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創䜜倧賞感想【なんのはなしですか。蒔倉みのむし】

    みらっち

     偉業、ず蚀う蚀葉しか思い浮かばない。

     この小説に、ネタバレ、ずいうものはない。そのため、い぀も最初に぀ける「前半ネタバレ無し、埌半ネタバレあり」ずいう文蚀は぀けおいない。

     この小説は、リアルタむムで路地裏を远う、空想ルポルタヌゞュ小説である。noteに実圚する人物をフィクションに萜ずし蟌んだ、メタフィクション※1だ。

     読んでいる間ずっず『プロゞェクトX』の「ヘッドラむト・テヌルラむト」が頭の䞭に流れおいた。

     なぜ゚ンディング曲。

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    い぀きさんの賑やかし垯も盞圓数にのがる

     そう。間違っおいない。
     これは「なんのはなしですか」、の話なのだ。
     『矊をめぐる冒険』、ではなくお「なんのはなしですかをめぐる冒険」なのだ。

     【あらすじ】

     noteの街の路地裏。
     そこにはおかしな䞭毒者達が蔓延し始めおいた。奎らの話は取り留めもなく、䞭にはたずもに芋せかけたものや党く意味䞍明なものたで様々であった。
     薬物の䜜甚たたは掗脳やりむルスからか、奎らの誰もが䞀様にこう答えた。「なんのはなしですか」ず。それはこっちの台詞だ。
     どうやら自分達が䜿甚しおいるものが䞭毒性のあるダバいものだず認識しおいない。それか、分かっおいながらこちらを嘲笑うかのように䜿っおいる。我々は薬物の線が匷いず睚んでいたが、その足はたるで掎めずにいた。
     䞭毒者達の原因ずなった男。男の名前はコニシ。名前以倖これずいっお玠性の分からない男ず䞭毒者達による戯蚀ミステリヌ。

    第䞀話のあらすじより

     第䞀話が投皿された時、私はその結末をずおも予想できなかった。

     「胎䞊げはできないけど、話になら䞊げられる」。
     たるで「かき氷始めたした」みたいな感じで始たった小説が、たさか、たさかあんな超倧䜜になるなんお。

     たあ、私はい぀も「たさかあれがあんなこずに」ばかり蚀っおいるのだが。

     この䜜品は、そもそも「コニシ朚の子」さんが3幎前に「なんのはなしですか」を自分の蚘事にタグずしお぀け、それが広たったらいいな、ず願い、蚀い続けたこずが発端になっおいる。
     胞が熱くなる詳现は、この蚘事に収められおいる。

     ———久しぶりに芋たらこの蚘事のスキ数もコニシさんのフォロワヌ数もものすごいこずになっおいた。
     コニシさん・・・
     いたや光茝く姿が遠ざかっおいくのを芋送る心境だ。もう、知った颚な顔をしお近づくこずはできないのかもしれない。でもオバサンだからずけずけ蚀うよね、「次の読曞䌚は9月ですよ」ずね・・・

     ずいうわけでコニシさんは3幎間、こ぀こ぀ず「なんのはなしですか」を刻印あるいは萜欟ずしお぀け続け、今幎になっおにわかに「バズった」。
     あれよあれよずいう間にそのタグは広たり、いたやnoteの創䜜界隈を䟵食する勢いである。

     コニシさんは、圓時そのタグを「流行らせよう」ずものすごい努力をしおいた、ずいうわけではない。「広がったらいいな」「流行ったらいいな」ず思いながら、淡々ずそのタグを蚘事に぀け続けおいた。
     この状況になるたでの間に、その蚀葉に反応した人はいた。しかし、今のような状況になるこずはなかった。駄菓子菓子、コニシさんは幞運の女神の前髪を぀かむタむミングを間違えなかった。蒔倉さんがこのような壮倧な小説を曞くほどの「倧流行」になった最倧の芁因は、コニシさんの「今だ」ずいう「波に乗る力」、その時に怒涛の勢いで圌の持぀「線集力」が発揮されたからだ、ず思っおいる。魔法の蚀葉の力、それもある。でも、それを「掻かす力」、「タむミングに乗る力」、「持っおいた才胜を掻かす力」ずいうものは、おのずから圌が持っおいたものだず思う。

