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🔶【13話】倩䞊の楜園・恋バナサチ

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「駒沢は倧きい公園があるから、犬にはいい環境だよね」

北原さんのベンツは滑るように進む。シヌトは驚くほどにゆったりずしおいお、カナはお行儀よく、あたしの膝枕でお昌寝をしおいる。遠慮しないでず勧められたずはいえ、人様の車でちゃっかりお匁圓を頬匵っおいるあたしっお  。䞭華料理のお匁圓には倧きな海老のチリ゜ヌスたで入っおいお、これがたた矎味しい。

「あぁ、華花飯店のロケ匁か。結構むケるでしょ」

口䞀杯に頬匵っお、蚀葉が出ないので、あたしはこくこくず頷いおみせた。赀信号で停止するず、北原さんがじっずあたしの様子を䌺っおいる芖線を感じる。

「おなか枛っおたせんか あたしばっかり食べちゃっお」

「ごめん、ごめん。俺が芋おたら食べ蟛いよな。気にしないでどんどん食べお」

「はぁ」

じゃあ、ず、遠慮しないであたしは箞をすすめる。

「いや、実は嚘の結婚匏でハワむに行っおいおね、今朝、成田に着いたんだよ。カナを人に預けおいたので受け取っお、ちょっずだけダボ甚でスタゞオに寄ったんだが  」

「あら、嚘さんの結婚匏、それはおめでずうございたす」

北原さんはちょっず寂しそうに笑っおみせた。

ハワむか。そういえば綺麗に日焌けしおいる。信号が青に倉わっお、北原さんは芖線を前方に移した。五十代くらいかな。自分の芪ずそんなに倉わらない幎代なのかもしれないけれど、業界人らしい颚貌が圌を若々しく芋せおいる。

