
「拝見場で、お茶は語り始める」——製茶卸問屋・堀田勝太郎商店に聞く、合組と“分岐点”
皆さん、ヨックモックの初夏の味わい「シガール オゥ マッチャ」はご存じですか?初夏限定の抹茶味のシガールで、ほのかな苦みが後味を心地よく引き締める期間限定商品です。

その原料である抹茶は、天保年間創業の長い歴史を持つ老舗の製茶卸問屋「堀田勝太郎商店」から届けていただいています。
製茶卸問屋は茶畑で作られたさまざまな特徴のある茶葉のクオリティをみきわめ、ブレンドし、一定の味わいを作り出す専門技術がカギ。今回は、特別に京都・宇治の「堀田勝太郎商店」に潜入し、茶園から茶葉が届いてから、品質の安定した抹茶がどのようにできているのかをお届けします!
堀田勝太郎商店とは
堀田勝太郎商店は京都・宇治にある、茶業ひとすじに歩んできた製茶卸問屋。天保年間創業の長い歴史を持つ老舗で、さまざまな種類の茶葉やお抹茶を取り扱っています。

抹茶といえば、京都・宇治をイメージされる方も多いはず。堀田勝太郎商店のある宇治駅に到着すると、駅前はお抹茶や抹茶スイーツがいただけるお店がたくさん!
堀田勝太郎商店のご担当の方に案内いただくと「こちらのお店も、うちのお茶を卸していますよ。あ、ここもね。」と、堀田勝太郎商店のお茶が宇治のお抹茶を支えているのだな、痛感します。ほんとうに、宇治抹茶の縁の下の力持ちですね。
そんな、製茶卸問屋の仕事は、茶園から届いた茶葉の品質を見極める特別な部屋から始まります——
「拝見場」——お茶を“みきわめる”ための特別な場所
みなさん「ハイケンバ」という言葉を、聞いたことがありますか?私は、堀田勝太郎商店へ訪問した際に初めて耳にしました。「拝見場」と書き、茶葉の品質を判定するための専門空間です。「拝見」する「場所」という、日本人のお茶を大事に敬う心がこの名前に映っているようで、茶葉を大切に扱う心意気、その姿勢を感じます。

お部屋は北向きに位置しており、遮光する扉があって、外乱の少ない光環境を確保した、真っ黒な壁が特徴のお部屋。すべてを締め切り、ライトを消すとほんとうに真っ暗!そんな、一定の光環境をつくることのできる「拝見場」のなかでお茶の品質を見極めます。

拝見場では、茶葉の品質を評価するため、熱湯をとおして水色(すいしょく)や香、味わいを評価します。お煎茶をいただくときの湯の温度は80度くらいに下げると甘みが出ておいしいそうですが、ここでは雑味なども一緒に鑑定を行うため、あえて熱湯をとおすそう。

ずらーっと並んだ茶葉からは、すでにいい香りが…🍃一見すると、同じように見える茶葉でも、熱湯を注ぐと、だんだんと色合いに違いが出てきます。試飲させていただくと、苦みやうまみがそれぞれ違うのです!
ここで、茶葉の品質や味わいの差を見きわめるのが「茶師」の仕事。拝見場での工程は、お茶の味わいに直結する大切なプロセスです。堀田勝太郎商店の品質を左右する第一関門とも言えますね。
この後、拝見場で見きわめた、それぞれの茶葉をブレンドし、目的の味わいを作り出す工程へ。
製茶卸問屋の専門技術である、「合組(ごうぐみ)」を耳にしたことはありますか?
合組(ごうぐみ)——足し算ではなく最適化のポイント“分岐点”をさぐる
合組とは、香りに秀でたもの、甘みの強いもの、抹茶らしい苦みが強いもの……といった異なる個性を目的に合わせて組み合わせる技術のこと。単に足し合わせるのではなく、狙いの味わいに仕立てるため“最適化”する技なのです。自然で育つお茶の味わいに揺らぎがあるからこそ、茶師のもつ技術力がひかります。
堀田勝太郎商店は、先ほどご紹介した拝見場での茶葉のみきわめを丁寧に行い、熟練の茶師によって織りなされる確かな「合組」がなされています。
ヨックモックの「シガール オゥ マッチャ」に使用している抹茶も、シガールと合わせる上で最適な抹茶の味わいや色合いになるよう、何度も何度も合組を検討いただき、今のオリジナルブレンドにたどり着きました。

「分岐点」——堀田勝太郎商店の茶匠に聞く、分岐点のとらえ方
茶葉の個性を見きわめ、ねらいの味わいを実現するために、最適な配合割合を調整する。そこに狙いを定めて、合組を繰り返す——それは、まさに職人技。その工程を担当するのが「茶師」です。
堀田勝太郎商店では特別顧問として「全国茶審査技術競技大会」において3度全国優勝を果した茶を知り尽くした、茶匠「森田 治秀氏」がお茶の監修を務めていらっしゃいます。その森田氏は合組の際の最適な味わいの見極め方、考え方についてこう語ります。
「合組とは最上級の茶葉だけを重ねれば成立するものではありません。
一つひとつの茶の個性を見極め、味と香りが最も響き合う点を探ります。
そのうえで、それぞれの茶が「良さにも欠点にも転じる分岐点」を見定めて仕上げていく。それが、茶師の仕事です。」
それは、お茶づくりに限らず、ヨックモックのお菓子づくりにも通じるところがあるのでは、と感じます。堀田勝太郎商店のお抹茶を使用した、初夏限定の「シガール オゥ マッチャ」は、ヨックモックのロングセラーである「シガール」とお抹茶の組み合わせ。すでに、完成された味わいの「シガール」のマッチャ味をつくることは、挑戦でもあったとか。なんと、約3年の歳月を経て発売に至ったのです。
次回は「シガール オゥ マッチャ」の商品誕生秘話をヨックモックの商品開発担当にインタビューしてお届けします。お楽しみに♪
堀田勝太郎商店のお抹茶の原料である茶葉は、自然からの贈り物。年や産地ごとに異なり、同じ味はありません。だからこそ、拝見場で見極め、茶師による確かな合組で組み上げ、最適な味わいの“分岐点”を探し続ける——
その繰り返しが、結果として安定した品質と奥行きをもたらしていくのです。
堀田勝太郎商店へお伺いし、ヨックモックの「シガール オゥ マッチャ」は、製茶卸問屋の専門技術により支えられているからこそ、お届けできているのだと感じました。
ぜひ、みなさまも初夏の味わい「シガール オゥ マッチャ」を、店頭もしくはオンラインショップでゲットしてみてくださいね。
(おわり)
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