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Photo byhiiro_archive153

魔女刈り|ショートショート


    大好きなインフルエンサーが、インスタでオシャレなカフェを紹介していたので、早速そのカフェを訪れたとき、レジをしていた二十代くらいの女性店員を見るなり、「ん?」という顔つきになった。

    格好やら髪型やらがどう見たってあの名作アニメ映画の主人公の魔法使いにそっくりだったからだ。

    おかしいな。
    たしかインスタの画像だとどこにでもありそうなエプロン姿だったはずだけど。
    ハロウィンでもないし、何故コスプレ?

    その店員をまじまじと見ていると、その店員が急に何かを唱え始めた。

    「魔法の呪文! キュアップ・ラパパ! ミラクル・マジカル・ジュエリーレ!」
    「はい?」
    「魔法つかいプリキュア!」
    「いや、その格好、キキですよね?」

    テキトーにあしらえばいいのに、思わずツッコんでしまい、言ったワタシ自身が恥ずかしくなってきた。
    あれ、そもそも魔法つかいプリキュアって魔女なんだっけ?

    「正解です!!」
    「いやそんな張り上げた声を出さなくていいです、恥ずかしいので。はい」
    「今日はですね、『魔女刈りデー』なんです」

    そう言って、レジの脇にあるコルクボードに貼ってあるチラシに、魔法の杖らしき棒で指し示す店員。

    『今日は魔女刈りデーにつき、全品70%オフ!!』

    デカデカと書かれた文字に、「な、ななじゅっぱ!?」と大きな声で上げてしまい、店員がフフンとドヤ顔でワタシを見つめてきた。

    「魔法の呪文! キュアップ・ラパパ! ミラクル」
    「それ、もういらないですから。この魔女刈り●●●●でなんですか?」
    「髪型ですよ」
    「魔女の髪型ってことですか?」
    「奇跡も、魔法も、あるんだよ」
    「はい?」
    「はい、そうです!」

    何かのアニメのセリフのようなものを挟み込んでくるが、ワタシのことをおちょくっているのだろうか。

    「魔女刈りをしてきますと、もれなく七十パーセントオフです、はい」

    店内を見渡してみると、たしかに店員のようなショートボブをした客がちらほらいるが、あれ?

    「なんか妙にモジャモジャした髪型の人もいませんかね?」
    「あれも魔女ですよ。ほら、よく童話で出てくるような意地悪な魔女、それを模した髪型にしてきたんでしょう」

    ほほう、なるほど~、と一瞬納得したのだが、あのボロボロの服と言い、何やらツーンとした臭いが漂っていると言い、明らかに家がない人では?
    魔女と言うより仙人に近いのではないか。

    「ワタシ、魔女刈りしてきていないので、割引にならないってことですよね?」
    「あきらめたらそこで試合終了ですよ」
    「いや、それ、安西先生で魔女じゃないし」

    まだ何も注文していないし、もうこのカフェは止めよう。
    あのインフルエンサーの後追いでここまで失敗したカフェってなかったのに、こんなこともたまにはあるんだな。

    「今日は止めておきます。また今度来ます」

    ちょっとがっかりしたまま踵を返して店のドアに手をかけた時、店員が「またお越しください」という代わりなのか、

    「魔法は探し求めている時が一番楽しいんだよ」

    と、出て行くワタシの背中を押してくれた。全然嬉しくなかった。


    そんなセリフで背中を無理やり押され、外に出た時、ぶるっとするほど冷たい風が頬を叩いた。

    その瞬間、あれ?っと思った。

    通り道を挟んで、向かい側に店があった。お目当てのカフェだった。




    ■今回のショートショートは以下のマガジンに収めています😌

    ■小説専門マガジンに参加中です✨️

    ■創作が泳ぐ水族館に入館しています🐬

    ■綴り灯の一つとして照らしています🕯️



    この作品は、甘野充さん企画【アマノ文筆クラブ】参加作品です。
    今回のタイトルは、【魔女刈り】でした


    昨日は長女の中学受験の模試の日でして、朝から試験会場まで連れて行き、それから会場となっている学校の体育館での公演会+学校説明会を聞いて、それから10分ほど歩いた場所にあるカフェで小一時間このショートショートを下書きしつつ文体に関する本を読んで、また学校に戻って長女を自宅まで連れて帰ってそれから模試を簡単に復習させてから妻の買い物に付き合い、さらに長女が急に過去問やりたいとかぬかすからコンビニで過去問印刷して、夕飯を済ませた後は過去問の監督・採点をやってからこのショートショートを仕上げたらすでに10時を過ぎていました。

    昨日は異様に疲れましたがこんな土日は日常茶飯気なので、この際仕事を休職して家のことに集中したいです。

    作品のことに触れず日常のことをつらつら書いただけでした(笑)


    ここまで読んでいただきありがとうございました🍀



    追伸(お礼)

    こちらの作品ですが、複数のクリエイターさんのマガジンに入れていただきました✨️
    皆さんありがとうございました🍀


    ドイルさん


    ひいろさん


    Mr.Qさん


    YeKuさん



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    なりきり作家|ちょっとズレた感性で子どもから大人まで楽しめる作品を丨本というカタチで残すのが目標|TALESでは連載小説公開中|不定期に個人企画開催|気ままに交流|二児の父 note個人企画受賞歴:アカリウム肝だめし大賞(2026)、アカリウム創作大賞個人賞(2026)

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