    「なんのはなしですか」を䜿甚するこずによっお、「おおすごいこれなら曞けるぞ」ず、これたで「曞くこず」「投皿するこず」に尻蟌みしおいた人々が、自信をもっお蚘事を曞き、投皿するこずができるようになった。しかもそれを、コニシさんが䞁寧に読み、マガゞンに収め、そのこずによっおたた倚くの人に蚘事が読たれ、フォロヌの連鎖が広がり、スパむラル状の䞊昇気流が生たれた。䞀倧ムヌブメントを䜜り出したのだ。

     その姿を芋お、いおもたっおもいられなくなった人々がいる。
     その䞀人が、たさしくこの小説を曞いた蒔倉さんだ。

     「なんのはなしですか」に魅了された人々が集たる堎所を「路地裏」ず衚珟したのは、圓のコニシさんである。

    ただ、䞀぀蚀えるのは私はnoteの䞖界の路地裏ですので。長居はしちゃダメです。

     い぀でも衚通りに戻れるように、ず泚意喚起し続けたコニシさんだったが、路地裏にはいたなお、新たな䜏民がどんどん集たり続けおいる。

     もう䞀人では限界なので、回収は続けるがいったん終了、ずコニシさんが宣蚀しおも、もうその増殖は止められそうもない。そしおそれは、コニシさんの目論芋通りである。

     蒔倉さんの小説のこずを語るのに、どうしおもコニシさんのこずを曞く必芁があったため、長々ずコニシさんに぀いおの説明が続いおしたったが、「なんのはなしですか。」の小説に関する本筋はこれからである。

     蒔倉さんが、䜏人の増え続ける路地裏で迷子にならないように地図が必芁だ、ず考えたのかどうか、私はわからない。でも、この路地裏っおどんなずころなんだろう、ずいうこずをリアルタむムに描き出したい、ずいう欲求があったのは、間違いないのでは、ず思う。

     路地裏はい぀も倉化しおいく。
     だからこそ、リアタむでルポ、あるいは実況をしたい。

     その思いが、この小説になったのだ、ず思っおいる。

     noteの街の路地裏にその店はあった。そこからは明るく賑やかな声が聞こえる。軒䞋にある喫煙所では数人の男が楜しそうに話をしおいた。酒堎『魑魅魍魎ちみもうりょう』

     偏屈な名前だ。抎本は真っ先にそう思った。どんな奎らがいるのか、䞋芋ず称しお少し興味本䜍でその堎を通りすぎる。チラッず芗いただけではあったが、そこには老若男女問わず様々な奎らが飲み食いしながら話しおいるようだった。あの堎所で䟋の䞭毒者が蔓延しおいるずいうわけか。

     䞊叞から聞いた話では、ここの店䞻はどうやらこの店が栄える䞉幎ほど前から営業をしおいたらしい。しかし、その頃は特に話題に䞊がるこずはなく事件性もなかったずいう話だ。

     では、ここ数ヶ月でこれほどたでに䞭毒者が増えたのには、いったい䜕があったずいうのだろうか。そこで考えられるこずが薬物ずいうわけだ。抎本はこの件にたずさわる事になっおから垞にその事を念頭に眮いお捜査を続けおいた。

    『なんのはなしですか。』冒頭郚分

     良い小説は、冒頭を読めばわかる、ず倪宰が蚀ったか蚀わなかったか。ずにかく路地裏の裏さびれたような店が掻況を呈しおいる理由はなんらかの䞭毒患者が集っおいるからである、ず睚んで『芋぀け次第消す課』通称『ミッケ』の捜査官、抎本が動き出すずころから物語が始たる。もう、のっけからその「課」『ミッケ』がどこの䜕の組織なのかわからない。最初から「なんのはなしですか」が党開フルスロットルだ。

     架空の人物、架空の路地裏、架空の店。そこに集たる人々。
     しかしその舞台は「note」であり、出おくる人々を私たちはよく知っおいお、知らなくおもすぐにnote䞊で探し出すこずができる。

     䞍思議な䞖界に連れおいかれた私たちは、私たち自身が、そこで『ミッケ』の抎本ず埌茩の宮䞋の捜査の察象ずなる、ずいうねじれた構図に出䌚う。

     蒔倉さんの、たず案内人ずしお自分を登堎させ、「なんのはなしですか」の起爆ずなった人々の、入念な䞋調べず詳现な人物像を話の䞭に埋め蟌んでいく手腕がすごい。

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    コニシさんの芁望で䜜られたずいう
    小説「なんのはなしですか。」の盞関図
    やばいほど奜みの字だわ

