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Photo bydeep_fowl8012

婚勝男から婚勝夫へ⑧〜気がつけば〜

    ◾️
    ここまで読んでくださった方なら、
    もうお気づきかもしれない。

    医学部受験40連敗。
    お見合い100人以上。

    どうやら私は、
    「損切り」と「途中でやめること」が苦手な人間らしい。
    もちろん、何でも続ければいいとは思っていない。

    でも、少しでも前に進んでいる実感があると、
    もう少しだけやってみようと思ってしまう。

    その「もう少し」が積み重なって、
    気がつけば10年以上医学部を目指し、
    100人以上とお見合いをしていた。

    我ながら、ずいぶん根気のある人間だと思う。

    ◾️
    これを書いている時点で、
    私が利用する結婚相談所には、
    35,000人以上の女性が登録されている。

    結婚したいと思っている人が、これだけいる。
    それでも結婚できない人もいる。
    そして、その中に私も含まれているのだ。

    現時点で、私には「この人と結婚します」と
    胸を張って言える相手はまだいない。

    「婚勝男」という名前を付けておきながら、
    まだ勝っていないのである。

    ◾️
    時間の経過は年々早くなり、季節はどんどん巡る。
    春が過ぎ、夏が来て、秋になり、気づけばまた年末が近づいてくる。

    婚活を始めて一年半。

    少しは、営業マンとして成長できた。
    少しは、自分のことも分かるようになった気がする。

    でも、結婚という結果だけは、まだついてきていない。

    ◾️
    ここまでの婚活を振り返ってみると、
    私は、この一年半、結婚のことばかりを考えていた。

    どうすればお見合いが成立するのか。
    どうすれば相手に安心してもらえるのか。

    プロフィールを書き直し、写真を変え、
    話し方を変え、女性との向き合い方を変えた。

    「もっといい人がいる」と考えていた自分とも向き合った。

    思いついたことは、とにかく試した。
    うまくいくこともあれば、失敗することもある。

    振り返る。
    改善する。
    そして、もう一度試す。

    その繰り返しだった。

    振り返れば、婚活をしていたというより、
    自分と向き合い続けた一年半だった。

    ◾️
    そして、その理由も少し分かった。
    本当に叶えたいと思える目標があると、
    人は自分でも驚くほど考える。

    誰かに言われた目標では、ここまで考えない。
    工夫もしない。
    失敗しても、立ち上がろうとは思わない。

    でも、本当に叶えたいことなら違う。
    何度転んでも、「次はどうしよう」と考え始める。

    私は案外、目標に向かっている時の方が、
    自分らしく生きられる人間なのかもしれない。

    ◾️
    この作品を書き始めた時、私は婚活を書こうと思っていた。
    でも、書き終えた今は少し考えが変わった。

    書いていたのは、婚活ではなかった。
    婚活という出来事を通して、自分という人間を書いていたのだ。

    結婚相手を探しているつもりだった。
    でも、本当に探していたのは、「私はどんな人間なのか」
    という答えだったのかもしれない。

    ◾️
    さて。
    タイトルは『婚勝男から婚勝夫へ』である。

    ところが、これを書いている今も、私はまだ婚勝男だ。
    だから、この物語は終わっていない。

    もしも運よく、note創作大賞の授賞式に呼んでいただけるなら、
    その日までには婚勝夫になって出席する準備だけは、しておこうと思う。
    あとは、婚勝夫になるだけだ。

    #創作大賞2026
    #オールカテゴリ部門

     
     
    1980年生|note創作大賞2026に婚活記でエントリー|毎日更新|婚活中|お見合い110名超|東京商社|特定の宗教、持病、借金なし|フルマラソン完走11回|30歳〜会社員受験生で医学部学士編入試験挑戦|旭川〜琉球まで40連敗|

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