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【ひとり短編劇 #2】 レシートを捨てる前

    近くのスーパーでたくさん買い物した。

    《…いらねーな》

    レシートをゴミ箱に捨てようとした、そのとき。

    《あっ、店員さんの名前書いてるかも…》

    個人情報が気になって、手が止まる。

    広げて見る。

    名字だけが書いてあった。

    《んー…とりあえず印刷面内側にしとくか》


    ―私はなんて気遣いの出来る人間なんだろう。

    自分に感動して、涙腺が緩んだ。

    冷凍の肉もアイスも買っている。

    早く冷凍庫にしまわないといけない。

    なのに――。


    涙で前が見えない。

    気付くと、グシャッと私の手によって潰されたレシートがゴミ箱に。

    …印刷面がみえている。


    《まぁ…見えないっしょ》

    気遣いって、難しい。




     
     
    39歳。シングルマザー。 家族、孤独、普通への憧れ。 そして、どうでもいい日常まで。 人生の悲しい話も、くだらない話も 実話99%で書いています。 詳細プロフは、プロフィールに。 初めて読む方へ↓ https://note.com/yoin_25/n/nf54cf302bc5e

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