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最近、部屋の断捨離をしている。

洋服を一枚ずつ手に取っていると、
不思議と「なかなか捨てられない服」には共通点があることに気づいた。

それは、高かった服でも、
ブランド物でもなくて、

その服を着ていた時に、
誰かに褒められた服だった。

「その服、似合うね」
と言われた服。

自信を持って出かけられた服。

なんだか自分を好きでいられた時に着ていた服。

そんな服たちだった。

だから、ただの“布”じゃないんだよね。

その頃の自分の感情や、
うまくいっていた記憶や、
「私、これでいいんだ」
と思えた感覚まで一緒に残っている。

だから手放しづらい。

きっと人って、
物そのものより、
その時の“自分”に執着しているんだと思う。

昔の成功体験って、
生きていく上でとても大事だ。

「あの時できた」
「認めてもらえた」
「愛された」

その記憶が、
苦しい時の支えになることもある。

でも一方で、
その頃の自分にしがみつき始めると、
新しい自分が入り込む隙間がなくなってしまう。

「あの時みたいに輝けない」
「あの頃の自分の方がよかった」

そんなふうに、
過去の自分を神格化し始める。

でも本当は、
過去の自分を超えていくために、
人は年齢を重ねていくんじゃないかなと思う。

若い頃とは違う魅力。

昔とは違う感性。

今だから見える景色。

今だからできる表現。

そういうものが、
ちゃんとある。

だから断捨離って、
ただ物を減らすことじゃないのかもしれない。

「私はここまで来たよ」
と過去の自分に感謝しながら、

もう役目を終えたものを、
静かに手放していく作業。

執着を捨てるというより、
“卒業”に近い感覚。

過去を否定するわけじゃない。

むしろ、
あの頃の自分が頑張ってくれたから、
今の私がいる。

だから「ありがとう」と言って、
次の自分のために、
少し余白を作っていく。

最近、
断捨離をしながら、
そんなことを考えている。

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