「でも花嫁の父ずしおはやっぱり  耇雑な心境もあるんでしょうね」

「う〜ん、そうだね。いや、たぁ安心もしたよ。なんせ結構突拍子ない嚘でね」

安心したなんお蚀いながらも、前を芋据える暪顔は寂しげだった。少し目を现めおいる瞌の奥には、きっず嚘さんの花嫁姿が映っおいるんだろうな。

「  君に䌌おるよ」

「は」

「結婚した嚘、君に䌌おいる  その突拍子ないずころ」

あたし今日、この人の前で䜕かやらかしたっけ お埗意のトランス状態もお披露目した蚘憶はない。なんお答えおいいやら、曖昧に笑っお誀魔化しおみる。

「でも、たぁ、どうしお、わざわざハワむなんかで匏を挙げたがるのかね。サチさんもそういうのやっぱり憧れる」

「あたしですか う〜ん」

「君だったら、どんな結婚匏をしたいっお思うのかな」

もぐもぐ。最埌の䞀口を噛み締めながら、あたしは考えた。どんな結婚匏かぁ。

「あのですね、癟垖くらいの和宀の倧広間に、こう、向かい合わせにずらりず朱色の挆塗り埡膳なんか䞊べるんですよ。ほら、足の付いた埡膳」

そう話し始めたあたしに、北原さんは興味深そうに耳を傟けおきた。

「それでね、黒打掛の花嫁衣裳を着お、倧きな綿垜子をかぶるんです」

「ほう、いいねぇ。厳かな感じで」

「むメヌゞはこう、やくざの結婚匏っおいうか  」

「やくざっ」

「だっお、ずらっず和装の人達が䞊ぶのっおちょっずそういう雰囲気じゃないですか。畳の郚屋に、朱、黒、癜  色合いが玠敵ですよね」

「う〜ん。君は面癜い感性を持っおいるね。いや、感心したよ。結婚匏をそんな颚に色でむメヌゞするなんお、さすが絵本䜜家さんだね」

「え  そうですか」

うんうん、ず、劙に玍埗したように北原さんはしきりに頷いおいる。

「その綿垜子をかぶったサチさんの隣に座る男は、岡郚君なのかな」

ぞ がさがさず食べ終えた匁圓の包みを片付けおいた手がぎたりず止たっおしたった。その時、あたしの隣に座る男の人  。

「いや、もしかしたら桂朚君かな」

かっくん、かっくん。

普通に振舞おうず思えばそうするほどに、自分の仕草が䞍自然になるのがわかる。桂朚さんのこず、ばれたら倧倉な事になるんだよね。

「いやいや、無粋な詮玢をした。お詫びするよ。ワむドショヌ的にはいいネタなんだろうけど、僕の専門じゃない」

なだめるように、北原さんはポンポンずあたしの肩を軜く叩いた。

「でも、さっきの桂朚君は面癜かったね。角を曲がる時にチラッず芋たら、ただ手を振っおいるんだもの。酞いも甘いも知り尜くした倧人の男っおむメヌゞだったけど、いいねぇ、あんな圌も」

く〜ん。あ、カナがお目芚めだ。グッドタむミングだよ。甘えおくるカナを膝の䞊に乗せる。話題をさりげなく、今話題の駒沢公園にあるドッグランの話なんかに移しおみる。愛犬家達が集う、公園内にある犬専門の瀟亀堎だ。北原さんは興味深そうに聞き入っおいる。だけど、あたしの頭の䞭にはふず、さっきの女の子の台詞がよぎっおいた。

“今倜あたりナりタの郚屋から東京タワヌ芋たいなぁ”

杏里  あぁ、あの子だ。倩䜿のような笑顔でハンバヌガヌショップの入口に貌り付けられたポスタヌ。沢山の女の子に囲たれお、息を呑むような華麗なステップを螏んでいた圌を思い出す。ナりちゃん  かぁ  。あの東京タワヌを眺める女の子が他に居たっお、圓たり前だず思う。でもね  。

昚倜の抱き締められた枩もり、暖かかったな。あたしだっお、二十䞉歳だ。子䟛じゃない。䞀幎くらい付き合っおいた男の人がいたこずだっおある。ちゃんずそういう経隓もある。でも  。

やっぱり圌は倧した圹者さんなんだろうなぁ。ずっず、その胞にもたれ掛かっおもいいかなっお勘違いしちゃったもの。桂朚さん、もしかしたらあの時困っおいたんだろうな。自分の恋人があんな颚に怒られたら、きっずいい気持ちはしない筈だ。

ゎメンネ。

あずでメッセヌゞ送ろうかな。

ゎメンネ。

あぁ、でもそのひず蚀だけしか思い浮かばないや。  あたしっお、銬鹿だなぁ。カナの頭を撫でながら瞌を閉じるず、橙色の東京タワヌががんやりず浮かんで消えた。


「サチ、アンタ男出来たんじゃない」

日曜日、代官山のカフェのテラス。アむスコヌヒヌに浮かぶ氷をストロヌで突っ぀きながら、ナオは疑い深そうに突然そう問いかけおきた。

「男」

「ふふん。ごたかしちゃっお。ちょっず雰囲気倉わったかな〜っお女の勘なのだ」

あたし、䜕にも倉わっおないず思うんだけど  。

「自分じゃよくわかんないよ」

本圓は、色々ナオに聞いお欲しいのだけれど、桂朚ナりタの名前など出せるはずもない。いや、頭がおかしくなったのかず心配されるのがオチだ。

「たぁ、サチ盞手だったら男も調子狂うだろうなぁ」

名前さえ出さなきゃ、いいかな

「  あのね」

ナオは高校の頃からい぀だっお男の子に囲たれおいた。ボヌむフレンドも沢山いる。瀟䌚人になっおからは十歳も幎䞊の圌が居たこずもある。今は二぀幎䞋の倧孊生ず付き合っおいる。あたしず違い経隓豊富な恋倚き女だ。

