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素直なのは見習いたいと思う。それはそれとして、恋愛に駆け引きは必要なのか

まず靴の話をする。

僕は足裏の長さに対して微妙に幅が小さいらしい。
それに加えて、足の人差し指が長くて親指よりも前に出ている。
そのため、フィットする靴が結構限られる。
というか、小学校高学年から、ほぼニューバランスしか履いてない。

最近はニューバランスのMW880を履いている。
比較的お手頃だし、ピッタリ履けていい感じ。

そうして意気揚々と出社して、わりと快調に仕事をこなし、今日はいい感じのところで切り上げようとしていた午後、それとなく雑事をこなしているとき、女性の事務員が僕に近づいてきた。

この子は以前から僕に好意を持ってくれている子だ。
以下、Yさんと呼称する。

そして、妙な行動をとってきた。

僕の足を広げている股の直下に靴をそっと差し入れてきたのだ。

……サッカーの試合で股抜きドリブルされた以来の感覚だった。

「私も買ったんですよ。お揃い。ほら」

そういえば、以前に靴の話をしたかもしれない。
僕の靴と並んだ、Yさんの靴は、色違いの同じ種類だった。
僕が黒で、Yさんは紺色。

いや、普通だ。
僕と同じ種類の靴を履いてきて、僕にアピールしてくるのは普通の事だ。
そういうことにしておこう。
Yさんの足の太もものあたりが股間に軽く当たってるのは気にしないことにする。
フラットな気持ちで返事をする。

「ああ、これ。履きやすくていいですよね」

なんか、もう、からかわれてるだけな気がしてきた。
面と向かって好きだとは言われたけど、あれは冗談だということにしよう。
僕、既婚者だし。

その後、全然関係ないことを2,3ラリー話した。
Yさんは満足した様子で自席に戻っていった。

その後、なんだかんだで事務作業が終わらず、早めの帰宅は叶わなかった。
定時になり、Yさんが僕の席までやってきて、
「お先に失礼します」と頭を下げてから帰っていく。

いや、そんな格式ばったような会社じゃないんだけど。
ちゃんとしてるのはえらいけど。

だけど、Yさんも最初からこんな感じではなかった。
こうなってしまったのは僕のせいでもある。


その子が過剰に礼儀正しくなってしまった経緯

あれは、Yさんが僕に「どんなタイプが好きなんですか?」と何回目かに聞いてきたときのことだった(たぶん3回目だと思う)。

この手の質問には、「髪が短い子が好きだ」と答えることにしているのだが、Yさんはショートカットなのでその答えは使えない。
僕がYさんを口説いてる感じになる気がする。

それまでは「あーどうだろうなー」とか「難しいなー」とかでやり過ごしていたが、
そのときは、なんかそういう空気ではなかった。

僕はついに観念して、
「礼儀正しい子がタイプ」だと答えた。

なんとなく口から出ただけで真意ではない。
僕は自分が好きなタイプすらよくわからない。
好きなタイプってなんだ? どういう感覚?

そして、苦し紛れの僕の嘘が、Yさんに影響を与えた。

それ以来、Yさんは退勤時には必ず、
僕に深々とお辞儀をしてから帰るようになった。

この前なんか、菓子折りをもってきた。
数日前にミスをフォローしてもらったお礼だという。

やりすぎだと思う。

やりすぎだとは思うが、僕ごときの感性でも察するほどの分かりやすいアピールをたくさんしてくるので、
「もしかしたら素直ないい子なんじゃないか」という気がしてきた。

これまでの経験で、相手女性からのアピールにずっと応じずにいたら(無意識)、だんだん嫌われていき、最後には邪険に扱われるようなこともあったから、それと比べたらかわいいものだと思う。

恋愛的な感情はまったくのゼロではあるけど、
好感はもっている。

恋愛に駆け引きは必要か?

そもそも、恋愛に駆け引きは必要なんだろうか。

好意があることを言葉尻で匂わせたり、さりげなくボディタッチしたり。
LINEのやりとりで、返信をわざと遅らせたりとか。
態度をちょっと冷たくして気をひいたりするやつとか。
(10個くらい書けるかと思ったけど無理でした。他に何かありますか?)

アメリカの伝説的な恋愛指南書に「The Rules」という本がある。
評論番組で絶賛されていたので、気になって読んだことがある。
納得感のある内容だった。
原則的な恋愛論だけど、ある意味では究極の指南書だと思う。
年頃の娘がいるならきっと読ませた方がいい。

この本の中では、女性から男性にアプローチするべきタイミングとか、メール(チャット)の文量とか頻度とか、夜の電話のちょうどいい通話時間とか、こういう相手はあきらめた方がいいだとか、デートの月ごとの適切な回数など、かなり具体的に書かれてある。

いずれも、駆け引き的なテクニックだ。

この本でも触れられているが、世の中、どうあがいたって付き合うのが無理な相手というのはいるし、しつこくアプローチしたら迷惑をかける場合もある。そのあたりには注意が必要だろう。

ただ、自分がどうしてもお付き合いしたい相手との可能性を最大限上げるために、駆け引きは有効な手段だと思う。

とにかく、
良本だとは思うから、恋愛に悩んでる人はぜひ読んでほしいです。そして上手くいった暁には僕に恋バナを聞かせて欲しいです。僕はとにかく恋バナが聞きたいです。人の恋バナ聞くのが一番楽しいです。

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吉村トチオ 最後まで読んでくれてありがとー