事に興味が持てなくて、生きるのが下手。人と話すのは好きじゃないかな。物事はおろか、目の前の人間にも、何も興味が湧かない。
でも変に良心だけが残っていて、目の前の人間のために頑張らないといけないとは思う。だって目の前の人間に役立てない私に生きる資格はないから。死ぬのは怖いから、誰の役に立てなくても生きていくんだけどね。あはは。
今日は職場で飲み会がある。それも偉い人との飲み会。頑張らなきゃ。頑張らなきゃ。
「きゅるりんっ」
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ん、元気になってきた。
元気になってきた!
きたきた元気になってきた‼️‼️‼️‼️
すっごく幸せな気分‼️‼️‼️‼️‼️ワタシ、シアワセ‼️‼️‼️アハハハハ‼️‼️‼️
これなら飲み会頑張れる‼️‼️‼️‼️‼️
ワタシはすごいんだ‼️‼️‼️ワタシはポジティブなんだ‼️‼️‼️‼️‼️‼️ワタシは頑張れるえらい子なんだ‼️‼️‼️‼️‼️‼️なんてワタシってステキなんだろ‼️‼️‼️
ワタシは面白いから、ずーっと冗談言ってられるの‼️‼️‼️‼️‼️‼️すごい‼️‼️みんな笑ってくれてる‼️‼️‼️やっぱりワタシってすごいんだ‼️‼️‼️‼️‼️‼️ワタシはみんなのアイドルなの‼️‼️‼️‼️‼️アハハハハハハ‼️‼️‼️‼️‼️
「今日もありがとうございました‼️‼️失礼します‼️‼️‼️」
帰り道、先輩が声をかけてくれた‼️‼️‼️
「なんて言うか、キュアハピネスが心配なんだよね」
「そうなんですね‼️‼️心配してくれてありがとうございます‼️‼️‼️‼️」
そうして解散して独りになったの‼️‼️
...
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そろそろ、かな。
あー、きた。
スイッチ切れた。
私の魔法はね、自分を無理やり幸せな気持ちにする魔法なの。ただ、無条件に幸せになれる訳じゃない。時限付きで、しかも効果が切れた後は反動が来る。いつにも増して頭がぼーっとして、暗い気持ちになるの。私はこれをスイッチが切れるって呼んでるんだ。この世界って私に都合よくできてないよね。あはは。
本当は分かってるんだ。みんなが笑ってたのは、私を蔑んでただけなんだって。みんな私に失望したんだろうな。次職場で会った時どんな顔すればいいのかな。やっぱり私って人と違うんだ。違うって言えば聞こえはいいけど、ズレてるんだよね。こんな私のこと誰も好きじゃない。私のこと誰も信用してない。私は誰からも必要とされてない。ごめんなさい。ごめんなさい。先輩も迷惑だったよね。ごめんなさい。私を心配してるって言葉の意味も、よく分からないの。私がおかしいから、先輩の言ってることがよく分からない。先輩が私に何を言って欲しいのか、よく分からない。みんなが私に何を言って欲しいのか、よく分からない。私が何を言いたいのか、よく分からない。ごめんなさい。
でもこの気持ちもいつかどこかに消え去って、私はまた普通に戻る。世界が私を壊してくれないから、いつまでも私は苦しいまま。私は幸せだと思う。みんな私にそう言って欲しいんでしょ。だから私は幸せ。
つかれた。もうなにもかもどうでもいいな。