「あのね、の続きを蚀いなさいよ。恋バナ始めるのずっず埅っおるんだから」

「  あのね、りルトラヘビヌ玚にかっこいい人から䞀目惚れしたっお告癜されたの。だけどね、圌のたわりには綺麗な女の人がいっぱいいお、どうしおあたしなんかに興味があるのか䞍思議なんだよね」

ナオがストロヌで吞い䞊げたアむスコヌヒヌが、綱匕きみたいにストロヌの䞭をいったりきたりしおいる。

「すごいノロケ。サチからそんな台詞を聞く日が来るずは」

「え〜ノロケじゃないよぉ。遊ばれおるのかもしれないしさ」

「アンタっお、遊びの察象にならないず思うんだけど」

「えっ、そうなの」

「りルトラヘビヌ玚にいい男ねぇ  」

くすくすずおかしそうにナオは笑い出した。

「ひっどい。笑うなんお」

「ごめん、悪気はないのよ。そのいい男がサチのペヌスに振り回されおいる様子が目に浮かぶなぁ」

「振り回しおなんおないもの。仕事が忙しくおめったに䌚えない人だし、あたしが合わせおるの」

ナオが意味深な笑いを噛み殺しながら、そっず髪をかきあげる。色っぜいなぁず感心する。高校の時から倧人びた子だった。だけど、い぀の間にこんな倧人の雰囲気を、圓たり前みたいに身に付けちゃったんだろう。

「  で、サチはどうなの」

「なにが」

「アンタはその人の事どう思っおいるの それが䞀番倧事なこずなんじゃないの」

あたしがどう思っおいるか  あぁ、そうだよね。そんな倧事なこずなのに、深く考えたこずなかった。

「  で、もう寝たの」

「うん。おずずい、圌の郚屋に泊たったもの」

「ぞぇっ。アンタにしちゃ珍しく色っぜい話」

「だっお、すごい熱を出しちゃっおね。ほっずけなくおさ」

あれ ナオが怪蚝そうな芖線を向けおくる。あたし、䜕か倉なこず蚀ったかな。

「ねぇ  寝たっおたさか、ただ看病がおら隣に眠っただけだなんお蚀わないよね」

「えっ、そうだけど。だっお病人だもん」

黙り蟌んだナオが指で目もずを拭った。

「倧䞈倫」

むせおいるのかず思い心配しながらそっずのぞき蟌むず、ナオは小さく肩を震わせお、笑いを堪えおいた。

「ふっ、くっ  おかしいったら  信じられない、サチっお」

あたしのゞンゞャ゚ヌルに指を䌞ばすず、ナオはごくごくずそれを飲み干した。

「ふうっ、倧倉だねぇ、そのりルトラスペシャルな圌  たぁ、キスくらいはしたの」

「  したよ。えっずね、䞉回した」

「そっか」

それで ず蚀いたげな芖線が投げられる。

「あのね、なんかこう、すごく暖かいの」

それで ず、ただナオは続きを求める芖線を向けおくる。

「勘違いかもしれないんだけど、あんな颚にすっぜり包たれるのっお居心地がよくっおね、ほんわかしちゃうの」

ナオは片手で頬杖を぀いお、じっず芋぀めおくる。からかうような県差しは消えおいお、優しく埮笑んでいる。

「あたしは、わかる気がする。圌がアンタに惹かれるの」

「えっ、どうしお どんなずこ」

小さなメニュヌを取っお広げるず、ナオは「内緒」っお小さく呟いた。

「䞊手く蚀えないし、たぁいいんじゃない。フィヌリングっお倧事だよね」

フィヌリング たたナオがなんだか難しいこず蚀っおるよ。でも人に話しおみお、改めお気付いた。圌を  ナりちゃんを思い出すず、心がほんわか柔らかくなる。あ、いいなぁ。この感芚。気にしおも仕方ないから考えるのは止めよう。

“今倜あたり、ナりタの郚屋の東京タワヌが芋たいなぁ”

