
あの頃の自分がそこにいるかもしれない。
東京へ引っ越してきて3年ほどになる。
最近気づいたことはお祭りが多いなということ。
私の地元では夏にしかなかった。
しかし東京は季節関係なく、しょっちゅうお祭りがある。何か理由をつけて誰かといたいのかもしれない。みんな寂しがりやなんだと思った。
私が子どもの頃、夏休みの時期になると地元の小学校でお祭りがあった。
校庭の真ん中に櫓が組まれ、その上では和太鼓を叩く人。そしてその周りを盆踊りでぐるぐる。
さらにその盆踊りを囲うように様々な出店があった。射的、かき氷、スーパーボール掬い、焼きそばなど。特に何かをしたいわけではなかったけど、あの雰囲気は好きだった。
夏休みで数週間会っていなかった友達がいたり、先生がいたりする夜はとても刺激的な時間だ。
そして何より私たち子どもよりも、大人の方が楽しそうにしていると思った。
歳を重ねて大人になると、理由もない寂しさや喪失感に襲われることがある。誰かに話を聞いてほしい、とにかくそばにいてほしい。そう思いスマホを見るが、連絡できる人がそこにはいない。
仕事、家族、距離、時間、いろんなものが壁になって私を遮ってしまう。子どもの時より、たくさんの人が私のことを知っているのに。あの頃のような軽やかさがあればと思いながら、スーパーで半額シールが貼られたお惣菜を手に、帰路につく。
私は私を長くこなしている。こんな時にはこんな気持ちになるんだ。そういうことは人よりも苦手なんだ。これだったら好きかも。私と向き合い繰り返していくうちに、どんどんわかってきている。
それなのに、いまだに名前もついてない気持ちや感情に出会うことが多々ある。そしてその度にくらってしまうのだ。
まだまだ人生は続く。なんとかなるよ。
そう言い聞かせて、みんな騙し騙し今を積み重ねているんじゃないかと思っている。
今度知らないお祭りを見つけたら覗いてみようかな。
あの頃の自分がそこにいるかもしれない。