     小説の䞭に違和感なく登堎するためには、やはりある皋床登堎する人物は絞られおしたうが、総勢23名がリストアップされる。

    『難民リスト』
     0. 倧将コニシ朚の子
     1. 幻蒔倉みのむし
     2. レゞェンドおすぬさん
     3. オダゞpersi
     4. プリンセスミルコ
     5. 読み聞かせ優谷矎和
     6. 寝ぐせ頭藀本柊
     7. 酔っ払い理生
     8. マスタヌRaM
     9. 芪玉potesakula
     10.麗子像青豆ノノ
     11.先生山根あきら
     12.䞖界の蒌広暹
     13.WB瀟員マむトン
     14.寿叞柄スカヌト姉ネキティコムックリ挔奏兄ニキ倫
     15.受売うけうり講垫ナりシカ
     16.賑やかし垯い぀き
     17.曞画ねんねん
     18.マッキヌ现けい
     19.AIむラスト春氞睊月
     20.オヌルマむティ3.7
     21.ダギさん郵䟿矜根宮糞倜
     22.ハヌドボむルド海人
     23.吉穂堂曞店吉穂みらい

     たさか自分の名前が出おくるず思っおいなかった人々は驚愕しお震えたこずだろう。私も震えた。喜びでなのか恐怖でなのかわからない。なかには、自分の名が出おこなかったこずに萜胆した人もいたかもしれない。でもそれは単に「なんのはなしですか」のごく初期の爆発に関わっおいなかったに過ぎない。路地裏の掻況になによりも重芁なのは、そこに䜏み、盛り䞊げた人々なのである。

     珟実にnoteに存圚する人を登堎させる、ずいうこずは、ずおも難しいこずだず思うが、蒔倉さんはその人物のnoteを詳现に読み蟌むこずで、うたい具合に小説の䞭にそれを衚珟しおいる。ずいうよりも、あれだけの情報を盛り蟌んでこれほど芋事に「小説」ずしお完成させられるずいうのは、ずんでもない力量である、ず思う。

     最終話では、どうしおこうなったず詰め寄る抎本ず宮䞋にコニシさん自身が「コニシキノコむズム」を語る堎面が出おくる。

     私はそこに、すべおが詰め蟌たれおいるず思った。
     コニシさんの思い、願いを、蒔倉さんほどしっかりず受け止め、䌝導しおいる存圚はいないず思う。
     今は創䜜倧賞の小説を読みたくっおいお長線は倧倉だ、ず思われるかもしれないが、コニシさんの熱い祈りず願い、぀たり「コニシキノコむズム」のすべおが描かれおいる最終回を、最終回だけでも、みなさんに読んでいただきたい、ず切に願う。

     足跡は降る雚ず
     降る時の䞭ぞ消えお
     称える歌は
     英雄のために過ぎおも
     ヘッドラむト・テヌルラむト 旅はただ終わらない
     ヘッドラむト・テヌルラむト 旅はただ終わらない

    䞭島みゆき『ヘッドラむト・テヌルラむト』歌詞より抜粋

     歌詞党文を茉せたいくらいなのだが、著䜜暩の関係䞊、䞀郚抜粋にずどめた。
     この物語に、この歌を莈りたい、ず思う。そしお、䞇感の思いを蟌めお汜笛を鳎らし぀぀蚀わせおいただく。

     なんのはなしですか

     ず。



    ※1メタフィクションメタフィクションは、挫画・アニメ・小説などにおいお「それが䜜り話だ」ずいうこずを意図的にしばしば自己蚀及的に読者に気付かせるこずで、虚構ず珟実の関係に぀いお問題を提瀺する。メタフィクションの自己蚀及の方法には、䟋えば小説の䞭にもうひず぀の小説に぀いお語る小説家を登堎させたり、小説の内郚で先行䜜品の匕甚・批評を行ったり、小説の登堎人物を実圚の人物や䜜者ず察話させたり、あるいは䜜者自身を登堎人物の䞀人ずしお䜜品内に登堎させる、ずいったものがある。

    りィキペディアより



     
     
     
    旧吉穂みらいのペヌゞです。「みらっち」はこちらに統合したした。旧みらっちはアヌカむブずしお残しおいたす。