あの綺麗な子も同じなんだ。圌の腕にもたれかかる心地よさを味わいたいだけなのだ。圌の䞀番じゃなくおもいいや。気玛れに腕を䌞ばされたその時に、あたしも䌚いたいず思えるならいいじゃないかず思う。この二日ほど、なんだか胞の奥に匕っ掛かっおいたもやもやが晎れおいく感芚。

「ほら、ケヌキ遞びなさいよ。今日はここ、奢ったげる」

ひらひらずスむヌツのメニュヌであたしをあおぎながら、ナオがそうせかしおくる。

「え、なんで」

「遅ればせながらほら、桂朚ナりタのサむン本のお瀌」

「あぁ、いいよ。あんな事くらい」

「いいから。今日はなんだかサチにご銳走したい気分なんだわ。めったにないわよ。ほら、遞んでっ。飲み物も」

矎味しそう。ちらりずスむヌツメニュヌの写真が目に入っおしたえば、その誘惑に勝おるわけがない。

「わぁ、どれもそそられる。タルトもいいなぁ」

ぎぎっ。短い電子音ず共に、ぶるんぶるんずゞヌパンのポケットのスマホが震え出した。メッセヌゞかなず思ったけれど、震え続ける振動が電話の着信を䌝えおくる。岡郚  ヒロからだった。

「はい」

『あ、今話せるかな』

「あ  」

ちらりず顔を䞊げるず、ナオがどうぞ遠慮しないでず目で合図を送りながら、化粧宀に消えおいった。

「あ、はい倧䞈倫ですよ」

『今日、ナりタから連絡はいっおないかな』

「あ、倕べ、メッセヌゞでやりずりしたけど」

『  その時䜕かあった』

䜕か

「あぁ、あの、今日は友達ず代官山のカフェでランチをする玄束があるんだずか、他愛もない内容ですけど  」

そうだ。あず、最埌にごめんねっお曞いたんだ。あの子の事怒ったりしおごめんねっお  なんだか蚀い出しにくくお今曎だったけど、昚日のメッセヌゞにそう曞いた。レスは来おいない。

ヒロの『䜕かあった』っおその事かな。いや、別に『あった』っお皋の事でもないけど。あたし謝っただけだし。でも  。

ざわざわっ。店の空気が倉わる気配がする。皆の芖線を蟿るず、テラスの斜め前にある信号の向こう。反察の車線の歩道に女の子の人だかりが出来おいる。その子達から、頭ひず぀飛び出しおいる人圱。サングラスをかけおいるけれど、あれはたぎれもなく  。

「あっあ〜」

受話噚に投げかけるには、この声は倧きすぎただろうか。叫んだ埌、やばいず思った。

『そこにいるのか ナりタ』

「あっ  車道を挟んだ反察の歩道に  」

『今、近くにいるんだ。代官山なら五分かからないで着くず思う。そこ、どこいら蟺』

通りの名を告げるず、ぷちっず電話は切れた。意倖にも萜ち着き払ったヒロの声がい぀たでも耳に残った。

「サチっサチっサチっ ナりタだよ」

化粧宀の扉からテヌブルに戻ったナオが、興奮した声でそう叫びながら、あたしの腕を揺さぶる。

“身ぐるみ剥がされちゃうんだ”

矀がる女の子達は皆、圌に少しでも觊れおみたいのだろう。腕を䌞ばしお握手を求めたり服を匕っ匵ったり、ずにかく揉みくちゃだ。順番争いに喧嘩たで始たる始末。

がたんっ。無意識にあたしは立ち䞊がっおいた。道行く人は皆、立ち止たり、スマホのカメラを向けおいる。もう、䞀歩も身動きが取れずに困り果おおいる様子が䌺える。

「すごいねぇ。でも、䌑日の代官山なんかに桂朚ナりタが歩いおたりするなんお、驚きだね」

ナオが興奮し、うわずった声でそう話しかけおくる。どうしお ヒロが探しおいるっお事は仕事を抜け出しお来たのだろうか。

片方矜の折れた倩䜿。前に圌がそう語った蚀葉の意味が少し理解できる気がした。目の前の光景は圌の人気を物語っおいるのだろう。だけど  。

“俺、自由に憧れる”

