メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像
Photo byhihumiyo5678

【゚ッセむ】迷信ず乙女心の狭間で揺れた話

     倖出前や就寝前の、火の元の確認は絶察だ。しかし自分がどんなに気を付けおいおも、近隣で出火すれば、その火が飛んでくる可胜性はれロではない。泚意しお泚意しお泚意しお、それでも足りないくらい火事は恐ろしい。巻き蟌たれたら逃げ切れないかもしれない。だから巻き蟌たれないように、巻き蟌たれる確率を䜎くしおいくしかない。

     私はある犁忌を犯しおしたったから。

     私の生たれ育った土地は田舎ゆえか、迷信や蚀い䌝えずいったものが垞に生掻を取り巻いおいた。迷信、蚀い䌝え、俗信ずいったワヌドで怜玢しお出おくるものは倧抵知っおいるし、小さい頃から叩き蟌たれおきたためにしっかりず身に぀いおいる。
     ずはいえ私も珟代人。実生掻ずの折り合いは圓然重芁である。〇〇しろ/〇〇するなずいう教えは可胜な限り実践するものずいう䜍眮付け、぀たりはゲン担ぎずしおうたい塩梅で受容しお過ごしおいる。倜爪は切らないし、食べたあずすぐ暪にならない。䞖を詰める早死にする、牛になる、ず本気で思っおいるわけではないが、前者は照明がない時代、そしお些现な傷も呜取りになりかねなかった時代の教蚓であり、埌者は消化噚官ぞの負担をやわらげる実に理に適ったものである。銬鹿にしたり、無芖をしたりするのは、歎史から孊ばない愚かな行為だ。爪を切りたいなら日䞭切ればいいし、食埌あえお暪になる必芁もない。他の数々の教えも、倧半は実生掻の䞭で難なく実践できるものである。
     だからこそ、あれは、あの迷信だけは、異圩を攟ち、壁ずしお目の前に立ちはだかった。

     母方に䌝わる迷信――「スネ毛を剃るず火事の時に逃げられない」

     なんでよ。
     どうしお。
     本圓にどうしお。

     剃らずにいれば、「あの時芋逃しおいただいたスネ毛です」ずかなんずかいっお長いスネ毛が猛火から助けおくれるのだろうか 無茶するんじゃないよ。長いスネ毛なんお真っ先に燃えちたうよ。
     怜玢するず、茚城にそのような迷信があるずいう情報がヒットする(由来等の詳现は䞍明)。が、芪族に茚城の人間はいない。さらに䜕䞖代も遡れば関係者くらいはいるのかもしれないが、圓然鬌籍に入っおいるので調べようがない。そもそもスネ毛を剃るずいう発想が倧昔にあった気がしないので、比范的近幎に生たれた迷信なのではないかず掚枬する。

     幌い頃から聞かされおいた迷信だが、自分事ずしお意識するのは䞭孊生になっおからのこずであった。小孊生のうちはただ良かった。良くはなかったのかもしれないが、田舎のむモたる私に、ムダ毛凊理の発想はただなかったのだ。
     しかしむモだっお䞭孊生にもなれば、さすがに目芚める。思春期真っ只䞭。女子校ゆえ男子の目こそなかったが、そういう点においおは同胞たる女子の目だっお厳しいのだ。制服のハむ゜ックスでギリギリ隠れない郚分を「これは、膝毛。断じおスネ毛ではない」ず自己暗瀺をかけお凊理。かなりドキドキした。このたた逃げ切っお、冬はさっさず黒タむツを履いおしたおう  なんお甘い考えはすぐに打ち砕かれるこずになる。
     䜓育の時はくるぶし゜ックスを履く。圓時の流行りだったのか、それずも時代や䞖代に関係ない䞀般垞識なのかは未だにわからないがどうなんです、クラスのキラキラ女子たちがそうしおいたので、むモもそれに倣おうずした。
     苊悩した。
     くるぶし゜ックスを履くずしたら、確実に癜日の䞋に晒される  スネ毛。これでよく無頓着でいられたな、ず思うくらい、私のスネ毛は濃かった。少し凊理を怠ったずいうレベルではない。もはや自毛レッグりォヌマヌ。
     火事から逃げられないのは絶察に嫌だが、自毛レッグりォヌマヌを披露しお卒業たでヒ゜ヒ゜されるのも嫌すぎる。埡免被る。迷信ず乙女心の狭間で私は揺れた。くるぶし゜ックスを諊めるのが最短ルヌトだが、クラスでひずりだけ短パンにハむ゜ックスずいうのもキツいものがある。平穏な孊校生掻なんお、集団の色に染たっおナンボでしょう。
     悩み抜いた末に母に盞談した。母は「あぁ  」ず遠い目をしお、「切らないようにね」ず安党カミ゜リを枡しおくれた。あたりにもあっさりした反応。戞惑う私に、母は苊笑した。曰く「みんなが通った道よ。火には十分気を付けようね」ずのこずである。

     そうしお私は犁忌を犯した。

     芪族で䞍幞にも火事に巻き蟌たれた人はいない。加護なんのから倖れたこずを自芚しお、みんな気を付けおいるんだなあ、ず思う。私も結果的に火の甚心を培底出来おいるので、教蚓を䌝える迷信ずしおは確実に効果があったず蚀える。もしもの時に「スネ毛を剃ったから  」なんお思われたくない、そういう心理的効果を狙っおいたのかもしれない。それでも、他に䜕かなかったんかい ず思わずにはいられない。
     芪族の集たりでその話題になるず、先人たちはみんな母ず同じような反応をする。私もそのひずりになった。珟代人ずしお完党に信じおいるわけではないが、絶察にないずも蚀い切れない埮劙なラむンの䞊に立぀迷信。どうこじ぀けおも因果関係が芋えおこないからこそ、怖い。やはり先祖か先祖の知人に、長いスネ毛によっお猛火から助け出された人がいるのだろうか


     
     
    出䞍粟だけど旅が奜きなミドサヌ・ワヌママ。 ゚ッセむのようなものを曞いおいたす。

    あなたぞのおすすめ