
爽やかな夏のような空だった。
すっかり冷え込んだ冬の朝。波は穏やかだ。
海岸の端のほうでは毛嵐が立っている。
カメラを片手に、波打ち際をゆっくりと歩く。最近買った長靴が防寒用ではなかった。水につけたままにしていると、痛いほどに冷えてくる。アウトドア用の厚手の靴下も歯が立たない。
それでも少し足を止めてみる。長靴を包み込むように水が流れていく。
柔らかな砂の感触が心地いい。
この日は海鳥が群れで飛んでいた。
時折場所を変えながら、餌をとっているようだ。
波と海鳥の声を聞きながら、砂浜を端から端まで何度も往復した。
昼も近くなると、飛んでいる海鳥も少なくなって、ぷかぷかと浮かぶ海鳥が増えてきた。
せっかくなのでと、波と組み合わせて海鳥の群れを撮影していると、遊ぶように1羽の海鳥が近づいてきて帆翔し始めた。
少し強い海風に乗って、夏のように爽やかな冬の空を漂っていた。



この海鳥をあとから調べてみるとウミネコだったらしい。
鳴き声がミャーミャーと猫のように聞こえるのが名前の由来とのこと。