圌がトップスタヌの座ず匕き換えにした代償を、目の前に突き぀けられた気がした。

「  可哀想」

唖然ずその情景を眺めるしかなかった。目の前の車道に芋慣れた車が停たるのが芋えた。あ  ヒロだ。巊ハンドルの運転垭の扉を開けお出おきた圌は、偶然にもあたし達がいるカフェのテラス前を暪切っお歩いお行った。

「岡郚さんっ」

咄嗟にあたしはそう叫んでいた。ヒロは䞀瞬こちらに芖線を流すず、肩をすくめおおどけおみせた。

「ナりタ 車に乗れっ」

興奮した女の子の甲高い声の䞭で、䜎いヒロの声は存圚感を持っお響き枡った。驚いたようにナりちゃんが振り向いた。反察車線の歩道から、ゎヌルに向かうバスケットボヌル遞手みたいにするするず人蟌みを擊り抜け、こちらに向かっお走っおくる。そしお、滑り蟌むように車ぞ乗り蟌んだ。

バタンッ。

あたりの早業に呆気に取られおいたこちらの歩道の女の子達が、我に返ったように車に矀がり始めた。二回ほど女の子達に泚意をうながすクラクションを鳎らすず、車はゆっくりず走り始めた。ヒロが教えたのだろうか。埌ろの座垭に座っおいるナりちゃんが、じっずこちらを芋぀めながら通りすぎおいく。衚情たではわからなかった。

「サチが声掛けた人、ナりタのマネヌゞャヌになったヒロだよね ナりタもサチに気づいお今こっち芋おたでしょ。本の仕事、䞀緒にしたんだもんね。あの二人ず本圓に顔芋知りなんだぁ。うわぁ、なんか信じられない」

ぶるんぶるんっ。握りしめたスマホが振動を䌝えおくる。ナりちゃんからの電話だった。車はただ、芖界に入る距離で、ゆっくりず遠のいおいく。

『探しおたのにさ、こんな近くにいるのに気づかなかったよ。驚かせおごめんね』

受話越しの声は、さっきの困り果おた顔ずは裏腹に明るいものだった。いや、無理に明るく振る舞った声。

『サッちゃんに䌚いたくおさぁ  』

ため息みたいに小さな声が、耳元に響く。

『顔芋お、ちゃんず話したかったんだよね。杏里の事  俺、あの子ずは今は付き合っおなんおいないから。倉な勘違いさせおごめんね』

「  うん」

その䞀蚀しか蚀えなかった。たた倜に連絡するねず電話は切れた。

プヌプヌッ。スマホの向こうで響く電子音から、耳を離すこずが出来なかった。

“サッちゃんに䌚いたくおさぁ  ”

「サチ、どうしたの 倧䞈倫」

心配そうにナオが芗き蟌んでくる。

「ちょっ  ず、サチっ」

あぁ、絶察倉だず思われる。だけど涙を堪える事が出来なかった。䜕でかな 胞が痛いよ。堪えれば堪えるほどに、小さな嗚咜が喉を抌し䞊げる。

「  ごめっ  䜕でもないから  」

ナオはこんなあたしを問いただす事もなく、黙っお萜ち着くたで付き合っおくれた。

「圌ず電話で䜕かあった 男ず付き合うず色々あるよね」

慰めるように、優しく髪を撫でおくれた。

「あたしが男ず揉めたりするず、い぀もサチが話を聞いおくれたもんね。た、愚痎くらいい぀でも受け付けるからさ、気が向いたら話しなよね。サチの恋バナならいくらでも聞くよ」

ごめん。本圓の事、ちゃんず話せなくおごめんね。

優しい慰めに、萜ち着いた涙が再び溢れおきた。




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